児童福祉法 第44条の2
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- 児童家庭支援センターは、地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言を行うとともに、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行うほか、第二十六条第一項第二号及び第二十七条第一項第二号の規定による指導を行い、あわせて児童相談所、児童福祉施設等との連絡調整その他内閣府令の定める援助を総合的に行うことを目的とする施設とする。
- 2.児童家庭支援センターの職員は、その職務を遂行するに当たつては、個人の身上に関する秘密を守らなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第44条の2は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第44条の2の条文原文は「児童家庭支援センターは、地域の児童の福祉に関する各般の問題につき、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じ、必要な助言…」で始まります。
- 児童福祉法第44条の2は第三章 事業、養育里親及び養子縁組里親並びに施設に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第44条の2の前の条は児童福祉法第44条です。
- 児童福祉法第44条の2の次の条は児童福祉法第44条の3です。
- 児童福祉法第44条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第44条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第44条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/44_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法44条の2は、児童家庭支援センターを、家庭からの専門的な相談への助言、市町村への技術的助言、指導措置を担う施設と定め、職員に守秘義務を課す。
Q · 児童家庭支援センターに育児の悩みを相談したら、児童相談所に通報されますか?
原則秘密は守られるが、虐待の疑いがあれば通告が優先する
児童福祉法44条の2第2項により、児童家庭支援センターの職員は個人の身上に関する秘密を守る義務を負います。センターは相談・助言・連絡調整を担う施設で、一時保護や立入調査の権限はありません。ただし、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合は、児童虐待の防止等に関する法律6条の通告義務が守秘義務に優先します。育児の行き詰まりの相談そのものが通報につながるわけではありません。
解説
子育てが行き詰まったとき、多くの人が思い浮かべるのは児童相談所だろう。だが児童相談所に電話をかけるには心理的ハードルが高すぎる。「通報される」「子どもを連れて行かれる」と怯える親が、結局どこにも相談せず限界まで抱え込む。児童福祉法44条の2が設置根拠を与える「児童家庭支援センター」は、まさにその隙間に置かれた施設である。専門的な知識と技術を要する相談に応じ、助言を行い、市町村にも技術的助言をし、26条1項2号・27条1項2号の指導まで担う。しかも2項で職員に守秘義務が課されている。あなたが相談した内容は、身上に関する秘密として守られる。全国に200か所以上あり、多くは児童養護施設や乳児院に併設されているが、その存在を知っている保護者はごく一部だ。知らない人は相談先がないと思い込み、知っている人は無料で専門職にアクセスする。
法的な位置づけ
児童家庭支援センターとは、児童福祉法第44条の2に基づき、地域の児童福祉に関する問題について家庭等からの専門的な相談に応じて助言し、市町村への技術的援助、児童相談所長等の措置による指導、関係機関との連絡調整を総合的に行う児童福祉施設である。職員には守秘義務が課される。
よくある質問 AI による整理
Q1児童家庭支援センターとは何ですか?
児童福祉法44条の2に基づく児童福祉施設で、子どもや家庭の専門的な相談に応じ、助言や関係機関との連絡調整を行います。
Q2児童家庭支援センターの相談は無料ですか?
公費で運営される施設のため、相談自体に利用料がかかることは通常ありません。心理療法など個別の支援内容はセンターに事前確認が確実です。
Q3児童家庭支援センターはどこにありますか?
多くは児童養護施設や乳児院などに併設されています。都道府県・政令市のウェブサイトで所在地一覧を公開していることが多いです。
Q4児童家庭支援センターは誰が相談できますか?
条文上は「児童に関する家庭その他からの相談」が対象で、保護者に限らず里親や関係者、子ども本人からの相談も想定されています。
Q5児童家庭支援センターは匿名で相談できますか?
多くのセンターは電話での匿名相談に応じています。ただし継続的な支援や指導を受ける段階では、氏名等を伝える必要が出てきます。
Q6児童家庭支援センターの職員の守秘義務とは?
