児童福祉法 第21条の16
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国及び地方公共団体は、子育て支援事業を行う者に対して、情報の提供、相談その他の適当な援助をするように努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第21条の16は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第21条の16の条文原文は「国及び地方公共団体は、子育て支援事業を行う者に対して、情報の提供、相談その他の適当な援助をするように努めなければならない。」で始まります。
- 児童福祉法第21条の16は第六款 子育て支援事業に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第21条の16の前の条は児童福祉法第21条の15です。
- 児童福祉法第21条の16の次の条は児童福祉法第21条の17です。
- 児童福祉法第21条の16には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の16 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の16(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/21_16
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法21条の16は、国と地方公共団体に対し、子育て支援事業を行う者へ情報の提供、相談その他の適当な援助をするよう努める義務を課す。個別の請求権は生じない。
Q · 子育て支援の事業をしている民間団体は、国や自治体に援助を求められるの?
求められるが努力義務なので、断られても訴訟は困難
児童福祉法21条の16は、国及び地方公共団体が子育て支援事業を行う者に対し、情報の提供、相談その他の適当な援助をするよう努めなければならないと定めています。これは努力義務で、事業者が特定の援助を裁判で請求する権利は原則として生じません。ただし、自治体の補助要綱や研修、相談窓口の設置を支える根拠となるため、予算要求期に書面で照会・要望する際の足場として機能します。
解説
学童保育を運営している、子育てひろばを開いている、ファミリー・サポート・センターの事務局にいる。そういう立場の人のために、児童福祉法には一行だけ置かれた条文がある。国と地方公共団体は、子育て支援事業を行う者に対して、情報の提供、相談その他の適当な援助をするように努めなければならない。鍵は末尾の「努めなければならない」である。これは努力義務と呼ばれ、援助を断られたこと自体を裁判で争うのは極めて難しい。だが飾りではない。自治体が補助要綱を作り、研修を組み、相談窓口を置き、国が交付金メニューを用意する、その法的な足場がここにある。窓口で「それは自治体の裁量です」と言われたとき、裁量の内側に援助へ向かう義務が組み込まれていると切り返せるかどうかで、次年度のあなたの扱いが変わる。
法的な位置づけ
児童福祉法21条の16は、子育て支援事業を行う者に対する公的援助を定めた規定である。国及び地方公共団体を名宛人とし、情報の提供、相談その他の適当な援助を行う努力義務を課す。援助の具体的内容や水準は各主体の裁量に委ねられ、事業者に個別の請求権を付与するものではない。
手順
- 1.求める援助を三つに分解して書面化する 必要な支援を「情報の提供」「相談」「その他の適当な援助(補助、研修、場所の提供など)」に分け、具体的な質問事項として文書にまとめる
- 2.市町村の担当課へ文書で照会する 市町村の子育て支援担当課へ照会文書を提出し、回答も文書で求める。受付日と担当者名を記録し、回答期限の目安を確認しておく
- 3.回答がなければ都道府県・国へ上げる 所管不明のまま放置された場合、都道府県の児童福祉担当へ、全国共通の制度の問題であればこども家庭庁へ順に照会先を上げる。同種事業者と連名にすると扱いが変わりやすい
- 4.予算要求期に実例を持ち込む 補助や研修の新設を求める場合は、自治体が次年度予算要求を作成する時期(多くは8月から10月)に、困りごとの実例と要望を文書で提出する
よくある質問 AI による整理
Q1子育て支援事業とは何ですか?
児童福祉法6条の3などが定める事業群で、放課後児童健全育成事業、一時預かり事業、病児保育事業、地域子育て支援拠点事業などが含まれます。
Q2努力義務とはどういう意味ですか?
「努めなければならない」と定める規定で、実現に向けて努力する責務を課すものの、違反しても罰則や個別の請求権は原則として生じない義務です。
Q3学童保育の運営者は自治体に相談できますか?
できます。児童福祉法21条の16により、国と自治体は事業者への情報提供や相談に努める責務を負います。照会は書面で行い記録を残すのが有効です。
Q4子育てひろばの補助金はどこに申請する?
多くは市町村の子育て支援担当課が窓口です。地域子育て支援拠点事業は子ども・子育て支援法59条の交付金と連動し、要綱は自治体ごとに異なります。
Q5自治体の子育て支援研修は民間事業者も受けられる?
