児童福祉法 第56条の7
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- 市町村は、必要に応じ、公有財産(地方自治法第二百三十八条第一項に規定する公有財産をいう。次項において同じ。)の貸付けその他の必要な措置を積極的に講ずることにより、社会福祉法人その他の多様な事業者の能力を活用した保育所の設置又は運営を促進し、保育の利用に係る供給を効率的かつ計画的に増大させるものとする。
- 2.市町村は、必要に応じ、公有財産の貸付けその他の必要な措置を積極的に講ずることにより、社会福祉法人その他の多様な事業者の能力を活用した放課後児童健全育成事業の実施を促進し、放課後児童健全育成事業に係る供給を効率的かつ計画的に増大させるものとする。
- 3.国及び都道府県は、前二項の市町村の措置に関し、必要な支援を行うものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第56条の7は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第56条の7の条文原文は「市町村は、必要に応じ、公有財産(地方自治法第二百三十八条第一項に規定する公有財産をいう。」で始まります。
- 児童福祉法第56条の7は第七章 雑則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第56条の7の前の条は児童福祉法第56条の6です。
- 児童福祉法第56条の7の次の条は児童福祉法第56条の8です。
- 児童福祉法第56条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第56条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第56条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/56_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法56条の13は、市町村が公有財産の貸付け等を積極的に講じ、多様な事業者の能力を活用して保育所と学童保育の供給を計画的に増やすよう定める。
Q · 市が「保育所を作る用地がない」と言うのは、法律上通る理屈なの?
通りにくい。本条は市町村に公有財産の貸付け等を求めている
児童福祉法第56条の13第1項は、市町村が必要に応じ、公有財産の貸付けその他の必要な措置を積極的に講じ、多様な事業者の能力を活用して保育所の供給を増やすものと定めています。第2項は同じ構造を学童保育(放課後児童健全育成事業)に広げ、第3項は国と都道府県の支援を定めます。罰則はありませんが、市有地や廃校舎を活用しない理由の説明は求められる立場にあります。
解説
廃校になった小学校が、数年後に保育所や学童クラブとして生まれ変わる。あれは自治体の善意ではない。本条が市町村に対し、公有財産(地方自治法238条1項の財産、市有地・市有建物・廃校舎など)の貸付けその他の措置を「積極的に講ずる」よう求めているからだ。狙いは一つ、民間の力で保育の供給量を増やすこと。注目すべきは「社会福祉法人その他の多様な事業者」という書き方で、株式会社も NPO も学校法人も等しく想定されている。設置主体で選別するな、という立法上の宣言である。第2項は同じ構造を放課後児童健全育成事業(学童保育)に広げた。あなたが保育園に落ちたとき、頭を下げるべきは園ではなく、市有地を遊ばせたまま「用地がない」と言い続けた市町村かもしれない。「ものとする」に罰則はないが、議会でこの文言を突きつけられた担当課は、検討しますという答弁で逃げにくくなる。
法的な位置づけ
児童福祉法第56条の13は、保育所及び放課後児童健全育成事業の供給拡大に関する市町村の責務規定である。市町村は、地方自治法第238条第1項に規定する公有財産の貸付けその他の措置を必要に応じ積極的に講じ、社会福祉法人その他の多様な事業者の能力を活用して、供給を効率的かつ計画的に増大させるものとされ、国及び都道府県はこれを支援する。
よくある質問 AI による整理
Q1公有財産とは何ですか?
地方自治法238条1項が定める、市町村など地方公共団体が所有する不動産や建物などの財産です。市有地、市有建物、廃校舎などが典型で、本条はこの定義を借用しています。
Q2廃校を保育所に転用できる?
できます。児童福祉法56条の13は、市町村が公有財産の貸付けなどで保育所の設置を促すよう求めています。ただし認可基準(設備・面積)を満たす改修と、財産管理上の手続が必要です。
Q3株式会社でも市有地を借りて保育所を開ける?
可能です。本条は「社会福祉法人その他の多様な事業者」と書き、設置主体を限定していません。実際の選定は市町村の公募や事前相談の手続によります。
Q4市有地を保育事業者に無償で貸すのは違法?
直ちに違法ではありません。ただし適正な対価なく貸し付けるには、条例の定めがある場合を除き議会の議決が必要です(地方自治法96条1項6号)。
Q5市町村が保育所を増やさないと罰則はある?