44条の2第2項が職員に「個人の身上に関する秘密」を守る義務を課しています。例外は児童虐待防止法6条による通告の場面です。
Q7児童家庭支援センターの指導とは何ですか?
児童相談所長(26条1項2号)や都道府県(27条1項2号)の措置として、センターに委ねて行われる在宅での指導です。
Q8児童家庭支援センターに一時保護の権限はありますか?
ありません。一時保護や立入調査は児童相談所の権限です。センターの役割は相談・助言・指導・連絡調整に限られます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1児童相談所と児童家庭支援センター、結局どっちに相談すればいいんですか?
権限の有無で選ぶ。児童相談所は一時保護や立入調査の権限を持つ行政機関、センターは44条の2第1項が定めるとおり相談・助言・連絡調整を担う施設である。緊急性が高い危険な状況なら児童相談所、育児の行き詰まりや対応方法の相談ならセンターが入口になる。実務のポイント:センターは児童養護施設や乳児院に併設されていることが多く、実務経験の厚い職員が常駐している。行政窓口の担当者より、現場を見てきた職員の助言のほうが具体的なことは珍しくない
Q2相談したことが学校や職場に伝わったりしませんか?
2項が職員に「個人の身上に関する秘密」の守秘義務を課しており、相談内容だけでなく相談した事実自体も対象になる。ただし児童虐待の防止等に関する法律6条の通告義務が働く場面では、守秘義務は通告を妨げないと明記されている。実務のポイント:初回面談で「どこまでが記録に残り、どこからが関係機関と共有されるのか」を先に聞いておくとよい。職員は聞かれれば説明するが、聞かれなければ自分からは切り出さない
Q3児童相談所から「センターの指導を受けろ」と言われました。断れますか?
27条1項2号の指導措置は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)であり、不服があれば審査請求ができる。ただし指導を拒否し続けると、より重い措置(施設入所等)の検討につながる実務運用がある。実務のポイント:断るより、指導に応じながら記録を残すほうが結果的に有利になることが多い。措置解除を判断する際、児童相談所は面談の出席状況と助言の実践度を見ている
間違えやすい点 AI による整理
- 「児童家庭支援センターは児童相談所の出先機関で、相談すれば通報される」という前提そのものが事実と異なる。本条は児童福祉施設等への附置を想定した独立の相談援助施設と位置付けており、1項が定めるのは相談・助言・連絡調整であって、一時保護や立入調査の権限は与えられていない。権限を持つ機関と持たない機関を混同すると、相談先の選択を誤る
- 守秘義務があることは知っていても、その深刻度を理解している人は少ない。2項の「個人の身上に関する秘密」は、相談内容だけでなく相談した事実そのものを含む。一方で、児童虐待の防止等に関する法律6条の通告義務は守秘義務に優先する。つまり守られる範囲と守られない範囲の線が明確に引かれており、その線がどこかを知っている人だけが、何をどこまで話すか設計できる
- 「相談は無料か」を気にする人は多いが、問うべきはそこではない。センターは都道府県等の措置費で運営されるため利用者負担は原則生じない。本当の分岐点は、そのセンターが24時間対応か、心理職を置いているか、児童養護施設併設型かどうかである。同じ名前の施設でも、提供される支援の厚みは設置主体で大きく違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 法的根拠 | 児童福祉法44条の2(児童家庭支援センター) | 児童福祉法12条(児童相談所) 児童福祉法10条(市町村の業務) |
| 性格 | 相談援助を行う児童福祉施設(多くは社会福祉法人等が運営) | 都道府県等が設置する行政機関 住民に最も身近な基礎自治体の窓口 |
| 強制的な権限 | なし(相談・助言・指導・連絡調整) | あり(一時保護・立入調査・措置の決定など) 限定的(相談対応・情報提供、専門的判断は児童相談所へ) |
| 向いている相談 | 育児の行き詰まり、専門的助言が必要な継続相談 | 子どもの安全が差し迫った緊急事態 子育て支援サービスの利用案内など一般的な相談 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では児童及少年福利機構の一類型として心理輔導・家庭諮詢機構が置かれる。通報義務(同法53条)との関係で守秘の限界が問題になる点は日本と共通する
