刑事訴訟法 第131条
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- 身体の検査については、これを受ける者の性別、健康状態その他の事情を考慮した上、特にその方法に注意し、その者の名誉を害しないように注意しなければならない。
- 2.女子の身体を検査する場合には、医師又は成年の女子をこれに立ち会わせなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第131条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第131条の条文原文は「身体の検査については、これを受ける者の性別、健康状態その他の事情を考慮した上、特にその方法に注意し、その者の名誉を害しないように注意しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第131条は第十章 検証に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第131条の前の条は刑事訴訟法第130条です。
- 刑事訴訟法第131条の次の条は刑事訴訟法第132条です。
- 刑事訴訟法第131条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第131条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第131条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/131
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法131条は、身体検査の方法に注意し名誉を害さないよう配慮する義務を捜査側に課し、女子の身体検査には医師または成年の女子の立会いを義務づける規定である。
Q · 警察に身体検査を求められたとき、女性なら誰かの立ち会いを求められますか?
はい。女子の身体検査には医師か成年女性の立会いが必須です
刑事訴訟法131条2項により、女子の身体を検査する場合は医師または成年の女子を立ち会わせなければなりません。これは「あったらいい」ではなく法律上の強制ルールで、男性捜査官だけで女性の身体検査を強行すれば手続自体が違法と評価され得ます。1項は性別・健康状態その他の事情への配慮と、方法に注意し名誉を害さない義務も定めます。立会義務や配慮を欠いて得た検体等の証拠は、公判で証拠能力を争う材料になります。
解説
職務質問の延長で警察署に連れて行かれ、薬物検査のために服を脱ぐよう求められた。このとき多くの人は「拒否できない、言われるままにするしかない」と思い込む。だが刑事訴訟法131条は、身体検査をする側に明確な義務を課している。検査を受ける者の性別、健康状態その他の事情を考慮し、方法に特に注意し、名誉を害さないよう配慮しなければならない。さらに女性の身体を検査するなら、医師か成年の女性を必ず立ち会わせなければならない。これは「あったらいい」というお願いではなく、法律上の強制ルールだ。男性捜査官だけで女性の身体検査を強行すれば、その手続自体が違法と評価され、そこで得られた証拠が裁判で排除される余地すら生まれる。あなたが検査される側に立ったとき、この一条は無防備なあなたの盾になる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法131条は身体検査における配慮義務を定める規定であり、検査を受ける者の性別・健康状態その他の事情を考慮し、方法に特に注意して名誉を害さないよう求める。第2項は女子の身体検査につき医師または成年の女子の立会いを要求し、検証としての身体検査(129条・218条)が適法に行われるための要件を画する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.まず令状の提示を求める 検証としての身体検査には検証許可状または身体検査令状(218条)が必要。提示を求め、令状の『検査すべき身体の部位』欄を確認して、許可範囲を超えた検査でないかをチェックする
- 2.女性は医師または成年女性の立会いを明確に要求 自分が女性なら『成年の女子または医師の立ち会いを求めます』とその場で口にする。131条2項は強制ルールで、立会いを欠いたまま採取された検体は後に証拠能力を争える
- 3.健康状態・身体的事情を申告し配慮を求める 妊娠・心臓疾患・人前で脱衣に強い苦痛を伴う持病等があれば必ず申告し、131条1項の配慮義務に基づき検査方法への配慮を求める。可能なら弁護人を通じて事前申入れ
- 4.検査の詳細を記録し、瑕疵があれば弁護人に相談 いつ・どこで・誰の立ち会いで・どんな方法だったかをメモか録音で残す。立会義務違反や著しく品位を欠く方法があれば、公判の証拠調べ前に弁護人へ相談し、違法収集証拠排除の主張準備に入る
よくある質問 AI による整理
Q1身体検査の注意とは何ですか?
