要点破産法210条は、別除権者が中間配当に参加するには、除斥期間内に担保処分への着手を証明し、不足額を疎明する必要があると定める。怠るとその回の配当から除斥される。
Q · 抵当権を持っていれば、破産手続の配当は放っておいても自動的にもらえるの?
証明と疎明を期限内にしないと配当から外れます
破産法210条により、別除権者が中間配当に参加するには、中間配当に関する除斥期間内に、担保目的財産の処分に着手したことを『証明』し、かつ回収できない不足額を『疎明』する必要があります。証明は疎明より厳格な立証で、着手の事実には証明レベルが求められます。これを怠ると、その回の中間配当からは配当を受けられません。ただし失うのはその回の取り分だけで、最後配当への参加や債権自体は残ります。
取引先が倒産した。あなたの会社はその土地に抵当権を握っている。だから配当の話は自分には関係ない、書類は後で読めばいい。そう思って脇に置いた瞬間に、見えない時計が動き出す。別除権者は担保を実行して回収するのが原則だが、担保価値が足りず取りきれない『不足額』は、一般の破産債権として配当の列に並べる。ところがその列に並ぶには、210条が宿題を課す。中間配当に関する除斥期間内に、破産管財人へ『担保の処分に着手した』ことを証明し、かつ回収できない不足額を疎明しなければならない。これを怠れば、その回の中間配当からは一円も入らない。証明と疎明という二つの異なるハードルが存在することを知らない担保権者が、配当のたびに静かに列から外されている。担保の強さが、かえって手続への注意を鈍らせる。
破産法210条は、別除権者および準別除権者が中間配当へ参加するための要件を定める規定である。中間配当に関する除斥期間内に、担保目的財産の処分への着手を証明し、かつ担保で回収できない不足額を疎明することを求め、これを欠く場合はその回の中間配当から除斥される。管財人には配当表の更正義務を課す。
AI 輔助整理,以條文原文為準
破産手続によらずに担保を実行して優先弁済を受けられる権利です(破産法65条)。抵当権・質権・特別の先取特権などが典型で、配当手続の外で回収できる強い地位を指します。
別除権者は担保を実行しても回収しきれない『不足額』についてのみ破産債権として配当に参加できるという原則です(破産法108条)。担保でカバーされる部分は配当対象外になります。
破産法209条3項が準用する198条1項の期間内です。具体的な満了日は事件ごとに破産管財人が定めるため、通知が届いたら必ず個別に確認してください。
証明は裁判官が確信を持つ程度の厳格な立証、疎明は一応確からしいと推測させる程度の緩やかな立証です。210条は着手に証明、不足額に疎明を求めます。
他人の財産に担保権を持つ者など、別除権者に準じて扱われる者です(破産法210条2項)。自宅に抵当権を設定した連帯保証人などがこれに近い立場になり得ます。
別除権者から期間内に着手の証明と不足額の疎明があったとき、破産管財人が直ちに配当表を更正します(破産法210条3項)。放置すると配当異議の原因になります。
消えません。除斥されるのはその回の中間配当の取り分だけで、最後配当への参加や債権そのものは残ります。焦って失う範囲を取り違えないことが大切です。
別除権は担保に基づき手続外で行使できる権利、優先的破産債権は法定の優先順位で配当を受ける破産債権です。別除権の不足額は一般の破産債権として扱われます。
別除権は破産手続の外で行使できる強い権利ですが(65条)、担保で取りきれない不足額を配当でもらうとなると話は別です。108条の不足額責任主義により、不足額は一般の破産債権として扱われ、210条がその参加に証明と疎明を要求します。業界裏話ヒント:管財人は別除権者に有利な配慮を自発的にはしません。除斥期間の満了日を聞き出し、書類を逆算で準備する側だけが配当に残ります。黙っていれば外されるのが原則です
間に合います。210条1項は『処分に着手したこと』は証明を求めますが、不足額は疎明で足ります。疎明は確たる証明より緩く、鑑定書や査定書による見込みで足りるので、売却完了を待つ必要はありません。業界裏話ヒント:実務では、着手の証明と不足額の疎明を一つの上申書にまとめて期間内に出すのが定石です。後から金額が変わっても、まず列に並んでおくことが取り分を守る鍵になります
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 210条:別除権者の中間配当参加要件(着手の証明+不足額の疎明) | — |
| 求められる立証 | 着手は証明、不足額は疎明の二段階 | — |
| 期限の有無 | 中間配当に関する除斥期間あり(徒過で除斥) | — |
| 怠った場合の効果 | その回の中間配当から除斥(最後配当は残る) | — |
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