刑事訴訟法 第117条
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- 次に掲げる場所で差押状又は捜索状の執行をするについては、前条第一項に規定する制限によることを要しない。
- 一賭博、富くじ又は風俗を害する行為に常用されるものと認められる場所
- 二旅館、飲食店その他夜間でも公衆が出入りすることができる場所。ただし、公開した時間内に限る。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第117条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第117条の条文原文は「次に掲げる場所で差押状又は捜索状の執行をするについては、前条第一項に規定する制限によることを要しない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第117条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第117条の前の条は刑事訴訟法第116条です。
- 刑事訴訟法第117条の次の条は刑事訴訟法第118条です。
- 刑事訴訟法第117条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第117条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第117条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/117
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法117条は、賭博等に常用される場所と営業時間内の旅館・飲食店について、夜間執行を制限する116条の例外を定め、令状に夜間執行の記載がなくても捜索差押えを執行できるとする。
Q · 深夜に警察が捜索差押の令状を持って店に来たら、夜間だから違法だと突っぱねていいの?
賭博場や営業中の店なら夜間でも適法に踏み込める
刑事訴訟法117条により、賭博等に常用される場所、または公開した時間内の旅館・飲食店その他夜間でも公衆が出入りできる場所は、夜間執行を制限する116条1項の適用を受けません。つまり令状に「夜間でも執行できる」旨の記載がなくても、開いている時間内なら適法に踏み込めます。これを知らずに実力で押し返すと、今度は自分が公務執行妨害に問われます。逆に普通の住居や閉店後の店なら、夜間執行の記載がない執行を争う余地が残ります。
解説
深夜2時、あなたが経営する居酒屋のドアを警察官が叩く。手には差押状。「こんな時間に令状の執行なんて違法だろう」と抗議したくなる。だがその抗議が、あなたを公務執行妨害の側へ追い込む。原則として、捜索差押の令状は夜間(日没後から日出前)に住居へ立ち入って執行できない。令状に「夜間でも執行できる」旨の記載が要る(116条1項)。ところが刑事訴訟法117条は、その制限から二つの場所を外す。一つは賭博・富くじ・風俗を害する行為に常用されると認められる場所。もう一つは旅館・飲食店その他、夜間でも公衆が出入りできる場所だ(ただし公開した時間内に限る)。あなたの店が深夜営業なら、令状に夜間執行の記載がなくても、開いている時間内は適法に踏み込める。この一条を知らない店主は、適法な執行を違法と勘違いして実力で抵抗し、自ら被疑者の列に並ぶことになる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法117条は、夜間執行の制限(116条1項)に対する例外を定める規定である。賭博・富くじ・風俗を害する行為に常用されると認められる場所、および公開した時間内に限り旅館・飲食店その他夜間でも公衆が出入りできる場所については、令状に夜間執行の記載がなくても差押状・記録命令付差押状・捜索状を執行できる。
よくある質問 AI による整理
Q1刑事訴訟法117条とは何ですか?
夜間執行を制限する116条の例外を定めた規定です。賭博等に常用される場所と、営業時間内の旅館・飲食店等は、令状に夜間執行の記載がなくても捜索差押えを執行できます。
Q2夜間執行の制限は何時から何時までですか?
夜間とは日没後から日出前を指します。この時間帯に住居等へ立ち入って執行するには、原則として令状に「夜間でも執行できる」旨の記載が必要です(116条1項)。
Q3ネットカフェは夜間でも捜索されますか?
24時間営業で公衆が出入りできる以上、117条2号の例外場所に当たります。営業時間内なら令状に夜間執行の記載がなくても適法に捜索できます。
Q4賭博場は深夜でも捜索できますか?
賭博に常用されると認められる場所は117条1号の例外場所です。営業時間の制限もなく、深夜でも夜間執行の記載なしに踏み込めます。
Q5令状に夜間執行の記載がないとどうなりますか?
例外場所でない普通の住居では、記載がなければ夜間執行は違法の疑いが強く、得られた押収物の証拠能力を争う突破口になります。
Q6記録命令付差押状とは何ですか?
電磁的記録を保管者に出力・記録させたうえで差し押さえる令状です。平成23年改正で117条の夜間執行例外の対象に加えられました。
Q7違法な夜間捜索で得た証拠は使えますか?
令状主義(憲法35条)に反する重大な違法があれば、違法収集証拠排除法則により証拠能力が否定される余地があります。
Q8営業時間外の飲食店は夜間捜索できますか?
2号の例外は「公開した時間内」に限られます。閉店後は例外が外れ、原則の夜間執行制限が復活します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1深夜に警察が令状なしで店に入ってきたら、それは違法ですよね?
令状「なし」なら原則として違法です。ただし117条が問題にするのは「令状はあるが夜間執行の記載がない」場面です。賭博等に常用される場所や、営業時間内の旅館・飲食店なら、夜間執行の記載がなくても令状さえあれば適法に執行できます。実務のポイント:実際に争点になりやすいのは「令状の有無」ではなく「その場所が例外に当たるか」「公開した時間内だったか」です。閉店後に踏み込まれた飲食店は2号の例外が外れるので、シャッターの施錠時刻や客の不在を示す記録が、後の違法収集証拠の主張で効いてくる
Q2うちは普通の住宅なのに、夜中に家宅捜索されました。これって争えますか?
