刑事訴訟法 第130条
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- 日出前、日没後には、住居主若しくは看守者又はこれらの者に代るべき者の承諾がなければ、検証のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入ることはできない。但し、日出後では検証の目的を達することができない虞がある場合は、この限りでない。
- 2.日没前検証に着手したときは、日没後でもその処分を継続することができる。
- 3.第百十七条に規定する場所については、第一項に規定する制限によることを要しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第130条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第130条の条文原文は「日出前、日没後には、住居主若しくは看守者又はこれらの者に代るべき者の承諾がなければ、検証のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入ることはで…」で始まります。
- 刑事訴訟法第130条は第十章 検証に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第130条の前の条は刑事訴訟法第129条です。
- 刑事訴訟法第130条の次の条は刑事訴訟法第131条です。
- 刑事訴訟法第130条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第130条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第130条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/130
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法130条は、日没後の住居等への検証目的の立ち入りを、住居主等の承諾がなければ原則禁止する。ただし日没前に着手すれば継続でき、緊急の虞があれば例外となる。
Q · 真夜中に警察が「検証のため家に入りたい」と来たら、断れるの?
原則として承諾がなければ夜間の検証立ち入りは断れます
刑事訴訟法130条により、日の出前・日没後には、住居主・看守者またはこれに代わる者の承諾がなければ、検証のため人の住居や看守する邸宅・建造物・船舶内に立ち入ることはできません。ただし二つの例外があります。日の出を待っては検証の目的を達せられない虞がある場合は夜間でも立ち入り可能で、日没前に検証へ着手していれば日没後も継続できます。さらに117条が定める場所(夜間でも公衆が出入りする賭博場・風俗営業所など)には、この時間制限自体が及びません。
解説
真夜中にインターホンが鳴り、警察が「検証のため家に入りたい」と言ってきたとき、あなたには原則として断る権利がある。刑事訴訟法130条は、日の出前・日没後には、住居主や看守者(その場を管理する者)またはこれに代わる者の承諾がなければ、検証のために人の住居や邸宅、建造物、船舶の中へ立ち入ることはできないと定める。検証とは、捜査機関や裁判所が現場や物を自分の五感で直接観察し、その結果を調書にする強制処分だ。事件現場の確認、事故現場の再現がこれにあたる。ただし抜け道が二つある。一つ、日の出を待っていては検証の目的が達せられない虞があるとき(痕跡が消える、状況が変わる)は、夜でも入れる。二つ、日没前にいったん検証を始めていれば、日没後もそのまま続けられる。そして117条が定める場所(夜間でも公衆が出入りする賭博場、風俗営業所など)には、この時間制限そのものが及ばない。あなたが握っておくべきは、令状があっても夜間の住居立ち入りには別枠の制約がかかる、という事実だ。
法的な位置づけ
刑事訴訟法130条は検証の夜間執行を制限する規定であり、日の出前・日没後には、住居主・看守者またはこれに代わる者の承諾がなければ、検証のため人の住居や看守する邸宅・建造物・船舶内に立ち入ることができない旨を定める。日没前着手の継続と、日の出を待てない緊急の虞がある場合を例外とする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.令状の提示を求め夜間執行の記載を確認 夜間に検証を求められたら、まず令状の提示を求め、日付・対象場所・夜間執行の許可の有無を確認する。記載がなく緊急性の説明もないなら、その場で承諾する義務はない
- 2.承諾を即断せず弁護人への連絡を希望 安易な承諾は夜間制限の保護を自ら放棄する効果がある。承諾するか否かを即断せず、弁護人への連絡を希望すると冷静に伝える。当番弁護士制度(初回無料)も活用できる
- 3.立ち入りの時刻・やり取りを記録 やむなく立ち入りを受け入れる場合も、立ち入りの時刻・令状の文面・どのような経緯で承諾したかをメモまたは録音で残す。半年後の公判で任意性を争う唯一の足場になる
- 4.検証範囲の超過を見守り後の争点を保全 検証の範囲が令状の対象を超えていないかを見守り、超過があれば後の証拠能力の争点として記録する。検証調書が証拠請求される公判段階までに、立ち入り時刻と令状の文面を保全しておく
よくある質問 AI による整理
Q1検証とは何ですか?
捜査機関や裁判所が現場・物・身体を五感で直接観察し調書に記録する強制処分です。事件現場の確認や事故現場の再現がこれにあたります。刑事訴訟法128条以下が根拠です。
Q2検証と実況見分の違いは?
