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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事再生法 第87条(再生債権者の議決権)

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  1. 再生債権者は、次に掲げる債権の区分に従い、それぞれ当該各号に定める金額に応じて、議決権を有する。
  2. 一再生手続開始後に期限が到来すべき確定期限付債権で無利息のもの再生手続開始の時から期限に至るまでの期間の年数(その期間に一年に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。)に応じた債権に対する再生手続開始の時における法定利率による利息を債権額から控除した額
  3. 二金額及び存続期間が確定している定期金債権各定期金につき前号の規定に準じて算定される額の合計額(その額が再生手続開始の時における法定利率によりその定期金に相当する利息を生ずべき元本額を超えるときは、その元本額)
  4. 三次に掲げる債権再生手続開始の時における評価額
  5. 一再生手続開始後に期限が到来すべき不確定期限付債権で無利息のもの
  6. 二金額又は存続期間が不確定である定期金債権
  7. 三金銭の支払を目的としない債権
  8. 四金銭債権で、その額が不確定であるもの又はその額を外国の通貨をもって定めたもの
  9. 五条件付債権
  10. 六再生債務者に対して行うことがある将来の請求権
  11. 四前三号に掲げる債権以外の債権債権額
  12. 2.前項の規定にかかわらず、再生債権者は、第八十四条第二項に掲げる請求権、第九十七条第一号に規定する再生手続開始前の罰金等及び共助対象外国租税の請求権については、議決権を有しない。
  13. 3.第一項の規定にかかわらず、再生債務者が再生手続開始の時においてその財産をもって約定劣後再生債権に優先する債権に係る債務を完済することができない状態にあるときは、当該約定劣後再生債権を有する者は、議決権を有しない。

この条文の基本情報

再生債権者の議決権とは何ですか?

定義再生債権者の議決権とは、民事再生法第87条に定められた規定で、「再生債権者は、次に掲げる債権の区分に従い、それぞれ当該各号に定める金額に応じて、議決権を有する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第87条(再生債権者の議決権)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第87条の条文原文は「再生債権者は、次に掲げる債権の区分に従い、それぞれ当該各号に定める金額に応じて、議決権を有する。」で始まります。
  3. 民事再生法第87条は第一節 再生債権者の権利に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第87条の前の条は民事再生法第86条です。
  7. 民事再生法第87条の次の条は民事再生法第88条です。
  8. 民事再生法第87条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第87条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第87条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/87

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法87条は、再生債権者の議決権を債権の種類ごとに定める。無利息の期限付き債権は中間利息を控除し、罰金や一定の租税、完済不能時の約定劣後債権は議決権を持たない。

Q · 取引先が民事再生になったら、うちの売掛金の額そのままで投票できるの?

できない。債権の種類ごとに議決権が変わる

民事再生法87条により、議決権は債権の種類ごとに算定されます。無利息で支払期日が先の確定期限付債権は、手続開始時から期限までの法定利率による利息(中間利息)を控除した額しか議決権になりません。定期金債権は評価して合算(法定利率で計算した元本額が上限)。罰金や一定の租税の請求権は議決権ゼロ(2項)。約定劣後再生債権は、債務者が上位債権を完済できない状態なら議決権なし(3項)。額面がそのまま一票になるとは限りません。

解説

取引先が民事再生を申し立てた、という一報が入る。あなたの会社はその相手に数百万円の売掛金がある。回収できるか不安だが、ここで多くの人が見落とすのは、あなたが「再生計画に賛成するか反対するか」を投票で決められる立場にあるという事実だ。87条はその一票の重みを定める。原則は債権額に応じた議決権だが、落とし穴がある。再生手続開始後に期限が来る無利息の債権は、開始時から期限までの法定利率分の利息(中間利息)を額面から差し引いた額しか議決権にならない。条件付き債権や将来の定期金債権は「評価額」で数える。さらに、罰金や一定の租税債権は議決権ゼロ。約定劣後債権に至っては、債務者が上位債権を完済できない状態なら一票も持てない。あなたの債権額がそのまま投票力になると思い込むと、議決権の計算で足元をすくわれる。

法的な位置づけ

民事再生法87条は、再生債権者の議決権の額を定める規定である。債権を無利息の確定期限付債権、金額・存続期間が確定した定期金債権、評価を要する債権、その他の債権に区分し、それぞれ中間利息控除後の額・評価額・債権額に応じて議決権を算定する。罰金等や一定の租税、完済不能時の約定劣後再生債権は議決権を有しない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の債権がどの区分かを最初に確認 開始通知が来たら、賛否を考える前に自分の債権を分類する。利息の有無、確定期限の有無、条件付きか、定期金か、罰金・租税・約定劣後にあたるか。区分によって議決権の算定式が変わる
  2. 2.無利息・定期金なら議決権額を試算 無利息の確定期限付債権は、手続開始時から期限までの年数(端数切捨て)に法定利率(現行年3%、民法404条)を掛けた利息を額面から控除する。定期金債権は各回を同様に算定して合算し、法定利率で計算した元本額を上限とする
  3. 3.再生債権届出を期限内に正確に行う 議決権は届出(94条)と調査で固まる。無利息か有利息か、確定期限付きか等の性質を正確に届け出る。ここで誤ると議決権が減り、期間を徒過すると原則として行使できない
  4. 4.議決権総額から票読みして賛否を決める 可決には議決権者の過半数かつ議決権総額の2分の1以上の同意が必要(172条の3)。自分や同調債権者の議決権合計が総額の半分を超えるかを逆算し、賛成・反対・連携の戦略を集会前に組む

