国家公務員法 第27条の2(人事管理の原則)
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職員の採用後の任用、給与その他の人事管理は、職員の採用年次、合格した採用試験の種類及び第六十一条の九第二項第二号に規定する課程対象者であるか否か又は同号に規定する課程対象者であつたか否かにとらわれてはならず、この法律に特段の定めがある場合を除くほか、人事評価に基づいて適切に行われなければならない。
この条文の基本情報
人事管理の原則とは何ですか?
定義人事管理の原則とは、国家公務員法第27条の2に定められた規定で、「職員の採用後の任用、給与その他の人事管理は、職員の採用年次、合格した採用試験の種類及び第六十一条の九第二項第二号に規定する課程対象者であるか否か又は同号に規定す…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国家公務員法第27条の2(人事管理の原則)は、日本の国家公務員法に含まれる条文です。
- 国家公務員法第27条の2の条文原文は「職員の採用後の任用、給与その他の人事管理は、職員の採用年次、合格した採用試験の種類及び第六十一条の九第二項第二号に規定する課程対象者であるか否か又は同号に規定す…」で始まります。
- 国家公務員法第27条の2は第一節 通則に置かれています。
- 国家公務員法の公布日は昭和22年10月21日です。
- 国家公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国家公務員法第27条の2の前の条は国家公務員法第27条です。
- 国家公務員法第27条の2の次の条は国家公務員法第28条です。
- 国家公務員法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000120 - 本サイト収録
国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000120/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国家公務員法27条の2は、採用後の任用・給与などの人事管理を、採用年次や試験の種類、幹部候補育成課程の対象か否かにとらわれず、人事評価に基づいて行うよう定める。
Q · 国家公務員は入省年次や総合職・一般職の区分で昇任が決まるの?
いいえ。法律上は人事評価に基づいて決める建前です
国家公務員法27条の2は、採用後の任用・給与などの人事管理について、採用年次、合格した採用試験の種類、幹部候補育成課程の対象者か否かにとらわれてはならず、人事評価に基づいて行うと定めています。ただし本条は運用の原則を定めた規定で、個々の職員に昇任を請求する権利を直接与えるものではありません。不公平を感じた場合は、人事評価の苦情相談や人事院への措置要求(86条)を利用します。
解説
霞が関には「入省年次」「キャリア・ノンキャリア」という見えない序列表があると言われてきた。国家公務員法27条の2は、その序列表を人事の物差しにすることを法律ではっきり禁じている。採用後の任用、給与その他の人事管理(配属・昇任・昇給など、採用後の処遇全般)は、採用年次、合格した試験の種類(総合職か一般職か)、幹部候補育成課程(61条の9に基づく将来の幹部候補を育てるための研修・配置の枠組み)の対象者かどうかにとらわれてはならない。基準は人事評価である。ここで押さえておくべきことがある。本条は「昇任させろ」と求める権利を個々の職員に直接与える条文ではない。運用の原則を定めた条文だ。力を持つのは、人事評価の記録や苦情相談、人事院への措置要求(86条)と組み合わせたときである。一般職試験で入った職員が「どうせ上には行けない」と諦める前に、自分の評価記録は何を物語っているか、それをまず確かめるべきだ。
法的な位置づけ
国家公務員法27条の2は人事管理の原則を定める規定であり、職員の採用後の任用、給与その他の人事管理について、採用年次、合格した採用試験の種類および幹部候補育成課程(61条の9)の対象者であるか否かを基準とすることを排除し、法律に特段の定めがある場合を除き、人事評価に基づいて行うことを求める。
手順
- 1.過去の人事評価結果を確認・保存する 過去数期分の人事評価の結果(全体評語など)の開示を受け、手元に保存する。自己申告や期首面談で合意した目標のメモも併せて整理する
- 2.期末面談の前に自己申告を具体化する 自己申告欄に数字と成果物を具体的に書き込み、期首に合意した目標との対応を明示する。評語確定後は記録にない実績を争いにくい
- 3.人事評価の苦情相談を利用する 評価結果に納得できない場合、各府省の人事評価に関する苦情相談窓口に、期首目標と期末評語の根拠が対応していない点など、記録に基づく具体的な指摘を持ち込む
- 4.人事院への措置要求を検討する 苦情相談で解決しない勤務条件の問題は、国家公務員法86条に基づく人事院への行政措置の要求を検討する。降任など不利益処分を受けた場合は、90条の審査請求とその期限を最優先で確認する
よくある質問 AI による整理
Q1国家公務員法27条の2とは?
採用後の任用・給与などの人事管理を、採用年次や試験区分ではなく人事評価に基づいて行うよう定めた人事管理の原則規定です。2007年改正で新設されました。
Q2国家公務員 年功序列 違法?