検証は令状に基づく強制処分で拒めません。実況見分は相手の承諾を前提とする任意処分で、承諾しなければ実施できません。夜間に「ちょっと見るだけ」と言われた場合は後者の可能性があります。
Q3夜間の検証はいつから可能になりますか?
原則として日の出後です。日の出前・日没後は住居主等の承諾が必要で、承諾がなければ立ち入れません。ただし緊急の虞や日没前着手の継続という例外があります。
Q4検証令状に夜間執行の記載は必要ですか?
住居等への夜間の検証立ち入りには、令状の有無とは別に夜間執行の許可または承諾が問題になります。記載がなく緊急性もなければ、原則として日没後の立ち入りはできません。
Q5検証を拒否したら逮捕されますか?
検証自体は強制処分なので妨害は控えるべきですが、夜間に承諾を求められた場面で承諾を保留すること自体は適法な対応です。承諾の有無は後の証拠能力の争点になり得ます。
Q6検証調書とは何ですか?
検証の結果を記録した書面で、公判で証拠となります。立ち入りの時刻や手続に夜間制限違反などの瑕疵があれば、調書の証拠能力を争う足場になります。
Q7看守者とは誰のことですか?
その場所を事実上管理・監督する者です。賃貸物件で入居者が留守なら、大家や管理人が看守者として承諾しうる場合があります。住居主に限られません。
Q8117条の場所とはどこですか?
夜間でも公衆が出入りできる賭博場、風俗営業所など、夜間の平穏期待が低い場所です。これらには130条の夜間立入制限が最初から適用されません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1夜中に警察が来て『検証させて』って言われたら、断れるんですか?
原則として断れます。刑事訴訟法130条により、日没後の住居への検証目的の立ち入りは、あなた(住居主・看守者)の承諾がなければできません。ただし令状に夜間執行の許可があるか、日の出を待てない緊急性がある場合は別です。実務のポイント:警察が令状なしで来た場合、それは強制の検証ではなく任意の『実況見分』である可能性が高い。任意なら承諾しなければ入れません。まず『令状はありますか』と聞くこと、その一言で相手の立場が見える
Q2一度サインして家に入れちゃったら、もう手遅れですか?
立ち入り自体は止められませんが、手続が違法なら検証で得た証拠(検証調書)の証拠能力を後の公判で争えます。夜間執行の記載がない令状で緊急性もないのに承諾を取られた、といった事情は争点になり得ます。実務のポイント:その場では立ち入りの時刻・令状の文面・どんなやり取りで承諾したかをメモか録音で残しておく。半年後の公判で『あれは実質的に強制だった』と主張するとき、この記録が唯一の足場になる。記憶だけでは弁護人も戦えない
Q3事務所や倉庫でも、この夜間の制限は使えますか?
使えます。130条の対象は住居に限らず、人が看守する邸宅・建造物・船舶を含みます(同条1項)。事務所、倉庫、停泊中の船も射程内です。ただし117条が定める場所、たとえば夜間でも公衆が出入りする賭博場や風俗営業所などは、この時間制限の例外とされます(同条3項)。実務のポイント:自分の場所が『夜も開いている営業所』とみなされるかどうかで、夜間制限が効くか効かないかが正反対になる。深夜営業の業態は、この保護が最初から外れている前提で考えておくと判断を誤らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「令状さえあれば、警察はいつでも家に入れる」と思っている人が大半だが、令状を持っていても夜間の住居立ち入りには別の制約がかかる。検証令状に夜間執行の許可が記載されていない限り、原則は日没後の立ち入りはできない。令状の存在と、夜に入れるかどうかは別問題だ
- 夜間制限を知っている人でも、その例外の重さを見落としがちだ。「日の出を待っては目的を達せられない虞」という抜け道は、痕跡が消える・状況が変わるといった理由で実務上わりと広く認められる。つまり制限はあるが、緊急性を理由にされれば夜でも入られる。制限の存在だけを盾にすると足をすくわれる
- 「夜間制限は住居の話だから、自分のような店や事務所には関係ない」と考えるのは前提が間違っている。130条の対象は住居だけでなく、人が看守する邸宅・建造物・船舶も含む。倉庫も事務所も停泊中の船も、夜間立ち入りの制約の射程に入る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する処分 | 130条:検証のための夜間の住居等への立ち入り | 116条:捜索・差押の夜間執行 117条:夜間執行制限が及ばない場所の特例 |