よくある質問 AI による整理

Q1民事再生の議決権とは何ですか?

再生計画案の可否を決める投票の一票の重みです。民事再生法87条が根拠で、債権額そのままではなく債権の種類ごとに算定された額に応じて与えられます。

Q2民事再生の議決権はどう計算しますか?

債権を4区分に分けます。無利息の期限付き債権は中間利息控除後の額、定期金債権は評価額の合計(元本額が上限)、評価を要する債権は評価額、その他は債権額そのままです。

Q3中間利息控除とは何ですか?

無利息で支払期日が先の債権を現在価値に割り戻す計算です。手続開始時から期限までの年数に応じた法定利率分の利息を額面から差し引き、その額を議決権とします。

Q4定期金債権の議決権はどうなりますか?

各回分を中間利息控除して合算します。ただし法定利率で計算した元本額を超えるときは、その元本額が上限になります(87条1項)。

Q5議決権のない債権にはどんなものがありますか?

罰金・科料・過料等、共助対象外国租税の請求権(2項)、そして債務者が上位債権を完済できない状態のときの約定劣後再生債権(3項)です。

Q6民事再生の議決権はいつ確定しますか?

再生債権の届出(94条)と調査を経て確定します。届出期間は裁判所が定め、これを徒過すると原則として議決権を行使できません。

Q7民事再生と会社更生で議決権は違いますか?

枠組みは似ますが根拠条文が別です。民事再生は本条87条、会社更生は会社更生法136条以下が議決権の額を規律し、担保権者の扱い等に差があります。

Q8議決権がなくても再生手続で配当は受けられますか?

議決権の有無と配当(弁済)は別問題です。議決権ゼロでも再生債権として届け出れば計画に従った弁済の対象になり得ますが、計画の中身には口出しできません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1債権額の通りに投票できると思っていたのに、議決権が減らされるのはなぜですか?

再生手続開始後に支払期日が来る無利息の債権は、87条1項で開始時から期日までの法定利率(現行年3%、民法404条)分の利息を額面から差し引いた額が議決権になります。まだ利息が付いていない将来の債権を、今の価値に割り戻すためです。実務のポイント:利息付き債権ならこの控除がないので、同じ取引でも契約を有利息にしておくだけで、相手が再生に入ったときの議決権が額面通り残る。契約段階の小さな差が、再生局面の発言力を分ける

Q2うちは劣後で貸し付けただけなのに、なぜ一票も持てないんですか?

87条3項は、再生債務者が開始時に上位債権を完済できない状態なら、約定劣後再生債権者は議決権を持たないと定めます。劣後とは上位債権者が満足するまで自分は待つという約束なので、その上位すら払えない局面では、劣後債権者は経済的に回収の見込みがなく、投票で計画を左右する立場にないと整理されるからです。実務のポイント:劣後融資の契約を結ぶ時点で、この再生時に議決権を失うリスクは説明されないことが多い。劣後で出すなら、議決権喪失まで織り込んで条件を交渉すべき

Q3罰金や税金の債権だと投票できないと聞きました、本当ですか?

本当です。87条2項により、84条2項の請求権、97条1号の再生手続開始前の罰金等、共助対象外国租税の請求権は議決権を持ちません。これらは再生計画で減免されにくい性質の債権で、他の一般債権者と同じ土俵で多数決に加えるのが適切でないためです。実務のポイント:議決権がないとは計画に口出しできないことだが、裏を返せばこれらの債権は計画の多数決で勝手に削られにくい側面もある。議決権の有無は弱さだけでなく扱いの違いを意味する

