要点商法759条は、船荷証券の運送品の数量等を荷送人の通知どおり記載させる規定。運送人が正確性を確認できない場合は免責され、誤った通知をした荷送人が損害賠償責任を負う。
Q · 船荷証券に書いてある数量って、運送会社が保証してくれた数量なの?
記載は荷送人の申告どおりで、運送人の保証とは限りません
商法759条によれば、船荷証券の運送品の種類・数量・記号は、原則として荷送人または傭船者が書面または電磁的方法で通知した内容のとおりに記載されます(1項)。運送人は、その通知が不正確と信ずべき正当な理由がある場合や、正確かを確認する適当な方法がない場合には、申告どおり書かなくてよく(2項)、これが「重量不明」「said to contain」条項の正体です。さらに誤った通知で運送人に損害が生じれば、荷送人が賠償責任を負います(3項)。証券の数字は運送人の保証ではなく、荷送人の自己申告にすぎないことがあります。
コンテナで商品を輸入したら、船荷証券には「1,000箱」と書いてあるのに、開けてみたら950箱しかなかった。運送会社に抗議しても「うちは荷送人の申告どおり書いただけ、中身は確認していない」と返ってくる。これが商法759条の世界だ。船荷証券に載る貨物の種類や数量や記号は、原則として荷送人(または傭船者)が書面または電磁的方法で通知した内容のとおりに記載される(1項)。だが運送人は、その通知が不正確だと信じる正当な理由がある場合、または正確かどうか確かめる適当な方法がない場合には、申告どおりに書かなくてよい(2項)。これが船荷証券によく付く「重量不明」「said to contain(内容不明)」という一文の正体だ。さらに荷送人が誤った申告をして運送人に損害を与えれば、その賠償責任は荷送人が負う(3項)。つまり証券に並ぶ数字は、運送人が保証した数字ではなく、荷送人が言ったとおりの数字にすぎないことがある。
商法759条は、船荷証券の記載方法に関する規定であり、運送品の種類・数量・記号は荷送人または傭船者の書面もしくは電磁的方法による通知に従って記載すべき旨を定める。あわせて、通知の正確性を確認できない場合の運送人の免責と、不正確な通知をした荷送人の損害賠償責任を規律する。
海上運送において運送品の引渡請求権を表章する有価証券です。記載に従って貨物を受け取れる権利を表し、転々流通します。商法759条はその記載方法を定めます。
「内容物は~と称する」を意味する船荷証券の留保文言です。運送人が中身を確認していないことを示し、記載数量の証拠力を弱める効果があります(商法759条2項が根拠)。
運送人がコンテナの中身を一つずつ確認できないためです。商法759条2項は、正確性を確認する適当な方法がない場合に申告どおり書かなくてよいと定めています。
まず証券に内容不明条項があるか確認します。あれば検数報告書等で実際の数量を自分で立証し、なければ運送中の滅失として運送人に損害賠償を請求します。
第三者の検数会社が船積み・荷揚げ時の数量を客観的に記録した書面です。証券に内容不明条項が付いても、数量を別ルートで立証する有力な証拠になります。
商法585条により、運送人の責任は引渡しの日(全部滅失なら引き渡されるべき日)から1年で消滅します。極めて短いため起算点を逃さないことが重要です。
国際的な船舶による物品運送には国際海上物品運送法が優先適用され、商法の規定が補充的に準用されます。国内運送には商法が直接適用されます。
荷送人は運送を委託して貨物を引き渡す者、傭船者は船腹の全部または一部を借り切る契約をした者です。商法759条はいずれの通知も対象とします。
問えなくなるわけではないが、ハードルが上がる。この条項は2項に基づくもので、証券の数量記載が確定的な証拠ではなくなる効果を持つ。あなたは実際の数量を検数記録などで自分で立証する必要が出てくる(759条、760条)。業界裏話ヒント:実務では、運送人が確認できたはずの貨物にまで機械的に内容不明条項を付けているケースがある。船積み時に運送人側で計量・検数できる状況だったと示せれば、2項の免責の前提が崩れ、条項の効力を争える余地がある
受け取られないことがある。信用状取引で銀行は証券の文面を厳格に点検し、信用状条件と食い違えば書類不一致として支払いを拒める。重量不明条項が条件と整合しないと判断されれば決済が止まる(759条2項が条項の根拠)。業界裏話ヒント:この事故を避けるには、信用状を開く段階で「unknown clause を許容する」旨を信用状条件に入れておく。条項が付くこと自体は海上運送の常態なので、決済設計の側で先に織り込むのが実務の定石だ
3項の責任は「通知が正確でないこと」で生じた損害が対象なので、正確に申告していれば原則として負わない。ただし数量や記号の通知に誤りがあり、それで運送人が善意の証券所持人に責任を負った場合などは、運送人があなたへ求償してくる(759条3項、760条)。業界裏話ヒント:申告内容の根拠資料(計量証明、パッキングリスト、EDI送信記録)を残しておくこと。「正確に通知した」ことの立証責任は最終的にあなた側に回りやすく、記録の有無が求償の成否を分ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
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| 規律の対象 | 商法759条:荷送人の通知に従った記載義務と運送人の免責・荷送人の賠償責任 | — |
| 視点 | 誰の言葉として記載するか(記載の出所と確認限界) | — |
| 実務上の論点 | 内容不明条項の効力と立証責任の所在 | — |
| 時的制約との関係 | 荷送人の賠償責任は一般時効(民法166条) | — |
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