貨物を保険の目的物とする海上保険契約(以下この章において「貨物保険契約」という。)については、その船積みがされた地及び時における当該貨物の価額、運送賃並びに保険に関する費用の合計額を保険価額とする。
要点商法 819 条は、貨物保険契約の保険価額を「船積みの地及び時における貨物の価額、運送賃、保険費用の合計額」と定める。転売益(希望利益)は含まれない。
Q · 輸入した貨物が海難で全損になったら、貨物保険でいくら戻ってくる?
船積み地での仕入値+運賃+保険料が上限です
商法 819 条により、貨物保険契約の保険価額は「船積みがされた地及び時における貨物の価額、運送賃、保険に関する費用の合計額」で固定されます。つまり仕入れ地での商品価値に運賃と保険料を足したものが補償の上限で、到着地で転売して得るはずだった利益(希望利益)は含まれません。利益分まで守りたい場合は希望利益保険を別途付保する必要があります。価額を超えて保険を掛けても超過部分は無効(保険法 9 条)、低く掛ければ一部保険として填補が割合的に削られます。
海外から商品を仕入れてネットで転売する、その荷物を積んだコンテナ船が時化で積荷を失った。貨物保険からいくら戻ってくるか。多くの人は「売るはずだった値段」が返ると思い込んでいる。商法 819 条はそうは言っていない。貨物保険の保険価額は「船積みがされた地及び時における貨物の価額、運送賃、保険に関する費用の合計」で固定される。つまり仕入れ地での商品価値に運賃と保険料を足したものが上限で、あなたが日本で転売して得るはずだった利益(希望利益)は、この枠に一切含まれない。さらにこの価額を超えて保険をかけても、超えた部分は超過保険(保険法 9 条)として無効になり、保険料の払い損になる。逆に低く設定すれば一部保険となり、事故時の填補額が割合的に削られる。荷物に保険をかける前に、この一行の計算式を知っているかどうかで、海難事故の後にあなたの手元に残る金額が決まる。
商法 819 条は貨物保険契約の保険価額を定める規定であり、保険価額を「船積みがされた地及び時における貨物の価額、運送賃並びに保険に関する費用の合計額」とする。船積みの地と時を基準時として保険価額を客観的・定型的に固定するため、到着地での価格変動や為替変動、転売による希望利益は保険価額に反映されない。
保険の対象となる目的物の客観的な評価額です。貨物保険では商法 819 条により、船積み地・船積み時の貨物価額に運送賃と保険費用を足した合計額が保険価額となります。
「船積み地での貨物価額+運送賃+保険に関する費用」で計算します(商法 819 条)。到着地での価格や為替変動は反映されず、船積み時点で固定されます。
貨物の到着により被保険者が得るはずだった転売利益(希望利益)を補償する保険です。商法 819 条の保険価額には含まれないため、利益分を守るには別途付保が必要です。
保険金額が保険価額を超える部分について保険契約が無効になり得ます(保険法 9 条)。払った保険料が無駄になり、填補額の上限は保険価額のままです。
保険金額が保険価額を下回る契約です。事故時の填補額が「保険金額÷保険価額」の割合で削られるため、保険料を節約しても受取額が目減りします。
保険給付請求権は 3 年で時効消滅します(保険法 95 条)。起算点は権利を行使できる時で、一般に海難等の保険事故発生時です。早めに書面で請求の意思を残すべきです。
CIF では売主が付保義務を負い、保険価額の組み立ては商法 819 条の「貨物価額+運送賃+保険費用」とほぼ同じ発想です。貿易条件の選択が補償範囲を左右します。
評価済保険は当事者が保険価額を契約で予め約定するもので、価格変動を契約で固定できます。未評価保険は事故時に法定基準(819 条)で価額を算定します。
戻りません。商法 819 条の保険価額は船積み地・船積み時の貨物価額に運賃と保険費用を足したもので、転売利益(希望利益)は含まれません。利益分を補償したいなら希望利益保険を別に掛ける必要があります(商法 820 条)。業界裏話ヒント:保険代理店は希望利益保険を自分から勧めないことがある。利益額の立証が面倒で、付ければ保険料も上がるからだ。自分から「希望利益も付けたい」と切り出さないと、利益は裸のまま海を渡る
貰えません。保険価額を超える部分は超過保険として、その超過部分について保険契約は無効になり得ます(保険法 9 条)。払った保険料は払い損になり、事故時の填補額は保険価額が上限です。業界裏話ヒント:逆に保険価額より低く掛ける一部保険だと、填補額が保険金額を保険価額で割った割合で削られる。多くの輸入業者は保険料をケチって低めに設定し、いざ事故で「半分しか出ない」と知る。保険価額ぴったりに合わせるのが鉄則だ
されません。819 条は「船積みがされた地及び時」の価額で保険価額を固定するので、輸送中の値上がりや為替変動は反映されず、補償は船積み時点で凍結されます。業界裏話ヒント:価格や為替の変動が激しい商品を扱うなら、評価済保険として当事者間で保険価額をあらかじめ約定し、変動リスクを契約で固定する手がある。標準約款のまま流すと、到着時に「目減りした」と感じる事態になりやすい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 保険の目的物 | 商法 819 条:貨物(積荷) | — |
| 保険価額の基準 | 船積み地・時の貨物価額+運送賃+保険費用 | — |
| 希望利益(転売益)の扱い | 含まれない(別契約が必要) | — |
| 典型ユーザー | 輸入業者・物販事業者・荷主 | — |
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