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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第189条(再生計画の取消し)

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  1. 再生計画認可の決定が確定した場合において、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができる。
  2. 一再生計画が不正の方法により成立したこと。
  3. 二再生債務者等が再生計画の履行を怠ったこと。
  4. 三再生債務者が第四十一条第一項若しくは第四十二条第一項の規定に違反し、又は第五十四条第二項に規定する監督委員の同意を得ないで同項の行為をしたこと。
  5. 2.前項第一号に掲げる事由を理由とする同項の申立ては、再生債権者が再生計画認可の決定に対する即時抗告により同号の事由を主張したとき、若しくはこれを知りながら主張しなかったとき、再生債権者が同号に該当する事由があることを知った時から一月を経過したとき、又は再生計画認可の決定が確定した時から二年を経過したときは、することができない。
  6. 3.第一項第二号に掲げる事由を理由とする同項の申立ては、再生計画の定めによって認められた権利の全部(履行された部分を除く。)について裁判所が評価した額の十分の一以上に当たる権利を有する再生債権者であって、その有する履行期限が到来した当該権利の全部又は一部について履行を受けていないものに限り、することができる。
  7. 4.裁判所は、再生計画取消しの決定をしたときは、直ちに、その裁判書を第一項の申立てをした者及び再生債務者等に送達し、かつ、その主文及び理由の要旨を公告しなければならない。
  8. 5.第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
  9. 6.第四項の決定は、確定しなければその効力を生じない。
  10. 7.第四項の決定が確定した場合には、再生計画によって変更された再生債権は、原状に復する。ただし、再生債権者が再生計画によって得た権利に影響を及ぼさない。
  11. 8.第百八十五条の規定は第四項の決定が確定した場合について、前条第四項の規定は再生手続終了前に第四項の決定が確定した場合について準用する。

この条文の基本情報

再生計画の取消しとは何ですか?

定義再生計画の取消しとは、民事再生法第189条に定められた規定で、「再生計画認可の決定が確定した場合において、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第189条(再生計画の取消し)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第189条の条文原文は「再生計画認可の決定が確定した場合において、次の各号のいずれかに該当する事由があるときは、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができ…」で始まります。
  3. 民事再生法第189条は第八章 再生計画認可後の手続に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第189条の前の条は民事再生法第188条です。
  7. 民事再生法第189条の次の条は民事再生法第190条です。
  8. 民事再生法第189条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第189条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第189条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/189

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法189条は、確定した再生計画でも不正成立・履行懈怠・無断処分があれば、債権者の申立てで裁判所が取り消せると定める。取消し確定で債権は原状に復する。

Q · 認可された再生計画って、後から取り消せるんですか?

履行を怠るなどの事由があれば、債権者の申立てで取り消せます

民事再生法189条により、確定した再生計画でも、①不正の方法による成立、②再生債務者等による履行の懈怠、③債務者の無断処分行為のいずれかがあれば、再生債権者の申立てで裁判所が取り消せます。取消しが確定すると、圧縮された再生債権は原状(満額)に復します(7項)。ただし②を理由とする申立ては、評価された権利総額の10分の1以上を握る債権者に限られ、取消し後は債務者が破産へ移行して配当原資が枯れる場合もあるため、得失の計算が不可欠です。

解説

取引先が民事再生に入り、あなたの1,000万円の売掛金が200万円に圧縮された。渋々サインしたのに、その圧縮後の分割払いすら振り込まれなくなった。多くの債権者は「裁判所が認可した計画なんだから、もう泣き寝入りだ」と思い込む。だが民事再生法189条は、確定した再生計画でも債権者の申立てで取り消せる道を残している。発動条件は三つ。計画が不正な方法で成立した、債務者が計画の履行を怠った、債務者が裁判所の許可や監督委員の同意を要する行為を無断でやった。重要なのは取消しが確定すると、圧縮された債権が原則として元の満額に戻る(原状回復)という点だ。ただし剣には両刃がある。取消し後は債務者がそのまま破産に流れ込むことが多く、満額が戻っても配当原資が枯れていれば回収はかえって減る。取り消すべきか飲み続けるべきか、その判断材料を握っているかどうかで、あなたの回収額は大きく動く。