採用年次を理由に処遇を決めることは本条の趣旨に反します。ただし本条は運用原則であり、年次的な運用が直ちに個別の処分無効につながるわけではありません。
Q3キャリア ノンキャリ 昇進 差 法律上は?
総合職・一般職という合格した試験の種類にとらわれて人事管理をしてはならないと本条は定めています。法文上、試験区分で昇任の道を閉ざすことはできません。
Q4国家公務員 人事評価 何に使われる?
任用(昇任・転任)、給与(昇給・勤勉手当)、分限(勤務実績不良による降任・免職)などの判断材料として使われます。本条が人事評価を人事管理の基礎と位置付けています。
Q5国家公務員 人事評価 苦情 どこに相談?
各府省に設けられた人事評価の苦情相談窓口が第一の窓口です。勤務条件全般の是正を求める場合は、人事院への行政措置の要求(86条)を検討します。
Q6国家公務員 昇任しなかった 審査請求 できる?
昇任しなかったこと自体は、原則として審査請求の対象となる不利益処分(89条)に当たらないと解されています。降任など不利益処分を受けた場合は審査請求の対象です。
Q7幹部候補育成課程 外れたら 昇任できない?
本条は課程対象者であるか否か、対象者であったか否かにとらわれてはならないと明記しています。課程の対象かどうかだけで処遇を決めることはできません。
Q8国家公務員 人事評価 開示 できる?
人事評価の結果(全体評語など)は、制度上、原則として本人に開示される仕組みとされています。記録を保存しておくことが苦情相談の出発点になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一般職で入ったら、結局本省の課長にはなれないんですか?
法律上、採用試験の種類を理由に昇任の道を閉ざすことは国家公務員法27条の2で禁じられている。実際に一般職採用から幹部に登用された例もある。ただし運用上、総合職が先行する傾向が指摘され続けているのも事実だ。実務のポイント:登用を分けるのは試験区分よりも、本省の企画部門や官房系ポストを経験したかどうか、つまり配置歴であることが多い。異動希望の自己申告で、どのポストを希望するか具体的に書くことが実は効く
Q2幹部候補育成課程に選ばれなかったら、もう出世コースから外れたってことですか?
違う。27条の2は、課程対象者であるか否か、また対象者であったか否かにとらわれてはならないと明記しており、課程は昇任を約束するものでも閉ざすものでもない(61条の9以下)。実務のポイント:課程の対象者はその後も随時見直される仕組みとされており、途中から加わる道も運用上想定されている。外れた年の評価記録を立て直すことが、次の選定で最も直接的な材料になる
Q3評価に納得できないとき、上司と揉めずに済む方法ってありますか?
各府省に設けられた人事評価の苦情相談の窓口を使えば、評価者本人と直接対立せずに済む。それでも解決しない勤務条件の問題は、人事院への措置要求(国家公務員法86条)の対象になる。実務のポイント:苦情相談で最も強いのは「期首に合意した目標と、期末の評語の根拠が対応していない」という指摘だ。期首面談のメモを残している職員は驚くほど少ない。そのメモ一枚が、評価の見直しを引き出す鍵になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「27条の2があるから、評価が良ければ昇任を請求できる」と考えるのは早い。本条は人事管理の原則を定めたもので、個々の職員に特定のポストを求める具体的な請求権を与える条文とは一般に解されていない。昇任しなかったこと自体は、原則として審査請求の対象になる不利益処分(89条)にも当たらない。使える道は、人事評価の苦情相談と人事院への措置要求(86条)である
- 年功序列の廃止は知っていても、評価記録の重みまでは意識していない職員が多い。本条が「人事評価に基づいて」と定めた結果、評語は昇任・昇給・勤勉手当、さらには分限(78条、勤務実績不良による降任・免職)の判断材料にまで直結する。自己申告を空欄で出すことは、自分の処遇を決める唯一の正式な証拠を白紙で出すことに等しい
- 職員の目には「ノンキャリへの差別をなくす条文」に見える。だが法律の視点では、評価者と人事当局を縛る条文でもある。年次や試験区分に配慮した「調整」は、善意でやったとしても本条の趣旨に反する。管理職になった瞬間、あなたは守られる側から守る義務を負う側へ移る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 27条の2:採用後の任用・給与その他の人事管理全般 | 27条:すべての国民に対する平等取扱い(差別禁止の総則) 33条:任用の根本基準(能力の実証) |
| 排除される基準 | 採用年次、合格した採用試験の種類、幹部候補育成課程の対象者か否か | 人種、信条、性別、社会的身分、門地、政治的意見・所属関係 受験成績・人事評価その他の能力の実証以外による任用 |
| 積極的な基準 | 人事評価(法律に特段の定めがある場合を除く) | 平等取扱い 受験成績、人事評価その他の能力の実証 |
| 新設・位置付け | 2007年改正で新設、2014年改正で育成課程の文言追加 | 制定当初からの平等取扱いの原則 任用に関する根本基準(成績主義の中核) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は陞遷法で「資績並重」を掲げ、資歴(年資)と実績の双方を考慮する建前を採る。年次を明文で排除する日本の本条とは設計思想が異なり、比較上の論点になる
