職業安定法 第4条(定義)
クイックジャンプ
- この法律において「職業紹介」とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることをいう。
- 2.この法律において「無料の職業紹介」とは、職業紹介に関し、いかなる名義でも、その手数料又は報酬を受けないで行う職業紹介をいう。
- 3.この法律において「有料の職業紹介」とは、無料の職業紹介以外の職業紹介をいう。
- 4.この法律において「職業指導」とは、職業に就こうとする者に対し、実習、講習、指示、助言、情報の提供その他の方法により、その者の能力に適合する職業の選択を容易にさせ、及びその職業に対する適応性を増大させるために行う指導をいう。
- 5.この法律において「労働者の募集」とは、労働者を雇用しようとする者が、自ら又は他人に委託して、労働者となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。
- 6.この法律において「募集情報等提供」とは、次に掲げる行為をいう。
- 一労働者の募集を行う者等(労働者の募集を行う者、募集受託者(第三十九条に規定する募集受託者をいう。第三号、第五条の三第一項、第五条の四第一項及び第二項並びに第五条の五第一項において同じ。)又は職業紹介事業者その他厚生労働省令で定める者(以下この項において「職業紹介事業者等」という。)をいう。第四号において同じ。)の依頼を受け、労働者の募集に関する情報を労働者になろうとする者又は他の職業紹介事業者等に提供すること。
- 二前号に掲げるもののほか、労働者の募集に関する情報を、労働者になろうとする者の職業の選択を容易にすることを目的として収集し、労働者になろうとする者等(労働者になろうとする者又は職業紹介事業者等をいう。次号において同じ。)に提供すること。
- 三労働者になろうとする者等の依頼を受け、労働者になろうとする者に関する情報を労働者の募集を行う者、募集受託者又は他の職業紹介事業者等に提供すること。
- 四前号に掲げるもののほか、労働者になろうとする者に関する情報を、労働者の募集を行う者の必要とする労働力の確保を容易にすることを目的として収集し、労働者の募集を行う者等に提供すること。
- 7.この法律において「特定募集情報等提供」とは、労働者になろうとする者に関する情報を収集して行う募集情報等提供をいう。
- 8.この法律において「労働者供給」とは、供給契約に基づいて労働者を他人の指揮命令を受けて労働に従事させることをいい、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号。以下「労働者派遣法」という。)第二条第一号に規定する労働者派遣に該当するものを含まないものとする。
- 9.この法律において「特定地方公共団体」とは、第二十九条第一項の規定により無料の職業紹介事業を行う地方公共団体をいう。
- 10.この法律において「職業紹介事業者」とは、第三十条第一項若しくは第三十三条第一項の許可を受けて、又は第三十三条の二第一項若しくは第三十三条の三第一項の規定による届出をして職業紹介事業を行う者をいう。
- 11.この法律において「特定募集情報等提供事業者」とは、第四十三条の二第一項の規定による届出をして特定募集情報等提供事業を行う者をいう。
- 12.この法律において「労働者供給事業者」とは、第四十五条の規定により労働者供給事業を行う労働組合等(労働組合法による労働組合その他これに準ずるものであつて厚生労働省令で定めるものをいう。以下同じ。)をいう。
- 13.この法律において「個人情報」とは、個人に関する情報であつて、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。
この条文の基本情報
定義とは何ですか?
定義定義とは、職業安定法第4条に定められた規定で、「この法律において「職業紹介」とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることをいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 職業安定法第4条(定義)は、日本の職業安定法に含まれる条文です。
- 職業安定法第4条の条文原文は「この法律において「職業紹介」とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつせんすることをいう。」で始まります。
- 職業安定法第4条は第一章 総則に置かれています。
- 職業安定法の公布日は昭和22年11月30日です。
- 職業安定法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 職業安定法第4条の前の条は職業安定法第3条です。
- 職業安定法第4条の次の条は職業安定法第5条です。
- 職業安定法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000141 - 本サイト収録
職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000141/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点職業安定法4条は、職業紹介、労働者の募集、募集情報等提供、労働者供給などを定義する。求人者と求職者の雇用関係の成立をあっせんすれば、職業紹介に当たる。
Q · 求人サイトやスカウトアプリって、職業紹介とは何が違うの?
