児童福祉法 第61条の2
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- 第十八条の二十二(第十八条の三十五第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
- 2.前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 児童福祉法第61条の2は、日本の児童福祉法に含まれる条文です。
- 児童福祉法第61条の2の条文原文は「第十八条の二十二(第十八条の三十五第二項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 児童福祉法第61条の2は第八章 罰則に置かれています。
- 児童福祉法の公布日は昭和22年12月12日です。
- 児童福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 児童福祉法第61条の2の前の条は児童福祉法第61条です。
- 児童福祉法第61条の2の次の条は児童福祉法第61条の3です。
- 児童福祉法第61条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第61条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000164 - 本サイト収録
児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第61条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000164/61_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点児童福祉法61条の2は、保育士が正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らした場合、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処すと定める。告訴が必要な親告罪である。
Q · 保育士が子どもや家庭の秘密を漏らしたら、どんな罰があるの?
1年以下の拘禁刑か50万円以下の罰金。ただし告訴が必要
児童福祉法61条の2により、保育士が正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らすと、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます。同条2項により親告罪とされ、被害者の告訴がなければ起訴されません。告訴期間は犯人を知った日から6か月です。一方、都道府県知事は告訴と無関係に、18条の19第2項に基づき保育士登録の取消しや名称使用停止を命じることができます。
解説
連絡帳に書いた家庭の事情、面談で打ち明けた離婚の話、子どもの持病と服薬。それを担任が居酒屋やSNSで漏らしたときに動く条文がこれである。児童福祉法18条の22が保育士に守秘義務を課し、61条の2が破った者に1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金を科す。あなたが押さえるべき点は三つ。第一に、義務は「保育士でなくなつた後においても」続く。退職した元担任がSNSに書けば同じ射程に入る。第二に、2項が「告訴がなければ公訴を提起することができない」と定める親告罪であること。検察は勝手に動かない、あなたが告訴しない限り刑事事件にはならない。第三に、刑事と行政は別の線路を走る。告訴しなくても、都道府県知事は18条の19第2項で保育士登録そのものを取り消せる。刑事の引き金はあなたが握り、行政の引き金は役所が握る。
法的な位置づけ
児童福祉法61条の2は、保育士の守秘義務を定める同法18条の22に違反した者を処罰する罰則規定である。法定刑は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金であり、第2項により告訴がなければ公訴を提起できない親告罪とされる。守秘義務は保育士の資格を失った後も存続するため、退職者や登録を返上した者も処罰対象となる。
よくある質問 AI による整理
Q1保育士の守秘義務とは?
保育士が正当な理由なく、業務上知り得た子どもや家庭の秘密を漏らしてはならない義務です。児童福祉法18条の22が定め、違反すると61条の2で処罰されます。
Q2保育士 守秘義務違反 罰則は?
1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金です(児童福祉法61条の2第1項)。罰金刑でも欠格事由に当たり、保育士登録は取り消されます。
Q3保育士の守秘義務は退職後もいつまで続く?
期限はありません。18条の22は「保育士でなくなつた後においても、同様とする」と定めており、退職後や登録を返上した後も義務は続きます。
Q4保育士の秘密漏示は親告罪?
親告罪です。61条の2第2項により、秘密を漏らされた被害者の告訴がなければ、検察は起訴できません。
Q5保育士を告訴できる期間はいつまで?
犯人を知った日から6か月以内です(刑事訴訟法235条1項)。この期間を過ぎると告訴できず、刑事責任は追及できなくなります。
Q6保育士が保護者の話を同僚に話すのは違法?
職務上必要な共有なら「正当な理由」があり違法ではありません。雑談として話したり、職務と無関係の人に伝えたりすれば違反になりえます。
Q7保育士が園児の写真をSNSに載せるのは違法?
個人を特定できる形で業務上知り得た情報を公開すれば、守秘義務違反になりえます。園の規程違反や個人情報保護法の問題も別に生じます。
Q8守秘義務違反で保育士資格はどうなる?
