国家公務員法 第104条(他の事業又は事務の関与制限)
クイックジャンプ
職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。
この条文の基本情報
他の事業又は事務の関与制限とは何ですか?
定義他の事業又は事務の関与制限とは、国家公務員法第104条に定められた規定で、「職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第104条(他の事業又は事務の関与制限)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第104条の条文原文は「職員が報酬を得て、営利企業以外の事業の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所…」で始まります。
- 国家公務員法第104条は第七節に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第104条の前の条は国家公務員法第103条です。
- 国家公務員法第104条の次の条は国家公務員法第105条です。
- 国家公務員法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第104条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/104
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法104条は、職員が報酬を得て非営利団体の役員等を兼ねる場合や事業・事務に従事する場合、内閣総理大臣と所轄庁の長の許可を要すると定める。
Q · 公務員が NPO の理事や大学の非常勤講師を引き受けるとき、許可は要るの?
報酬が出るなら事前許可が必要、無報酬の役員なら不要
国家公務員法104条により、報酬を得て営利企業以外の団体の役員・顧問・評議員を兼ねる場合や、報酬を得て事業・事務に従事する場合は、内閣総理大臣と所轄庁の長の許可が必要です。基準は団体の性格ではなく報酬の有無で、無報酬の理事なら本条の許可は要りません。営利企業の役員や自営は103条の別ルールです。許可は引き受ける前に取るのが前提です。
解説
NPO の理事を「無給のボランティアだから」と引き受ける公務員は多い。実際、無給なら本条の許可は要らない。ところが謝礼が月5,000円でも出た瞬間、話が変わる。国家公務員法104条は、営利企業以外の団体(NPO、一般社団法人、学校法人など)の役員・顧問・評議員を「報酬を得て」兼ねる場合と、報酬を得て「いかなる事業」「事務」に従事する場合のすべてに、内閣総理大臣と所轄庁の長の許可を求めている。ポイントは二つある。第一に、線を引くのは団体の性格ではなく「報酬の有無」である。第二に、営利企業の役員や自営業は本条ではなく103条の領域で、原則禁止、人事院の承認という別ルートになる。自分の副業がどちらの条文に当たるかを取り違えると、申請先も審査基準も変わってくる。許可さえ取れば合法な兼業もあれば、どう申請しても通らない兼業もある。申請前にその境界を知っている人だけが、懲戒処分(82条)のリスクを負わずに外で活動できる。
法的な位置づけ
国家公務員法104条は、職員が報酬を得て営利企業以外の団体の役員・顧問・評議員を兼ねる場合、及び報酬を得ていかなる事業に従事し又は事務を行う場合に、内閣総理大臣及び所轄庁の長の許可を要するとする兼業許可規定である。営利企業の役員兼業・自営兼業を原則禁止とする同法103条と並び、国家公務員の兼業規制を構成する。
手順
- 1.103条か104条かを仕分ける 依頼元が営利企業か、自営に当たるかを確認する。営利企業の役員・自営なら103条(人事院の承認等)、非営利団体の報酬付き役員や報酬付きの事務なら104条の許可の対象になる
- 2.報酬・時間・利害関係を確認する 報酬額と支払方法(実費弁償か報酬か)、従事する時間帯と頻度、依頼元が自分の所管業界の団体でないかを確認し、書面で整理する
- 3.引き受け前に服務担当課へ申請する 団体名・職務内容・報酬額・従事時間・勤務時間との重なりの有無を記載した申請書を、所属府省の人事・服務担当課へ提出する。公益性や職務との利害関係のなさも説明する
- 4.許可後も条件の変化を報告する 報酬額・従事時間・職務内容が変わった場合や、人事異動で所管業務が変わり依頼元と利害関係が生じた場合は、改めて担当課に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1公務員の兼業許可とは何ですか?