刑事訴訟法131条が定める捜査側の配慮義務です。検査を受ける者の性別・健康状態を考慮し、方法に注意して名誉を害さないこと、女子の検査には医師か成年女性の立会いを義務づけます。
Q2女子の身体検査の立会いは誰でもいいですか?
条文は『医師又は成年の女子』なので、いずれかの立会いが必要です(131条2項)。女性警察官でも成年女性なら足りますが、男性医師だけでは要件を満たさないとの解釈が有力です。
Q3身体検査は令状なしでもできますか?
検証としての身体検査には検証許可状または身体検査令状(218条)が必要です。令状なき身体検査は原則として拒めます。
Q4身体検査を拒否したらどうなりますか?
令状に基づく検査の拒否には過料(137条)や直接強制(139条)があり得ますが、令状なき任意の検査を拒んでも犯罪にはなりません。
Q5身体検査の手続が違法だと証拠はどうなりますか?
立会義務違反や著しく品位を欠く方法で得た検体等は、違法収集証拠排除法則により公判で排除される余地があります。事件全体の立証が崩れることもあります。
Q6持病があるとき身体検査の方法を変えてもらえますか?
131条1項は健康状態その他の事情への配慮義務を課します。妊娠・心臓疾患等があれば申告し、弁護人を通じて方法への配慮を求められます。
Q7身体検査と所持品検査は違いますか?
身体検査は身体そのものへの侵襲で131条の配慮義務が及びます。所持品検査(捜索)とは規律が異なり、混同しないことが重要です。
Q8身体検査の様子は記録しておくべきですか?
はい。日時・場所・立会人・方法をメモや録音で残すと、後に手続の瑕疵や証拠能力を争うときの立証材料になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察に身体検査を求められたら、絶対に拒否できないんですか?
検証としての身体検査には検証許可状か身体検査令状(218条)が必要で、令状なき検査は原則として拒めます。令状があっても131条の配慮義務は守られねばなりません。実務のポイント:令状の『検査すべき身体の部位』の記載を確認すると、許可された範囲を超えた検査かどうかが分かる。範囲外の検査は違法になり得るので、提示されたら必ずその欄を読む
Q2女性警察官じゃなくて、お医者さんの立ち会いでもいいんですか?
条文は『医師又は成年の女子』なので、どちらでも構いません(131条2項)。逆に男性医師だけでは2項の要件を満たさないとの解釈が有力です。実務のポイント:立会人が誰だったかは、後で証拠能力を争う核心になる。検査の場で立会人の氏名と立場を確認し、できれば記録しておく。これを怠ると、後で『立ち会いはあった』と水掛け論になりがちだ
Q3身体検査を拒んだら、それ自体が罪になりますか?
令状に基づく身体検査の拒否には過料や直接強制(137条、139条)があり得ますが、令状なき検査を拒んでも犯罪にはなりません。実務のポイント:実務では『任意』を装って令状なしに検査を求めるケースがある。『これは任意ですか、令状はありますか』と一言確認するだけで、相手の対応は変わる。任意なら、同意しない自由がある
間違えやすい点 AI による整理
- 「身体検査は警察の言うとおりにするしかない」と思われているが、131条は検査する側に法的義務を課している。やり方が不適切なら、その場で異議を述べられるし、後で証拠能力を争える
- 「立ち会いって、女性警察官じゃなきゃダメなんでしょ?」という問いの立て方そのものが少しずれている。条文は『医師又は成年の女子』と書く。女性警察官でも成年女性であれば足りるが、核心は『成年女性または医師の立ち会い』であって、警察官かどうかは本質ではない
- 131条違反という概念は知っていても、その『深刻さ』を見落としている人が多い。立会義務違反や著しく品位を欠く方法は、単なる手続ミスでは済まず、その検査で得た証拠が違法収集証拠として排除され、事件全体の立証が根元から崩れることがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 131条:身体検査の方法への配慮義務・女子への立会義務 | 139条:身体検査拒否への直接強制 137条:身体検査拒否への過料の制裁 |