罰金刑以上なら登録は必ず取り消され(18条の19第1項)、3年間は再登録できません。刑事処罰がなくても知事の判断で取消し等が可能です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1園長に言っても「個人情報は漏らしていません」の一点張りなんですが、どうしたらいいですか?
園との交渉と、保育士個人の責任は別ルートです。18条の22の義務は法人ではなく保育士個人にかかり、違反の判断と処分は都道府県知事が18条の19第2項で行います。園の見解は前提条件になりません。実務のポイント:都道府県の保育士登録担当課への申立ては、園を通さず直接できます。園が内々に処理できる話ではないと分かった時点で、園側の対応が急に変わることが多い
Q2もう退職した先生なんですが、今さら責任を問えますか?
問えます。18条の22は「保育士でなくなつた後においても、同様とする」と明記しており、退職で義務は消えず、61条の2の罰則もそのまま及びます。実務のポイント:ただし本人がすでに登録を返上していると、行政処分という札が使えません。在職者なら刑事と行政の二枚看板で交渉できますが、退職済み相手だと刑事告訴一本になる。6か月の告訴期間の重みが、在職者相手より格段に増します
Q3子どものことが心配で他の先生や児童相談所に話したら、それも違反になりますか?
なりません。18条の22は「正当な理由がなく」漏らすことを禁じており、要保護児童の通告(児童福祉法25条)や職務上必要な情報共有には正当な理由があります。通告はむしろ法律上の義務です。実務のポイント:正当性を分けるのは内容ではなく相手と場所。児童相談所や園長への報告は正当、同じ内容でも休憩室の雑談や家族への相談は正当化されにくい。報告した日時と相手を控えておくと、後で争われたときに決定的な差になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「訴えたら秘密がかえって広がるのでは」という不安から入る人が多いが、立てるべき問いは「刑事にするかどうか」ではなく「刑事と行政のどちらを、どの順で使うか」である。61条の2第2項が親告罪としたのは、公開の法廷で秘密がもう一度語られる二次被害を避けるため。告訴せずに都道府県への申立てだけで資格を止める道が、最初から別に用意されている
- 罰金50万円で済むと理解している人は、制裁の本体を見落としている。児童福祉法の規定で罰金刑に処せられると18条の5第3号の欠格事由に該当し、18条の19第1項により登録は必ず取り消され、執行を終えた日から3年間は保育士になれない。50万円は入口であって、実質は職業が3年止まる処分である
- 「うっかり口が滑っただけだから過失で無罪」と思われがちだが、処罰に必要な故意とは「秘密であると分かっていて他者に伝える」認識で足り、害意や悪意までは要らない。良かれと思って別の保護者に伝えた場合にも故意はある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 児童福祉法61条の2:守秘義務違反への刑事罰 | 児童福祉法18条の19第2項:登録取消し・名称使用停止の行政処分 刑法134条:医師・弁護士等の秘密漏示罪 |
| 制裁の内容 | 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金 | 保育士登録の取消し、又は期間を定めた名称使用停止 6月以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金 |
| 発動の引き金 | 被害者の告訴が必要(親告罪、61条の2第2項) | 告訴不要、都道府県知事の判断 告訴が必要(親告罪、刑法135条) |
| 退職後の適用 | 及ぶ(18条の22後段) | 登録が残っている場合に限り実益あり 及ぶ(その職にあった者を含む) |
他国ではどう定めているか 3 か国
業務上の秘密漏洩罪は医師・弁護士等を列挙する限定列挙型で、保育者を明示していない。保育分野は行政法規による規律が中心となる。
職業上の秘密漏洩を処罰し、原則として告訴を要する点で日本の親告罪構造と共通する。主体は一定の職業群に限られる。