国家公務員が報酬を得て非営利団体の役員を兼ねたり、事業・事務に従事したりする前に、内閣総理大臣と所轄庁の長から受ける許可です。国家公務員法104条が根拠です。
Q2NPO の理事を無報酬でやるのに許可は要る?
本条の許可は「報酬を得て」兼ねる場合に限られるため、無報酬なら不要です。ただし勤務時間中の活動は職務専念義務(101条)の問題になります。
Q3公務員が大学の非常勤講師をするには許可が必要?
講師料を得て継続的に授業を担当する場合は、報酬を得て事務を行う形になるため、104条の許可を引き受け前に申請するのが原則です。
Q4兼業許可の申請先はどこ?
条文上の許可権者は内閣総理大臣と所轄庁の長です。実務では、まず自分の所属する府省の人事・服務担当課に相談し、所定の様式で申請します。
Q5交通費や実費だけなら報酬に当たる?
実際にかかった交通費などの実費弁償は、一般に報酬とは区別されます。ただし名目が実費でも定額で実費を超えて支払われる場合は、報酬とみなされるおそれがあります。
Q6兼業許可が下りないのはどんなケース?
職務と利害関係のある団体での兼業、勤務時間と重なる従事、心身の負担で職務に支障が出る長時間の従事、公務の信用を損なう活動などは許可されにくくなります。
Q7地方公務員の兼業も同じルール?
地方公務員は国家公務員法ではなく地方公務員法38条が規律し、任命権者の許可を要します。許可基準は各自治体の規則で定められています。
Q8公務員の兼業は103条と104条のどちら?
営利企業の役員や自営(商店経営・大規模な不動産賃貸など)は103条、非営利団体の報酬付き役員や報酬付きの事業・事務従事は104条です。申請先と審査基準が異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一回だけの講演で謝礼をもらうのも、許可が要るんですか?
運用上、単発の講演は本条の「事業に従事し、事務を行う」には当たらないとされることが多い。ただし職務に関係する講演で利害関係者から報酬を受ける場合は、国家公務員倫理規程による倫理監督官の承認などが問題になる。実務のポイント:実際に処分の火種になりやすいのは104条よりも倫理規程のほうである。依頼元が所管業界の団体かどうかを最初に確認する
Q2マンションを相続して家賃収入が入るんですが、これも兼業ですか?
不動産賃貸は本条ではなく103条(自営兼業)の問題である。人事院規則14-8の運用では、一定規模(独立家屋5棟以上、アパート等10室以上、または賃料収入年額500万円以上など)を超えると人事院の承認が必要になる。実務のポイント:管理会社に委託しているかどうかも判断材料になる。自分で入居者対応をしていると「自営」の色が濃くなる(最新の改正状況をご確認ください)
Q3無許可でやってたのがバレたら、クビになりますか?
懲戒処分(82条)は免職・停職・減給・戒告の4段階で、無許可兼業は期間・金額・勤務時間中の従事の有無・職務との利害関係で重さが決まる。少額・短期で自主申告した場合は戒告以下の措置にとどまることもある。実務のポイント:処分の重さを大きく分けるのは「勤務時間中に兼業をしていたか」である。勤務記録との照合で、そこは必ず確認される
間違えやすい点 AI による整理
- 「公務員は副業禁止」と一括りにされがちだが、法律上は禁止ではない。営利企業の役員・自営は103条で原則禁止だが、本条の非営利団体の役員や報酬付きの事務は「許可制」であり、許可があれば適法に行える
- 「少額だから問題ない」と考える人は、無許可兼業の重さを分かっていない。金額が小さくても無許可という事実そのものが法令違反であり、懲戒処分(82条)の対象になりうる。懲戒処分は人事記録に残り、昇任や退職後の再就職にも響く
- 「NPO だから営利ではない、だから自由」という発想は、問いの立て方が間違っている。法律が見ているのは団体が営利かどうかだけではなく、自分が報酬を受けるかどうか、勤務時間や職務と利害が重なるかどうかである。非営利団体でも、所管業界の団体なら許可が下りないことがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる兼業 | 104条:非営利団体の報酬付き役員・顧問・評議員、報酬付きの事業・事務従事 | 103条:営利企業の役員等の兼業、自ら営利企業を営むこと(自営) 101条:兼業の種類を問わず、勤務時間中の職務専念 |