| 原則 | 日没後・日の出前は住居主等の承諾がなければ立ち入り不可 | 夜間は住居等での捜索・差押の着手を原則制限 賭博場・風俗営業所等は時間制限の対象外 |
| 例外 | 緊急の虞がある場合、日没前着手の継続 | 令状の夜間執行記載、急速を要する場合 そもそも夜間制限が適用されない |
| 保護法益 | 夜間の住居の平穏・私生活の安寧 | 夜間の住居の平穏・財産権 公衆出入空間ゆえ平穏期待が低い |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も夜間に住居等へ立ち入って搜索することを原則制限し、住居主等の承諾や緊急の必要を要件とする点で日本と同趣旨
韓国は『야간집행의 제한』として、令状に夜間執行を許す記載がなければ日没後の住居等への執行を制限する。日本の構造に近い
ドイツは夜間の住居捜索を原則禁止しつつ、現行犯追跡や急速を要する場合、夜間立入が許される場所などの例外を定める
米国は捜索令状の執行を原則日中(6時〜22時)に限り、夜間執行には正当事由の認定を要する。憲法修正4条の系譜に連なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし深夜、自宅マンションの一室が事件現場とされ、捜査員が「今すぐ検証させてほしい」と来たら、あなたは断れるのか。答えは、令状に夜間執行の許可が書かれているか、待てない緊急性があるかで決まる。そのどちらも示されないなら、あなたの承諾なしに夜間の立ち入りはできない
- 交通死亡事故の現場が自宅の駐車場だった。警察は痕跡が雨で流れる前にと、日没後すぐ検証に着手した。日没前に着手していれば夜通し継続できるが、ゼロから夜に始めるなら別の根拠が要る。着手の時刻が一線を分ける
- あなたが被疑者で、自室の検証を夜間に求められた。承諾するか否かは即断を迫られる。だが承諾の一言が、本来あった時間制限の保護を自ら手放すことになる。サインの前に令状の文面を確認する数分が、後の証拠能力の争いを左右する
- 深夜営業のスナックや雀荘が現場の場合、店主が寝ていても117条の場所にあたれば、130条の夜間制限は最初から適用されない。同じ「夜の立ち入り」でも、住居か、夜も開いている営業所かで、ルールが丸ごと入れ替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 夜間に検証を求められたら、まず令状の提示を求め、日付・対象場所・夜間執行の許可の有無を確認する2. 夜間執行の記載がなく緊急性の説明もないなら、その場で承諾する義務はない、弁護人への連絡を希望すると伝える3. 承諾するか否かを即断せず、立ち入りの時刻・やり取りをメモまたは録音で残す4. やむなく立ち入りを受け入れた場合も、検証の範囲が令状の対象を超えていないかを見守り、超過があれば後の証拠能力の争点として記録しておく
訴えられた側:1. 被疑者として自室等の夜間検証を求められても、令状内容の確認権はある、提示を求める2. 安易な承諾は夜間制限の保護を放棄する効果があると理解し、弁護人到着まで承諾を保留する旨を冷静に告げる3. 緊急性を理由に立ち入りが強行された場合、その「虞」の根拠が後に争えるよう、状況をできる限り記録する4. 当番弁護士制度(初回無料)を活用し、検証調書の任意性・適法性について早期に助言を得る
時効(請求できる期限):本条は請求権の消滅時効ではなく、立ち入り時刻そのものを規律する。実務上の時間圧は二点に集約される。第一に、夜間に検証を求められたら承諾の可否をその場で即断させられること。第二に、捜査機関側は日没前に着手すれば日没後も継続でき、緊急性があれば夜間でも着手できる点。手続の瑕疵を争う場合は、検証調書が証拠請求される公判段階までに、立ち入り時刻と令状の文面を保全しておく必要がある
学説
通説:130条の夜間立入制限は、真実発見・証拠保全の要請と夜間における住居の平穏の保護とを調整する規定であり、書面要件ではなく立ち入り時刻そのものを規律する。例外の『虞』は痕跡の消失・状況の変化など実質的な緊急性を要するとされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、検証の夜間執行制限として130条が置かれた。捜索・差押の夜間制限(116条)と同趣旨の時間制限を検証にも及ぼす規定
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