自治体によって異なりますが、21条の16の援助の一形態として民間事業者向け研修を実施する例があります。担当課に対象範囲を照会してください。
Q6自治体が援助してくれないのは違法?
直ちに違法とは言いにくいです。21条の16は努力義務で、援助の内容や水準は裁量に委ねられます。ただし照会への全く無対応は説明責任の問題になり得ます。
Q7子育て支援の相談窓口はどこですか?
市町村の子育て支援担当課が一次窓口です。解決しない場合は都道府県の児童福祉担当、全国的な制度の問題はこども家庭庁が所管します。
Q8NPOの子育て支援に国の援助はありますか?
国は交付金や補助事業のメニューを通じて援助します。多くは自治体経由で事業者に届くため、まず市町村の実施要綱の有無を確認するのが近道です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1市に相談したら「うちの所管じゃない」で終わりました。これって違法じゃないんですか?
違法と言い切るのは難しい。21条の16は努力義務であり、事業者に個別の援助請求権を与えていない。ただし21条の11は保護者への情報提供とあっせんを市町村の務めとしており、保護者側の相談経路から攻める手が残る。実務のポイント:事業者単独の照会より、利用したい保護者と連名で出す照会のほうが自治体は無視しにくい。拠って立つ条文の性質が違うからである
Q2補助金がほしいんですが、この条文を持ち出せば出してもらえますか?
直接は出ない。補助金は各自治体の要綱と、子ども・子育て支援法59条 の地域子ども・子育て支援事業に紐づく交付金で決まる。21条の16は要綱を作る側の背中を押す根拠である。実務のポイント:効くのは要綱ができた後ではなく、担当課が次年度の予算要求を書く夏から秋。その時期に困っている実例を持ち込むと、要求書の一行になって返ってくる
Q3自治体が全然動きません。国に直接言っても意味ありますか?
意味はある。本条の名宛人は国と地方公共団体の両方で、国側の担い手はこども家庭庁である。全国共通の制度の穴であれば、国の要綱やガイドラインの改定という形で跳ね返る余地がある。実務のポイント:単独の苦情は流れて消える。同種の事業者を束ねた団体名義で出すと、国の担当者は実態調査の材料として扱える。処理される回路そのものが変わる
Q4そもそも自分の活動は「子育て支援事業」に入るんでしょうか?
入口は児童福祉法6条の3である。放課後児童健全育成事業、子育て短期支援事業、乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業、一時預かり事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業などが定義されている。実務のポイント:該当すれば援助の対象になる一方、社会福祉法2条 の第二種社会福祉事業として届出や基準の対象にもなる。援助だけ受けて規制を免れる位置は存在しない
間違えやすい点 AI による整理
- 「努めなければならない」と書いてあるのだから義務であり、援助を断られたら義務付け訴訟で勝てると考える人がいる。実務では、努力義務規定から特定の給付を求める個別の請求権は原則として導けない。行政事件訴訟法37条の2の義務付け訴訟は処分を対象とするため、援助の不実施は処分性を欠くと判断される可能性が高い。
- 「どうすれば市に援助を義務づけられるか」という問いの立て方そのものが外れている。この条文が実際に動くのは法廷ではなく、予算編成と要綱改定の会議室である。正しい問いは「誰が、いつ、どの会議でこの根拠を使えるか」であり、問いを立て替えた瞬間に打てる手が三つ四つ現れる。
- 名宛人が国と地方公共団体の両方であることは、読めば分かる。見落とされるのはその重さである。市が動かないなら都道府県、都道府県が動かないなら国(こども家庭庁)へと、援助を求める相手を上へ積み替えられる。窓口一つが潰れても道が終わらない構造になっていることを、断られた側はほぼ知らない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 援助の相手方 | 児童福祉法21条の16:子育て支援事業を行う者(事業者) | 児童福祉法21条の11:保護者(利用者) 児童福祉法21条の9:事業の実施体制そのもの |
| 義務を負う主体 | 国及び地方公共団体 | 市町村 市町村 |
| 内容 | 情報の提供、相談その他の適当な援助 | 情報提供、相談、助言、利用のあっせん等 子育て支援事業の着実な実施に必要な措置 |