あっせんすれば職業紹介、情報提供だけなら募集情報等提供です
職業安定法4条1項は、求人者と求職者の間に入って雇用関係の成立をあっせんすることを「職業紹介」と定義しています。求人情報や求職者情報を提供するだけであれば、6項の「募集情報等提供」に当たります。職業紹介を有料で行うには厚生労働大臣の許可(30条)が必要です。一方、求職者の情報を集めて提供する「特定募集情報等提供」(7項)は、届出(43条の2)の対象になります。手数料は名義を問わず判断されるため(2項)、名称を変えても規制は免れません。
解説
求人サイト、スカウトアプリ、転職エージェント、知人の紹介。名前はばらばらでも、職業安定法4条はこれらを「職業紹介」「労働者の募集」「募集情報等提供」「労働者供給」の箱に仕分ける。仕分け先によって、必要な手続き(許可・届出・何も要らない)と、守るべき義務が変わる。分かれ目は「あっせん」、つまり求人者と求職者の間に入って雇用を成立させようと動いたかどうかである。求人情報を掲載するだけなら募集情報等提供だ。しかし、運営側が求職者を選んで企業に推薦したり、面接日程の交渉まで代わりに行ったりすると、職業紹介に近づいていく。無許可で手数料を取れば違法である(30条、64条)。逆に求職者の立場では、自分に連絡してきた相手がどの箱に入るかを確かめることで、相手が守るべき義務(労働条件の明示、個人情報の取扱い、手数料の上限)が分かり、どこに苦情を持ち込めばよいかも決まる。さらに令和4年(2022年)改正で、求職者の情報を集めて提供する事業は「特定募集情報等提供」として届出制になった。スカウトサービスにプロフィールを登録した時点で、あなたの職歴は法の監視下にある事業者の手に渡っている
法的な位置づけ
職業安定法第4条は、同法で用いる基本用語を定める定義規定である。職業紹介を求人者と求職者との間の雇用関係の成立のあっせんと定め、有料・無料の区分、職業指導、労働者の募集、募集情報等提供、特定募集情報等提供、労働者供給、職業紹介事業者、個人情報など13項目の概念を規定する。これにより、許可制・届出制・原則禁止の適用範囲が画定される。
よくある質問 AI による整理
Q1職業紹介とは何ですか?
求人と求職の申込みを受け、求人者と求職者の間の雇用関係の成立をあっせんすることです(職業安定法4条1項)。有料で行うには厚生労働大臣の許可が必要です。
Q2人を紹介して紹介料をもらうのは違法?
業として繰り返し行えば有料職業紹介に当たり、許可(30条)がなければ違法です。無許可の場合は64条により刑事罰の対象になります。
Q3有料の職業紹介と無料の職業紹介の違いは?
名義を問わず、手数料や報酬を一切受けないものが無料の職業紹介、それ以外はすべて有料の職業紹介です(4条2項・3項)。コンサル料と称しても有料と判断されます。
Q4無料の職業紹介なら許可はいらない?
原則として許可が必要です(33条)。学校や特定の団体、地方公共団体などは届出で足りる場合があります(33条の2、33条の3、29条)。無料でも自由にできるわけではありません。
Q5募集情報等提供とは何ですか?
求人情報や求職者情報を提供する行為で、4条6項が4つの類型を定めます。求人サイト、求人検索エンジン、スカウトサービスなどが該当します。
Q6特定募集情報等提供 届出が必要なのは?
求職者に関する情報を収集して行う募集情報等提供が該当し(4条7項)、43条の2に基づく届出が必要です。スカウト型や求職者データベース型のサービスが典型です。
Q7労働者供給とは何ですか?
