ブックマーク無料で登録

社債、株式等の振替に関する法律 第四章 社債の振替

第66条〜第87条・全 28 条・e-Gov法令検索で原文を見る ›

  1. 社債、株式等の振替に関する法律第四章 社債の振替は、第66条〜第87条の全 28 条で構成されています。
  2. 社債、株式等の振替に関する法律第四章 社債の振替が属する社債、株式等の振替に関する法律の法令番号は平成十三年法律第七十五号です。
  3. 社債、株式等の振替に関する法律の公布日は平成13年6月27日です。
  4. 社債、株式等の振替に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
第一節 通則

(権利の帰属)

第66条

次に掲げる社債で振替機関が取り扱うもの(以下この章において「振替社債」という。)についての権利(第七十三条に規定する利息の請求権を除く。)の帰属は、この章の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとする。

一次に掲げる要件の全てに該当する社債(以下この章において「短期社債」という。)

一各社債の金額が一億円を下回らないこと。

二元本の償還について、社債の総額の払込みのあった日から一年未満の日とする確定期限の定めがあり、かつ、分割払の定めがないこと。

三利息の支払期限を、ロの元本の償還期限と同じ日とする旨の定めがあること。

四担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の規定により担保が付されるものでないこと。

二当該社債の発行の決定において、当該決定に基づき発行する社債の全部についてこの法律の規定の適用を受けることとする旨を定めた社債

(社債券の不発行)

第67条

振替社債については、社債券を発行することができない。

2振替社債の社債権者は、当該振替社債を取り扱う振替機関が第二十二条第一項の規定により第三条第一項の指定を取り消された場合若しくは第四十一条第一項の規定により当該指定が効力を失った場合であって当該振替機関の振替業を承継する者が存しないとき、又は当該振替社債が振替機関によって取り扱われなくなったときは、前項の規定にかかわらず、発行者に対し、社債券の発行を請求することができる。

3前項の社債券は、無記名式とする。

第二節 振替口座簿

(振替口座簿の記載又は記録事項)

第68条

振替口座簿は、各加入者の口座ごとに区分する。

2振替口座簿中の口座管理機関の口座は、次に掲げるものに区分する。

一当該口座管理機関が振替社債についての権利を有するものを記載し、又は記録する口座(以下この章において「自己口座」という。)

二当該口座管理機関又はその下位機関の加入者が振替社債についての権利を有するものを記載し、又は記録する口座(以下この章において「顧客口座」という。)

3振替口座簿中の各口座(顧客口座を除く。)には、次に掲げる事項を記載し、又は記録する。

一加入者の氏名又は名称及び住所

二発行者の商号及び振替社債の種類(以下この章において「銘柄」という。)

三銘柄ごとの金額(次号に掲げるものを除く。)

四加入者が質権者であるときは、その旨及び質権の目的である振替社債の銘柄ごとの金額

五加入者が信託の受託者であるときは、その旨及び前二号の金額のうち信託財産であるものの金額

六その他政令で定める事項

4振替口座簿中の顧客口座には、次に掲げる事項を記載し、又は記録する。

一前項第一号及び第二号に掲げる事項

二銘柄ごとの金額

三その他政令で定める事項

5振替機関が機関口座を開設する場合には、振替口座簿に機関口座の区分を設け、次に掲げる事項を記載し、又は記録する。

一銘柄

二銘柄ごとの金額

三その他政令で定める事項

6振替口座簿は、電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。)で作成することができる。

(振替社債の発行時の新規記載又は記録手続)

第69条

特定の銘柄の振替社債の発行者は、当該振替社債を発行した日以後遅滞なく、当該発行者が第十三条第一項の同意を与えた振替機関に対し、次に掲げる事項の通知をしなければならない。

一当該発行に係る振替社債の銘柄

二前号の振替社債の社債権者又は質権者である加入者の氏名又は名称

三前号の加入者のために開設された第一号の振替社債の振替を行うための口座

四加入者ごとの第一号の振替社債の金額(次号に掲げるものを除く。)

