要点民事再生法 171 条は、書面投票で再生計画を決議する場合の議決権の額を定める。確定債権は額面どおり、未確定債権は裁判所が額を定め、行使させないこともできる。
Q · 取引先が民事再生を申し立てたら、私の 800 万円の売掛金は再生計画の投票で満額使えるの?
確定債権は満額、未確定なら裁判所が額を決めます
民事再生法 171 条により、書面投票で再生計画を決議する場合、議決権の額は債権の確定状況で決まります。104 条で額が確定した債権は額面どおりの議決権を持ちますが、認否で争われ額が未確定の債権は、裁判所が定める額でしか投票できず、裁判所が「議決権を行使させない」と定めればゼロにもなります(1 項 2 号但書)。しかもこの決定は 2 項で裁判所がいつでも変更でき、投票直前に動く可能性があります。
取引先が民事再生を申し立てた。あなたの会社は 800 万円の売掛金を抱える債権者だ。再生計画案に賛成するか反対するか、その一票の重みは「議決権の額」で決まる。171 条は、債権者集会を開かず書面投票で決議する場合(169 条 2 項 2 号)に、各債権者が行使できる議決権の額を定める。ここに見落とされがちな急所がある。あなたの債権がすでに確定していれば、104 条により額面どおりの議決権を持つ。だが相手が認否を争い、額がまだ未確定なら、議決権の額を決めるのは裁判所だ。しかも裁判所は「議決権を行使させない」と決めることすらできる(1 項 2 号但書)。同じ 800 万円の債権でも、確定済みなら満額、未確定なら裁判所の裁量一つで満額にもゼロにもなる。再生計画の可決ラインは議決権者の頭数の過半数かつ議決権総額の 2 分の 1 以上。あなたの債権がいくらに値踏みされるかは、計画が通るかどうかと、あなたの回収額を直接左右する。
民事再生法 171 条は、裁判所が書面投票の方法(169 条 2 項 2 号)を定めた場合における議決権の額を規律する規定である。確定した議決権を有する届出再生債権者は確定額により、その他の届出再生債権者は裁判所が定める額により議決権を行使し、裁判所は議決権を行使させない旨を定めることもできる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生計画への賛否を投票する際の一票の重みです。民事再生法 171 条により、確定債権は額面どおり、未確定債権は裁判所が定める額で行使します。
債権者集会を開かず、書面で賛否を投じて再生計画を決議する方法です(169 条 2 項 2 号)。171 条はこの場合の議決権の額を定めます。
確定債権は 104 条で額面どおりの議決権が自動的に付きます。未確定債権は裁判所が額を定め、行使させないと決められることもあります。
議決権者の頭数の過半数の同意と、議決権総額の 2 分の 1 以上の同意の両方が必要です。だから各人の議決権額が可否を左右します。
171 条 2 項でいつでも申立て可能ですが、当該決議に反映させるには書面投票期間の満了前に行う必要があります。締切から逆算します。
額面自体は投票に反映されますが、未確定なら裁判所の裁量で圧縮されやすい面があります。同じ立場の債権者と連携し発言力を確保します。
未確定の届出再生債権について、裁判所が投票そのものを認めない決定です(171 条 1 項 2 号但書)。額面があっても一票を投じられません。
170 条は債権者集会で決議する場合の議決権、171 条は集会を開かず書面投票で決議する場合の議決権を定めます。決議方式が対概念です。
あります。171 条 1 項 2 号但書は、未確定の届出再生債権について裁判所が「議決権を行使させない」と定めることを認めています。額面があっても、債権の存否や額に争いがある段階では一票を投じられないことがある。業界裏話ヒント:これを避ける最短ルートは議決権の場で戦うことではなく、その前の債権調査・確定手続で額を固めること。104 条で確定すれば議決権は満額で自動的に付き、裁判所の裁量が入る余地が消える。投票日を待つ債権者は、すでに一手遅れている
変えられます。171 条 2 項により、裁判所は利害関係人の申立て又は職権で「いつでも」前項の議決権額の決定を変更できます。つまり通知された額は暫定的で、投票直前に動く可能性がある。業界裏話ヒント:実務では、議決権額に不服がある債権者が締切ギリギリで変更を申し立て、票読みを揺さぶることがある。逆に再生債務者側は確定済みの議決権額に安心して票を読むと、土壇場で覆される。投票が終わるまで議決権額は確定ではない、と構えておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 決議の方式 | 171 条:書面投票(169 条 2 項 2 号)で決議する場合の議決権 | — |
| 確定債権の扱い | 104 条で確定した額により行使(1 項 1 号) | — |
| 未確定債権の扱い | 裁判所が額を定める。行使させない旨も定められる(1 項 2 号但書) | — |
| 額の変更 | 利害関係人の申立て又は職権でいつでも変更可(2 項) | — |
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