供給契約に基づいて、自社の労働者を他人の指揮命令下で働かせることです(4条8項)。許可を受けた労働者派遣は除かれます。労働組合等以外が業として行うことは44条で禁止されています。
Q8二重派遣は違法?
派遣先がさらに別会社に労働者を出し、その指揮命令を受けさせる行為は労働者派遣に当たらず、労働者供給として44条違反となりえます。受け入れた側も責任を問われる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1転職エージェントって、こっちがお金を払わなくていいのはなんでですか?
有料職業紹介事業者が求職者から手数料を取れるのは、芸能家・モデルと、年収700万円超の経営管理者・科学技術者・熟練技能者などに限られているためです(32条の3第2項)。そのため企業側が報酬を払う形になります。実務のポイント:エージェントは自分が紹介して就職した人に対し、就職から2年間は転職を勧めてはいけないと指針で定められています。辞めたくなっても、同じ担当者が積極的に次の転職先を勧めてこないのはこのためです(最新の改正状況をご確認ください)
Q2求人サイトで応募したのに、知らない会社からスカウトが来ました。勝手に情報を回されたんですか?
運営者がどの類型に当たるかで判断が変わります。求職者の情報を集めて企業に提供する事業は「特定募集情報等提供」(4条7項)として届出が必要で、個人情報は業務の目的の範囲内でしか扱えません(5条の5)。実務のポイント:利用規約の「提携先への提供」条項に同意していることが多いので、まず規約の同意範囲を確認してください。そのうえで、範囲外の流用であれば労働局への申告が有効です。事業者は行政指導を嫌うため、申告後は動きが速くなることが多いです
間違えやすい点 AI による整理
- 「求人サイトはただの掲示板だから規制はない」という理解は古い。平成29年(2017年)改正と令和4年(2022年)改正で、求人情報の提供(募集情報等提供)にも的確な表示(5条の4)や個人情報の適正管理などの義務が課された。求職者の情報を集める事業は届出制になっている(43条の2)。掲示板でも法の外にいるわけではない
- 問題は「手数料を取ったかどうか」だと思われがちだが、それより前に「あっせんしたかどうか」で事業の種類が決まる。2項の「いかなる名義でも」により、紹介料をコンサル料、成功報酬、広告費と言い換えても、実態が職業紹介への対価であれば有料の職業紹介と判断される。契約書のタイトルを変えても許可が不要になるわけではない
- 会社側は「人を回してもらっただけ」と考えていても、法律は別の見方をする。他社の労働者を受け入れて自社の指揮命令下で働かせた場合、派遣法上の許可を受けた労働者派遣でなければ、労働者供給(8項)として扱われうる。受け入れた側も44条違反の当事者になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 定義(本条の該当項) | 職業紹介(4条1〜3項):雇用関係成立のあっせん | 特定募集情報等提供(4条6・7項):求職者情報を収集して提供 労働者供給(4条8項):供給契約で他人の指揮命令下に就労させる |
| 参入規制 | 有料は厚生労働大臣の許可(30条)、無料も原則許可(33条) | 届出制(43条の2) 労働組合等の許可事業を除き原則禁止(44条・45条) |
| 典型サービス | 転職エージェント、ヘッドハンティング、業として行う紹介 | スカウトサービス、求職者データベース 二重派遣、偽装請負による人の送り込み |
| 求職者が確認すべき点 | 許可番号と手数料表(32条の3) | 届出の有無と個人情報の目的内利用(5条の5) 実際の指揮命令者が雇用主・派遣先と一致するか |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では私立就業服務機構の設立に許可が必要で、職業紹介・人力仲介・委託募集を業務範囲として列挙する。外国人労働者の仲介規制が特に厳しい点が日本と異なる
韓国も職業紹介・職業情報提供・労働者供給を定義規定で区分し、有料職業紹介を登録制、労働者供給を許可制とする構造で日本と近い
ドイツは2002年に民間職業紹介の許可制を廃止して自由化した。一方、労働者派遣は AÜG による許可制で厳しく管理する