本条に罰則はありません。「ものとする」という責務規定で、履行状況は議会質問、住民の要望、情報公開請求などを通じて問われます。
Q6学童保育の定員はいつまでに増える?
法律に期限はありません。整備の目標時期は、市町村の子ども・子育て支援事業計画(子ども・子育て支援法61条)の量の見込みと確保方策に書かれています。
Q7保育所整備で国や都道府県は何をする?
本条3項により、国と都道府県は市町村の措置に対して必要な支援を行うものとされています。財政支援や助言がその中心です。
Q8公設民営の保育所とはどういう仕組み?
市町村が用意した土地・建物で民間事業者が保育所を運営する方式です。本条の「公有財産の貸付けその他の必要な措置」は、こうした官民連携の法的な後ろ盾になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの市は待機児童ゼロって言ってるのに、うちの子は入れませんでした。あれ嘘なんですか?
嘘ではないが、数え方が違う。国の調査では、特定の園だけを希望している、育児休業を延長した、認可外や企業主導型保育を利用中、求職活動を休止中といった類型が待機児童から除かれる。実務のポイント:多くの自治体は待機児童数とは別に「利用保留児童数」を内部で集計している。情報公開請求か議会の会議録で出てくることが多い。入園可能性を測るなら、この保留数と前年度の入所指数ボーダーを見るほうが正確だ
Q2株式会社がやってる保育園って、社会福祉法人の園より質が落ちるんですか?
認可保育所である限り、設備と職員配置の基準は設置主体で変わらない(児童福祉法45条、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準)。本条も「社会福祉法人その他の多様な事業者」と並べ、主体で区別しない立場を取っている。実務のポイント:見るべきは法人格ではなく、職員の平均勤続年数と年度途中の退職者数。都道府県や市が行う指導監査の結果は原則公表されており、改善勧告の履歴まで確認できる
Q3保育園を開きたいんですが、土地が高すぎて計算が合いません。方法はありますか?
本条が市町村に公有財産の貸付けを求める根拠になる。廃校舎や未利用の市有地を定期借地で借りられれば、初期費用の構造が変わる。まず市の子ども・子育て支援事業計画(子ども・子育て支援法61条)で不足区域を特定すること。実務のポイント:自治体は公有地の保育所向け貸付けを公募形式で出すが、公募要件は事前のサウンディング型市場調査で実質的に形が決まっている。公募公告が出てから動く事業者は、設計に関与した事業者の後ろに並ぶことになる
Q4学童に入れなかった場合も、保育園みたいに不服申立てできますか?
同じようにはいかない。保育所の利用調整は児童福祉法24条に基づく市町村の関与が明確で処分性を認めやすいが、放課後児童健全育成事業は実施形態も運営主体も多様で、処分性の有無は実務上、解釈が分かれている。実務のポイント:そもそも学童の待機を公表していない自治体が多い。情報公開請求で「登録保留児童数」を取り、本条2項を引いて議会で質すほうが、個別の不服申立てより早く動く場合がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「保育所は自治体が作るもの」と思われているが、本条はそう命じていない。求めているのは、多様な事業者の能力を活用して供給を増やすことであり、市が直営園を一つも新設しなくても本条に反しない。逆に言えば「民間に任せているので市の責任ではない」という説明も成り立たない。供給量を増やす責任だけは市町村に残っている
- 「うちの市は待機児童ゼロ」という数字は多くの人が知っている。知られていないのは、その数字の作り方のほうだ。特定の園だけを希望している、育児休業を延長した、認可外や企業主導型保育を利用中、求職活動を休止中、これらは国の調査上「待機児童」から外れる。待機児童ゼロの市に、利用保留児童が数百人いることは珍しくない
- 「株式会社の園と社会福祉法人の園、どちらを選べば安全か」という問いの立て方自体が外れている。認可保育所である限り、設備・職員配置の基準は設置主体で変わらない(児童福祉法45条)。実際に差が出るのは法人格ではなく、その園の職員定着率と、公表されている指導監査結果のほうだ
- あなたから見れば学童保育は保育園の延長線上にある。だが法律から見れば放課後児童健全育成事業は別の事業で、基準は市町村条例で定められ、利用できなかった場合の不服申立ての道筋も保育所とは同じではない。この落差が、小学校入学の4月に生活時間へ直撃する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 児童福祉法56条の13:供給量を増やす市町村の責務(公有財産の活用) | 児童福祉法24条:保育を必要とする児童に保育を行う市町村の実施責務 児童福祉法35条:保育所など児童福祉施設の設置・認可の手続 |
