要点民事再生法253条は、再生手続から破産に移行した際、裁判所が相当と認めれば再生債権の届出を破産債権の届出とみなすと定める。債権者の再度の届出は不要となる。
Q · 取引先の民事再生が破産に変わったら、債権届出はもう一度出し直しですか?
裁判所が253条の決定を出していれば、再度の届出は不要です。
民事再生法253条1項により、裁判所は牽連破産の開始決定と同時に、再生手続で届け出た再生債権を有する破産債権者は破産債権の届出を要しない旨の決定をすることができます。この決定があれば、当該債権は破産法111条1項の債権届出期間の初日に破産債権として届け出たものとみなされます(3項)。ただし、届出期間内に自ら破産債権を届け出た場合、このみなし規定は適用されません(6項)。決定は裁判所の裁量であり、公告と通知の確認が不可欠です。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたは債権者として再生手続で債権を届け出た。ところが再生計画は頓挫し、裁判所は破産手続開始を決定する。ここで多くの債権者が見落とす分岐がある。「破産手続でもう一度、債権を届け出なければならないのか?」民事再生法253条は、この二度手間を裁判所の判断で消せる仕組みだ。裁判所が相当と認めれば、再生手続で届け出た再生債権は、破産手続の債権届出期間の初日に、破産債権として届け出たものとみなされる(3項)。あなたは何もしなくていい。劣後的破産債権の区分も、別除権の不足見込額も、自動でスライドする(4項、5項)。ただし落とし穴がある。再生で届けた内容と破産で主張したい内容がずれているなら、自分で破産債権を届け出れば、このみなし規定は外れる(6項)。黙っていれば自動継承、動けば上書き、その選択権があなたの手にある。
民事再生法253条は、牽連破産における債権届出のみなし継承を定める規定である。裁判所は破産手続開始の決定と同時に、再生手続で届出のあった再生債権を有する破産債権者は破産債権の届出を要しない旨の決定をすることができ、この決定があるときは、当該債権は破産債権届出期間の初日に届け出られたものとみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生手続が破産に移行したとき、裁判所の決定があれば、再生手続で届け出た再生債権を破産債権の届出とみなす規定です。債権者の再届出が不要になります。
再生手続の廃止・再生計画不認可などに伴い、裁判所が職権で破産手続開始を決定することです(民事再生法252条)。253条適用の前提となります。
破産法111条1項の債権届出期間の初日に届け出たものとみなされます(253条3項)。届出期間の途中ではなく初日である点が実務上重要です。
出るとは限りません。届出債権の内容・議決権額・異議等のある再生債権の数などを考慮し、裁判所が相当と認めるときに限られます(1項)。
6項によりみなし規定が適用されず、自ら届け出た内容だけが基準になります。自動継承の利益を自分で外すことになるため注意が必要です。
引き継がれます。再生で届け出た別除権行使によって弁済を受けられない見込額は、破産法111条2項2号の額として届出があったものとみなされます(4項6号)。
小規模個人再生・給与所得者等再生では5項が適用され、届出債権の額・原因・担保不足見込額がそのまま破産債権の額・原因・別除権不足見込額とみなされます。
対象外です。再生手続開始前の罰金等および共助対象外国租税の請求権は、1項括弧書きで明文除外されています。別途の処理が必要です。
裁判所が民事再生法253条1項の決定を出していれば、再度の届出は不要です。再生で届け出た再生債権が、破産債権届出期間の初日に届け出たものとみなされます(同条3項)。業界裏話ヒント:この決定は自動ではなく、届出債権の数や異議の有無を見て裁判所が相当と認めたときだけ出る(1項)。だから破産開始の公告と通知をまず確認するのが鉄則。決定が出ていない再生もあり、その場合は破産法111条に従って改めて届け出ないと配当から漏れる
むしろ逆効果になることがあります。253条6項は、自分で破産債権を届け出るとみなし規定が適用されないと定めています。つまり自動継承の利益を自ら外し、あなたが新たに出した内容だけが基準になります。業界裏話ヒント:再生時の届出と寸分違わぬ内容で二重に出すなら実害は小さいが、金額を書き間違えたり別除権不足見込額を落とすと、その誤りがそのまま破産での権利になる。訂正したい明確な理由がない限り、黙って継承を受けるほうが安全というのが実務の感覚
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 民再253条:牽連破産での届出みなし継承 | — |
| 債権者の行為 | 原則として何もしない(自動継承) | — |
| 裁判所の裁量 | 届出債権の内容・異議の数等を考慮し相当と認めるときのみ決定(1項) | — |
| 適用が外れる場合 | 破産の届出期間内に自ら届け出たとき(6項)、罰金等・共助対象外国租税(1項) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。