韓国も任用を能力の実証に基づかせる原則を明文化している。高等考試出身者を中心とする序列の問題が指摘される点は日本と類似する
ドイツは憲法レベルで適性・能力・専門的業績による公職就任を保障し、昇任決定を争う競合者訴訟(Konkurrentenklage)の余地がある点で日本より司法的救済が厚い
米国連邦公務員制度はメリット・システム原則を法定し、Merit Systems Protection Board による救済機関を持つ。日本の人事院の措置要求・審査請求と対比できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一般職試験で入省して12年。評価は毎期上位なのに、同じ課の総合職の後輩が先に課長補佐になった。人事課に理由を尋ねると「そういうものだから」の一言だけ。この「そういうもの」こそ、27条の2が人事の物差しにしてはならないと定めたものだ
- 幹部候補育成課程から外れたと内示で知った30代の係長。キャリアはもう終わったのか? 課程対象者でなかったことを理由に処遇を決めてはならないと、条文は明記している。課程の対象かどうかは、昇任を保証も封鎖もしない
- 課長として部下の人事評価を書く立場になった。「入省年次を考えると、今期はこの人に S を付けておこう」とバランスを取るのが慣例だったが、それは本条が排除した物差しそのものだ。評語の根拠をあなたが説明できなければ、苦情相談の場で真っ先に問われるのは評価者のあなたである
- 期末の評価面談まであと1週間。自己申告の欄が空白のままだ。そこに具体的な実績を書かないと、評価者の記憶だけで評語が決まり、その評語が翌年の昇給と昇任候補の選定に響く
- 転職を考えている民間の友人から「官僚って年功序列で完全に固定されてるんでしょ?」と聞かれた。法律の建前は逆で、年次を物差しにすることは法文上禁じられている。問題になるのは建前と運用のずれの方だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 過去数期分の人事評価の結果(全体評語など)について開示を求め、手元に保存する2. 担当業務の成果物、上司からの指示メール、表彰などの記録を時系列で整理する3. 評価そのものに納得できなければ、各府省の人事評価に関する苦情相談を利用する4. 勤務条件全般の是正を求めるなら、人事院への行政措置の要求(国家公務員法86条)を検討する5. 降任など不利益処分を受けたときは、人事院への審査請求(90条)の期限を最優先で確認する
訴えられた側:1. 評価者として、評語ごとに具体的な行動事実とその根拠を記録する。年次・試験区分への配慮は書かないし、判断材料にもしない2. 期首面談で目標を文書で合意し、期末に照らし合わせる3. 苦情相談を受けたら、記録に基づいて説明する。記憶や慣例では説明しない4. 人事当局の立場なら、昇任の選考基準と評価結果の対応関係を説明できる状態で残しておく
時効(請求できる期限):昇任しなかったこと自体には特定の期限はない(行政措置の要求にも法定の期限はない)。不利益処分に対する人事院への審査請求は、処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分の日の翌日から1年以内(国家公務員法90条の2)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は人事管理の原則を宣言した規定であり、個々の職員に特定のポストや昇任を求める具体的な請求権を付与するものではないと一般に解されている。実効性は人事評価制度、苦情相談、措置要求(86条)との組み合わせで確保される。
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正 能力・実績主義の人事管理と人事評価制度の導入に伴い、人事管理の原則として新設。採用年次と合格した採用試験の種類にとらわれず、人事評価に基づいて人事管理を行うことを明文化した
- 平成26年(2014年)改正 内閣人事局の設置と幹部候補育成課程の創設に伴う改正。幹部候補育成課程の課程対象者であるか否か、また対象者であったか否かにとらわれてはならない旨を追加した
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 新設:能力・実績主義の人事管理と人事評価制度の導入に伴い新設。採用年次および合格した採用試験の種類にとらわれず、人事評価に基づいて人事管理を行うことを明文化した
- 2.平成26年(2014年) 改正:内閣人事局の設置と幹部候補育成課程の創設に伴い、課程対象者であるか否か、対象者であったか否かにとらわれてはならない旨を追加した
- 国家公務員法 第27条平等取扱いの原則、差別禁止の総則
- 国家公務員法 第33条任用の根本基準、能力の実証による任用
- 国家公務員法 第61条の9幹部候補育成課程、課程対象者の定義元
- 国家公務員法 第70条の2人事評価の根本基準
- 国家公務員法 第86条勤務条件に関する行政措置の要求
- 一般職の職員の給与に関する法律 第8条職務の級と昇給、勤務成績との連動(現行効力を要確認)
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