(受託会社の担保付社債の管理に関する権限等)
第35条
受託会社は、担保付社債の管理に関しては、この法律に特別の定めがある場合を除き、社債管理者と同一の権限を有し、義務を負う。
(受託会社の担保付社債の管理に関する権限等)
受託会社は、担保付社債の管理に関しては、この法律に特別の定めがある場合を除き、社債管理者と同一の権限を有し、義務を負う。
(受託会社の担保権の管理又は処分に関する義務)
受託会社は、総社債権者のために、信託契約による担保権を保存し、かつ、実行する義務を負う。
(社債権者の権利等)
社債権者は、その債権額に応じて、平等に担保の利益を享受する。
2信託契約による担保権は、総社債権者のためにのみ行使することができる。
(信託契約による担保権の効力)
信託契約による担保権は、社債の成立前においても、その効力を生ずる。
(信託契約による担保権に関する民法等の規定の適用除外)
民法(明治二十九年法律第八十九号)第三百四十八条及び第三百七十六条(抵当権又はその順位の譲渡及び放棄に関する部分を除く。)並びに商法(明治三十二年法律第四十八号)第五百十五条の規定は、信託契約による担保権については、適用しない。
2民法第三百五十条において準用する同法第二百九十八条第三項の規定は、信託契約による質権については、適用しない。
3民法第三百五十四条の規定は、信託契約による動産質権については、適用しない。
4前三項の規定にかかわらず、信託契約に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
(担保の追加)
担保付社債に係る担保の追加は、受託会社及び委託者の合意による信託の変更により、することができる。
(担保の変更)
担保付社債に係る担保の変更は、受託会社、委託者及び受益者である社債権者の合意による信託の変更により、することができる。
2前項の合意に係る受益者の意思決定は、社債権者集会の決議による。
3前二項の規定にかかわらず、担保の変更後における担保の価額が未償還の担保付社債の元利金を担保するのに足りるときは、担保付社債に係る担保の変更は、受託会社及び委託者の合意により、することができる。
4受託会社は、前項の規定により担保付社債に係る担保の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を公告し、かつ、知れている社債権者には、各別にその旨を通知しなければならない。
(担保権の順位の変更等)
前条の規定は、担保付社債に係る担保権の順位の変更又は担保権若しくはその順位の譲渡若しくは放棄について準用する。
(担保権の実行の義務等)
担保付社債が期限が到来しても弁済されず、又は発行会社が担保付社債の弁済を完了せずに解散したときは、受託会社は、遅滞なく、担保付社債に係る担保権の実行その他の必要な措置をとらなければならない。
2受託会社は、総社債権者のために、当該受託会社に付与された執行力のある債務名義の正本(債務名義に係る電磁的記録が裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録されたものである場合にあっては民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第十八条の二に規定する記録事項証明書、債務名義が電磁的記録をもって作成された執行証書である場合にあっては公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第四十四条第一項第二号の書面又は同項第三号の電磁的記録)に基づき担保物について強制執行をし、担保権の実行の申立てをし、又は企業担保権の実行の申立てをすることができる。
3前項の場合において、債権者に対する異議は、受託会社に対して主張することができる。
(弁済を受けた受託会社の義務)
受託会社は、社債権者のために弁済を受けた場合には、遅滞なく、その受領した財産(当該財産の換価をした場合におけるその換価代金を含む。)を、債権額に応じて各社債権者に交付しなければならない。
2民法第六百四十七条の規定は、受託会社が前項の財産を自己のために消費した場合について準用する。
3社債権者を確知することができないとき、又は社債権者が受領を拒み、若しくは受領することができないときは、受託会社は、その社債権者のために第一項の財産を供託しなければならない。
(特別代理人の選任)
次に掲げる場合には、裁判所は、社債権者集会の申立てにより、特別代理人を選任することができる。
一受託会社が総社債権者のためにすべき信託事務の処理及び担保付社債の管理を怠っているとき。
二社債権者と受託会社との利益が相反する場合において、受託会社が総社債権者のために信託事務の処理及び担保付社債の管理に関する裁判上又は裁判外の行為をする必要があるとき。
2前項の申立てを却下する裁判には、理由を付さなければならない。
3第一項の規定による特別代理人の選任の裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
4第一項の申立てに係る非訟事件は、発行会社の本店の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に属する。
5第一項の規定による非訟事件については、非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第四十条及び第五十七条第二項第二号の規定は、適用しない。
(受託会社等の行為の方式)
受託会社又は前条第一項の特別代理人がこの法律の規定により総社債権者のために裁判上又は裁判外の行為をする場合には、個別の社債権者を表示することを要しない。
(受託会社の報酬)
受託会社は、信託法(平成十八年法律第百八号)第五十四条及び会社法第七百四十一条第一項の規定にかかわらず、委託者又は発行会社に対し、信託事務の処理及び担保付社債の管理について相当の報酬を請求することができる。ただし、信託契約に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
2民法第六百四十八条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により委託者又は発行会社から受ける受託会社の報酬について準用する。ただし、信託契約に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
3会社法第七百四十一条第三項の規定は、第一項の規定により委託者又は発行会社から受ける受託会社の報酬については、適用しない。
(受託会社の費用等)
委託者又は発行会社は、信託法第四十八条第一項本文及び第五十三条第一項本文並びに会社法第七百四十一条第一項の規定にかかわらず、受託会社が信託事務の処理及び担保付社債の管理をするのに必要と認められる費用として正当に支出した一切の費用及び支出の日以後におけるその利息を償還し、並びに受託会社が自己の過失なく受けた一切の損害を賠償する義務を負う。ただし、信託契約に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
2受託会社は、信託法第四十八条第二項本文の規定にかかわらず、信託事務の処理及び担保付社債の管理をするについて要する費用の前払を委託者又は発行会社に請求することができる。ただし、信託契約に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。
3会社法第七百四十一条第三項の規定は、第一項の費用及びその利息の償還並びに損害の賠償については、適用しない。
4信託契約による担保権は、第一項の規定により受託会社に生ずる債権のためにも、その効力を有する。
5受託会社は、前項の債権について、社債権者に優先して担保物から弁済を受ける権利を有する。
(担保物の保管の状況の検査)
委託者、代表社債権者又は担保付社債の総額(償還済みの額を除く。)の十分の一以上に当たる担保付社債を有する社債権者は、いつでも、受託会社による担保物の保管の状況を検査することができる。
2無記名式の担保付社債券を有する者は、これを受託会社に提示しなければ、前項の検査をすることができない。
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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)