民事再生法 第28条(包括的禁止命令に関する公告及び送達等)
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- 包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その裁判書を再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人。次項において同じ。)及び申立人に送達し、かつ、その決定の主文を知れている再生債権者及び再生債務者(保全管理人が選任されている場合に限る。)に通知しなければならない。
- 2.包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定は、再生債務者に対する裁判書の送達がされた時から、効力を生ずる。
- 3.前条第四項の規定による取消しの命令及び同条第五項の即時抗告についての裁判(包括的禁止命令を変更し、又は取り消す旨の決定を除く。)があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
この条文の基本情報
包括的禁止命令に関する公告及び送達等とは何ですか?
定義包括的禁止命令に関する公告及び送達等とは、民事再生法第28条に定められた規定で、「包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その裁判書を再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第28条(包括的禁止命令に関する公告及び送達等)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第28条の条文原文は「包括的禁止命令及びこれを変更し、又は取り消す旨の決定があった場合には、その旨を公告し、その裁判書を再生債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理…」で始まります。
- 民事再生法第28条は第一節 再生手続開始の申立てに置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第28条の前の条は民事再生法第27条です。
- 民事再生法第28条の次の条は民事再生法第29条です。
- 民事再生法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法28条は、包括的禁止命令が再生債務者への裁判書の送達時に効力を生じると定める。公告や債権者への通知より先に、全債権者の強制執行等が凍結される。
Q · 包括的禁止命令って、いつから効力が出るんですか?公告された時ですか?
効力は公告時でなく、債務者への送達時に発生します
民事再生法28条2項により、包括的禁止命令およびその変更・取消しの決定は、再生債務者(保全管理人が選任されているときは保全管理人)への裁判書の送達がされた時から効力を生じます。公告や知れている再生債権者への通知は効力発生の起点ではなく、あくまで事後の周知です。したがって送達後・公告前に行われた強制執行や仮差押えは、命令に反するものとして効力を否定される扱いになります。回収を狙う債権者にとっては、命令の中身より「送達日時」の把握が最優先の実務ポイントになります。
解説
取引先の会社が資金繰りに行き詰まり、あなたは売掛金を取り戻そうと差押えを準備している。その矢先、裁判所が「包括的禁止命令」を出した。これは、すべての債権者に対して、再生債務者の財産への強制執行や仮差押えを一斉に凍結する強力な命令だ(前条27条)。民事再生法28条は、その命令がいつ効力を持ち、誰に知らされるかを定める。ここに見落とされがちな急所がある。命令は「公告された時」でも「あなたに通知が届いた時」でもなく、再生債務者に裁判書が送達された瞬間に効力を生じる(2項)。つまり、あなたがまだ命令の存在すら知らない間に、差押えはすでに封じられている。送達の一点を境に、その後の執行行為は空振りに終わる。知れている債権者への通知は、効力が発生した後を追いかけてくるにすぎない。タイミングを読み違えると、回収のチャンスは指の間からこぼれ落ちる。
法的な位置づけ
民事再生法28条は、包括的禁止命令(前条27条)およびこれを変更・取消しする決定に関する周知手続と効力発生時期を定める規定である。決定は公告され、裁判書が再生債務者および申立人に送達され、その主文が知れている再生債権者に通知される。効力は再生債務者への裁判書の送達時に発生する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令の効力発生日時(送達日時)を最優先で確認 取引先の倒産情報を得たら、まず包括的禁止命令の有無と、再生債務者への裁判書の送達日時を裁判所で確認する。効力は送達時に生じるため、自分の執行・差押えが送達より前か後かで有効・無効が決まる
- 2.自分の債権が無担保か別除権付きかを切り分け 担保権の実行は包括的禁止命令の射程外となる場合がある。抵当権・質権・譲渡担保など別除権の有無を確認し、無担保なら凍結対象、担保付きなら別除権行使の余地を検討する
- 3.不当な損害があれば取消しの命令を申立て 命令があなたに不当な損害を与える場合は、取消しの命令(27条4項)を裁判所に申し立てる。通知や公告で命令を知った時点で、放置せず速やかに検討する
- 4.即時抗告の不変期間を管理 命令や取消し等に関する裁判には即時抗告(27条5項)の余地がある。不変期間は公告を起算点とする一般規定(9条)に注意し、期間経過前に抗告の要否を弁護士と判断する
よくある質問 AI による整理
Q1包括的禁止命令とは何ですか?