五加入者が質権者であるときは、その旨及び質権の目的である第一号の振替社債の金額

六加入者が信託の受託者であるときは、その旨並びに第四号及び前号の金額のうち信託財産であるものの金額

七第一号の振替社債の総額その他の主務省令で定める事項

2前項の通知があった場合には、当該通知を受けた振替機関は、直ちに、当該通知に係る振替社債の銘柄について、次に掲げる措置を執らなければならない。

一当該振替機関が前項第三号の口座を開設したものである場合には、次に掲げる記載又は記録

一当該口座の前条第三項第三号に掲げる事項を記載し、又は記録する欄(以下この章において「保有欄」という。)における前項第二号の加入者(同号の社債権者であるものに限る。)に係る同項第四号の金額の増額の記載又は記録

二当該口座の前条第三項第四号に掲げる事項を記載し、又は記録する欄(以下この章において「質権欄」という。)における前項第二号の加入者(同号の質権者であるものに限る。)に係る同項第五号の金額の増額の記載又は記録

三当該口座における前項第六号の信託財産であるものの金額の増額の記載又は記録

二当該振替機関が前項第三号の口座を開設したものでない場合には、その直近下位機関であって同項第二号の加入者の上位機関であるものの口座の顧客口座における当該加入者に係る同項第四号の金額と同項第五号の金額を合計した金額の増額の記載又は記録及び当該直近下位機関に対する同項第一号から第六号までに掲げる事項の通知

3前項の規定は、同項第二号(この項において準用する場合を含む。)の通知があった場合における当該通知を受けた口座管理機関について準用する。

(会社が社債権者等の口座を知ることができない場合に関する手続)

第69条の2

会社が特定の銘柄の振替社債を交付しようとする場合において、当該振替社債の社債権者又は質権者のために開設された振替社債の振替を行うための口座を知ることができないときは、当該会社(新設合併に際して振替社債を交付する場合その他の主務省令で定める場合にあっては、当該会社に準ずる者として主務省令で定めるもの。以下この条において「通知者」という。)は、次に掲げる事項を当該振替社債の社債権者又は質権者となるべき者として主務省令で定めるものに通知しなければならない。

一会社が一定の日における当該振替社債の社債権者(質権者があるときは、その質権の目的である社債の社債権者を除く。)及び当該質権者について前条第一項の通知又は振替の申請をする旨

二前号の社債権者又は質権者のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座(第三項本文の申出により振替機関等が開設した口座を除く。)を、通知者がこの項の通知を発した日から起算して、社債権者及び質権者の保護のため必要かつ適当なものとして主務省令で定める期間内に通知者に通知すべき旨

三第三項本文の申出により口座を開設する振替機関等の氏名又は名称及び住所

四その他主務省令で定める事項

2前項の通知者が同項の会社以外の者である場合には、当該通知者は、同項第一号の一定の日において、当該会社に対し、同号の社債権者又は質権者が通知した同項第二号の口座を通知しなければならない。

3第一項第一号の社債権者又は質権者が同項第二号の期間内に同号の口座を通知者に通知しなかった場合には、会社は、同項第三号の振替機関等に対して当該社債権者又は当該質権者のために振替社債の振替を行うための口座(以下この章において「特別口座」という。)の開設の申出をしなければならない。ただし、当該会社が当該社債権者又は当該質権者のために開設の申出をした特別口座があるときは、この限りでない。

4会社が第一項の振替社債に係る社債の発行者である場合において、同項第一号の一定の日までに第十三条第一項の同意を与えていないときは、速やかに、当該社債について振替機関に同項の同意を与えなければならない。

5第一項に規定する場合において、会社が前条第一項の通知をするときは、第一項第一号の社債権者又は質権者から通知を受けた同項第二号の口座(当該通知がないときは、当該会社が開設の申出をした特別口座)を同条第一項第三号の口座として同項の通知をしなければならない。

(振替手続)

第70条

特定の銘柄の振替社債について、振替の申請があった場合には、振替機関等は、第四項から第八項までの規定により、当該申請において第三項の規定により示されたところに従い、その備える振替口座簿における減額若しくは増額の記載若しくは記録又は通知をしなければならない。

2前項の申請は、この法律に別段の定めがある場合を除き、振替によりその口座(顧客口座を除く。)において減額の記載又は記録がされる加入者が、その直近上位機関に対して行うものとする。

