国家公務員法 第106条の14(再就職等監察官)
クイックジャンプ
- 委員会に、再就職等監察官(以下「監察官」という。)を置く。
- 2.監察官は、委員会の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
- 一第百六条の三第四項及び第百六条の四第七項の規定により委任を受けた権限に基づき承認を行うこと。
- 二第百六条の四第九項の規定による届出を受理すること。
- 三第百六条の十九及び第百六条の二十第一項の規定による調査を行うこと。
- 四前三号に掲げるもののほか、この法律及び他の法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
- 3.監察官のうち常勤とすべきものの定数は、政令で定める。
- 4.前項に規定するもののほか、監察官は、非常勤とする。
- 5.監察官は、役職員又は自衛隊員としての前歴(検察官その他の職務の特殊性を勘案して政令で定める者としての前歴を除く。)を有しない者のうちから、委員会の議決を経て、内閣総理大臣が任命する。
この条文の基本情報
再就職等監察官とは何ですか?
定義再就職等監察官とは、国家公務員法第106条の14に定められた規定で、「委員会に、再就職等監察官(以下「監察官」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第106条の14(再就職等監察官)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第106条の14の条文原文は「委員会に、再就職等監察官(以下「監察官」という。」で始まります。
- 国家公務員法第106条の14は第二款に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第106条の14の前の条は国家公務員法第106条の13です。
- 国家公務員法第106条の14の次の条は国家公務員法第106条の15です。
- 国家公務員法第106条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の14 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第106条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/106_14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法106条の14は、再就職等監視委員会に再就職等監察官を置き、求職承認・届出受理・違反調査を担わせる規定。役職員や自衛隊員の前歴者は原則として任命できない。
Q · 天下りを調べる再就職等監察官に、元官僚はなれるの?
原則なれない。ただし元検事などは例外として認められる
国家公務員法106条の14第5項により、再就職等監察官は、役職員又は自衛隊員としての前歴を有しない者の中から任命されます。ただし、検察官その他の職務の特殊性を勘案して政令で定める者としての前歴は除かれるため、元検事は任命されえます。任命は再就職等監視委員会の議決を経て内閣総理大臣が行い、常勤の定数は政令で定められ、それ以外の監察官は非常勤です。
解説
天下り規制の現場で実際に調査を進めるのは、再就職等監視委員会の委員長や委員ではない。本条が置く「再就職等監察官」である。仕事は四つある。一つ目は、現職職員が利害関係のある企業に求職してよいかどうかの承認。二つ目は、OB から働きかけを受けた職員が出す届出の受理。三つ目は、違反の疑いがある事案の調査。四つ目は、法律が割り振ったその他の事務の処理である。見落とされがちなのは第5項だ。国家公務員などの役職員や自衛隊員だった経歴を持つ者は、監察官になれない。身内が身内を調べる構造を、条文の段階で断ち切っているのである。ただし、検察官など政令で定める職の経歴は除外されるので、元検事は任命されうる。任命は委員会の議決を経て内閣総理大臣が行う。常勤の人数は政令で定められ、それ以外の監察官は非常勤である。天下りの報道を見るとき、あなたは「官僚の経歴を持たない調査役」が動いた結果として読むことができる。そう読めば、報道の受け止め方が変わる。
法的な位置づけ
再就職等監察官とは、国家公務員法106条の14に基づき再就職等監視委員会に置かれる職であり、委任を受けた求職の承認、再就職者による働きかけに関する届出の受理、再就職規制違反の調査等を行う。役職員又は自衛隊員の前歴を有しない者から、委員会の議決を経て内閣総理大臣が任命する。
よくある質問 AI による整理
Q1再就職等監察官とは?
再就職等監視委員会に置かれ、天下り規制の承認・届出受理・違反調査を実際に担う職です。根拠は国家公務員法106条の14です。
Q2再就職等監察官は誰が任命する?
再就職等監視委員会の議決を経て、内閣総理大臣が任命します(国家公務員法106条の14第5項)。委員会の独断でも首相の独断でもない二段階の手続きです。
Q3再就職等監察官は何人いる?
常勤の定数は政令で定められ、それ以外は非常勤とされます(同条3項・4項)。条文自体は人数を定めていないため、最新の政令で確認が必要です。
Q4再就職等監察官 元検事 なれる?
なれます。役職員の前歴があっても、検察官その他政令で定める者としての前歴は任命制限の対象から除外されています(同条5項括弧書き)。
Q5再就職等監察官 自衛隊OB なれる?
