要点民事再生法 154 条は、再生計画に再生債権者の権利の変更、共益債権・一般優先債権の弁済、知れている開始後債権の内容を必ず定めるよう義務づける規定である。
Q · 再生計画には何を書かないといけないの?書いてもいいことは?
必須は三条項、株式関連は裁判所の許可があれば書ける
民事再生法 154 条 1 項により、再生計画には(一)全部または一部の再生債権者の権利の変更、(二)共益債権および一般優先債権の弁済、(三)知れている開始後債権があるときはその内容、の三条項を必ず定めなければなりません。2 項は債権者委員会の監督費用を再生債務者が負担する場合の条項を要求します。3 項・4 項は、裁判所の許可(166 条・166 条の 2)があれば、株式の取得・併合、資本金の額の減少、募集株式の募集に関する条項を任意に定めうるとしています。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社が抱える 800 万円の売掛金は、回収できるのか。その答えはすべて、相手が裁判所に出す「再生計画」という一枚の設計図に書き込まれる。民事再生法 154 条は、その設計図に何を必ず書かねばならないかを定める。第一に、再生債権者の権利をどう変更するか、つまりあなたの債権を何割カットし、残りを何年で払うか。第二に、共益債権と一般優先債権、つまり手続費用や税金をどう弁済するか。これらは「書かなければならない」必須条項だ。さらに 3 項・4 項は、債務者が株式の併合や新株発行、つまり債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ、借金を株に振り替える再建手法)まで計画に盛り込めると定める。あなたが債権者なら、この一条が自分の取り分の天井と床を決めている。読み飛ばせば、相手の出した数字を鵜呑みにするしかなくなる。
民事再生法 154 条は、再生計画の必要的記載事項と任意的記載事項を定める規定である。1 項は再生債権者の権利の変更、共益債権および一般優先債権の弁済、知れている開始後債権の内容を必要的条項とし、3 項・4 項は裁判所の許可を前提に株式の取得・併合、資本金の額の減少、募集株式の募集に関する条項を任意に定めうるとする。
民事再生法 154 条 1 項の三条項です。再生債権者の権利の変更、共益債権および一般優先債権の弁済、知れている開始後債権の内容。欠けると計画不認可のリスクがあります。
共益債権は手続の遂行に必要な費用等で、計画によらず随時弁済されます。再生債権は 154 条 1 項一号の権利変更の対象となり、カットや分割払いの対象になります。
再生手続開始後の原因で生じた債権のうち、共益債権にも一般優先債権にも当たらないものです。存在が判明していれば 154 条 1 項三号で内容を計画に記載します。
できます。154 条 4 項により、166 条の 2 第 2 項の裁判所の許可があれば、譲渡制限株式である募集株式を引き受ける者の募集に関する条項を再生計画に定められます。
154 条 3 項により、166 条 1 項の裁判所の許可があれば、資本金の額の減少に関する条項を再生計画に定められます。株式の併合や発行可能株式総数の定款変更も同様です。
154 条 2 項により、再生債務者が費用の全部または一部を負担する場合は、その負担に関する条項を再生計画に定めなければなりません。負担の有無は計画で確認できます。
法律の規定に違反することとなり、再生計画不認可事由に当たりうるため、裁判所の認可を得られない可能性があります。提出前の条項チェックが実務上不可欠です。
民事再生の計画条項は 154 条、会社更生の更生計画条項は会社更生法が定めます。更生手続は担保権も計画に取り込む点で拘束範囲が広く、大規模株式会社向けです。
事案次第ですが、再生債権の弁済率は数 % から数十 % が一般的です。154 条 1 項一号でカット率と分割期間が再生計画に明記されます。ただし共益債権・一般優先債権は別枠で原則全額弁済(同項二号)。業界裏話ヒント:取引先の資金繰り悪化を察知したら、債権を「開始後の継続的供給分」にできれば共益債権化でき、カット対象から外れる。倒産前の取引設計が回収率を左右する
できます。再生計画案は債権者集会の決議で可決が必要で、議決権者の過半数かつ議決権総額の 2 分の 1 以上の同意が要件です(民事再生法 172 条の 3)。あなたが大口債権者なら否決のキャスティングボートを握ることもある。業界裏話ヒント:可決後でも、計画に重大な瑕疵があれば認可決定への即時抗告で争える。ただし時間との勝負なので、計画案が届いた段階で弁護士に弁済率の妥当性を見てもらうのが先手
154 条 4 項の募集株式引受けにより、債権者が債権の代わりに再生債務者の株式を取得する手法です。会社が再建して株価が上がれば現金回収より得になることもありますが、再建失敗なら株は紙くず。業界裏話ヒント:スポンサーが付く再生では、既存債権者より新スポンサーが有利な条件で株を取得することが多い。あなたが債権者なら、誰がいくらで株を取るかの条件を計画案で必ず確認する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 154 条:再生計画に定める条項(必要的・任意的) | — |
| 拘束力の性質 | 記載義務。三条項を欠くと計画の適法性を欠く | — |
| 株式・資本との関係 | 3 項・4 項で株式の取得・併合、減資、募集株式の条項を任意に記載可 | — |
| 前提となる手続 | 3 項は 166 条、4 項は 166 条の 2 の裁判所の許可が前提 | — |
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