法的な位置づけ

民事再生法189条は再生計画取消しの規定であり、確定した再生計画について、不正の方法による成立、再生債務者等による履行の懈怠、又は債務者の無断処分行為のいずれかがある場合に、再生債権者の申立てにより裁判所が計画を取り消せる旨を定める。取消しの確定により、変更された再生債権は原状に復する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.自分の債権が10分の1に届くか確認 裁判所が評価した権利総額(履行済み分を除く)に対し、自分の債権額が10分の1以上かを計算する。履行懈怠を理由とする取消申立ては、この閾値を満たす債権者にしか認められない
  2. 2.足りなければ同じ立場の債権者と束ねる 単独で閾値に届かない場合、履行懈怠が出た直後に同じ立場の中小債権者へ声をかけ、債権額を合算して10分の1を超える申立団を組む。他社が個別和解で抜ける前に動く
  3. 3.履行懈怠の証拠を時系列で保全 入金記録の不存在、督促履歴、債務者からの連絡を時系列で保全する。履行期の到来した自分の債権が未払いであることを客観的に示せるよう整える
  4. 4.取消しが本当に得かを試算 原状回復で戻る満額 × 牽連破産時の想定配当率を、計画を飲み続けた場合の回収見込みと比較する。感情で取り消すと満額の帳簿を眺めながら現金は減る結末になりうる
  5. 5.再生裁判所に取消しを申し立てる 得と判断したら、再生裁判所に取消しの申立てを行う。決定に不服があれば即時抗告(189条5項)。取消決定は確定しなければ効力を生じない(6項)点も踏まえて手続を進める

よくある質問 AI による整理

Q1再生計画取消しとは何ですか?

確定した再生計画を、不正成立・履行懈怠・無断処分を理由に債権者の申立てで裁判所が取り消す制度です。民事再生法189条が根拠で、取消し確定により債権は原状に復します。

Q2再生計画の取消事由は何がありますか?

3つです。①不正の方法による計画成立、②再生債務者等の履行懈怠、③41条・42条違反や54条の監督委員同意なき行為。いずれかがあれば取消しを申し立てられます。

Q3牽連破産とは何ですか?

再生計画が取り消されると、多くの場合そのまま破産手続へ移行します。これを牽連破産と呼び、原状回復で満額に戻っても配当原資が尽きていれば回収は減ることがあります。

Q4再生計画取消しの申立ては誰でもできますか?

履行懈怠(2号)を理由とする場合は、評価された権利総額の10分の1以上を握り、かつ自分の履行期到来分が未払いの再生債権者に限られます。小口単独では申立権がありません。

Q5再生計画取消しの申立てに期限はありますか?

1号(不正成立)は事由を知った時から1か月、または認可確定から2年で不可です。2号・3号に条文上の特別期間はありませんが、計画履行が完了すれば対象が消えます。

Q6取消しが確定すると債権はどうなりますか?

変更された再生債権は原状に復します(189条7項)。ただし再生計画で得た権利には影響せず、また取消しは確定しなければ効力を生じません(6項)。

Q7再生計画取消しの決定に不服がある場合は?

取消しの申立てについての裁判に対しては即時抗告ができます(189条5項)。取消決定は確定して初めて効力を生じるため、抗告で時間と再建余地を確保できます。

Q8小口の再生債権者でも取消しを申し立てる方法はありますか?

同じ立場の債権者の債権を合算し、評価額の10分の1要件を満たせば申立団を組めます。履行懈怠が出た直後に声をかけ、頭数と債権額を束ねるのが実務の常道です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1計画どおり払ってくれないなら、取り消しちゃえばいいんですよね?

申立て自体は可能ですが、その前に「取り消すと得か」の計算が要ります。取消しが確定すると圧縮された債権は満額に戻る(189条7項)一方、債務者はそのまま破産に流れることが多く、破産配当が数パーセントなら手取りはむしろ減ります。実務のポイント:弁護士は取消しを勧める前に、必ず牽連破産時の配当見込みと、計画を飲み続けた場合の回収見込みを並べて比較します。感情で取り消すと、満額が戻った帳簿を眺めながら現金は減るという結末になりかねない

Q2うちは小さい取引先で債権額も少ないんですが、一社だけで取消しを申し立てられますか?

履行懈怠(2号)を理由とする場合は単独では難しい。裁判所が評価した権利総額の10分の1以上を握る債権者で、かつ履行期の来た自分の債権が未払いであることが条件です(189条3項)。実務のポイント:この閾値は同じ立場の債権者の債権を合算して満たせます。再生計画後に不払いが出た会社では、被害を受けた取引先が水面下で連絡を取り合い、合算で10分の1を超える申立団を組むのが常套手段。早く声をかけた者が主導権を握る