民事再生手続で、全債権者の強制執行・仮差押え・仮処分を一斉に凍結する裁判所の命令です(民事再生法27条)。特定の債権者を止める中止命令(26条)より強力です。
Q2包括的禁止命令はいつまでに効力が出ますか?
再生債務者への裁判書の送達がされた時に効力が生じます(28条2項)。公告日でも債権者への通知日でもなく、送達日時が絶対の分水嶺になります。
Q3包括的禁止命令に不服がある場合はどうしますか?
不当な損害を受ける債権者は取消しの命令(27条4項)を申し立てられ、命令に対しては即時抗告(27条5項)ができます。不変期間を逃さないことが重要です。
Q4包括的禁止命令は担保権にも及びますか?
担保権の実行は射程外となる場合があります。自分の債権が無担保か別除権付き(担保付き)かをまず切り分けることが最初の判断です。
Q5包括的禁止命令と中止命令の違いは何ですか?
中止命令(26条)は特定の債権者の手続を止めるのに対し、包括的禁止命令(27条)は全債権者の強制執行等を一網打尽に凍結します。射程がまったく異なります。
Q6命令を知らずに差押えをしたらどうなりますか?
効力は送達時に発生済みのため、送達後に行った差押えや執行は命令に反するものとして効力を否定されます。あなたが通知を受けたかどうかは効力と無関係です。
Q7包括的禁止命令が出た後、保証人にも請求は止まりますか?
止まりません。命令で守られるのは再生債務者(会社等)だけで、連帯保証人個人への請求や執行はそのまま可能です。会社の保護と保証人の保護は別問題です。
Q8包括的禁止命令が解除されることはありますか?
あります。要件を満たさなくなった場合等には解除の手続(29条)があり、変更・取消しの決定も同じく公告・送達・通知の対象になります(28条1項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1命令が出たって新聞やネットの公告で知ったんですが、それまでにやった差押えはどうなりますか?
効力の起点は公告ではなく、再生債務者への裁判書の送達時です(28条2項)。あなたの差押えが送達より前なら有効、後なら無効として扱われます。公告日と執行日を比べても答えは出ず、送達日との前後が決め手になります。実務のポイント:実務家は命令の中身より先に、裁判書が債務者に届いた正確な日時を取りに行きます。この一点で配当戦が決まるからで、送達記録は裁判所で確認できる重要証拠になる
Q2包括的禁止命令が出たら、もう誰も債務者から一円も取れないんですか?
原則として全債権者の強制執行・仮差押え等が凍結されますが、命令があなたに不当な損害を及ぼす場合は取消しの命令(27条4項)を申し立てる道があります。また担保権の実行など射程外の場合もあります。実務のポイント:包括的禁止命令は中止命令(26条)で足りない例外的場面でしか出されません。だからこそ、それが出ること自体が債務者の資産防衛の本気度を示すシグナルになり、命令の有無で他の債権者の動き方も一変する
間違えやすい点 AI による整理
- 「公告されてはじめて命令の効力が始まる」と思い込んでいる人が多いが、28条2項は明確に違う。効力は再生債務者への裁判書の送達時に生じる。公告はあくまで世間への周知であって、効力の起点ではない。この一歩のズレが、送達後・公告前に動いた債権者を全員空振りさせる
- 包括的禁止命令の存在は知っていても、その威力の射程を見誤る人がいる。これは特定の債権者を止める中止命令(26条)と次元が違い、すべての債権者の強制執行・仮差押え・仮処分を一網打尽に凍結する。中止命令の感覚で「自分だけは別」と考えると、執行が丸ごと無効になる現実に足元をすくわれる
- 「自分は通知を受け取っていないから、まだ自由に動ける」という発想そのものが誤っている。法律から見れば、効力は送達で発生済みであり、あなたが通知を受けたかどうかは効力と無関係。あなたの主観的な「知らなかった」は、送達後の執行を有効にしてはくれない。この落差が、善意で動いた債権者を窮地に落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 射程(対象となる債権者) | 28条(27条命令):全債権者の強制執行・仮差押え・仮処分を一斉凍結 | 26条:特定の債権者の手続のみ中止 29条:包括的禁止命令の解除手続 |
| 効力発生の起点 | 再生債務者への裁判書の送達時(28条2項) | 中止命令の告知時 解除決定の効力発生時 |
| 周知の方法 | 公告 + 送達(債務者・申立人)+ 通知(知れている債権者) | 個別の告知が中心 公告等による周知 |
| 不服申立て | 取消しの命令(27条4項)・即時抗告(27条5項) | 即時抗告の可否は個別規定による 解除決定に対する不服申立て |
他国ではどう定めているか 4 か国
