船長は、船積期間が経過した後は、傭船者が運送品の全部の船積みをしていないときであっても、直ちに発航することができる。この場合においては、前条第二項の規定を準用する。
要点商法 751 条は、船積期間の経過後は傭船者の船積みが未完了でも船長が直ちに発航でき、その場合 750 条 2 項により運賃全額の支払義務が生じると定める。
Q · 船積みが半分しか終わっていないのに、船は勝手に出航してしまうの?
発航でき、積み残し分の運賃も満額請求されます
商法 751 条により、船積期間が経過すれば、傭船者が運送品の全部の船積みを終えていなくても、船長は直ちに発航できます。傭船者の同意は要件ではありません。この場合 750 条 2 項が準用され、傭船者は積み残した分も含めて運賃を満額支払う義務を負い、さらに滞船料や立替費用も請求されうる。置き去りにされた荷物の保管・転送費用も傭船者側の負担となるため、損失は二重三重に効いてきます。
あなたが穀物や鋼材を運ぶために船を一隻まるごと借りた(航海傭船)とする。契約で決めた船積期間、つまり荷物を積み込むための持ち時間が過ぎたとき、まだ全部を積み終えていなくても、船長はあなたを待たずに「では、これで出航します」と言える。それが商法 751 条だ。半分しか積めていなくても船は出る。痛いのはここからだ。前条(750 条)2 項が準用され、あなたは積めなかった分も含めて運賃を満額払う義務を負い、滞船料や立替費用まで請求されうる。船積みが遅れるリスクは、原則として船を借りた側のあなたが背負っている。船は港で待つほど赤字を垂れ流す資産であり、法はその待機コストを傭船者に転嫁する設計になっている。船積期間という数字が、あなたの財布に直結している理由がここにある。
商法 751 条は、航海傭船における船長の発航権を定める規定である。船積期間が経過したときは、傭船者が運送品の全部の船積みを完了していない場合であっても、船長は直ちに発航することができ、この場合には運賃全額の支払を定める 750 条 2 項が準用される。船舶の停泊コストを傭船者に転嫁する設計である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
商法 751 条で船長は発航でき、750 条 2 項の準用により積み残し分も含め運賃を満額支払う義務を負います。置き去り荷物の保管・転送費用も傭船者の負担です。
傭船者が運送品を船に積み込むために与えられた持ち時間(レイタイム)です。起算と経過は 749 条が定め、これが経過すると 751 条の発航権が発生します。
拒否できません。751 条は傭船者の同意を発航の要件としていません。ただし船積期間が本当に経過したかは荷役記録で争える余地があります。
原則として傭船者の負担です。置き去りにされた荷物の保管・返還・転送の手配と費用は傭船者側にかかり、次船の手配も自費で行う必要があります。
誰のせいで遅れたかは発航権を止める理由になりません。航海傭船では遅延リスクをどちらが負う約定だったかで結論が決まります。
750 条は傭船者の発航請求と運賃全額支払を定め、751 条は期間経過後の船長側の発航権を定めます。751 条は精算につき 750 条 2 項を準用します。
洋上風力資材など重量物は船積みに時間がかかり、期間超過と 751 条の発航リスクが現実化しやすい。レイタイムと滞船料単価を契約で明確化すべきです。
運賃額より先に「船積期間(レイタイム)」と「滞船料(デマレージ)単価」の二項目を確認します。曖昧なまま署名すると発動時に船主の言い値で精算されます。
原則として取られます。商法 751 条で船長が発航でき、その場合は 750 条 2 項が準用されるため、傭船者は積めなかった分も含め運賃を満額支払う義務を負います。さらに滞船料や立替費用も上乗せされうる。業界裏話ヒント:実務では、間に合わないと分かった時点で船主に「一部船積みのまま発航し、運賃は個別に精算」する合意を持ちかけるのが定石。法の原則は満額でも、空船を出したくない船主側にも譲歩の動機があり、交渉で満額請求を回避できる余地は十分にある
できます。商法 751 条は、船積期間が経過すれば、傭船者が全部の船積みを終えていなくても船長は直ちに発航できると定めており、あなたの同意は要件ではありません。業界裏話ヒント:ただし船積期間がいつ起算し、いつ満了したかは事実認定の問題です。荷役記録(タイムシート)や港の作業ログを押さえておけば、まだ期間内だったと主張して発航の正当性を争える。期間計算の証拠を握っている側が、後の精算交渉で主導権を取る
国内の商法と国際海上物品運送法では適用範囲が分かれます。国際海上運送には国際海上物品運送法が特則として優先しますが、同法の強行規定は主に船荷証券の所持人保護に向けられ、傭船契約そのものの船主と傭船者の間では契約自由が広く残ります。業界裏話ヒント:国際取引では GENCON など BIMCO の標準傭船契約書が使われ、レイタイムやデマレージは契約条項で細かく定義される。商法 751 条はデフォルトルールにすぎず、実際の力関係はどの標準書式を採用したかで決まる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する権利・義務 | 751 条:期間経過後の船長の発航権(一方的に発航可) | — |
| 発動の起点 | 船積期間の経過(船積み未完了でも可) | — |
| 運賃の扱い | 750 条 2 項を準用し運賃全額支払義務 | — |
| リスク負担 | 船積遅延リスクは傭船者が負担 | — |
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