児童福祉法 第21条の17
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国及び都道府県は、子育て支援事業を行う者が行う福祉サービスの質の向上のための措置を援助するための研究その他保護者の児童の養育を支援し、児童の福祉を増進するために必要な調査研究の推進に努めなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第21条の17は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第21条の17の条文原文は「国及び都道府県は、子育て支援事業を行う者が行う福祉サービスの質の向上のための措置を援助するための研究その他保護者の児童の養育を支援し、児童の福祉を増進するために…」で始まります。
- 児童福祉法第21条の17は第六款 子育て支援事業に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第21条の17の前の条は児童福祉法第21条の16です。
- 児童福祉法第21条の17の次の条は児童福祉法第21条の18です。
- 児童福祉法第21条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の17 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第21条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/21_17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法21条の17は、国と都道府県に対し、子育て支援事業の質の向上などに必要な調査研究の推進を求める努力義務規定である。罰則や強制力はない。
Q · 国や都道府県は子育て支援の質を調べる義務があるの?
努力義務はあるが、罰則も強制力もない
児童福祉法21条の17は、国と都道府県に対し、子育て支援事業の福祉サービスの質を向上させるための研究や、保護者の養育支援・児童福祉の増進に必要な調査研究を推進するよう求めています。ただし文言は「努めなければならない」で終わる努力義務であり、違反しても罰則はなく、住民が訴訟で研究の実施を強制することも困難です。実務上は予算措置や補助事業の根拠として機能し、その成果である調査研究報告書は、自治体や事業者との交渉資料として活用できます。
解説
「努めなければならない」で終わる条文を、法律家は努力義務と呼ぶ。破っても罰則はなく、国を訴えて研究をさせることもできない。だから読み飛ばされる。だが本条が毎年生み出している成果物は、あなたが今日この瞬間に手に取れる。国と都道府県は、子育て支援事業の質を上げる方法を公費で研究し、報告書を積み上げ続けている。こども家庭庁の調査研究事業の成果物は、原則としてウェブ上で公開されている。学童保育の職員配置、一時預かりの事故防止、ファミリー・サポート・センターの運用、その「あるべき水準」を書いた文書が、誰にも開かれないまま眠っている。市役所の窓口で「うちの自治体ではこうなんです」と言われたとき、その報告書の二ページを印刷して持っているかどうかで、会話は別物になる。条文自体に力はない。条文が生んだ文書に力がある。
法的な位置づけ
児童福祉法第21条の17は、国及び都道府県が、子育て支援事業を行う者による福祉サービスの質の向上のための措置を援助する研究、ならびに保護者の養育支援と児童の福祉増進に必要な調査研究の推進に努めるべきことを定めた努力義務規定である。罰則はなく、個人に具体的な作為の請求権を与えるものではない。
よくある質問 AI による整理
Q1児童福祉法21条の17とは
国と都道府県に、子育て支援事業の福祉サービスの質を高めるための研究や、児童福祉の増進に必要な調査研究の推進を求める努力義務規定です。
Q2努力義務とは 法律
「努めなければならない」と定める規定で、違反しても罰則や直接の法的制裁はありません。ただし行政の施策や予算の根拠として実際に機能します。
Q3子育て支援事業とは 児童福祉法
放課後児童健全育成事業(学童保育)、一時預かり事業、地域子育て支援拠点事業など、児童福祉法が定める保護者の子育てを支える各種事業の総称です。
Q4こども家庭庁 調査研究 報告書 どこ
こども家庭庁のウェブサイトで、子ども・子育て支援に関する調査研究事業の成果報告書が公開されています。旧厚生労働省時代の報告書は同省サイトに残るものもあります。
Q5学童保育 職員配置 基準 根拠
配置基準は国の基準省令に基づき、市町村が条例で定めます。本条に基づく調査研究の成果は、その運用水準を検討する際の参考資料になります。
Q6努力義務 違反 訴えられる?
努力義務規定から具体的な作為義務を導くのは困難で、義務付け訴訟などで研究の実施を強制するのは現実的ではありません。追及の場は議会や監査になります。
Q7国の調査研究 自治体 反映されない なぜ
調査研究の成果は法的拘束力のない指針や参考資料にとどまることが多く、各自治体がどこまで取り入れるかは裁量に委ねられているためです。
Q8子育て支援 行政 開示請求 できる?
できます。国の文書は情報公開法、自治体の文書は各情報公開条例に基づき開示請求できます。国の場合、開示決定は原則として請求から30日以内です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国がやってる調査研究って、どこで見られるんですか?
こども家庭庁および旧厚生労働省の子ども・子育て支援推進調査研究事業の報告書は、府省庁サイトで公開されている。本条(児童福祉法21条の17)が国と都道府県に推進を求めているのは、この種の調査研究である。実務のポイント:報告書本体より、巻末の自治体向けチェックリストや様式例の方が実務では効く。交渉に持ち込むなら本文200ページではなく、その2ページを印刷する
Q2努力義務って、結局やらなくてもいいってことですよね?
国を訴えて研究を強制することはできない。ただし努力義務規定は予算要求と補助事業の法的根拠として働き、根拠条文のある施策は削られにくい。市町村側の子育て支援事業の実施も同じ努力義務の構造である(児童福祉法21条の9)。実務のポイント:窓口で「努力義務ですよね」と返されたら、そこで押し合っても進まない。不履行は違法ではないが、議会答弁と監査では説明責任が生じる。追及の場は窓口ではなく議会と監査である
Q3園のやり方がおかしいと思ったとき、どこに言えばいいんですか?