職業上の秘密の侵害を処罰する一般規定を置く。日本のように保育士専用の罰則を個別法に置く構造とは異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、担任が別の保護者に「あの家はひとり親で就学援助を受けている」と話していたと人づてに聞いたら? 業務上知り得た家庭の経済状況は「人の秘密」に当たり、18条の22違反になりうる。刑事で動かすにはあなたの告訴が要るが、告訴しない選択をしても、都道府県への申立てで登録取消しの審査は別に始められる
- あなたが保育士で、担当児のアザについて同僚と話しているのをたまたま保護者に聞かれた。虐待の通告や園長への報告は「正当な理由」があり違反にならないが、同じ内容でも休憩室の雑談や自宅で配偶者に話した場合は正当化されにくい。分かれ目は内容ではなく、相手と場所である
- 退職して3年、元担任がインスタに当時の園児の写真と下の名前を載せた。保育士でなくなった後も義務は続く。61条の2の射程内だ
- 漏洩を知ってから園と話し合っているうちに、半年が過ぎようとしている。親告罪の告訴期間は犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条1項)。残り2週間を切ったら、告訴状の体裁を整えるより先に警察署か検察庁の窓口に持ち込んだほうが早い
- あなたが園長の立場で、退職した職員の漏洩が発覚した。刑事は保護者の告訴次第だが、園は個人情報保護法上の対応と保護者説明を別途負う。元職員個人の刑事責任と、法人の管理責任は別勘定で同時に走る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 誰が、いつ、誰に、何を漏らしたかを、聞いた日付とともにメモ化する。伝聞なら情報源にLINEで裏を取り、文字で残す2. 漏洩を知った日を確定させる。ここが告訴期間6か月の起算点になる3. 刑事を先に出すか行政を先に出すかを決める。資格を止めたいだけなら都道府県の保育士登録担当課へ申立て、処罰を求めるなら管轄警察署へ告訴4. 園への抗議は必ず文書で行い、口頭のやりとりは録音しておく
訴えられた側:1. 園の聴取にいきなり長文の弁明書を出さない。行政処分と刑事の両方で不利に働く供述になる2. 争点は「正当な理由」の有無。虐待の通告や園長・児童相談所への報告など職務上必要な共有であれば違反にならない、報告先と日時の記録を探す3. 親告罪である以上、告訴期間内の示談が決定的。謝罪と再発防止策の提示で告訴を見送ってもらう交渉が最も効く4. 罰金でも3年間資格を失う点を、弁護人に最初に伝える
時効(請求できる期限):親告罪のため、告訴は犯人を知った日から6か月以内(刑事訴訟法235条1項)。これを過ぎると告訴できず、刑事責任の追及は事実上不能になる。公訴時効は長期5年未満の拘禁刑に当たる罪として3年(刑事訴訟法250条2項)。一方、18条の19第2項の行政処分に告訴期間の制約はなく、都道府県知事が独自の判断で登録取消しや名称使用停止を命じうる
学説
通説(秘密の意義):「秘密」とは、一般に知られていない事実であって、本人が秘匿を望み、かつ秘匿することに客観的な利益があるものをいうと解される。刑法134条の秘密漏示罪と同様の枠組みで理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑統合に伴い、法定刑の表記が「一年以下の懲役」から「一年以下の拘禁刑」へ改められた
- 地域限定保育士制度の児童福祉法への編入時(改正年の確認を要する) 第18条の35第2項による準用が加わり、地域限定保育士の守秘義務違反も本条の処罰対象に含まれることとなった
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年)施行 改正:刑法改正による懲役・禁錮の拘禁刑への一本化に伴い、法定刑の表記が「一年以下の懲役」から「一年以下の拘禁刑」に改められた。
- 児童福祉法 第18条の22本罪の構成要件となる守秘義務の本体
- 児童福祉法 第18条の35地域限定保育士への準用、処罰範囲の拡張
- 児童福祉法 第18条の19守秘義務違反に対する登録取消し等の行政処分
- 児童福祉法 第18条の5罰金刑による欠格事由、3年間の資格制限
- 児童福祉法 第62条名称独占違反等、より軽い罰則との対比
- 刑法 第134条医師・弁護士等の秘密漏示罪、対応する一般類型
- 刑事訴訟法 第235条親告罪の告訴期間6か月の根拠
- 個人情報の保護に関する法律 第27条施設側の第三者提供規制、法人責任の並行線
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