普通の住居は117条の例外場所ではないので、夜間(日没後から日出前)に執行するには令状に「夜間でも執行できる」旨の記載が必要です(116条1項)。記載がなければ執行は違法の疑いが強い。実務のポイント:令状のコピーは必ず受け取り、夜間執行の記載欄を確認する。記載が空欄なのに日没後に踏み込まれていれば、そこで得た押収物の証拠能力を公判で争う突破口になります。執行開始時刻は、その場でスマホの時計画面ごと撮っておくと、後で動かせない証拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「夜間に令状執行されたら違法だから無効」と思いがちだが、117条の例外場所では夜間執行の記載がなくても適法。違法だと信じて実力で抵抗すれば、逆にあなたが公務執行妨害に問われる
- 116条の夜間制限は知っていても、その例外が「常時」ではなく「公開した時間内に限る」ことまで意識している人は少ない。閉店後の旅館・飲食店に2号は及ばず、原則の制限が戻る。この時間の線引きこそが執行の適否を分ける
- 「自分の家は夜間に捜索されないはず」という問いの立て方自体がずれている。本当の分かれ目は「住居かどうか」ではなく「令状に夜間執行の記載があるか」。記載さえあれば普通の住居でも夜間に踏み込まれる。117条はその記載すら不要にする特別な場所を定めているだけだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 117条:夜間執行制限の例外(特定の場所を制限から外す) | 116条:夜間執行の制限(原則、記載がなければ夜間執行不可) 114条:執行時の責任者等の立会い |
| 適用される場所 | 賭博等に常用される場所 / 営業時間内の旅館・飲食店等 | 住居・人の看守する邸宅等(一般) 捜索差押えを行うすべての場所 |
| 夜間執行記載の要否 | 不要(例外場所のため記載なしで執行可) | 必要(令状に夜間執行の記載があってはじめて夜間執行可) 立会いの要件であり夜間制限とは別問題 |
| 時間的制約 | 1号は制約なし、2号は「公開した時間内」に限る | 日没後から日出前の執行を制限 執行の全過程で立会いを要する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も夜間に住居等へ入っての捜索を原則制限し、急迫・同意・公衆出入りの場所等を例外とする点で日本と構造が近い
韓国は125条で夜間執行を制限し、126条で『賭博等に常用される場所』『夜間に公衆が出入りできる場所(公開時間内)』を例外とする。日本法とほぼ同一の列挙
ドイツは夜間(Nachtzeit)の住居捜索を原則制限し、追跡中・現行犯・誰でも出入りできる場所等を例外とする。本条の母型に当たる
米国連邦規則は令状の昼間執行を原則とし、裁判官が正当な理由(good cause)を認めた場合に限り夜間執行を許可する。例外場所の列挙ではなく裁判官の個別授権による点が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし深夜3時、あなたのネットカフェに捜索差押の令状を持った警察官が現れたらどうする。24時間営業で公衆が出入りできる以上、令状に夜間執行の記載がなくても117条2号で適法。扉を閉めて押し返せば、今度はあなたが公務執行妨害の被疑者だ
- 違法賭博の常習場所と疑われた雀荘。深夜でも117条1号で踏み込まれる。「夜だから令状に夜間執行の記載が要る」という反論は、この場所では通用しない
- 弁護人として深夜の家宅捜索の適法性を争うとき、まず確認するのは現場が117条の例外場所に当たるかだ。当たらない普通の住居なら、令状に夜間執行の記載があったか否かで押収物の証拠能力が揺らぐ。一行の記載漏れが、証拠を崩す突破口になる
- あなたに残された時間は、扉の前の警察官が令状を提示してから動き出すまでの数分。その店が「公開した時間内」か、つまり今が営業時間か閉店後かで適法性が分かれる。閉店後なら2号の例外は外れ、原則の夜間制限が復活する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 令状の提示を求め、罪名・差し押さえる物・夜間執行の記載の有無を確認する2. 現場が117条の例外場所(賭博等に常用される場所、または公開した時間内の旅館・飲食店等)に当たるかを冷静に判断3. 当たらず、令状に夜間執行の記載もなければ、その旨を口頭で指摘しつつ執行開始時刻と店の営業状態を記録する(実力での抵抗はしない、それ自体が公務執行妨害になる) 4. 後日、違法収集証拠の排除を弁護人と検討する材料として、時刻と状況の記録を残す
訴えられた側:捜査機関の立場でも、被疑者として後に争う立場でも、要点は時間と場所だ。1. 例外場所でない普通の住居を夜間執行するなら令状に夜間執行の記載が必須、なければ執行自体が違法2. 旅館・飲食店等は「公開した時間内」に限る、閉店後は原則に戻る点を厳守3. 賭博・風俗の「常用」認定は外形的事実(設備、常連客、過去の摘発歴)で判断され、争う余地がある4. 違法な夜間執行で得た証拠は、令状主義(憲法35条)の趣旨から証拠能力を争える
時効(請求できる期限):差押状・捜索状の有効期間は令状に記載された期間(通常は発付から7日以内、刑事訴訟規則300条)。夜間執行の制限(116条)と本条の例外は執行の「時間帯」の問題であり、特定の時効はない。違法執行を争う場合は、公判での証拠調べに入る前に証拠能力を争うのが実務上の節目になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:117条の例外は、賭博等に常用される場所や営業時間内の公開された場所では夜間に保護すべき平穏の必要性が低いことを根拠とする。『常用』や『公開した時間内』の判断は設備・客の状況・営業実態などの外形的事実によるとするのが通説である。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 刑事訴訟法の口語化に伴う改正。文語体の条文を現行の口語表現へ改めた
- 平成23年(2011年) 情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部改正により「記録命令付差押状」が新設され、本条の夜間執行例外の対象に追加された
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、夜間執行の制限(116条)の例外規定として新設された
- 2.平成16年(2004年) 改正:刑事訴訟法の口語化に伴い、文語体の条文を現行の口語表現へ改めた
- 3.平成23年(2011年) 改正:情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部改正により記録命令付差押状が新設され、本条の夜間執行例外の対象に追加された
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