認可施設なら指導監督権限を持つ市町村または都道府県が窓口になる。福祉サービスの苦情は都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会(社会福祉法83条)にも申し出られる。実務のポイント:同じ内容でも、園へ直接言うより指導監督部署へ文書で出す方が記録として残る。ただし記録は書いた側にも残るので、感情語を抜いて事実と日付だけで構成した方が通りがよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから意味がない」というところまでは多くの人が知っている。知られていないのはその先だ。努力義務規定は予算要求と補助事業の法的根拠として機能し、根拠条文のある施策は概算要求で残り、ない施策から先に削られる。この一文が消えれば、報告書も消える
- 「国はちゃんと調査しているのか」という問いの立て方自体が外れている。調査は大量にされていて、公開もされている。詰まっているのは成果が市区町村の窓口レベルまで降りてこない部分であり、問うべきは「その報告書をあなたの自治体は読んでいるか」の方である
- 本条を根拠に国や都道府県に研究を強制できる、と考える人がいる。努力義務規定から具体的な作為義務を導くのは困難で、義務付け訴訟(行政事件訴訟法3条6項)の要件を満たすのはまず無理である。使い道は訴訟ではなく、情報公開と交渉の側にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う主体 | 児童福祉法21条の17:国及び都道府県 | 児童福祉法21条の9:市町村(子育て支援事業の実施) 社会福祉法78条:社会福祉事業の経営者(国は援助の立場) |
| 義務の内容 | 質の向上措置を援助する研究・調査研究の推進 | 地域の実情に応じた子育て支援事業の実施体制の整備 自ら提供する福祉サービスの質の評価など質の向上措置 |
| 規範の強さ | 努力義務(罰則なし) | 努力義務(罰則なし) 努力義務(罰則なし) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では中央・地方の主管機関の権責として児童福祉施策の企画・調査研究が位置づけられ、日本と同じく行政責務型の規定構造をとる
韓国は児童総合実態調査を定期的に実施する仕組みを法律で定めており、日本の努力義務より実施の形が具体的である
ドイツは公的児童青少年援助の担い手に質の発展の基準策定と評価を求めており、質の管理を制度的に組み込んでいる
米国は連邦補助金の一定割合を保育の質の向上に充てる仕組みで、研究と評価を財源と結びつけている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 学童保育で子どもが怪我をし、施設側は「職員の数は足りている」と口頭で説明した。もし国の調査研究が示す推奨配置と実際の配置を突き合わせたら、どうなる? 事故報告書の提出まであと五日、それまでに根拠資料を揃えられるかどうかで、その後の協議の主導権が決まる
- NPO で一時預かりを運営していて、都道府県から「質の向上の取組が不十分」と指摘された。指摘の根拠になっている報告書の原典を読まずに反論すれば、次の補助金審査で確実に不利になる
- 市の子育て支援センターが突然縮小され、理由は「利用実績が少ないから」とだけ説明された。その判断の元データは情報公開条例で開示請求できる。調査対象の取り方に偏りがあれば、議会への陳情材料に化ける
- 保育士の友人から「うちの園のやり方、他と比べてどうなんだろう」と相談された。全国の実態調査は国費で更新され続けている。どこを見ればいいか三分で伝えられるかどうかで、その友人の来年の働き方が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. こども家庭庁の調査研究事業の報告書を事業名で検索し、該当分野の推奨水準の箇所だけ印刷する2. 自分の園・学童の実態と数字で突き合わせ、差分を一枚にまとめる3. 公表されていない判断資料は、国なら情報公開法、自治体なら情報公開条例で開示請求する4. 窓口での口頭のやりとりで終わらせず、その一枚を添えて文書で照会する。文書で出した質問は記録に残り、回答も文書になる
訴えられた側:1. 指摘や苦情を受けたら、根拠とされている報告書・ガイドラインの原典を特定する。孫引きの通知文だけで動かない2. 原典の推奨水準は法的拘束力のない指針であることが多く、法令上の義務と指針を切り分けて説明する3. 同時に指針に沿った改善計画を自分から提出する。質の向上の取組は補助金審査や更新審査で加点要素になる4. 反論と改善案を同じ文書に並べる、これが最も摩擦が少ない
時効(請求できる期限):本条自体に期限も時効もない努力義務規定である。実務で効く期限は隣にある。情報公開請求の開示決定は原則として請求日から30日以内(行政機関の保有する情報の公開に関する法律10条、自治体は各条例)、開示決定等への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。損害賠償を伴う場合は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
学説
一般的理解:努力義務規定は行政に一定の方向性を示すものの、個人に具体的な請求権を与えるものではなく、その不履行を直接裁判で争うことは原則として困難と解されている。
- 児童福祉法 第1条調査研究が目指す児童福祉の理念
- 児童福祉法 第2条国と地方公共団体の育成責任の総論
- 児童福祉法 第3条の3国・都道府県・市町村の役割分担(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第21条の8市町村による支援サービス提供の責務(現行効力を要確認)
- 児童福祉法 第21条の9調査研究の対象となる子育て支援事業の実施規定(現行効力を要確認)
- 社会福祉法 第78条福祉サービスの質の向上措置を国が援助する並行規定
- こども基本法 第4条こども施策全体における国の責務
- 子ども・子育て支援法 第60条調査研究の成果が反映される国の基本指針
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