要点民事再生法 169 条は、再生計画案の提出後、裁判所が除外事由のない限りこれを決議に付し、議決権行使の方法と期限を定めて債権者に通知する手続を定める。
Q · 取引先の再生計画案、もう裁判所が決めることだから諦めるしかない?
諦め不要。計画は裁判所でなく債権者の決議で決まる
民事再生法 169 条により、再生計画案が提出されても裁判所はいきなり認可しません。まず債権者の投票(決議)にかけます。裁判所は、一般調査期間の未了や認可できない事由が明らかな場合には決議に付さない決定をしますが、そうでなければ決議に付する決定をし、議決権行使の方法(債権者集会・書面等投票・選択)と期限を定めて債権者に通知します。書面投票方式でも、§114 の申立権者が期間内に集会招集を申し立てれば、対面で議論する方式に引き戻せます(5 項)。通知を放置すれば、あなた抜きで多数決が進みます。
取引先が民事再生を申し立てた、あなたの売掛金は計画案で7割カットと書いてある、もう裁判所が決めることだと諦めていないか。そこに大きな誤解がある。再生計画案が出ても、裁判所はいきなり認可するのではない。まず債権者の投票、つまり決議にかける。169条はその入口だ。しかも裁判所は、計画が成立する見込みすらない場合(調査期間が終わっていない、報告がない、認可できない事由が明らかなど)、決議に付さないと決められる。逆に決議に付すと決めたら、投票の方式と期限を定めて債権者に通知する。ここであなたが知るべきは三つ。第一に、あなたの一票が計画の成否を左右する。第二に、投票には債権者集会と書面投票の二方式があり、方式しだいで力学が変わる。第三に、書面投票方式が決まっても、あなたが一定の要件を満たせば集会を開けと請求でき、顔を合わせた議論の場を取り戻せる(5項)。諦めて通知を捨てた瞬間、あなた抜きで多数決が進む。
民事再生法 169 条は、再生計画案が提出された後に裁判所がこれを決議に付するか否かを決定する手続規定である。裁判所は一定の除外事由がない限り決議付与の決定をし、議決権行使の方法(債権者集会の期日・書面等投票・両者の選択)とその期限を定める。再生計画の成立に向けた債権者決議の入口として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
提出された再生計画案を債権者の投票にかける手続です。民事再生法 169 条が根拠で、裁判所が決議に付する決定をし、議決権行使の方法と期限を定めます。認可の前段階の関門です。
再生計画案の提出があったとき、裁判所が除外事由(調査期間未了・報告未了・不認可事由明白・手続廃止)に該当しないと判断した時点で出ます(169 条 1 項)。
債権者集会の期日で行使する方法、書面等投票による方法、両者から議決権者が選択する方法の 3 種類があります(169 条 2 項)。方式により力学が変わります。
書面投票は出席不要で手軽ですが議論できません。集会は対面で他の債権者を説得できます。反対派を切り崩すなら集会、賛成多数を静かに固めるなら書面が有利になりがちです。
一般調査期間の未了、財産状況報告や報告書の未提出、174 条 2 項の不認可事由が明らか、191 条 2 号の手続廃止に該当するとき、裁判所は決議に付さない決定をします(169 条 1 項各号)。
1 人の議決権者が持ち分を賛否に分けて行使することです。事前に裁判所へ通知する期限を 169 条 2 項で定めます。信託受託者や代理保有の場面で問題になります。
議決権者の頭数の過半数の同意と、議決権総額の 2 分の 1 以上の同意の両方が必要です(172 条の 3)。頭数要件があるため小口債権者の一票も軽視できません。
114 条前段の申立権者(管財人・監督委員・届出再生債権者の一定割合など)です。書面投票方式でも、裁判所が定めた投票期間内に集会招集を申し立てれば方式が変更されます(169 条 5 項)。
原則として議決権を失い、計画はあなた抜きで集計されます(169条2項で裁判所が定める期限)。期限後の投票は無効で、追完も認められないのが通常です。業界裏話ヒント:裁判所が定める投票期間は意外と短く、通知から数週間のこともある。弁護士は通知が来た瞬間に期限を手帳へ転記し、投票方針を即決します。届いた通知を「あとで読む」と置いた数日が、回収額を左右する。
そうとは限りません。再生計画案の可決には、議決権者の頭数の過半数の同意と、議決権総額の2分の1以上の同意の両方が必要です(172条の3)。つまり金額が小さくても、頭数の一票としては大口と平等にカウントされます。業界裏話ヒント:大口債権者が賛成でも、小口債権者が頭数で結束して反対すれば否決できる。これを知る債務者側は、早くから小口への根回しに動きます。
理由によります。調査期間の未了など手続上の問題なら、整えば再び決議に進めます。だが認可できない事由が明らか(169条1項3号、174条2項)なら、再生は行き詰まり破産へ移行することが多い。業界裏話ヒント:決議に付さない決定は、筋の悪い計画を早期に止めるフィルターでもある。債権者側は、無理な計画で時間と財産が浪費される前に、不認可事由を裁判所へ指摘する戦術を取ります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 手続段階での位置 | 169 条:計画案を決議に付するかの入口判断 | — |
| 判断主体 | 裁判所(決議付与の決定) | — |
| 主な争点 | 除外事由の有無・議決権行使の方法と期限 | — |
| 覆せる手段 | 書面投票方式なら集会招集の申立て(169 条 5 項) | — |
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