保険者は、保険契約者又は被保険者が、危険に関する重要な事項について、故意又は重大な過失により事実の告知をせず、又は不実の告知をしたときは、海上保険契約を解除することができる。この場合においては、保険法第二十八条第二項(第一号に係る部分に限る。)及び第四項並びに第三十一条第二項(第一号に係る部分に限る。)の規定を準用する。
要点商法 829 条は、海上保険で危険に関する重要事項を故意又は重大な過失で告知しなかった場合に保険者が契約を解除できると定める。ただし損害と因果関係がなければ保険金は支払われる。
Q · 正直に質問票に答えたのに、海上保険を解除されることってあるの?
あり得る。海上保険は聞かれなくても自分から申告する義務がある
商法 829 条により、海上保険では危険に関する重要事項を故意又は重大な過失で告知しなかったり、不実の告知をすると、保険者は契約を解除できます。陸上の損害保険(保険法 4 条の質問応答義務)と違い、聞かれていない事項も自発的に申告する義務があるのが特徴です。ただし救済もあり、本条が準用する保険法 31 条 2 項により、告知しなかった事実と損害に因果関係がなければ保険金は支払われます。保険者がその事実を知り、又は過失で知らなかった場合は解除できません(同 28 条 2 項 1 号準用)。
輸入した精密機器が輸送中の時化で全損し、いざ保険金を請求した。すると保険会社から一通の通知が届く。「貴社は契約時に重要事項を告知しなかったため、本契約を解除します」。保険金はゼロ。商法 829 条は、まさにこの瞬間に発動する条文だ。海上保険では、保険会社に『聞かれたこと』を答えるだけでは足りない。聞かれていなくても、危険に関する重要な事実を自分から申告する義務がある。これがあなたの自動車保険や火災保険(保険法が適用され質問応答義務型)と決定的に違う点だ。ただし救いもある。本条は保険法 31 条 2 項を準用するため、告知しなかった事実と損害との間に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われる。さらに保険会社がその事実を知っていた、または不注意で知らなかった場合は、そもそも解除できない(保険法 28 条 2 項 1 号準用)。攻守の分かれ目は、この準用条文の中に隠れている。
商法 829 条は、海上保険契約における告知義務違反の効果を定める規定である。保険契約者又は被保険者が、危険に関する重要な事項について故意又は重大な過失により告知をせず、又は不実の告知をした場合に、保険者に契約解除権を認める。海上保険固有の自発的申告義務違反を前提とし、解除の効果については保険法 28 条・31 条の一部を準用する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保険者が引き受ける危険を正しく測定できるよう、危険に関する重要事項を被保険者が申告する義務です。海上保険では聞かれていなくても自分から申告する自発的申告義務である点が特徴です。
火災保険など陸上保険は保険法 4 条の質問応答義務で、聞かれたことに答えれば足ります。海上保険は商法が前提とする自発的申告義務で、聞かれていない重要事項も申告する必要があります。
本条が準用する保険法 28 条 4 項により、保険者が解除原因を知った時から一定期間で解除権が消滅し、契約締結時からの除斥期間もあります。最新の改正状況を確認してください。
質問票の欄の有無に関わらず、危険に関する重要事実を被保険者が自ら進んで申告する義務です。海上保険の国際的伝統に由来し、事故歴や改造歴も対象になり得ます。
解除の要件は故意又は重大な過失です。当然気付くべき事実を見落とした重過失なら解除されますが、単なる軽過失の告知漏れでは解除できません。線引きが実務の争点です。
輸出入貨物の同種事故歴、貨物の特性、運送経路や運航計画などを告知せずに全損が生じた場合などです。ただし違反と損害に因果関係がなければ保険金は支払われます。
商法 829 条は海上保険の告知義務違反による解除を定め、その効果について保険法 28 条 2 項 1 号・4 項と 31 条 2 項 1 号を準用します。海上保険の特則と一般規定の連動構造です。
CIF では売主が貨物海上保険を手配し付保するため、契約締結時の告知も売主側が担います。後日のトラブルでは本条と保険法の準用関係が争点になります。
海上保険ではあり得ます。陸上の損害保険(保険法 4 条)は『質問応答義務』で聞かれたことに答えれば足りますが、商法 829 条が前提とする海上保険の告知義務は『自発的申告義務』で、聞かれていなくても危険に関する重要事項は自分から申告する必要があります。業界裏話ヒント:質問票に欄がない事項でも、事故歴、改造歴、運航計画などの重要事実は別紙やメールで自発的に伝え、その記録を残す。これが後の解除を防ぐ最大の盾になる
そうとは限りません。商法 829 条が準用する保険法 31 条 2 項 1 号により、告知しなかった事実と実際に発生した損害との間に因果関係がなければ、解除されても保険金は支払われます。業界裏話ヒント:保険会社は解除を通告すると同時に支払いを全面拒否してくることが多いですが、『この損害は告知漏れと因果関係がない』と一点突破すれば取り戻せる。解除通知イコール全額アウトではない、と知っているかどうかで結果が真逆になる
切られません。商法 829 条の解除要件は『故意又は重大な過失』です。単なる軽過失による告知漏れは解除事由になりません。業界裏話ヒント:実務では『重過失か軽過失か』が最大の争点になります。専門知識のある海運業者ほど『当然気付くべきだった』と重過失を認定されやすい一方、不慣れな荷主は軽過失にとどまると判断される余地がある。自社の属性そのものが線引きに影響する
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 告知の方式 | 商法 829 条(海上保険):自発的申告義務、聞かれなくても重要事項を申告 | — |
| 解除の要件 | 故意又は重大な過失による不告知・不実告知 | — |
| 解除されても救済される場合 | 告知しなかった事実と損害に因果関係がなければ填補(保険法 31 条 2 項 1 号準用) | — |
| 適用対象 | 海上保険契約(貨物・船舶等) | — |
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