要点商法 15 条は、商号を営業とともにする場合または営業を廃止する場合に限り譲渡できると定める。商号譲渡は登記をしなければ第三者に対抗できない。
Q · 店の名前(屋号)だけを単独で売ることはできますか?
できません。営業と一緒か、営業をやめるときだけ
商法 15 条 1 項により、商号は「営業とともにする場合」または「営業を廃止する場合」に限って譲渡できます。屋号だけを営業から切り離して単独で売ることはできません。屋号は営業の信用を映す看板であり、中身を伴わない名前だけが流通すると取引相手が誤認するためです。さらに 2 項により、有効に譲り受けても登記をしなければ第三者に対抗できず、二重譲渡されたときは契約日が早い方ではなく先に登記した方が勝ちます。
二十年かけて育てた定食屋の屋号に、ある日「その名前だけ買いたい」という申し出が来た。だが商法 15 条はここに線を引く。商号、つまり商売上の名前は、営業そのものと一緒に譲るか、営業を完全にやめるときにしか売れない。なぜか。屋号は中身を映す看板だからだ。中身の伴わない名前だけが流通すれば、その店を信用して取引する客や仕入先が騙される。だから法は「名前の単独売買」を封じた。さらに 2 項が効いてくる。たとえ有効に譲り受けても、登記をしなければ第三者に「この商号は私のものだ」と主張できない。あなたが先に代金を払って名前を引き継いでも、後から登記した別の誰かに対抗できない事態が起こりうる。商号の価値は、契約書のサインではなく、登記簿の一行で確定する。
商号の譲渡とは、商人の商号を他者に移転することをいう。商法 15 条は、これを営業とともにする場合または営業を廃止する場合に限定し(1 項)、登記を第三者対抗要件とする(2 項)。商号が営業上の信用を化体する財産であることを前提に、処分の自由と取引の安全を調整する規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
商人の商号を他者へ移転することです。商法 15 条により、営業と一緒に譲るか、営業をやめるときに限られ、登記をしなければ第三者に対抗できません。
できるだけ早く、実務では決済と同日に登記申請するのが鉄則です。登記が入るまでの空白期間に二重譲渡されると、先に登記した相手に負けます(15 条 2 項)。
別概念です。営業(事業)の移転に商号を含めるかは別問題で、商号を含めるなら 15 条の要件と登記が必要、続用すれば 17 条の債務承継リスクも生じます。
先に登記した方が勝ちます。契約日が早くても登記が後なら、15 条 2 項により第三者に対抗できません。買った側は譲渡人に損害賠償を請求することになります。
営業の廃止を伴えば商号自体は譲渡できます(15 条 1 項)。ただし不正目的の誤認使用は商法 12 条で禁止され、別途商標権が絡む場合は商標権侵害にも注意が必要です。
原則として旧営業の債務を引き受けたとみなされます(商法 17 条)。買い手が責任を負わないには、その旨の登記または債権者への通知が必要です(17 条 2 項)。
対象です。商号は商人(個人事業主を含む)の商号を指します。家業承継や相続の際にも、登記を整理しないと後で名前の帰属争いが起きます。
会社の商号続用譲受人の責任は会社法 22 条が特則として規律します。商号譲渡の登記手続自体は商業登記法に従い、商人と会社で根拠条文が分かれます。
売れます。ただし商法 15 条 1 項で、営業と一緒に譲るか、営業をやめるときに限られます。名前だけの単独の切り売りはできません。理由は、屋号が店の信用を表す看板だからです。業界裏話ヒント:商号を買い手に続用させると、旧店の取引先の債権について買い手が責任を負う扱いになります(17 条)。売り手は買い手が旧債務を負わない旨の登記か債権者への通知をしておかないと、後で「あの名前を継いだのだから払え」という請求が買い手に飛び、話がこじれる
あなたは商号を有効に取得しても、登記をしなければ第三者に「これは私の商号だ」と対抗できません(15 条 2 項)。最悪、譲渡人が別人にも同じ商号を譲り、その人が先に登記すると、あなたが負けます。業界裏話ヒント:実務では決済と登記申請を同じ日に組むのが鉄則です。司法書士はこの同時処理で二重譲渡のリスクを潰します。契約から登記まで日を空けるほど、その窓が開く
営業の廃止を伴えば商号自体は譲渡できます(15 条 1 項)。ただし不正の目的で他人の営業と誤認させる商号使用は禁じられ(商法 12 条)、差止めや損害賠償の対象になります。業界裏話ヒント:有名な屋号には商標権が別に絡んでいることが多い。商法上の商号譲渡が有効でも、商標登録が第三者にあれば商標権侵害になります。商号と商標は別制度なので、買う前に商標登録の有無を必ず調べる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 商法 15 条:商号譲渡の可否(営業とともに/廃業時)と対抗要件(登記) | — |
| 主たる効果 | 単独譲渡の禁止 + 登記がなければ第三者に対抗不可 | — |
| 守り方/外し方 | 決済と同時に登記、営業譲渡の実態を証拠化 | — |
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