間違えやすい点 AI による整理

  • 「裁判所が認可した再生計画は絶対で、後から覆せない」と思い込む人が多いが、認可の確定はゴールではなく監視の始まり。債務者が履行を怠れば、債権者の申立てで計画ごと取り消せる。確定したからこそ取消しという別ルートが開く
  • 取消し=自分が満額を取り戻せる勝利だと考えがちだが、深刻さの方向が逆のこともある。取消しが確定すると債務者はそのまま破産へ移行する例が多く、原状回復で帳簿上の債権額は戻っても、配当の原資が尽きていれば手取りはむしろ減る。取り消す前に「戻った満額×想定配当率」を計算しないと、勝って損をする
  • 「払ってくれないんだから当然取り消せる」と単独で動こうとする人がいるが、立てた前提が間違っている。履行懈怠を理由とする取消しは、評価額の10分の1以上の権利を持つ債権者にしか申立権がない。小口債権者は、同じ立場の仲間と束ねて閾値に届かせない限り、土俵にすら上がれない
比較の観点この条文ほかの条文
手続の性質189条:確定した再生計画の取消し174条:再生計画認可の決定
破産手続:牽連破産への移行
申立権者再生債権者(2号は評価額の10分の1以上を握る者に限定)裁判所が職権で認可・不認可を判断
取消し確定後に裁判所が職権で移行を判断
主な効果変更された再生債権が原状(満額)に復する(7項)計画に従い再生債権が変更・圧縮される
破産配当により債権を回収(配当率は低くなりがち)
時的制約1号は事由を知った時から1か月/認可確定から2年(2項)計画可決後の認可審理段階
取消決定の確定を前提に移行

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第282條以下(公司重整)・消費者債務清理條例

台湾は独立した民事再生法を持たず、法人は公司法の重整、個人は消費者債務清理条例の更生で対応。計画不履行時の救済は各制度の中に置かれ、日本の189条ほど取消事由が条文上一元化されていない。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(債務者回生及び破産に関する法律)

韓国は2006年に倒産三法を統合した回生・破産法を制定。回生計画の認可後、計画不履行時には手続廃止・破産移行の枠組みがあり、日本の牽連破産に近い構造をとる。

ドイツ
Insolvenzordnung § 255

ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)の履行遅滞時に、免除・猶予された部分の権利が復活する(Wiederauflebensklausel)。原状回復の効果は日本189条7項と機能的に対応する。

アメリカ
11 U.S.C. § 1144

米国チャプター11は、計画認可命令の取消しを詐欺(fraud)を理由とする場合に限り、認可から180日以内に認める。日本189条の1号(不正成立)+期間制限とほぼ同型。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先が再生計画で債務を8割カット、残り2割の分割払いも3か月連続で止まった。あなたは取消しを申し立てられる。ただし2号(履行懈怠)を理由にするには、裁判所が評価した権利総額の10分の1以上を握る債権者で、かつ履行期の来た自分の債権が未払いであることが条件。単独の小口では門前払いになる
  • もし、再生計画が裏で一部の大口債権者に密かな利益を約束して可決されていたとしたら? それは1号の「不正の方法による成立」。取消しを申し立てられるが、その事由を知った時から1か月、または認可確定から2年という短い窓が閉じれば、もう主張できない
  • 認可確定から、もうすぐ2年。不正成立を理由とする取消しは、この2年でいっさい締め切られる。残りは数日
  • 再生債務者であるあなたが、監督委員の同意を取らずに本社ビルを売却した。それが3号の取消事由になり、せっかく成立させた再生計画そのものが吹き飛ぶ。資金繰りのつもりの一手が、再建の土台を崩す

取るべき行動

被害を受けた側:1. 自分の債権額が、裁判所評価による権利総額(履行済み分を除く)の10分の1以上かを確認、足りなければ同じ立場の債権者と連携して束ねる2. 履行懈怠の証拠を固める。入金記録の不存在、督促履歴、債務者からの連絡を時系列で保全3. 取消しが本当に得かを試算。原状回復で戻る満額 × 牽連破産時の想定配当率を、計画を飲み続けた場合の回収見込みと比較4. 得と判断したら、再生裁判所に取消しの申立て。決定に不服があれば即時抗告(189条5項)

訴えられた側:1. 取消申立てを受けたら、まず滞納分を即座に履行して取消事由を解消できないか検討、履行懈怠は治癒の余地がある2. 申立債権者が10分の1要件を満たすか、未払いの主張が正確かを争う3. 取消しの決定は確定しなければ効力を生じない(189条6項)ので、即時抗告で時間と再建余地を確保4. 監督委員の同意や裁判所許可の手続を今後すべて踏み、3号事由の再発を断つ

時効(請求できる期限):1号(不正成立)を理由とする申立ては、その事由を知った時から1か月、または認可確定から2年の経過で不可(189条2項)。さらに認可決定への即時抗告で主張できたのに知りながら主張しなかった場合も封じられる。2号・3号には条文上の特別な期間制限はないが、計画の履行が完了すれば対象が消えるため、実務上は早期の判断が要る

学説

通説:189条は、確定した再生計画の安定(債務者の再建・認可確定の意義)と、計画違反に対する債権者の救済という相反する要請を、取消事由を三類型に限定し、履行懈怠に10分の1の申立権足切りを、不正成立に1か月・2年の短い除斥期間を課すことで均衡させた二段構えの規定と解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定に伴い新設。会社更生法とは別に、認可確定後の再生計画に対する取消制度として、不正成立・履行懈怠・無断処分の三取消事由と申立権・期間の制限を定めた。

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第八章 再生計画認可後の手続

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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