要点個人情報保護法 96 条は、行政機関等が訂正請求に係る保有個人情報を、正当な理由と協議のうえ他機関へ移送できると定める。移送先が訂正の可否を決定し、訂正の実施は移送元が担う。
Q · 役所に個人情報の訂正を求めたら「事案を移送しました」と通知が来た。これは何を意味するの?
相手方が入れ替わり、決定は移送先・実施は移送元が担う
個人情報保護法 96 条により、行政機関の長等は訂正請求に係る保有個人情報について、他の機関に訂正決定をする正当な理由があるとき、その機関と協議のうえ事案を移送できます。移送を受けた機関が訂正の可否を決定し、移送前の手続はすべて移送先がしたものとみなされます。ただし訂正すると決まった場合、実際に記録を書き換えるのは移送元です(3 項)。決定機関と実施機関が分離するため、不服申立ての相手や催促先を間違えないよう注意が必要です。
役所に自分の個人情報の訂正を求めたところ、ある日「事案を移送しました」という一枚の書面が届く。多くの人は事務連絡だと思って封筒に戻す。だが、その紙であなたの相手方は入れ替わっている。96 条は、訂正請求を受けた行政機関の長等が、その情報を実質的に握る別の機関と協議のうえ、事案を丸ごと渡すことを認める。渡された側が訂正するか否かを決め、渡す前の手続はすべて渡された側がしたものとみなされる。ここが急所だ。決定に不服があるとき、審査請求や訴訟の相手はもう最初の窓口ではない。しかも「訂正する」と決まったら、実際にデータを書き換えるのは元の機関に戻る(3 項)。決める人と直す人が分かれている。催促の電話先を間違えている間に、30 日の期限だけが静かに減っていく。
個人情報保護法 96 条は、行政機関等が保有する個人情報の訂正請求について事案の移送を定める規定である。訂正決定等につき正当な理由がある他の機関へ、協議の上で事案を移送でき、移送先が訂正の可否を判断する。移送前の行為は移送先がしたものとみなされ、訂正の実施のみが移送元に残る。決定機関と実施機関が分離する点に特徴がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
訂正請求を受けた行政機関が、記録を実質的に管理する他の機関へ、正当な理由と協議のうえ事案そのものを引き渡すことです。個人情報保護法 96 条が根拠で、移送後は移送先が訂正の可否を判断します。
自分の情報を保有する行政機関の長等の窓口に出します。ただし記録の実質的な管理者が別機関の場合、96 条により事案が移送され、判断は移送先が行います。窓口の一元性は法が保障しています。
移送先機関名・移送日・移送の理由を書面上で特定し、その日のうちに移送先へ主張の要点と資料を直接再送します。期限は請求日から進んでおり、移送先はまだ言い分を読んでいません。
できます。行政機関等には国立大学法人や独立行政法人も含まれ、成績評価・懲戒記録・国立病院のカルテ等も移送を含む本手続の射程に入ります。卒業後十年経った記録も対象です。
96 条 1 項は移送に「正当な理由」と「相手方機関との協議」を要件とします。要件を欠いた移送は手続違法として攻撃でき、訂正の当否に入る前に決定を崩す材料になります。
行政機関等が職務上作成・取得し、組織的に利用するために保有している個人情報です。開示請求で受け取った文書の誤記も、内容が事実でない場合に訂正請求の対象となります。
審査請求または取消訴訟で争えますが、相手方は移送を受けた機関です。移送前の機関を相手取ると被告を誤ります。審査請求は 3 か月、取消訴訟は 6 か月の期間制限に注意が必要です。
個人情報の取扱いに関する苦情の相談窓口はありますが、訂正決定そのものを覆すのは審査請求・取消訴訟です。手続の相手方を正しく選ぶことが最優先です。
待たされません。逆に、あなたの持ち時間が削られています。94 条 1 項の 30 日は訂正請求があった日から起算され、移送を受けた機関は残った日数で判断します。業界裏話ヒント:期限間際の移送は、行政側にとって延長(94 条 2 項)や特例(95 条)を発動する理由になります。延長通知が届いたら、その理由欄に「移送」の文字があるか確認する。移送の遅れが行政側の都合であったことの記録は、後の審査請求で効いてくる
決定を出した移送先ではなく、最初に請求を受けた機関です。96 条 3 項は、移送を受けた機関が 93 条 1 項の訂正決定をしたとき、訂正の実施義務を負うのは移送をした機関だと定めています。決める人と直す人が分かれている条文です。業界裏話ヒント:訂正決定の通知書に実施機関名や実施予定日が書かれないことは珍しくない。決定を受け取った時点で、実施予定日と担当課を書面で照会しておく。その一通が、放置されたときの是正申入れや国家賠償請求の起点になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 移送の対象手続 | 96 条:訂正請求の事案移送 | — |
| 移送の要件 | 正当な理由 + 相手方機関との協議 + 書面通知 | — |
| 移送後の効果 | 移送先が訂正決定、実施は移送元が担う(決定と実施の分離) | — |
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