要点不動産登記法51条は、建物の床面積・種類・構造などの表題登記事項に変更があった日から一月以内の変更登記申請を義務づける。正当な理由なく怠れば10万円以下の過料が科される。
Q · 家を増築したら、登記もしないといけないんですか?
変更の日から一月以内に変更登記が必要。怠れば10万円以下の過料
不動産登記法51条1項により、建物の床面積・種類・構造など第44条1項各号の登記事項(家屋番号と共用部分である旨を除く)に変更が生じたときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人が、変更があった日から一月以内に変更の登記を申請しなければなりません。正当な理由なく怠れば10万円以下の過料(164条1項)です。さらに前所有者の代の未登記変更は、所有権の登記を受けた日から一月以内に新所有者の義務へ切り替わります(同条2項)。
一畳分のサンルームを後ろに足した。庭に物置を建てた。一階の居宅部分を店舗に変えた。どれも建築確認とは別に、法務局へ一月以内に変更登記を申請する義務が生じる。不動産登記法51条1項が課すのは「できる」ではなく「しなければならない」であり、正当な理由なく怠れば10万円以下の過料(164条1項)。だが本当の痛手は過料ではない。表題部の床面積や種類が現況とずれたまま放置された建物は、売るときに住宅ローンの担保評価が出ず、抵当権設定でつまずき、相続で登記簿と実物が合わずに手続が止まる。しかもこの義務は建物に付いて回る。前の所有者が怠った変更登記は、あなたが所有権の登記を受けた日から一月以内に、あなたが申請する義務へ切り替わる(同条2項)。買った家の未登記増築は、買った瞬間からあなたの宿題になっている。
不動産登記法51条は建物の表題部の変更の登記を定める規定であり、第44条1項各号(家屋番号及び共用部分である旨を除く)の登記事項に変更が生じた場合に、表題部所有者又は所有権の登記名義人が一月以内に変更の登記を申請すべき義務を規定する。表示に関する登記の現況適合性を、私人の申請によって維持する仕組みである。
AI 輔助整理,以條文原文為準
建物の床面積・種類・構造・附属建物など、登記簿の表題部に記録された物理的な情報を現況に合わせて直す登記です。不動産登記法51条が変更の日から一月以内の申請を義務づけています。
正当な理由なく怠れば10万円以下の過料(164条1項)です。実務上の打撃はむしろ、売却時に住宅ローンの担保評価が出ない、抵当権設定が進まない、相続手続が止まるという形で現れます。
原則は変更が生じた日、つまり工事完了など物理的変更が確定した日です(51条1項)。前所有者の代の変更なら、自分に係る所有権の登記があった日が起算点になります(同条2項)。
買主の義務になります。51条2項により、所有権の登記があった日から一月以内に新所有者が変更登記を申請しなければなりません。前所有者の懈怠は買った瞬間に引き継がれます。
中心となるのは土地家屋調査士の報酬で、報酬額は自由化されており事務所や現況調査の難易度で変わります。金額を確定させるには、登記事項証明書と図面を持って複数の見積もりを取るのが確実です。
申請情報のほか、建物図面・各階平面図など変更後の現況を示す図面が中心になります。建築確認済証や工事完了を示す資料も現況の裏付けとして使われるため、工事関係書類は保管してください。
違います。建物が滅失した場合は変更登記ではなく滅失の登記(57条)で、こちらも一月以内の申請義務があります。増築や用途変更は51条、取り壊しは57条と使い分けます。
金融機関は登記簿の床面積を基準に担保評価するため、未登記部分は評価から外れます。融資額が下がるか、変更登記の完了を実行条件にされることが多く、決済日程に直結します。
申請自体はいつでもできる。51条1項の「一月以内」は義務の履行期であって、申請できる期間の上限ではない。正当な理由なく怠れば10万円以下の過料(164条1項)だが、遅れて自主的に申請した件で実際に過料まで至る例は多くない。業界裏話ヒント:登記官が過料事件を裁判所へ通知するかには運用の幅がある。放置を続けるより遅れてでも自分から申請した方が有利で、売却直前に買主側の調査で発覚するのが最悪の順番だ
表題部の登記は土地家屋調査士の領分で、司法書士が扱うのは権利部(所有権・抵当権)である。建物の変更登記は現況調査と各階平面図の作成を伴い、その代理は調査士の業務とされている(土地家屋調査士法3条)。業界裏話ヒント:売買決済では、調査士が表題部を直してから司法書士が移転登記を入れる二段階になる。片方だけに相談すると一往復無駄になり、決済日が一週間ずれる
一棟の建物の構造・床面積や名称が変われば、それは各区分所有者にとっての登記事項でもある(44条1項7号・8号)。ただし51条5項により、一戸についてされた変更登記は同じ一棟の他の区分建物にも効力を持ち、登記官が職権で残る全戸に記録する(同条6項)。業界裏話ヒント:全戸が別々に申請する必要はない。管理組合が一件分の費用を出して代表申請すれば足りるので、各戸で登記をと案内されたら5項・6項を示して確認する
現地調査と固定資産税課税明細との突合でほぼ発覚する。仮に決済まで通っても、床面積の相違は契約不適合責任(民法562条以下)の問題に転化し、売った後に追及される。業界裏話ヒント:金融機関は担保評価を登記簿の床面積で行うため、未登記の増築部分は担保価値ゼロとして扱われる。買主のローンが減額されれば、値引きか白紙解約かの二択を突き付けられるのは売主側だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用場面 | 51条:既存建物の登記事項が後から変わった(増築・種類変更・構造変更) | — |
| 申請期限 | 変更があった日から一月以内(2〜4項は起算点が別に定まる) | — |
| 義務者 | 表題部所有者・所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記がある建物では所有者)。後の取得者にも承継 | — |
| 怠った場合 | 正当な理由がなければ10万円以下の過料(164条1項)+売却・融資・相続の停滞 | — |
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