米国には連邦レベルの包括規制がなく、州ごとに Employment Agency のライセンスや手数料上限を定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 副業で人事コンサルを始め、知り合いの社長から「いい人がいたら紹介して。決まったら年収の2割払う」と言われた。そのまま3人を紹介し、報酬を受け取った。紹介を業として繰り返した時点で有料職業紹介に当たり、厚生労働大臣の許可(30条)がなければ刑事罰の対象になる
- スカウトサービスに職歴を登録したら、知らない人材会社から連日 DM が届き始めた。相手は職業紹介事業者なのか、特定募集情報等提供事業者なのか? どちらに当たるかで、個人情報の目的外利用の禁止(5条の5)を主張する相手と、苦情を申し出る労働局の窓口が決まる
- 派遣元から A 社に派遣されたのに、A 社の指示で B 社の現場に出され、B 社の社員から作業を指示されている。いわゆる二重派遣であり、労働者派遣にも当たらない「労働者供給」として44条で禁止される領域に入る
- 来週、求人メディアの新機能をリリースする予定だ。AI が候補者を絞り込み、企業に推薦文を自動で送る仕様になっている。リリースまで残り5日。法務確認がまだなら、この機能が職業紹介に当たるかどうかを先に詰めておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 連絡してきた事業者の許可・届出番号を人材サービス総合サイトで照会する2. 求職者に手数料を請求された場合は、職種が芸能家・モデル、または年収700万円超の経営管理者・科学技術者・熟練技能者に当たるかを確認する(32条の3) 3. 同意していない個人情報の流用や虚偽の求人があれば、メールや画面のスクショを保存し、都道府県労働局の需給調整事業部門に申告する
訴えられた側:1. 自社サービスの業務フローを書き出し、「選別」「推薦」「条件交渉の代行」を行っている箇所を洗い出す2. それらがあれば、職業紹介の許可(30条)または機能の見直しを検討する3. 求職者の情報を集めているなら特定募集情報等提供の届出(43条の2)を確認する4. 判断に迷う場合は、事前に労働局へ相談した記録を残しておく。それ自体が誠実な対応の証拠になる
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。無許可の有料職業紹介(64条、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政解釈(職業紹介事業の業務運営要領):あっせんの有無は契約の名称ではなく実態で判断する。運営者が候補者の選別・推薦・条件交渉に関与すれば、求人メディアを名乗っていても職業紹介に該当しうる
通説:労働者供給と請負の区別は、発注者が労働者を直接指揮命令しているかどうかで判断する。職業安定法施行規則4条の要件を満たさない請負は、実質的に労働者供給とみなされる
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)改正 有料職業紹介の取扱職業をネガティブリスト方式に転換し、原則として自由化した。定義規定もこれに合わせて整備された(細部は要確認)
- 平成29年(2017年)改正 「募集情報等提供」の定義を追加し、求人メディアを法の射程に取り込んだ(項番号の変遷は要確認)
- 令和4年(2022年)改正 募集情報等提供を4類型に拡大し、「特定募集情報等提供」と「特定募集情報等提供事業者」の定義を新設した。求職者情報を集める事業を届出制の対象とした
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:職業安定法の制定とともに、職業紹介、労働者の募集、労働者供給などの基本定義を定めた
- 2.平成29年(2017年) 改正:「募集情報等提供」の定義を追加し、求人メディアを法の射程に取り込んだ
- 3.令和4年(2022年) 改正:募集情報等提供を4類型に拡大し、「特定募集情報等提供」「特定募集情報等提供事業者」の定義を新設した。求職者情報を集める事業を届出制の対象とした
- 職業安定法 第30条有料職業紹介事業の許可制
- 職業安定法 第32条の3手数料規制と求職者負担の限定
- 職業安定法 第43条の2特定募集情報等提供の届出
- 職業安定法 第44条労働者供給事業の原則禁止
- 職業安定法 第5条の5求職者等の個人情報の取扱い
- 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 第2条労働者派遣の定義、供給からの除外
- 個人情報の保護に関する法律 第2条個人情報の一般的定義
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める