3第一項の申請をする者は、当該申請において、次に掲げる事項を示さなければならない。

一当該振替において減額及び増額の記載又は記録がされるべき振替社債の銘柄及び金額

二前項の加入者の口座において減額の記載又は記録がされるのが保有欄であるか、又は質権欄であるかの別

三増額の記載又は記録がされるべき口座(顧客口座を除く。以下この節において「振替先口座」という。)

四振替先口座(機関口座を除く。)において増額の記載又は記録がされるのが保有欄であるか、又は質権欄であるかの別

4第一項の申請があった場合には、当該申請を受けた振替機関等は、遅滞なく、次に掲げる措置を執らなければならない。

一第二項の加入者の口座の前項第二号の規定により示された保有欄又は質権欄における同項第一号の金額(以下この条において「振替金額」という。)についての減額の記載又は記録

二当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関でない場合には、直近上位機関に対する前項第一号、第三号及び第四号の規定により示された事項の通知

三当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関であり、かつ、振替先口座を開設したものである場合には、当該振替先口座の前項第四号の規定により示された保有欄又は質権欄(機関口座にあっては、第六十八条第五項第二号に掲げる事項を記載し、又は記録する欄。以下この条において「振替先欄」という。)における振替金額についての増額の記載又は記録

四当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関であり、かつ、振替先口座を開設したものでない場合には、その直近下位機関であって当該振替先口座の加入者の上位機関であるものの口座の顧客口座における振替金額についての増額の記載又は記録並びに当該直近下位機関に対する前項第一号、第三号及び第四号の規定により示された事項の通知

5前項第二号の通知があった場合には、当該通知を受けた振替機関等は、直ちに、次に掲げる措置を執らなければならない。

一当該通知をした口座管理機関の口座の顧客口座における振替金額についての減額の記載又は記録

二当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関でない場合には、直近上位機関に対する前項第二号の規定により通知を受けた事項の通知

三当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関であり、かつ、振替先口座を開設したものである場合には、当該振替先口座の振替先欄における振替金額についての増額の記載又は記録

四当該振替機関等が当該振替に係る共通直近上位機関であり、かつ、振替先口座を開設したものでない場合には、その直近下位機関であって当該振替先口座の加入者の上位機関であるものの口座の顧客口座における振替金額についての増額の記載又は記録及び当該直近下位機関に対する前項第二号の規定により通知を受けた事項の通知

6前項の規定は、同項第二号(この項において準用する場合を含む。)の通知があった場合における当該通知を受けた振替機関等について準用する。

7第四項第四号又は第五項第四号(前項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の通知があった場合には、当該通知を受けた口座管理機関は、直ちに、次に掲げる措置を執らなければならない。

一当該口座管理機関が振替先口座を開設したものである場合には、当該振替先口座の振替先欄における振替金額についての増額の記載又は記録

二当該口座管理機関が振替先口座を開設したものでない場合には、その直近下位機関であって当該振替先口座の加入者の上位機関であるものの口座の顧客口座における振替金額についての増額の記載又は記録及び当該直近下位機関に対する第四項第四号又は第五項第四号の規定により通知を受けた事項の通知

8前項の規定は、同項第二号(この項において準用する場合を含む。)の通知があった場合における当該通知を受けた口座管理機関について準用する。

(特別口座に記載又は記録がされた振替社債についての振替手続等に関する特例)

第70条の2

加入者は、特別口座に記載され、又は記録された振替社債については、当該加入者又は当該振替社債の発行者の口座以外の口座を振替先口座とする振替の申請をすることができない。

2特定の銘柄の振替社債に係る第六十九条第一項の通知又は振替の申請の前に合併により消滅する会社の株式を取得した者であって株主名簿に記載又は記録がされていないことを理由として合併に際して当該株式に代わる当該振替社債の交付を受けることができなかったものその他の主務省令で定める者(以下この項において「取得者等」という。)が、当該通知又は当該振替の申請の後に、当該振替社債についての記載又は記録がされた特別口座の加入者と共同して請求をした場合には、発行者は、次に掲げる行為をしなければならない。当該請求をすべきことを当該加入者に命ずる判決であって執行力を有するものの正本若しくは謄本若しくは当該判決であって執行力を有するものの内容を記載した書面であって裁判所書記官が当該書面の内容が当該判決の内容と同一であることを証明したもの若しくはこれに準ずる書類として主務省令で定めるものを当該取得者等が添付して請求をした場合又は当該取得者等の請求により次に掲げる行為をしても当該加入者その他の利害関係人の利益を害するおそれがない場合として主務省令で定める場合も、同様とする。

