普通地方公共団体の長は、公職選挙法第二百二条第一項若しくは第二百六条第一項の規定による異議の申出、同法第二百二条第二項若しくは第二百六条第二項の規定による審査の申立て、同法第二百三条第一項、第二百七条第一項、第二百十条若しくは第二百十一条の訴訟の提起に対する決定、裁決又は判決が確定するまでの間(同法第二百十条第一項の規定による訴訟を提起することができる場合において、当該訴訟が提起されなかつたとき、当該訴訟についての訴えを却下し若しくは訴状を却下する裁判が確定したとき、又は当該訴訟が取り下げられたときは、それぞれ同項に規定する出訴期間が経過するまで、当該裁判が確定するまで又は当該取下げが行われるまでの間)は、その職を失わない。
要点地方自治法 144 条は、長の当選や選挙が争われても、異議申出・審査申立て・選挙訴訟の決定・裁決・判決が確定するまで職を失わないと定める地位保障規定である。
Q · 選挙の結果に異議が出されたら、当選した市長は一旦その座を退くんですか?
いいえ、判決が確定するまで職を失いません
地方自治法 144 条により、長の当選や選挙の効力を争う異議の申出・審査の申立て・選挙訴訟が提起されても、その決定・裁決・判決が確定するまでの間、長はその職を失いません。確定までは数年かかることもあり、その間も長は予算編成・人事・許認可などの職務を継続します。行政の空白を防ぐための安全弁である一方、正統性が争われたまま権力が行使される側面もあります。
選挙で当選した市長に、対立候補や住民から「あの開票はおかしい」と異議がぶつけられた。普通なら、争いがある以上その人は一旦座を降りるべきだと感じるかもしれない。地方自治法 144 条は、その直感を真っ向から裏切る。当選や選挙の効力に対する異議の申出、選挙管理委員会への審査の申立て、そして裁判所への選挙訴訟、これらが提起されても、決定・裁決・判決が確定するまで、その長は職を失わない。つまり、あなたが投じた一票の結果に疑義があっても、最高裁で決着がつくまでの数年間、その人物が予算を組み、職員を動かし、あなたの街の条例にサインし続ける。逆に、もしあなたが当選した側なら、争訟が続く限り堂々と職務を全うできる。この一条が、行政の空白を防ぐと同時に、争われた正統性のまま権力を行使し続けるという、危うい均衡を支えている。
地方自治法 144 条は、普通地方公共団体の長の地位保障を定める規定である。公職選挙法上の異議の申出・審査の申立て・選挙訴訟が提起されても、その決定・裁決・判決が確定するまでの間、長はその職を失わない。行政の継続性を確保し、争訟係属中の権限空白を防ぐ趣旨を有する規定である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
選挙や当選を争う争訟が提起されても、決定・裁決・判決が確定するまで普通地方公共団体の長が職を失わないと定める地位保障規定です。行政の空白を防ぐ趣旨があります。
公職選挙法 202 条により、選挙の効力に関する異議申出は選挙の日から原則 14 日以内です。期間を過ぎると争う入口が閉じます(最新の改正状況をご確認ください)。
公職選挙法 203 条等により、裁決書の交付を受けた日から原則 30 日以内に高等裁判所へ出訴します。日数や起算点は事案により異なります。
被選挙権の喪失(地方自治法 143 条)、兼業禁止違反(142 条)、解職請求の成立(81 条)などがあります。選挙争訟中は 144 条で失職しません。
都道府県知事も普通地方公共団体の長として 144 条が適用されます。特別区の区長は地方自治法 283 条の準用関係を確認する必要があります。
行政行為の公定力により、後に当選が無効と確定しても、在職中の許可や予算執行は原則として有効なまま残ります。
止めません。144 条により確定まで職を失わないため、争訟提起後も長は通常どおり登庁し職務を継続します。
任期満了で次の選挙が行われると、争訟は訴えの利益を失って却下されることがあり、当落が法的に決着しないまま終わる場合があります。
居座るというより、法がそれを正面から認めている。地方自治法 144 条は、異議申出・審査申立・選挙訴訟が確定するまで長は職を失わないと定める(公職選挙法 202 条、203 条の手続に連動)。最高裁まで争えば数年かかることもある。業界裏話ヒント:争っている間に任期満了が来て次の選挙になることすらある。そうなると争訟自体が訴えの利益なしで却下され、不正の有無は法的に決着しないまま終わる。時間こそ現職の最大の味方だ
当選が無効と確定しても、その長が在職中に行った予算執行・許可・条例公布は、原則として有効なまま残る。行政行為には公定力があり、後から当選が覆っても遡って白紙にはならないのが実務の扱い。業界裏話ヒント:だから争う側は早く動くことが全て。確定が遅れるほど既成事実が積み上がり、勝っても取り戻せない。出訴期間(公選法 203 条等)を一日でも過ぎたら、その入口すら閉じる(最新の改正状況をご確認ください)
全く別のレール。選挙訴訟(公職選挙法 203 条)は選挙や当選の手続そのものが違法かを争うもの、リコールである解職請求(地方自治法 81 条)は適法に当選した長を住民の意思で辞めさせるものだ。前者は不正の証明、後者は有権者署名(原則 3 分の 1)と住民投票が要る。業界裏話ヒント:選挙の不正を裁判で証明するのは極めて難しく勝率は低い。気に入らないだけならリコール、選挙自体がおかしいなら訴訟、と入口を間違えると時間も費用も溶ける
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の目的 | 144 条:争訟係属中の長の地位保障(失職させない) | — |
| 効果の方向 | 確定まで職を失わない(地位を維持) | — |
| 発動の契機 | 選挙・当選を争う争訟の提起(法律上当然に作用) | — |
| 争点 | 在職を継続できるか(手続上の地位) | — |
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