| 実務での使い所 | 事業者が補助・研修・相談を求める根拠 | 保護者側から支援利用の経路を求める根拠 市町村に事業体制の整備を求める根拠 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも政府が民間の児童福祉・托育サービスを推進・支援する枠組みがあり、公私協力で担い手を育てる発想は日本と共通する
ドイツでは公的青少年援助の担い手が民間団体の活動を奨励・助成すべきと定め、補完性原理のもと民間主体を支える構造が明確である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 認可外の一時預かりを月十数人規模で回している。市の担当課に「空き物件を使いたいが消防と建築のどちらに先に相談すべきか」と尋ねたら、「こちらでは分かりません」で会話が終わった。21条の16はその「分かりません」を放置してよいとは書いていない。情報の提供と相談は、国と地方公共団体に課された努力義務そのものである。
- 来年度の補助金申請の締切まであと3週間、要綱の文言がどう読めるのか分からない。窓口に問い合わせても「申請書を見てから」と返されたら、どうなる? 締切後に不備で落とされてから相談しても手遅れである。相談に応じることが自治体側の努力義務だと示した上で、期限前に事前相談の記録を文書で残す。それが次年度の交渉材料にもなる。
- NPO で子育てひろばを2年運営。人を育てたいが研修費は自費では回らない。自治体主催の研修や国の交付金メニューの有無を照会するのが、この条文の最も地味で最も実利のある使い方である。
- 市の子育て支援担当に配属されたあなたのところへ、民間事業者から「市は何もしてくれない」と苦情が来る。ここで効くのは21条の16と21条の11の読み分けである。前者は事業者への援助、後者は保護者への情報提供とあっせん。混同したまま「所管外」と答えると、後の議会質問や監査で説明が立たなくなる。
- 友人が「実家の空き部屋で病児保育をやりたい」と相談してきた。あなたが最初に渡すべき助言は、事業計画の作り方ではなく「市の子育て支援担当課に相談し、その記録を残せ」である。届出や設備基準の話は、その相談から逆算して組み立てる方が速い。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 求める援助を「情報の提供」「相談」「その他の適当な援助(補助、研修、場所の提供)」の三つに分解して書面化する2. 市町村の子育て支援担当課へ文書で照会し、回答も文書で求める3. 所管不明のまま放置されたら都道府県の児童福祉担当へ、さらに国(こども家庭庁)へ順に上げる4. 金を動かしたいなら夏から秋の予算要求期に当てる。要綱確定後は交渉余地がほぼ残らない
訴えられた側:自治体側なら、21条の16(事業者への援助)と21条の11(保護者への情報提供・あっせん)を取り違えないことが第一である。事業者からの照会は前者の射程であり、「所管外」で返すと後の議会質問や監査で説明が立たない。所管が不明な照会でも、受付記録と回答期限を残し、庁内の該当課へ橋渡しした事実を文書化する。それが努力義務を果たした証跡になる
時効(請求できる期限):本条に特定の期限や時効はない。実務上の期限は二つ、自治体ごとの補助要綱の申請締切と、次年度予算の要求時期(多くの自治体で8月から10月)である。補助金交付決定後に具体的な金銭債権となった場合は、地方自治法236条 の5年が時効の目安となる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成15年(2003年)改正(沿革、条番号の変遷は要検証) 児童福祉法に子育て支援事業の枠組みが導入され、市町村の実施責務、情報提供・あっせん、事業者への援助という一連の規定群が置かれた
- 平成20年(2008年)改正(沿革、条番号の変遷は要検証) 乳児家庭全戸訪問事業、養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業等が子育て支援事業として法定化され、関連条文が再編された
- 児童福祉法 第2条国及び地方公共団体の児童育成責任の総則
- 児童福祉法 第6条の3子育て支援事業各類型の定義規定
- 児童福祉法 第21条の8市町村の福祉サービス提供体制整備の努力義務
- 児童福祉法 第21条の9子育て支援事業の着実な実施措置の努力義務
- 児童福祉法 第21条の11保護者への情報提供・相談・あっせん(本条の裏面)
- 子ども・子育て支援法 第59条地域子ども・子育て支援事業として援助を財政面で具体化
- 社会福祉法 第2条子育て支援事業を第二種社会福祉事業として規律
- こども基本法 第3条こども施策の基本理念として援助の方向を規律
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