要点民事再生法 28 条は、包括的禁止命令が再生債務者への裁判書の送達時に効力を生じると定める。公告や債権者への通知より先に、全債権者の強制執行等が凍結される。
Q · 包括的禁止命令って、いつから効力が出るんですか?公告された時ですか?
効力は公告時でなく、債務者への送達時に発生します
民事再生法 28 条 2 項により、包括的禁止命令およびその変更・取消しの決定は、再生債務者(保全管理人が選任されているときは保全管理人)への裁判書の送達がされた時から効力を生じます。公告や知れている再生債権者への通知は効力発生の起点ではなく、あくまで事後の周知です。したがって送達後・公告前に行われた強制執行や仮差押えは、命令に反するものとして効力を否定される扱いになります。回収を狙う債権者にとっては、命令の中身より「送達日時」の把握が最優先の実務ポイントになります。
取引先の会社が資金繰りに行き詰まり、あなたは売掛金を取り戻そうと差押えを準備している。その矢先、裁判所が「包括的禁止命令」を出した。これは、すべての債権者に対して、再生債務者の財産への強制執行や仮差押えを一斉に凍結する強力な命令だ(前条27条)。民事再生法28条は、その命令がいつ効力を持ち、誰に知らされるかを定める。ここに見落とされがちな急所がある。命令は「公告された時」でも「あなたに通知が届いた時」でもなく、再生債務者に裁判書が送達された瞬間に効力を生じる(2項)。つまり、あなたがまだ命令の存在すら知らない間に、差押えはすでに封じられている。送達の一点を境に、その後の執行行為は空振りに終わる。知れている債権者への通知は、効力が発生した後を追いかけてくるにすぎない。タイミングを読み違えると、回収のチャンスは指の間からこぼれ落ちる。
民事再生法 28 条は、包括的禁止命令(前条 27 条)およびこれを変更・取消しする決定に関する周知手続と効力発生時期を定める規定である。決定は公告され、裁判書が再生債務者および申立人に送達され、その主文が知れている再生債権者に通知される。効力は再生債務者への裁判書の送達時に発生する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
民事再生手続で、全債権者の強制執行・仮差押え・仮処分を一斉に凍結する裁判所の命令です(民事再生法 27 条)。特定の債権者を止める中止命令(26 条)より強力です。
再生債務者への裁判書の送達がされた時に効力が生じます(28 条 2 項)。公告日でも債権者への通知日でもなく、送達日時が絶対の分水嶺になります。
不当な損害を受ける債権者は取消しの命令(27 条 4 項)を申し立てられ、命令に対しては即時抗告(27 条 5 項)ができます。不変期間を逃さないことが重要です。
担保権の実行は射程外となる場合があります。自分の債権が無担保か別除権付き(担保付き)かをまず切り分けることが最初の判断です。
中止命令(26 条)は特定の債権者の手続を止めるのに対し、包括的禁止命令(27 条)は全債権者の強制執行等を一網打尽に凍結します。射程がまったく異なります。
効力は送達時に発生済みのため、送達後に行った差押えや執行は命令に反するものとして効力を否定されます。あなたが通知を受けたかどうかは効力と無関係です。
止まりません。命令で守られるのは再生債務者(会社等)だけで、連帯保証人個人への請求や執行はそのまま可能です。会社の保護と保証人の保護は別問題です。
あります。要件を満たさなくなった場合等には解除の手続(29 条)があり、変更・取消しの決定も同じく公告・送達・通知の対象になります(28 条 1 項)。
効力の起点は公告ではなく、再生債務者への裁判書の送達時です(28条2項)。あなたの差押えが送達より前なら有効、後なら無効として扱われます。公告日と執行日を比べても答えは出ず、送達日との前後が決め手になります。業界裏話ヒント:実務家は命令の中身より先に、裁判書が債務者に届いた正確な日時を取りに行きます。この一点で配当戦が決まるからで、送達記録は裁判所で確認できる重要証拠になる
原則として全債権者の強制執行・仮差押え等が凍結されますが、命令があなたに不当な損害を及ぼす場合は取消しの命令(27条4項)を申し立てる道があります。また担保権の実行など射程外の場合もあります。業界裏話ヒント:包括的禁止命令は中止命令(26条)で足りない例外的場面でしか出されません。だからこそ、それが出ること自体が債務者の資産防衛の本気度を示すシグナルになり、命令の有無で他の債権者の動き方も一変する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 射程(対象となる債権者) | 28 条(27 条命令):全債権者の強制執行・仮差押え・仮処分を一斉凍結 | — |
| 効力発生の起点 | 再生債務者への裁判書の送達時(28 条 2 項) | — |
| 周知の方法 | 公告 + 送達(債務者・申立人)+ 通知(知れている債権者) | — |
| 不服申立て | 取消しの命令(27 条 4 項)・即時抗告(27 条 5 項) | — |
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