一当該取得者等のための第六十九条の二第三項本文の申出

二前号の申出により開設された口座を振替先口座とする当該振替社債についての振替の申請

3特別口座の開設の申出をした発行者以外の加入者は、当該特別口座を振替先口座とする振替の申請をすることができない。

(特別口座の移管)

第70条の3

特別口座に記載され、又は記録された振替社債の発行者は、当該特別口座を開設した振替機関等(次項及び第三項において「移管元振替機関等」という。)以外の振替機関等に対し、当該特別口座の加入者のために当該振替社債の振替を行うための特別口座の開設の申出をすることができる。

2前項の申出は、移管元振替機関等が開設した当該振替社債の振替を行うための特別口座(次項及び第四項において「移管元特別口座」という。)の全ての加入者のために、一括してしなければならない。ただし、前項の発行者が加入者のために開設の申出をした特別口座が同項の申出に係る振替機関等にある場合における当該加入者については、この限りでない。

3第一項の発行者は、移管元振替機関等に対し、移管元特別口座に記載され、又は記録された振替社債の全てについて、移管先特別口座(同項の申出により開設された特別口座又は前項ただし書の特別口座をいう。次項において同じ。)を振替先口座とする振替の申請をすることができる。

4第一項の発行者は、前項の申請をした場合には、遅滞なく、移管元特別口座の加入者に対し、移管先特別口座を開設した振替機関等の氏名又は名称及び住所を通知しなければならない。

(抹消手続)

第71条

特定の銘柄の振替社債について、抹消の申請があった場合には、振替機関等は、第四項から第六項までの規定により、当該申請において第三項の規定により示されたところに従い、その備える振替口座簿における減額の記載若しくは記録又は通知をしなければならない。

2前項の申請は、抹消によりその口座(顧客口座を除く。)において減額の記載又は記録がされる加入者が、その直近上位機関に対して行うものとする。

3第一項の申請をする加入者(以下この条において「申請人」という。)は、当該申請において、次に掲げる事項を示さなければならない。

一当該抹消において減額の記載又は記録がされるべき振替社債の銘柄及び金額

二当該申請人の口座において減額の記載又は記録がされるのが保有欄であるか、又は質権欄であるかの別

4第一項の申請があった場合には、当該申請を受けた振替機関等は、遅滞なく、次に掲げる措置を執らなければならない。

一申請人の口座の前項第二号の規定により示された保有欄又は質権欄における同項第一号の金額についての減額の記載又は記録

二当該振替機関等が口座管理機関である場合には、直近上位機関に対する前項第一号の規定により示された事項の通知

5前項第二号の通知があった場合には、当該通知を受けた振替機関等は、直ちに、次に掲げる措置を執らなければならない。

一当該通知をした口座管理機関の口座の顧客口座における第三項第一号の金額についての減額の記載又は記録

二当該振替機関等が口座管理機関である場合には、直近上位機関に対する前項第二号の規定により通知を受けた事項の通知

6前項の規定は、同項第二号(この項において準用する場合を含む。)の通知があった場合における当該通知を受けた振替機関等について準用する。

7発行者は、社債権者又は質権者のために社債管理者、社債管理補助者(社債権者又は質権者のために振替社債の償還を受ける権限を有するものに限る。)又は担保付社債信託法第二条第一項に規定する信託契約の受託会社(次項において「社債管理者等」という。)に対して振替社債の償還をする場合を除くほか、社債権者又は質権者に対し、振替社債の償還をするのと引換えにその口座における当該振替社債の銘柄についての当該償還に係る振替社債の金額と同額の抹消をその直近上位機関に対して申請することを請求することができる。

8前項の規定は、社債権者又は質権者のために振替社債の償還を受けた社債管理者等が当該社債権者又は当該質権者に対し当該償還額の支払をする場合について準用する。

(記載又は記録の変更手続)