| 守る側か強制する側か | 検査を受ける者を守る(権力へのブレーカー) | 検査を実現する強制力(権力の発動) 拒否への間接的制裁(履行の確保) |
| 違反・限界の効果 | 違法収集証拠として証拠排除される余地 | 過度な有形力は131条の配慮義務違反と評価され得る 過料は秩序罰で前科にはならない |
他国ではどう定めているか 4 か国
婦女の身体検査は医師または婦女に行わせるとし、日本131条2項と同趣旨。検査される者の性別への配慮という発想を共有する
身体検査に関する注意義務と、女子の身体検査における医師・成年女性の立会いを規定。日本法の強い影響を受けた構造で日本131条とほぼ並行
羞恥心を害するおそれのある身体検査は原則として同性の者または医師が行うとし、人格の尊厳への配慮を制度化。立会いではなく実施者の属性で統制する点に差がある
ストリップサーチの合憲性を修正第4条の合理性(必要性と侵害の衡量)で審査。立会義務という形式的ルールではなく、合理性の総合判断による点が大陸法系と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 飲酒運転の疑いで採尿を求められたとき、もしあなたが女性で、その場にいるのが全員男性警察官だったら? それは131条2項に反する。「成年の女性か医師の立ち会いを求めます」とその場で言える。立会義務を欠いたまま採取された検体は、後の公判で証拠能力を争う材料になる
- 薬物事件で身体検査令状が出ている。執行まであと数時間。心臓疾患や妊娠といった事情があるなら、今すぐ弁護人を通じて検査方法への配慮を申し入れる。黙っていると、検査の過程で取り返しのつかない事態を招きかねない
- 友人が痴漢容疑で逮捕され、身体検査を受けたと相談してきた。あなたが確認すべきは、どんな方法で、誰の立ち会いのもと行われたかだ。手続の瑕疵は、後の弁護の突破口になる
- 人前で服を脱ぐことに強い苦痛を感じる持病を抱えた人が、検証の身体検査を求められた。131条1項は健康状態その他の事情を考慮する義務を捜査側に課す。羞恥への配慮を著しく欠いた検査は、名誉を害する違法な手続として争える余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず検証許可状または身体検査令状(218条)の提示を求める、根拠なき身体検査は原則拒める2. 自分が女性なら『成年女性または医師の立ち会い』を明確に要求する、131条2項は強制ルール3. 持病・妊娠・身体的事情があれば必ず申告し、方法への配慮を求める4. 検査の日時・場所・立会人・方法をメモか録音で記録する5. 不適切な検査だったと感じたら、弁護人にすぐ相談し証拠能力を争う準備に入る
訴えられた側:1. すでに身体検査を受けてしまったら、手続の詳細を弁護人に正確に伝える、特に立会人の性別と有無2. 女性なのに成年女性・医師の立ち会いがなかった、健康配慮を欠いた等の瑕疵があれば、違法収集証拠排除法則の主張材料になる3. 検査で得られた検体や体内物の証拠能力を公判で争う4. 直接強制(139条)の限界を超えた過度な有形力の行使がなかったかも検証する
時効(請求できる期限):身体検査自体に固有の時効はないが、令状による身体検査は令状の有効期間内に執行される。手続の瑕疵を争うなら、公判の証拠調べ前に異議を述べる必要がある。記憶と記録が新しいうちに弁護人へ相談することが、実務上の分水嶺となる
学説
通説:身体検査は検証の一態様であると同時に身体への侵襲を伴う強制処分であり、131条の配慮義務(性別・健康・名誉)と女子への立会義務は、強制処分を許容しつつその方法を統制する適法要件と解される。これらを欠く検査は違法であり、得られた証拠の能力が問題となる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、検証としての身体検査における配慮義務と女子への立会義務を定める規定として設けられた。
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