| 規制の仕組み | 許可制(許可があれば適法) | 原則禁止(人事院の承認等による例外) 勤務時間中は職務に専念する義務 |
| 判断の決め手 | 報酬の有無、職務との利害関係、職務への支障 | 営利性、事業規模、職務との利害関係 勤務時間との重なり |
| 違反時の帰結 | 無許可兼業として懲戒処分(82条)の対象 | 承認なき兼業として懲戒処分(82条)の対象 職務専念義務違反として懲戒処分(82条)の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も公務員の兼職を原則として制限し、非営利団体の職務などは服務機関の許可を要する仕組みを置く。条番号は改正により変動しているため最新条文の確認を要する
韓国は営利業務への従事を禁止し、それ以外の兼職は所属機関長の許可制とする。営利と非営利で規律を分ける点で日本の103条・104条の二本立てと近い
ドイツは副業(Nebentätigkeit)を許可制・届出制に区分し、職務上の利益と衝突するおそれがあれば許可を拒否する
米国連邦職員は倫理規則で外部活動を規律し、利益相反の有無が中心的な判断基準となる。機関ごとに事前承認を求める規則がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母校の大学から非常勤講師を頼まれた。1コマ数千円の講師料が出る。継続的に報酬を得て事務を行う形なので、104条の許可申請が要る。先に引き受けて後から出すと、それだけで「無許可兼業」になる
- 地元の NPO 法人から理事就任を打診されたらどうなる? 無報酬なら104条の許可は不要。ただし勤務時間中に NPO のメール対応をすれば職務専念義務(101条)の問題になり、理事報酬が年1回でも出れば許可が必要になる
- あなたは休日に note の有料記事と YouTube 収益で月3万円を得ていた。同僚の告発を受けて人事課から事情聴取の連絡が来た。継続性と報酬性からみて本条か103条(自営)の問題になりうる。どちらに当たるかは実務上、解釈が分かれている。聴取までの数日で、いつから、いくら、どれだけの時間を使ったかを整理しておく必要がある
- 来月から実家の農業法人ではない任意団体の会計事務を手伝い、月2万円の謝礼を受け取る予定である。開始日まであと2週間。許可は事前に取るのが前提なので、今週中に人事担当へ相談しないと間に合わない
- 部下が「週末にスポーツ少年団のコーチをやって謝礼をもらっている」と話した。管理職のあなたが黙認すれば、後で監督責任を問われうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 許可を申請したのに理由なく放置・却下された場合は、却下理由を文書で求める2. 職務との利害関係がないこと、勤務時間外であること、報酬額、公益性を資料で示して再申請する3. 上司が口頭で「前例がない」と止めるだけなら、服務担当課や内閣人事局の運用資料をもとに正式な判断を求める4. 不利益な取扱いが続く場合は、人事院への苦情相談(行政相談)を検討する
訴えられた側:1. 事情聴取の前に、兼業の開始日・報酬額・従事時間・勤務時間との重なりを時系列で整理する2. 報酬ではなく実費弁償だったのか、継続的な従事だったのかを証拠で確認する3. 事実は率直に認め、直ちに活動を停止するか事後申請することで情状を良くする4. 懲戒処分を受けたら、処分説明書(89条)を確認し、人事院への審査請求を検討する
時効(請求できる期限):本条の違反自体に時効はなく、懲戒処分にも法定の期間制限はない。処分に不服がある場合は、処分説明書を受領した日の翌日から3か月以内、処分の日の翌日から1年以内に人事院へ審査請求する(国家公務員法90条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める