韓国も回生手続に包括的禁止命令(포괄적 금지명령)を有し、全債権者の個別執行を包括的に禁止する点で日本と機能的にほぼ同一。
中国は受理後に保全措置の解除と執行手続の中止が生じる。受理という一点で効果が発生する構成で、送達時説の日本と起点の考え方が異なる。
ドイツは倒産手続開始前の保全処分として、裁判所が強制執行の禁止・一時停止を命じる。個別命令の積み上げに近く、日本の包括的一括凍結とは構成が異なる。
米国は申立て(petition)と同時に自動的に stay が発生する点で、裁判所の個別発令と送達を要する日本と手続構造が大きく異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 下請けとして大口の取引先に納品を続けてきたが、相手の倒産情報が流れた。あなたは他の債権者に先んじて機械設備を仮差押えしようと申立書を握りしめている。だが裁判所が包括的禁止命令を出し、それが債務者に送達された瞬間、あなたの仮差押えは効力を失う。あと一日早ければ、ではなく、命令の送達時点が絶対の分水嶺になる
- もし、あなたが包括的禁止命令の存在を知らずに強制執行を進めてしまったら、どうなる? 送達後の執行は無効として扱われ、回収したつもりの金額も巻き戻される。あなたが「正当な権利行使」と信じた行為が、法的にはゼロになる
- 再生債務者側の経営者として、あなたは一刻も早く資産凍結の保護がほしい。命令の効力は送達された時に生じるため、裁判所書記官による送達が遅れれば、その分だけ債権者の駆け込み差押えにさらされる。公告を待つ必要はない、送達が命綱だ
- 保全管理人が選任されているケースで、あなたが知れている再生債権者の一人なら、通知が届くのは効力発生の後。通知が来た時点で「何かできること」を探すのでは遅い。届いた瞬間に読むべきは、即時抗告と取消し命令の二つの逃げ道だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなた(債権者)の執行・差押えと、命令の効力発生(債務者への送達時、28条2項)の前後関係を最優先で確認する。送達前なら執行は有効、送達後なら無効の扱いになる2. 通知や公告で命令を知ったら、その内容が自分に不当な損害を与えるなら、取消しの命令(27条4項)の申立てを検討する3. 命令や取消しに関する裁判には即時抗告(27条5項)の余地があるため、不変期間を逃さない4. 担保権者であれば包括的禁止命令の射程外となる場合があるので、自分の債権が無担保か別除権かをまず切り分ける
訴えられた側:1. あなた(再生債務者・申立人)は、命令発令後の裁判書の送達が滞りなく完了するよう裁判所と連携する。効力は送達時に生じるため、送達の遅れは保護の遅れに直結する2. 知れている再生債権者のリストを正確に提出し、通知漏れによる後の紛争を防ぐ3. 保全管理人が選任されている場合は通知の名宛人が変わる点に注意4. 命令の変更・取消しがあった場合の再送達・再公告(1項)も手続として漏らさない
時効(請求できる期限):包括的禁止命令とその変更・取消しの効力は、再生債務者への裁判書の送達時に生じる(28条2項)。命令や取消し等に対する即時抗告には法定の不変期間があり、公告を起算点とする(民事再生法9条参照)。具体的な日数と起算点は事案ごとに確認を要する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:包括的禁止命令の効力発生時期は、28条2項の文言どおり再生債務者への裁判書の送達時と解される(送達時説)。公告は世間への周知にすぎず効力の起点ではないため、送達後・公告前の執行行為は命令に反するものとして効力を否定される。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)制定・平成12年(2000年)施行 民事再生法の制定により包括的禁止命令制度とともに新設された規定と解されるが、その後の条文番号・文言の改正履歴は確認を要する。捏造を避けるため要人的検証
改正の年表
- 1.平成11年(1999年)制定・平成12年(2000年)施行 新設:民事再生法の制定により、包括的禁止命令制度(27条)とともに、その周知手続と効力発生時期を定める規定として設けられたと解される。その後の詳細な改正履歴は要検証。
- 民事再生法 第27条包括的禁止命令の発令要件、本条の効力・送達の対象規定
- 民事再生法 第26条個別の強制執行等の中止命令、包括的禁止命令の前提となる制度
- 民事再生法 第29条包括的禁止命令の解除に関する手続
- 民事再生法 第9条即時抗告の不変期間と起算点の一般規定
- 民事執行法 第39条包括的禁止命令を強制執行の停止・取消事由とする一般規定との接続
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