| 名宛人 | 市町村(3項は国・都道府県) | 市町村 国・都道府県・市町村・その他の設置者 |
| 住民から見た意味 | 供給不足の場面で、用地確保の手を打っているかを問う根拠 | 個々の児童の利用調整・入所判断の根拠 事業者が認可を受けて開設するための入口 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は公私協力の非営利幼児園を通じて、公的な用地や施設を民間団体の運営に委ねる形で供給を増やしている。日本の本条に近い発想
韓国は国公立保育所(국공립어린이집)の設置拡大を法律で推し進め、委託運営も広く使っている。公有財産の活用という点では日本と共通する
ドイツは保育施設の利用を子の請求権として定め、自由な民間団体(freie Träger)への助成で供給を確保する。日本より権利性が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし2月上旬に「利用不承諾」の通知が届いたら、あなたに残された時間は何日だろうか。職場復帰は4月1日、育児休業の延長手続にも期限がある。通知書の教示欄を読み、審査請求の可否と3か月の期限を確認し、同時に市の保留児童数を情報公開請求する。この二つを同じ週に動かせるかどうかで、来年度の生活設計が変わる
- 保育事業を広げたい会社の立場で読むと、本条は用地取得費という最大の障壁を市町村に肩代わりさせる根拠になる。統廃合で空いた校舎、使われていない市有地、公民館の一部。公募が出てから資料請求するのでは遅い。公募要件そのものが、その前の事前相談の段階で固まっている
- 小1の4月、学童に登録できなかった。保育園と違って「落ちた」という通知すら来ず、待機の人数も公表されていない。相談先が分からないまま、勤務時間の短縮を申し出ることになる
- 友人から「引っ越し先の候補、待機児童ゼロって書いてあるけど大丈夫かな」と相談された。あなたは公表数字ではなく、その市が保育事業者に公有財産を何件貸しているか、事業計画の量の見込みと実績にどれだけ乖離があるかを見るよう伝えられる
- 地元の議員から「保育所を増やせという陳情が多いが、市は用地がないの一点張りだ」と聞かされる。本条1項と3項を並べれば、用地がないのではなく貸し出す判断をしていないこと、国と都道府県に支援を求める道が開いていることの二点を、質問の形に落とし込める
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不承諾通知が届いたら、まず末尾の教示欄を読み、審査請求の可否と期限を押さえる2. 並行して市に「利用保留児童数」と「保育事業者への公有財産貸付実績」を情報公開請求する3. 市の子ども・子育て支援事業計画に書かれた量の見込みと、実際の整備実績の乖離を確認する4. 議会への陳情や市長への意見では、本条の文言をそのまま引いて供給措置の履行状況を質す。抽象的な要望より、法文の履行を問うほうが答弁が具体化する
訴えられた側:開設する側に立つなら、1. 市町村子ども・子育て支援事業計画(子ども・子育て支援法61条)で不足区域と量の見込みを特定する2. 公募を待たず、計画見直しの前にサウンディング型市場調査や事前相談で候補地を提案する3. 認可要件は児童福祉法35条と児童福祉施設の設備及び運営に関する基準で確認し、都道府県(指定都市・中核市はその市)と早期に協議する4. 公有地を適正な対価なく貸し付ける場合は議会の議決が要る(地方自治法96条1項6号)。開園日から逆算して議会日程を組む
時効(請求できる期限):本条自体に時効や期限はない。ただし実務上の時計は別に動いている。認可保育所の4月入所申込みは前年の10月から12月ごろ(自治体により異なる)、利用不承諾処分への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月(行政事件訴訟法14条)。事業者側の提案は、市町村子ども・子育て支援事業計画の策定期や中間見直し期を逃すと、次の機会まで待つことになる(最新の改正状況をご確認ください)
- 児童福祉法 第24条保育を必要とする児童に対する市町村の保育実施責務
- 児童福祉法 第6条の3放課後児童健全育成事業の定義規定
- 児童福祉法 第35条民間事業者による保育所設置の認可手続
- 児童福祉法 第45条児童福祉施設の設備運営基準を条例で定める根拠
- 児童福祉法 第34条の8の2放課後児童健全育成事業の設備運営基準の条例委任
- 地方自治法 第238条本条が借用する公有財産の定義規定
- 地方自治法 第238条の4行政財産の貸付制限とその例外
- 子ども・子育て支援法 第61条市町村事業計画による量の見込みと確保方策
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