韓国も児童福祉施設の種類として相談機関を法定する。虐待対応は専門機関が担い、相談と権限行使を分ける構造は日本に近い
ドイツでは教育相談(Erziehungsberatung)が子ども・若者支援の給付として法定され、民間の担い手が多い。権限行使は少年局(Jugendamt)が担う
米国では連邦補助金により地域の家族支援・予防プログラムが運営される。州ごとに制度差が大きく、通報義務者の範囲も州法で異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 3歳児の夜泣きが半年続き、あなたは気付けば大声を出していた。児童相談所に電話すれば「虐待親」として記録が残るのではと怖い。児童家庭支援センターは相談機関であり、専門的助言を受ける場として設計されている。しかも職員には2項の守秘義務がある
- もし、あなたの子どもが家庭裁判所や児童相談所の決定で「児童福祉司指導」ではなく「児童家庭支援センターによる指導」を受けることになったら、どうなる? 44条の2第1項が根拠の27条1項2号指導である。施設入所ではなく在宅で家庭を維持しながら支援を受ける形になる
- 市役所の子育て支援課の職員が、目の前のケースに手詰まりを感じている。市町村は44条の2に基づいてセンターに技術的助言を求められる。あなたが窓口で「専門的な判断が要るのでは」と一言添えると、市町村側の依頼ルートが動く
- 離婚係争中で、相手方が「あの親は児童家庭支援センターに通っていた」と主張してきた。だが職員は2項の守秘義務を負い、本人の同意なく相談内容を外部に開示できない。相談歴そのものが不利な証拠として流出する構造にはなっていない
- 里親として受託した子どもの行動が想定以上に難しく、あなたは2週間後の児童相談所の会議までもたない。併設型のセンターなら夜間・休日の相談に応じる体制を持つところが多い。24時間対応を掲げるセンターの所在を今夜のうちに調べておくかどうかで、次の週末の景色が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 居住する都道府県・政令市の児童家庭支援センター一覧を検索し、併設施設と対応時間(24時間か平日日中か)を確認する2. 初回相談では、相談内容が2項の守秘義務の対象であること、どの範囲が児童虐待の防止等に関する法律6条の通告義務で例外になるかを先に確認する3. 助言内容と面談日を自分でも記録に残す。将来、措置や家事事件で養育努力を示す材料になる4. 市町村窓口で行き詰まっている場合は、窓口からセンターへの技術的助言依頼を明示的に求める
訴えられた側:1. 児童相談所からセンターによる指導(27条1項2号)の措置を告げられた場合、それは施設入所措置ではなく在宅での支援であることを確認する2. 措置に不服がある場合は行政不服審査法に基づく審査請求が可能であり、通知書の教示欄を必ず読む3. 指導に誠実に応じた記録は、その後の措置解除の判断材料になる。面談を欠席しないことが最大の防御になる4. 弁護士に相談する場合は、児童福祉・家事事件の経験がある人を選ぶ
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。ただし児童相談所の措置に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。職員の守秘義務違反による損害賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(民法724条)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:児童福祉法改正(平成9年法律第74号)により児童家庭支援センターが児童福祉施設として創設され、本条が設けられた(1998年4月施行)
- 2.令和4年(2022年) 改正:こども家庭庁の設置に伴う関係法律の整備により、援助の委任先が「厚生労働省令」から「内閣府令」に改められた(2023年4月施行)
- 児童福祉法 第26条児童相談所長による指導措置の根拠
- 児童福祉法 第27条都道府県による指導・入所措置の選択
- 児童福祉法 第7条児童福祉施設の種類の定義規定
- 児童福祉法 第12条児童相談所の設置と役割分担
- 児童福祉法 第10条市町村の相談援助業務との接続
- 児童虐待の防止等に関する法律 第6条通告義務が守秘義務に優先する特則
- 子ども・子育て支援法 第59条地域子ども・子育て支援事業との連携
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