刑事訴訟法 第116条
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- 日出前、日没後には、令状に夜間でも執行することができる旨の記載がなければ、差押状又は捜索状の執行のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入ることはできない。
- 2.日没前に差押状又は捜索状の執行に着手したときは、日没後でも、その処分を継続することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第116条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第116条の条文原文は「日出前、日没後には、令状に夜間でも執行することができる旨の記載がなければ、差押状又は捜索状の執行のため、人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入る…」で始まります。
- 刑事訴訟法第116条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第116条の前の条は刑事訴訟法第115条です。
- 刑事訴訟法第116条の次の条は刑事訴訟法第117条です。
- 刑事訴訟法第116条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第116条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第116条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/116
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法116条は、日出前・日没後の捜索・差押えのため住居等に立ち入るには、令状に夜間執行できる旨の記載が必要と定める。日没前に着手すれば日没後も継続できる。
Q · 夜中に警察が令状を持って来たら、家に入れなきゃダメ?
令状に夜間執行の記載がなければ、日出前・日没後の立ち入りは拒めます
刑事訴訟法116条1項により、日出前・日没後に住居等へ立ち入って捜索・差押えを執行するには、令状に「夜間でも執行することができる」旨の記載が必要です。記載がなければ、その時間帯の立ち入りは違法となります。ただし同条2項により、日没前に執行へ着手していれば、日没後もそのまま継続できます。争点は「今が何時か」ではなく「いつ着手したか」です。
解説
午前5時、まだ外は暗い。玄関のチャイムが鳴り、捜査員が令状を手に立っている。このとき、あなたが確認すべき一行がある。その令状に「夜間でも執行することができる」という記載があるか。なければ、日の出前のこの時間帯、捜査員はあなたの住居に一歩も踏み込めない。刑事訴訟法116条は、日出前・日没後の捜索や差押えのための住居等への立ち入りを原則として禁じ、夜間に執行するには令状への明示の記載を要求する。理由は単純だ。夜間の不意打ち捜索は、住人の防御も立会いも困難にし、住居の平穏を著しく乱す。ただし第2項に注意が要る。日没前に執行へ着手していれば、日没後もそのまま継続できる。つまり「いつ始まったか」が適法と違法の分水嶺になる。さらに222条により、この制限は捜査機関が行う捜索・差押えにも準用される。令状を見せられたとき、罪状欄より先に夜間執行の記載欄を見る人は、ほとんどいない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法116条は、捜索・差押えの夜間執行を制限する規定である。第1項は、日出前・日没後に差押状・記録命令付差押状・捜索状の執行のため住居等へ立ち入るには、令状に夜間執行できる旨の記載を要すると定める。第2項は、日没前に執行へ着手した場合は日没後も処分を継続できると規定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.令状の夜間執行記載欄を真っ先に確認 捜索を受けたら、罪状欄より先に「夜間でも執行することができる」の記載の有無を確認する。刑訴法110条で令状の呈示は義務なので、提示を求めて可能なら写真を撮る
- 2.夜間記載がなければ冷静に立ち入りを拒む 日出前・日没後で夜間執行の記載がない場合、記載欄を指して冷静に立ち入りを拒める。ただし言い争う間に着手の事実を作られると2項で継続が適法に転びうるため、感情的に争わず事実を指摘する
- 3.立ち入り時刻と立会人を記録 捜査員が立ち入った正確な時刻、着手時刻、立会人の氏名をメモする。防犯カメラのタイムスタンプや通信記録も後の証拠能力争いで分単位のズレを示す材料になる
- 4.終了後ただちに弁護人へ相談 終了後すぐ弁護人に相談し、夜間制限違反があれば押収物の証拠能力を公判で争う(違法収集証拠排除法則)可否を検討する。初回相談で時刻と夜間記載の有無を最初に伝える
よくある質問 AI による整理
Q1夜間執行の制限とは何ですか?
日出前・日没後に住居等へ立ち入って捜索・差押えを執行することを原則禁じ、令状に夜間執行の記載がある場合に限り認める制度です。刑事訴訟法116条が根拠です。
Q2家宅捜索は何時から何時までできますか?
原則として日の出から日の入りまでです。基準は時計の固定時刻ではなく、国立天文台が公表するその日・その地域の日出日没時刻で、季節と地域により毎日変わります。
Q3令状に夜間執行の記載がない場合はどうなりますか?
日出前・日没後の立ち入りはできません。記載なしに夜間立ち入って得た証拠は、後の公判で違法収集証拠として証拠能力を争う余地が生じます。
Q4記録命令付差押状とは何ですか?
電磁的記録を保管する者に、その記録を特定の媒体へ記録・印刷させたうえで差し押さえる令状です。平成23年改正で116条の夜間執行制限の対象に加えられました。
Q5日没前に始まった捜索は日没後も続けられますか?
続けられます。刑事訴訟法116条2項により、日没前に執行へ着手していれば、日没後もそのまま処分を継続できます。判断の分水嶺は着手の時点です。
Q6夜間執行制限に例外はありますか?
あります。刑事訴訟法117条により、賭博場・風俗営業店・旅館飲食店などで公開時間内の場所は、夜間執行制限の例外として夜間でも立ち入りできます。
Q7違法な夜間捜索で得た証拠はどうなりますか?
ただちに無効とは限りませんが、手続違反の重大性に応じて違法収集証拠排除法則により証拠能力が否定される余地があります。立ち入り時刻の記録が争点の材料になります。
Q8賃貸物件への夜間捜索で大家は何を確認すべきですか?
