要点民事再生法 86 条は、再生債権者が自己の再生債権をもって再生手続に参加できると定める。ただし参加には期限内の債権届出が必要で、届出を怠ると債権は失権する。
Q · 取引先が民事再生を申し立てた。うちの売掛金はどうすれば守れる?
期限内に債権届出をすれば再生手続に参加でき、届出を怠ると失権する
民事再生法 86 条により、再生債権者は自らの再生債権をもって手続に参加できます。ただし参加は自動ではなく、裁判所が定める届出期間内に債権届出(94 条)をする必要があります。届出をしないまま再生計画が認可されると、その債権は失権し(178 条)、会社が立ち直っても取り分はゼロになります。保証人から一部回収していても、2 項が準用する現存額主義により原則として元の満額で参加できます。まず通知書の中の届出期間の末日を確認することが最優先です。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社はその取引先に 300 万円の売掛金がある。届いた通知書を「難しそうだ」と机に置いたまま放置すると、その 300 万円は法的に消える。民事再生法 86 条は、再生債権者が自らの債権をもって再生手続に参加できると定める。一見当たり前の規定だが、裏返せば、参加しなければ何も得られないという冷酷なルールでもある。参加するには債権届出(94 条)が必要で、届出をしないまま再生計画が認可されると、あなたの債権は失権する(178 条)。会社が立ち直っても、あなたの取り分はゼロだ。さらに 2 項では破産法の現存額主義が準用され、保証人から一部回収していても原則として元の満額で参加できる。誰が、いつ、いくらで参加できるか。その入口を開けるのが、この一条である。
民事再生法 86 条は再生債権者の手続参加権を定める規定であり、再生債権者が自己の再生債権をもって再生手続に参加できる旨を規定する。2 項は破産法 104 条から 107 条までの現存額主義等を準用し、3 項は共助対象外国租税の請求権による参加に共助実施決定を要求する。参加は債権届出を前提とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生手続に参加するため、裁判所へ債権額・原因・担保の有無を届け出る手続です(民事再生法 94 条)。届出をして初めて配当と議決権を得られます。
裁判所が再生手続開始決定と同時に定めます(34 条)。通常は開始決定から数週間から 1 か月程度で、通知書に末日が記載されています。
再生計画認可により債権が失権します(178 条)。会社が再建しても配当はゼロで、正当な債権でも一円も回収できなくなります。
民事再生は事業や生活を立て直す再建型、破産は財産を清算して配当する清算型です。どちらも参加には債権届出が必要です。
届け出た再生債権の額に応じて議決権が定まります(87 条)。届出額が大きいほど再生計画案への発言力が増します。
裁判所所定の届出書に債権額・発生原因・担保や保証の有無を記載し、契約書や請求書の写しを添えて期間内に提出します。
現存額主義(86 条 2 項、破産法 104 条準用)により、債権者が満額の満足を得るまで保証人の求償権は手続に割り込めません。
事案により数パーセントから数十パーセントと幅があり、再生計画案で定まります。届出総額を前提に弁済率が設計されます。
全額が消えるわけではない。再生債権として届け出れば、再生計画で定められた弁済率(数パーセントから数十パーセント)に応じて配当を受けられる(民事再生法 86 条、94 条)。逆に届け出なければ一円も戻らない。業界裏話ヒント:弁護士は再生手続を「届け出た者だけのテーブル」と呼ぶ。通知が来た時点で勝負はもう始まっており、放置している間に席が埋まっていく。届出書の作成自体は専門家でなくてもでき、まず期限の確認が最優先だ
原則として追完できず失権する(民事再生法 178 条)。ただし、その責めに帰すことができない事由で期間内に届出ができなかった場合は、事由消滅後一週間以内に追完できる余地がある(95 条)。「忙しかった」では認められない。業界裏話ヒント:通知が届いたのに放置したケースはほぼ救済されない。一方、通知自体が届いていなかった場合は追完が認められやすい。届かなかった事情を証拠で残せるかどうかが分水嶺になる
原則として引かれない。破産法の現存額主義が準用され(民事再生法 86 条 2 項、破産法 104 条)、保証人から一部弁済を受けていても、債権者は手続開始時点の元の債権全額で参加できる。業界裏話ヒント:これを知らない保証人は「自分が払った分は債権者の届出から減るはず」と誤解しがちだ。実際は、債権者が満額の満足を得るまで保証人の求償権は手続に割り込めない。保証人として弁済する前に、この順位を理解しておくと不利な肩代わりを避けられる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 86 条:再生手続に参加できる権利そのもの | — |
| 債権者に求められる行動 | 自己の再生債権をもって参加を主張 | — |
| 期限の扱い | 参加権は手続開始で発生 | — |
| 結果 | 議決権と配当を受ける地位を得る | — |
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