第72条

振替機関等は、その備える振替口座簿について、第六十八条第三項各号、第四項各号又は第五項各号に掲げる事項につき変更が生じたことを知ったときは、直ちに、当該振替口座簿にその記載又は記録をしなければならない。

第三節 振替の効果等

(振替社債の譲渡)

第73条

振替社債(差押えを受けることなく弁済期が到来した利息の請求権を除く。次条から第七十七条までにおいて同じ。)の譲渡は、振替の申請により、譲受人がその口座における保有欄(機関口座にあっては、第六十八条第五項第二号に掲げる事項を記載し、又は記録する欄)に当該譲渡に係る金額の増額の記載又は記録を受けなければ、その効力を生じない。

(振替社債の質入れ)

第74条

振替社債の質入れは、振替の申請により、質権者がその口座における質権欄に当該質入れに係る金額の増額の記載又は記録を受けなければ、その効力を生じない。

(信託財産に属する振替社債についての対抗要件)

第75条

振替社債については、第六十八条第三項第五号の規定により当該社債が信託財産に属する旨を振替口座簿に記載し、又は記録しなければ、当該社債が信託財産に属することを第三者に対抗することができない。

2前項に規定する振替口座簿への記載又は記録は、政令で定めるところにより行う。

(加入者の権利推定)

第76条

加入者は、その口座(口座管理機関の口座にあっては、自己口座に限る。)における記載又は記録がされた振替社債についての権利を適法に有するものと推定する。

(善意取得)

第77条

振替の申請によりその口座(口座管理機関の口座にあっては、自己口座に限る。)において特定の銘柄の振替社債についての増額の記載又は記録を受けた加入者(機関口座を有する振替機関を含む。)は、当該銘柄の振替社債についての当該増額の記載又は記録に係る権利を取得する。ただし、当該加入者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。

(超過記載又は記録がある場合の振替機関の義務)

第78条

前条の規定による振替社債の取得によりすべての社債権者の有する同条に規定する銘柄の振替社債の総額が当該銘柄の振替社債の発行総額(償還済みの額を除く。)を超えることとなる場合において、第一号の合計額が第二号の発行総額を超えるときは、振替機関は、その超過額(第一号の合計額から第二号の発行総額を控除した額をいう。)に達するまで、当該銘柄の振替社債を取得する義務を負う。

一振替機関の備える振替口座簿における振替機関の加入者の口座に記載され、又は記録された当該銘柄の振替社債の金額の合計額

二当該銘柄の振替社債の発行総額(償還済みの額を除く。)

2前項第一号に規定する金額は、同号に規定する口座における増額又は減額の記載又は記録であって当該記載又は記録に係る権利の発生、移転又は消滅が生じなかったものがある場合において、前条の規定により当該記載又は記録に係る金額の振替社債を取得した者のないことが証明されたときは、当該記載又は記録がなかったとした場合の金額とする。

3振替機関は、第一項の規定により振替社債を取得したときは、直ちに、発行者に対し、当該振替社債について債務の全部を免除する旨の意思表示をする義務を負う。

4前項に規定する振替社債についての権利は、同項の規定により免除の意思表示がされたときは、消滅する。

5振替機関は、振替社債について第三項の規定により免除の意思表示を行ったときは、直ちに、当該振替社債について振替口座簿の抹消を行わなければならない。

(超過記載又は記録がある場合の口座管理機関の義務)

第79条

前条第一項に規定する場合において、第一号の合計額が第二号の金額を超えることとなる口座管理機関があるときは、当該口座管理機関は、発行者に対し、その超過額(第一号の合計額から第二号の金額を控除した額をいう。)に相当する額の当該銘柄の振替社債について債務の全部を免除する旨の意思表示をする義務を負う。

一当該口座管理機関の備える振替口座簿における当該口座管理機関の加入者の口座に記載され、又は記録された当該銘柄の振替社債の金額の合計額

二当該口座管理機関の直近上位機関の備える振替口座簿における当該口座管理機関の口座の顧客口座に記載され、又は記録された当該銘柄の振替社債の金額

2前条第二項の規定は、次に掲げる事項について準用する。

一前項第一号に規定する金額

二前項第二号に規定する顧客口座における増額又は減額の記載又は記録であって当該記載又は記録に係る権利の発生、移転又は消滅が生じなかったものがある場合における同号に掲げる金額