令状の呈示を求め、日付・対象・「夜間でも執行することができる」の記載の有無、立ち入りの正確な時刻を確認し、可能なら記録しておくことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1深夜に家宅捜索ってアリなんですか? ドラマでよく見ますけど
原則ナシです。刑訴法116条で、日出前・日没後は令状に「夜間でも執行できる」旨の記載がない限り、住居等への立ち入りは禁止されています。記載があれば深夜でも適法。実務のポイント:捜査機関は夜間執行が必要そうな事案では、令状請求の段階で裁判官に夜間執行の許可もあわせて求めます。だから令状にこの記載があるかどうかは、その捜索がどこまで想定されていたかを映す鏡でもある。記載欄を真っ先に見る弁護人は、捜査の設計図をそこから読む
Q2「日没」って何時のことですか? 夕方6時とか決まってるんですか?
固定時刻ではありません。その日・その場所の実際の日の入り時刻で、国立天文台の暦が基準になります。冬は16時台に日没することもあり、夏は19時近くまで明るい。地域と季節で毎日変わります。実務のポイント:「日没後に入られた」と争うとき、弁護側はその日の正確な日没時刻と捜査員の立ち入り時刻を分単位で突き合わせます。防犯カメラのタイムスタンプや通信記録が、数分のズレを証明する決め手になることがある(最新の運用は弁護人にご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「令状さえあれば警察はいつでも家に入れる」と思われているが、令状には時間の制約がある。夜間執行の記載がなければ、日出前・日没後の立ち入りは違法だ。令状が存在することと、何時に執行できるかは、別の話である
- 夜間執行の制限があること自体は知っていても、その「夜間」が何時から何時かを正確に言える人は少ない。基準は時計の0時ではなく、その日の日の出と日の入りだ。国立天文台の暦で決まり、季節と地域で毎日動く。冬の17時はもう「夜間」になりうる
- 「夜に来たら全部違法だ」と考えるのは、問いの立て方そのものが誤っている。第2項により、日没前に着手していれば日没後の継続は適法。争うべきは「いつ入ったか」であって「今が何時か」ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 116条:捜索・差押えの夜間執行の時間的制限 | 117条:夜間執行制限の例外場所 110条:令状の呈示義務 |
| 原則のルール | 日出前・日没後は令状の夜間記載がなければ立ち入り不可 | 賭博場・風俗店等の公開時間内は夜間でも立ち入り可 執行に着手する際は令状を処分を受ける者に呈示 |
| 捜査段階での適用 | 222条により捜査機関の捜索・差押えに準用 | 222条により準用 222条により準用 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も有人住居等への夜間搜索を原則禁止するが、住居人等の承諾や急迫の情形があれば例外とする点が日本と構造を異にする
韓国も日出前・日没後の執行には令状への明示の記載を要求し、日本116条とほぼ同型の規律をとる
ドイツは夜間(Nachtzeit)の住居捜索を原則禁止しつつ、現行犯追跡や急迫の危険等の例外を法定する
米国連邦は令状の執行を原則 daytime(6時〜22時)とし、夜間執行には正当理由に基づく別途の許可を要する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日没後に捜査員が来て、令状に夜間執行の記載がないのに「中に入る」と言ってきたら、あなたはどう動く? その場で記載欄を指さし、立ち入りを拒める。だが言い争う数分の間に着手の事実が作られると、その後の継続は適法に転びうる。タイミングがすべてだ
- 夕方、日没ぎりぎりに捜査員が玄関へ入った。日が落ちても捜索は続く。第2項の「着手すれば継続可」が効いている
- あなたが賃貸物件のオーナーで、入居者の部屋に夜間の捜索が入った。立会いを求められ、令状の夜間記載を確認しないままサインする。後で違法収集証拠の主張ができたかもしれないのに、その入口を自分の手で閉じてしまった
取るべき行動
被害を受けた側:1. 住居の管理者・第三者として捜索を受けたら、令状提示の際に日付・対象・そして「夜間でも執行することができる」の記載の有無を確認、可能なら写真を撮る(刑訴法110条で令状呈示は義務) 2. 日出前・日没後で夜間記載がなければ、記載欄を指して冷静に立ち入りを拒める3. 捜査員が立ち入った正確な時刻、立会人の氏名をメモする4. 終了後すぐ弁護人に相談し、手続違反があれば違法収集証拠排除(公判での証拠能力争い)の可否を検討する
訴えられた側:1. 被疑者として家宅捜索を受けたら、抵抗や証拠隠滅は厳禁(別罪になる)、だが手続の記録は冷静に取る2. 令状の夜間執行記載の有無、立ち入り時刻、着手時刻を弁護人へ正確に伝える3. 夜間制限違反があれば、押収物の証拠能力を公判で争う(違法収集証拠排除法則)余地が生まれる4. 取調べでは黙秘権を行使し、手続の法的評価は弁護人に委ねる
時効(請求できる期限):捜索・差押えそのものに「時効」はない。夜間執行の時間的境界は「日の出」と「日の入り」であり、基準は国立天文台が公表するその日・その地域の日出日没時刻で、暦上の固定時刻ではない。第2項により日没前に着手すれば日没後も継続可、争点は着手の時点にある
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年) 情報処理の高度化に対処するための刑法等改正により「記録命令付差押状」が新設され、本条の夜間執行制限の対象に同令状が加えられた
改正の年表
- 1.平成23年(2011年) 改正:情報処理の高度化に対処するための刑法等改正により記録命令付差押状が新設され、本条の夜間執行制限の対象に同令状が加えられた
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