要点民事再生法 61 条は、監督委員が費用前払と裁判所の定める報酬を受けられると定める。ただし許可なく対象会社の債権・株式を売買すると費用も報酬も受けられない。
Q · 民事再生の監督委員の報酬って、誰の財産から払われるの?
再生債務者の財産から共益債権として最優先で支払われます
民事再生法 61 条 1 項により、監督委員は費用の前払と裁判所の定める報酬を受けられます。これは再生債務者、つまり再生を申し立てた会社の財産から、共益債権として一般の再生債権者への配当より先に支払われます。ただし選任後に許可なく対象会社の債権・株式を売買すると、利益の有無を問わず費用も報酬も一切受けられません(2 項・3 項)。報酬額に不服があれば、決定の告知から 1 週間以内に即時抗告ができます(4 項)。
あなたの会社が資金繰りに行き詰まって民事再生を申し立てると、裁判所はたいてい監督委員(手続を監視する役目、多くは弁護士)を選ぶ。その委員が受け取る費用と報酬は、誰の懐から出るのか。あなた、つまり再生債務者の財産から、共益債権(再生手続のために生じた費用で、一般の再生債権者より先に支払われる債権)として最優先で支払われる。ここまでは想定内だろう。だが本条の本当の刃は第2項と第3項にある。監督委員が選任後に対象会社の債権や株式を裁判所の許可なく売買すると、利益を吐き出すどころか、費用も報酬も一円残らず受け取れなくなる。監督する立場の人間が監督対象の株でひと儲けする誘惑を、報酬全額没収という極端な制裁で断ち切っている。そして第4項、報酬を決める裁判には即時抗告(決定に対する不服申立て)ができる。高すぎると思う債権者も、低すぎると思う委員自身も、その金額に異議を申し立てる道が残されている。
民事再生法 61 条は、民事再生手続における監督委員の費用前払および報酬請求権を定める規定である。報酬は共益債権として再生債務者の財産から優先的に支払われる一方、無許可の利益相反取引には費用・報酬の全額不支給という制裁が科され、報酬を定める決定には即時抗告が認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
民事再生手続で再生債務者の業務や財産を監視する役目で、多くは弁護士が裁判所から選任されます。監督命令(民事再生法 54 条)に基づき、一定の行為に同意権を持ちます。
再生手続の遂行のために生じた費用等の債権で、監督委員の報酬もこれに含まれます。一般の再生債権より優先し、再生計画によらず随時弁済される点が特徴です。
報酬を定める決定の告知(公告がある場合は効力発生)から 1 週間以内です。この期間を過ぎると金額が確定し、争えなくなるため期限管理が重要です。
法律に定額はなく、手続の規模や監督委員の実働に応じて裁判所が個別に定めます。事案ごとに差が大きいため、決定内容を確認し不服なら即時抗告で争えます。
監督委員が再生債務者に対する債権や株式を許可なく売買する行為を指します。監督する側が監督対象で私益を得る事態で、費用・報酬の全額不支給という制裁があります。
監督委員は再生手続で経営を監視する立場、破産管財人は破産手続で財産の管理処分権を握る立場です。監督委員は原則として経営権を奪いません。
裁判所が監督命令(民事再生法 54 条)により選任します。実務では弁護士が選ばれることが多く、対象会社と利害関係のない中立の専門家が望まれます。
必要です。選任後に再生債務者への債権や株式・出資持分を譲り受け・譲り渡すには裁判所の許可が要り(2 項)、無許可なら費用も報酬も受けられません(3 項)。
再生債務者、つまり再生を申し立てた会社の財産から支払われます(1項)。しかも共益債権として、一般の再生債権者への配当より先に支払われる優先的な扱いです。業界裏話ヒント:監督委員の報酬は手続の規模や複雑さに応じて裁判所が決めますが、報酬が膨らむほど一般債権者に回る配当原資は減ります。だから債権者の立場なら、監督委員の選任段階で「この規模にどれだけの監督が必要か」を意識しておくと、後の配当の目減りを読み解ける
なります。裁判所の許可なく再生債務者に対する債権や株式・出資持分を譲り受け、または譲り渡すと、費用も報酬も支払を受けられません(2項・3項)。儲けの有無は問わず、実費の立替えすら回収できません。業界裏話ヒント:この制裁が「利益の吐き出し」ではなく「対価の全没収」である点が肝です。監督する側が監督対象で取引する誘惑を、損得勘定が成り立たないほど重い罰で根こそぎ断っている。許可さえ取れば適法なので、必要があるなら必ず事前に裁判所の許可を取りに行く
言えます。報酬を定める裁判には即時抗告ができます(4項)。高すぎると考える債権者や債務者だけでなく、低すぎると考える監督委員自身も金額を争えます。業界裏話ヒント:即時抗告には1週間という短い期限があり、これを逃すと金額は確定して動かせなくなります。報酬決定の通知が来たら、内容を吟味する前にまず告知日を控え、抗告期間のカウントダウンを把握しておく。期限管理を怠った瞬間、いくら不当でも争う入口が閉じる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | 民訴再生 61 条:監督委員の報酬・費用と利益相反規制 | — |
| 発動場面 | 報酬支払の場面、および無許可の利益相反取引があった場面 | — |
| 主な効果 | 共益債権として優先弁済、無許可取引なら費用・報酬全額不支給 | — |
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