3第一項の場合において、口座管理機関は、同項に規定する超過額に相当する額の同項に規定する銘柄の振替社債を有していないときは、同項の規定による免除の意思表示をする前に、当該超過額に達するまで、当該銘柄の振替社債を取得する義務を負う。

4口座管理機関は、第一項の規定により免除の意思表示をしたときは、直ちに、その直近上位機関に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

一当該免除の意思表示をした旨

二当該免除の意思表示に係る振替社債の銘柄及び金額

5前項の直近上位機関は、同項の通知を受けたときは、直ちに、同項第二号に掲げる銘柄の振替社債について、その備える振替口座簿における次に掲げる記載又は記録をしなければならない。

一前項の口座管理機関の口座の自己口座における同項第二号に掲げる金額の減額の記載又は記録

二前号の口座の顧客口座における前項第二号に掲げる金額の増額の記載又は記録

(振替機関の超過記載又は記録に係る義務の不履行の場合における取扱い)

第80条

第七十八条第一項に規定する場合において、同項に規定する振替機関が同項及び同条第三項の義務の全部を履行するまでの間は、発行者は、各社債権者の有する当該銘柄の振替社債のうち第一号の金額が第二号の総額に占める割合を同条第一項に規定する超過額(同条第三項の義務の一部が履行されたときは、当該履行に係る額を控除した額)に乗じた額(以下この条及び第八十五条において「振替機関分制限額」という。)に関する部分について、元本の償還及び利息の支払をする義務を負わない。

一当該社債権者の有する当該銘柄の振替社債の金額(当該振替機関の下位機関であって前条第一項の規定により当該銘柄の振替社債について債務の免除の意思表示をすべきものがあるときは、当該下位機関についての同項に規定する超過額に関する当該社債権者(当該下位機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についての社債権者に限る。)の次条第一項に規定する口座管理機関分制限額を控除した額)

二すべての社債権者の有する当該銘柄の振替社債の総額(当該振替機関の下位機関であって前条第一項の規定により当該銘柄の振替社債について債務の免除の意思表示をすべきものがあるときは、当該下位機関についての同項に規定する超過額に関する当該下位機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についてのすべての社債権者の次条第一項に規定する口座管理機関分制限額の合計額を控除した額)

2第七十八条第一項に規定する場合において、同項に規定する振替機関は、各社債権者に対して次に掲げる義務を負う。

一前項の場合において、各社債権者の有する当該銘柄の振替社債のうち振替機関分制限額に関する部分について、発行者に代わって元本の償還及び利息の支払をする義務

二前号に掲げるもののほか、第七十八条第一項又は第三項の義務の不履行によって生じた損害の賠償をする義務

(口座管理機関の超過記載又は記録に係る義務の不履行の場合における取扱い)

第81条

第七十九条第一項に規定する場合において、同項に規定する口座管理機関が同項及び同条第三項の義務の全部を履行するまでの間は、発行者は、社債権者(当該口座管理機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についての社債権者に限る。)の有する当該銘柄の振替社債のうち第一号の金額が第二号の総額に占める割合を同条第一項に規定する超過額(同項の義務の一部が履行されたときは、当該履行に係る額を控除した額)に乗じた額(以下この条及び第八十五条において「口座管理機関分制限額」という。)に関する部分について、元本の償還及び利息の支払をする義務を負わない。

一当該社債権者の有する当該銘柄の振替社債の金額(当該口座管理機関の下位機関であって第七十九条第一項の規定により当該銘柄の振替社債について債務の免除の意思表示をすべきものがあるときは、当該下位機関についての同項に規定する超過額に関する当該社債権者(当該下位機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についての社債権者に限る。)の口座管理機関分制限額を控除した額)

二当該口座管理機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についてのすべての社債権者の有する当該銘柄の振替社債の総額(当該口座管理機関の下位機関であって第七十九条第一項の規定により当該銘柄の振替社債について債務の免除の意思表示をすべきものがあるときは、当該下位機関についての同項に規定する超過額に関する当該下位機関又はその下位機関が開設した口座に記載又は記録がされた振替社債についてのすべての社債権者の口座管理機関分制限額の合計額を控除した額)