原則なれません。自衛隊員としての前歴を有する者は、役職員と並んで任命制限の対象として条文に明記されています。
Q6天下り 調査 誰がする?
再就職等監視委員会の下で、再就職等監察官が国家公務員法106条の19等に基づく調査を行います。違反の疑いがある事案の事実確認を担います。
Q7天下り 届出 どこに出す?
OB から働きかけを受けた職員の届出は、同法106条の4第9項に基づき、監察官が受理する仕組みになっています。受理権限は本条2項2号が根拠です。
Q8再就職等監察官 非常勤 違法?
違法ではありません。本条4項は、政令で定める常勤定数以外の監察官は非常勤とすると明記しています。非常勤の配置は条文が予定した形です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1監察官って、結局は元官僚が就くポストなんじゃないの?
条文の上ではそうならない。本条5項により、役職員や自衛隊員としての経歴がある者は監察官になれない。例外は検察官など政令で定める職の経歴で、元検事は任命されうる。実務のポイント:本条4項のとおり、常勤以外の監察官は非常勤であり、常勤の人数は政令で定められる。報道で「委員会が調査」と出たときは、実際に動ける人数がどの程度かを意識して読むと、調査にかかる期間の見通しが立つ
Q2現職のうちに業界の企業と再就職の話をしたら、それだけでアウトですか?
原則として、利害関係企業等への求職は禁止されている(106条の3)。例外は、政令で定める場合に承認を得たときで、その承認は本条2項1号に基づき、委任を受けた監察官が行うことがある。実務のポイント:承認は事前に得ることが前提で、話を進めてから取り繕うことはできない。本人は「内々の雑談」のつもりでも、就職を目的とした接触と評価されれば規制の対象に入る
間違えやすい点 AI による整理
- 「天下りは法律で全面的に禁止されている」という前提で報道を読むと、話を読み違える。平成19年(2007年)の改正で導入された規制が禁じているのは、現職職員による再就職のあっせん、在職中の利害関係企業等への求職、OB による働きかけといった「行為」である。退職後に民間企業へ移ること自体は禁止されていない。監察官が調べるのも、こうした行為規制に違反したかどうかである
- 官僚の側から見ると、監察官は「現場を知らない外部の人間」に映る。しかし法律の側から見ると、その「現場を知らないこと」こそが任命の条件になっている。第5項は、役職員や自衛隊員の経歴を持つ者を原則として外している。身内の論理が通用しない相手を、制度として意図的に置いているのである。この見方の違いに気づかないまま「話せば分かってもらえる」と構えると、調査の場で足元をすくわれる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 国家公務員法106条の14:実際に事務を担う再就職等監察官 | 国家公務員法106条の5:再就職等監視委員会そのものの設置 国家公務員法106条の19:監察官が行う調査の根拠 |
| 役割 | 承認・届出受理・調査などの実務処理 | 規制運用の意思決定と監察官への指揮 違反の疑いがある事案についての調査手続 |
| 人選の制約 | 役職員・自衛隊員の前歴者は原則不可(検察官等は例外) | 委員会の構成に関する定めは別条による 人選ではなく手続の規定 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は離職後一定期間、在職中の職務と直接関係する営利事業への就職を禁止する旋轉門條款を置く。日本が行為規制と監察機関で対応するのに対し、就職そのものを期間限定で制限する点が異なる
韓国は退職公職者の就職制限を定め、公職者倫理委員会が就職審査を行う。事前審査型である点で日本の行為規制型と対照的
米国は元公務員の一定期間のロビー活動等を刑事罰付きで制限し、政府倫理局が倫理制度を統括する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 中央省庁で課長補佐をしているあなたが、退官を見据えて、所管業界の企業から「うちに来ないか」と声をかけられたらどうなるか? 利害関係企業等への求職は原則として禁止されており、例外として認められるには承認が必要である。その承認を委員会から委任を受けて行うことがあるのが監察官だ。話を具体的に進める前に承認を得ていなければ、その時点で規制違反を問われる可能性がある
- 退職した元上司から「あの会社との契約、よろしく頼むよ」と電話があった。働きかけを受けた職員には委員会への届出が求められており、それを受け付けるのが監察官である。黙っていると、後から調査が始まったときにあなた自身の立場が苦しくなる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:国家公務員法の改正により再就職等規制と再就職等監視委員会の制度が導入され、その実務を担う再就職等監察官が置かれた
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める