要点民事再生法 39 条は、再生手続開始の決定があると再生債権に基づく強制執行を中止させる中止効を定める。ただし担保権者の別除権実行や連帯保証人への請求は止まらない。
Q · 民事再生の開始決定が出たら、差押えや取り立ては全部止まりますか?
止まるのは再生債権の執行だけ。担保・保証人は止まらない
民事再生法 39 条により、再生手続開始の決定があると、再生債権に基づく強制執行・仮差押え・財産開示手続の申立ては禁じられ、進行中の手続は中止します。しかし止まるのは「再生債権に基づく」執行に限られます。担保を持つ別除権者は抵当物を競売でき、国内の租税滞納処分も止まりません。そして最大の盲点が連帯保証人で、社長個人への請求は満額・即時のまま残ります。会社を守っても、保証した個人は丸裸のままです。
取引先に売掛金を回収しようと強制執行をかけた翌週、裁判所から「中止」の通知が届く。理由は、相手が民事再生手続の開始決定を受けたから。これが民事再生法39条の中止効だ。再生手続が始まった瞬間、再生債権に基づく差押え・強制執行は新規の申立てが禁じられ、進行中のものは止まり、財産開示手続まで封じられる。狙いは、債務者に「再建のための時間」を確保すること。早い者勝ちで財産を奪い合えば事業は瞬時に解体され、結局は誰も回収できなくなるからだ。だが、ここに落とし穴がある。止まるのは「再生債権に基づく」執行だけ。担保を持つ債権者(別除権者)は止まらず、抵当不動産を競売できる。国内の税金の滞納処分も止まらない。そして最大の盲点、連帯保証人への請求はまったく止まらない。会社を守っても、保証した社長個人は丸裸のまま残される。
民事再生法 39 条は、再生手続開始の決定によって生じる中止効を定める規定である。再生債権に基づく強制執行等・仮差押え・外国租税滞納処分・財産開示手続の新たな申立ては禁じられ、既に進行中の手続は中止し、特別清算手続は効力を失う。担保権(別除権)の実行、国内租税の滞納処分、連帯保証人への請求は、この中止効の射程外に置かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生手続の「開始決定」の時に発生します(民事再生法 39 条)。申立ての段階では発生せず、開始決定前に執行を止めるには中止命令(26 条)が別途必要です。
会社への取り立ては止まっても、連帯保証人への請求は 39 条の射程外で止まりません。減額も猶予もされず満額・即時に追及されます。経営者保証ガイドラインでの並行整理が実務の定石です。
どちらも開始決定で強制執行が止まりますが、民事再生は事業を続けながら再建する手続で、担保権者は別除権として手続外で実行できます。破産は清算が目的で管財人が財産を換価します。
共益債権は再生手続によらず随時弁済され、再生債権に優先します。39 条 3 項は、中止・失効した手続に関する一定の費用請求権などを共益債権としています。
国内の租税滞納処分は一般優先債権に基づくため、39 条では止まりません。条文が中止対象とするのは再生債権に基づく「外国」租税滞納処分です。
原則中止しますが、裁判所は再生に支障がないと認めれば、申立てまたは職権で中止した手続の続行を命じることができます(民事再生法 39 条 2 項)。
止まりません。中止効は開始決定後に生じます。申立てから開始決定までに差押えが迫るなら、中止命令(26 条)や包括的禁止命令(27 条)を取る必要があります。
債権届出期間を徒過すると再生債権は失権し、原則として配当を受けられなくなります。開始決定の通知が来たら裁判所の手続スケジュールを必ず確認してください。
申立てだけでは止まりません。中止効が生じるのは『開始決定』(39条)が出た後で、しかも再生債権に基づく執行に限られます。申立てから開始決定までの間に差押えが迫るなら、別途『中止命令』(26条)が必要です。業界裏話ヒント:多くの人が見落とすのが連帯保証人。会社への取り立ては止まっても、保証した社長個人への請求は満額・即時で続きます。だから経営者保証ガイドラインを使った個人の整理を、会社の再生と『同時に』設計するのが実務の定石です
39条の中止効だけでは守れません。抵当権者は別除権者として競売を続行できるからです。自宅を守るには、個人再生の『住宅資金特別条項』(民事再生法196条以下)で住宅ローンだけ別枠にして払い続けるか、緊急時は『担保権実行中止命令』(31条)で一時的に競売を止めます。業界裏話ヒント:住宅資金特別条項は時間勝負で、保証会社による代位弁済から6か月を過ぎると巻き戻しが使えなくなります。滞納に気づいた瞬間が勝負どころです(最新の要件をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発動のタイミング | 民再 39 条:再生手続「開始決定」の時に自動発生 | — |
| 対象となる執行 | 再生債権に基づく強制執行・仮差押え・財産開示等 | — |
| 担保権者への効力 | 及ばない(別除権として手続外で実行可・民再 53 条) | — |
| 連帯保証人への効力 | 及ばない(満額・即時に請求される) | — |
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