2第七十九条第一項に規定する場合において、同項に規定する口座管理機関は、前項に規定する社債権者に対して次に掲げる義務を負う。

一前項の場合において、同項に規定する社債権者の有する当該銘柄の振替社債のうち口座管理機関分制限額に関する部分について、発行者に代わって元本の償還及び利息の支払をする義務

二前号に掲げるもののほか、第七十九条第一項又は第三項の義務の不履行によって生じた損害の賠償をする義務

(発行者が誤って振替社債の償還等をした場合における取扱い)

第82条

発行者が第八十条第一項又は前条第一項の規定により義務を負わないとされた金額についてした元本の償還又は利息の支払は、当該発行者が善意の場合であっても、当該銘柄の他の振替社債に係る当該発行者の債務を消滅させる効力を有しない。

2前項の場合において、社債権者は、発行者に対し、同項に規定する元本の償還又は利息の支払に係る金額の返還をする義務を負わない。

3発行者は、第一項に規定する元本の償還又は利息の支払をしたときは、前項に規定する金額の限度において、第八十条第二項第一号又は前条第二項第一号の規定による社債権者の振替機関等に対する権利を取得する。

第四節 会社法の特例

(短期社債の発行等に関する会社法の特例)

第83条

短期社債には、新株予約権を付することができない。

2短期社債については、社債原簿を作成することを要しない。

3短期社債については、会社法第四編第三章の規定は、適用しない。

(社債の発行に関する会社法の特例)

第84条

振替社債の発行者は、当該振替社債についての会社法第六百七十七条第一項の規定による通知において、当該振替社債についてこの法律の規定の適用がある旨を示さなければならない。ただし、短期社債については、この限りでない。

2振替社債についての社債原簿には、当該振替社債についてこの法律の規定の適用がある旨を記載し、又は記録しなければならない。

3振替社債の引受けの申込みをする者は、自己のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座を会社法第六百七十七条第二項の書面に記載し、又は同法第六百七十九条の契約を締結する際に当該口座を当該振替社債の発行者に示さなければならない。

4会社法第百六十六条第一項本文の規定による請求により振替社債の交付を受けようとする者は、自己のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座(特別口座を除く。)を当該振替社債を交付する会社に示さなければならない。

(超過記載又は記録に係る義務の不履行の場合における社債権者の議決権等)

第85条

第八十条第一項又は第八十一条第一項の場合においては、各社債権者は、会社法第七百二十三条第一項の規定にかかわらず、その有する社債の金額(振替機関分制限額及び口座管理機関分制限額の合計額を除く。)に応じて、社債権者集会における議決権を有する。

2会社法第七百十八条第一項及び第七百三十六条第一項並びに担保付社債信託法第四十九条第一項の規定の適用については、第八十条第一項又は第八十一条第一項の社債権者は、振替機関分制限額及び口座管理機関分制限額については、社債を有しないものとみなす。

(証明書の提示)

第86条

振替社債の社債権者が、会社法第七百十八条第一項の規定による社債権者集会の招集の請求、同条第三項の規定による社債権者集会の招集、社債権者集会における議決権の行使又は担保付社債信託法第四十九条第一項の規定による担保物の保管の状況の検査をするには、第三項本文の規定により書面の交付を受けた上、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める者に当該書面を提示しなければならない。

一社債管理者がある場合当該社債管理者

二社債管理補助者がある場合当該社債管理補助者

三担保付社債信託法第二条第一項に規定する信託契約の受託会社がある場合当該受託会社

四前三号に掲げる場合以外の場合発行者

2振替社債の社債権者が社債権者集会において議決権を行使するには、社債権者集会の日の一週間前までに前項の規定による提示をし、かつ、社債権者集会の日に当該提示をしなければならない。

3振替社債の社債権者は、その直近上位機関に対し、当該直近上位機関が備える振替口座簿の自己の口座に記載され、又は記録されている当該振替社債についての第六十八条第三項各号に掲げる事項を証明した書面の交付を請求することができる。ただし、当該振替社債について、既にこの項の規定による書面の交付を受けた者であって、当該書面を当該直近上位機関に返還していないものについては、この限りでない。