間違えやすい点 AI による整理

  • 「債権額が大きければ議決権も大きい」と思いがちだが、87条は債権の種類ごとに換算レートを変える。無利息で期限付きの債権は中間利息控除で目減りし、約定劣後債権は条件次第でゼロ。額面1億円でも、票はそれより小さいことがある
  • 「再生計画に賛成か反対か、自分が決める」という問いの立て方そのものがずれている。先に確かめるべきは、自分にそもそも議決権があるか、あるとしていくらか。罰金、一定の租税、劣後債権なら、賛否を考える前に投票の土俵にすら立てていない
  • 議決権がゼロになる債権があることは知っていても、その深刻さを見落としている。議決権がないとは、回収が後回しになるだけでなく、再生計画の中身に一切口を出せないということ。劣後債権者は決まったことに従うしかない立場に置かれる
比較の観点この条文ほかの条文
規律の主題87条:再生債権者の議決権の額の算定基準88条:別除権者・根抵当権者等の議決権の特則
172条の3:再生計画案の可決要件
議決権が減る/ゼロになる場面無利息期限付き=中間利息控除、罰金・一定の租税=ゼロ、完済不能時の約定劣後=ゼロ担保でカバーされる部分は原則議決権なし(不足見込額のみ)
可決要件を満たさなければ計画不成立
効く局面各債権の一票の重みを決める担保付き債権者の票の扱いを決める
集めた票で可決か否決かを決する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第302条(重整関係人会議の表決権)

台湾は会社更生に相当する『重整』を会社法で規律し、関係人会議で組ごとに表決する。倒産再建の議決権を組分けで扱う点で日本と発想が近い。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(議決権)

韓国は再生・破産を統合した単一法典で回生債権者の議決権を規律。担保・後順位の扱いで議決権が変わる構造は日本と類似。

ドイツ
InsO § 237・§ 77(Stimmrecht der Insolvenzgläubiger)

ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)の議決で債権者を組分けし、後順位債権者や無担保部分の扱いを規律。現在価値評価より組別多数決に重点。

アメリカ
11 U.S.C. § 1126(Acceptance of plan)

米国チャプター11は債権を class に分け、各 class 内で金額3分の2・件数過半で計画を承認。cramdown 制度がある点で日本より債務者側に強い。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先の再生手続で、債権者集会まであと10日。あなたの3000万円の売掛金、議決権はいくらになる? もし無利息で支払期日が2年先の手形債権なら、法定利率分が2年分差し引かれ、議決権は額面より目減りする。額面のつもりで賛成多数を読んでいると、可決ラインの予測を丸ごと外す
  • 再生債務者の側に立つなら、87条は攻めの道具になる。計画案を可決させたいとき、反対しそうな大口債権者が無利息の期限付き債権や約定劣後債権を抱えていれば、その議決権は法律上目減りまたはゼロになる。誰が実質的な票を握っているかを87条で見極めてから、賛成多数の戦略を組む
  • あなたの債権が罰金や延滞税の類だった場合。87条2項により、その分は議決権がない。金額が大きくても投票の場では無力だ。
  • 将来にわたって毎月入るはずだったリース料の残債(定期金債権)を持っている。87条は各回分を中間利息控除して合算し、しかも法定利率で計算した元本額が上限になる。あなたが頭の中で足し上げた「総額」より、議決権はずっと小さい
  • 下請けの社長から「取引先が民事再生になった、計画案に賛成すべきか」と相談された。あなたが87条を知っていれば、まず聞き返せる。あなたの債権は何タイプ? 議決権はいくら? 額面と議決権が別物だと知らない経営者は驚くほど多い

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取引先の再生手続開始通知が来たら、まず自分の債権の種類を確認:利息の有無、確定期限の有無、条件付きか、定期金か2. 無利息で期限付きなら中間利息控除後の議決権額を試算(法定利率は現行年3%、民法404条、最新の改正状況をご確認ください) 3. 債権届出を期限内に正確に行う、ここで性質を誤ると議決権が減る4. 再生計画案の中身を議決権の重みと照らし、賛成、反対、他債権者との連携を決める

訴えられた側:1. 再生債務者または計画案提出者の立場なら、債権者全体の議決権構成を87条で把握し、誰が実質的な票を持つかを可決要件(172条の3)から逆算する2. 約定劣後再生債権者は3項で議決権を持たない場合がある、反対派にこれが含まれるか確認3. 罰金や共助対象外国租税等は2項で議決権なし、票読みから除外する4. 大口の無利息期限付き債権は中間利息控除で目減りする点を計算に織り込み、賛成多数の確保戦略を組む

時効(請求できる期限):87条自体に時効はないが、議決権は再生債権の届出(民事再生法94条、届出期間は裁判所が定める)と調査を経て確定する。届出期間を徒過すると原則として議決権を行使できない。債権者集会や書面投票の期日も裁判所が指定するため、開始通知の到達後ただちに期限を確認すること(最新の手続運用をご確認ください)

学説

通説:87条の議決権は債権の現在価値に対応させる趣旨であり、無利息の将来債権は中間利息控除で割り戻す。約定劣後再生債権者の議決権排除(3項)は、上位債権すら完済できない局面では劣後者に経済的回収見込みがなく、計画を左右する立場にないという整理に基づくと解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法制定(平成11年法律第225号)。再生債権者の議決権の額を債権区分ごとに定める規定として設けられた。

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 再生債権者の権利

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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