4前項本文の規定により書面の交付を受けた社債権者は、当該書面を同項の直近上位機関に返還するまでの間は、当該書面における証明の対象となった振替社債について、振替の申請又は抹消の申請をすることができない。

(合併等に関する会社法の特例)

第86条の2

吸収合併存続会社(会社法第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社をいう。以下同じ。)若しくは同法第七百六十七条に規定する株式交換完全親会社(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「存続会社等」と総称する。)又は新設合併設立会社(同法第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社をいう。以下同じ。)若しくは同法第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「新設会社等」と総称する。)が吸収合併若しくは株式交換(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「吸収合併等」と総称する。)又は新設合併若しくは株式移転(第七章から第九章までにおいて「新設合併等」と総称する。)に際して振替社債を交付しようとするときは、吸収合併等がその効力を生ずる日又は新設会社等の成立の日(以下この章及び第七章から第九章までにおいて「合併等効力発生日」という。)を第六十九条の二第一項第一号の一定の日として同項の通知をしなければならない。

2存続会社等が吸収合併等に際して振替社債を移転しようとする場合には、当該存続会社等は、合併等効力発生日以後遅滞なく、当該振替社債について振替の申請をしなければならない。

3持分会社が合併をする場合において、吸収合併存続会社又は新設合併設立会社が合併に際して振替社債を交付しようとする場合には、合併契約において、持分会社の社員のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座(特別口座を除く。)を定めなければならない。

4吸収分割承継会社(会社法第七百五十七条に規定する吸収分割承継会社をいう。以下同じ。)又は新設分割設立会社(同法第七百六十三条第一項に規定する新設分割設立会社をいう。以下同じ。)が会社分割に際して振替社債を交付しようとする場合には、吸収分割契約又は新設分割計画において、会社分割をする会社のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座(特別口座を除く。)を定めなければならない。

(株式交付に関する会社法の特例)

第86条の3

会社法第七百七十四条の三第一項第五号イ又は第八号ロの社債が振替社債である場合には、株式交付親会社(同項第一号に規定する株式交付親会社をいう。以下この条、第百六十条の二、第百八十九条の二及び第二百二十三条の二において同じ。)は、同法第七百七十四条の四第一項(同法第七百七十四条の九において準用する場合を含む。)の規定による通知において、当該振替社債についてこの法律の規定の適用がある旨を示さなければならない。ただし、短期社債については、この限りでない。

2前項に規定する場合には、会社法第七百七十四条の四第二項(同法第七百七十四条の九において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の申込みをする者(同法第七百七十四条の三第一項第六号又は第九号に掲げる事項についての定めに従い株式交付親会社が発行する振替社債の社債権者にならないものを除く。)は、自己のために開設された当該振替社債の振替を行うための口座(特別口座を除く。)を同法第七百七十四条の四第二項の書面に記載し、又は同法第七百七十四条の六(同法第七百七十四条の九において準用する場合を含む。)の契約を締結する際に当該口座を当該振替社債の発行者に示さなければならない。

3株式交付親会社が株式交付に際して振替社債を移転しようとする場合には、当該株式交付親会社は、当該株式交付がその効力を生ずる日以後遅滞なく、当該振替社債について振替の申請をしなければならない。

(適用除外)

第86条の4

振替社債については、会社法第六百八十一条第四号及び第五号、第六百八十二条第一項から第三項まで、第六百八十八条第一項、第六百九十条第一項、第六百九十一条第一項及び第二項、第六百九十三条第一項、第六百九十四条第一項並びに第六百九十五条の二第一項から第三項までの規定は、適用しない。

第五節 雑則

第八十七条

第87条

第六十九条第一項の通知があった場合には、当該通知を受けた振替機関は、直ちに、当該通知に係る振替社債の銘柄について、政令で定める方法により、加入者が同項第七号に掲げる事項を知ることができるようにする措置を執らなければならない。

2前項の措置に関する費用は、同項の振替社債の発行者の負担とする。

社債、株式等の振替に関する法律 の全文へ戻る

このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

次に調べる