刑事訴訟法 第137条
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- 被告人又は被告人以外の者が正当な理由がなく身体の検査を拒んだときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、その拒絶により生じた費用の賠償を命ずることができる。
- 2.前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第137条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第137条の条文原文は「被告人又は被告人以外の者が正当な理由がなく身体の検査を拒んだときは、決定で、十万円以下の過料に処し、かつ、その拒絶により生じた費用の賠償を命ずることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第137条は第十章 検証に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第137条の前の条は刑事訴訟法第136条です。
- 刑事訴訟法第137条の次の条は刑事訴訟法第138条です。
- 刑事訴訟法第137条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第137条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第137条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/137
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法137条は、正当な理由なく身体検査を拒んだ者に10万円以下の過料と費用賠償を科せると定める。この決定には即時抗告ができる。
Q · 身体検査の決定を拒んだら、どんな制裁がありますか?
過料10万円と費用賠償。決定には即時抗告できます。
刑事訴訟法137条により、正当な理由なく身体の検査を拒むと、決定で10万円以下の過料に処され、かつ拒絶により生じた費用の賠償を命じられます。この決定には即時抗告ができますが、提起期間は3日と短い点に注意が必要です(刑訴法422条)。さらに同じ拒否に対しては138条で罰金・拘留という刑罰が別に科されうるほか、139条により過料や刑を科した後でも検査は直接強制されます。拒否しても検査は最終的に行われ、制裁だけが残る構造です。
解説
裁判所から「身体検査を受けよ」という決定が届く。被害者として傷跡を確認するため、目撃者として身体的特徴の識別のため、あるいは被告人本人として。これを正当な理由なく拒むと、137条で10万円以下の過料を科され、さらに拒否によって生じた費用まで請求される。だが、ここで話が終わると本質を見誤る。同じ拒否に対して、138条は別ルートで罰金または拘留という刑罰を科せる。過料(秩序罰、前科にならない)と刑罰(前科になる)が、一つの拒否から二本同時に走りうるのだ。しかも139条により、過料や刑を科した後でも、検査そのものは実力で強制できる。つまり拒否しても検査は最終的に行われ、あなたの手元には制裁だけが残る。本当の勝負どころは「正当な理由」があるかどうか、その一点に絞られている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法137条は、身体検査の拒否に対する制裁を定める規定である。被告人又はそれ以外の者が正当な理由なく身体の検査を拒んだ場合、裁判所は決定により10万円以下の過料を科し、併せて拒絶によって生じた費用の賠償を命ずることができる。当該決定に対しては即時抗告が認められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.「正当な理由」に当たる事情を洗い出す 健康上の危険、検査方法の不相当、プライバシー侵害の具体性など、拒否が正当化されうる事情を整理し、医師の診断書など客観的な疎明資料を準備する
- 2.決定前に異議の理由を書面で提出 140条を踏まえ、裁判所が決定を出す前に異議の理由を書面で提出する。これにより後の即時抗告で「理由は伝えていた」という記録が効いてくる
- 3.過料決定が出たら3日以内に即時抗告 決定の告知日を確認し、即時抗告の提起期間は3日(刑訴法422条)。執行停止効があるため(同425条)、期間内の抗告で取立てを止める。抗告理由は正当事由の疎明に集中する
- 4.検査が避けられない場合は方法・条件を交渉 検査が相当と判断されれば139条で強制されたうえ過料が残ると理解し、立会人・性別への配慮(131条)・場所・時間の調整など、検査の方法と条件の交渉に切り替える
よくある質問 AI による整理
Q1身体検査の拒否 過料 いくら?
正当な理由なく身体検査を拒むと、決定で10万円以下の過料に処されます(刑訴法137条)。さらに拒絶により生じた費用の賠償も命じられます。
Q2身体検査拒否 即時抗告 期間 何日?
過料の決定に対する即時抗告の提起期間は3日です(刑訴法422条)。決定の告知を受けた日から起算し、期間内の抗告には執行停止の効力があります。
Q3過料と罰金の違いは?
過料は秩序罰で前科になりません。罰金は刑罰で前科になります。137条は過料ですが、同じ拒否に138条の罰金・拘留が別に科される場合があります。
Q4身体検査拒否の費用賠償とは?
137条は過料に加え、拒否によって生じた費用の賠償も命じられると定めます。算定根拠が過大なら、その開示を求めることが考えられます。
Q5採尿拒否 公判 どうなる?
公判で裁判所が検証として命じる身体検査を拒めば137条の過料と139条の直接強制が及びます。捜査段階の採尿は218条の令状ルールで別に扱われます。
Q6直接強制とは 刑事訴訟法?
139条により、裁判所は過料や刑を科した後でも、身体検査のため直接強制ができます。拒否しても検査は最終的に実力で行われます。
Q7女性の身体検査 立会い 求められる?
131条により、女子の身体を検査する場合は医師又は成年の女子を立ち会わせる必要があります。検査の方法・条件として立会いを求められます。
Q8過料の決定に不服 どうする?
137条2項により即時抗告ができます。提起期間は3日で執行停止の効力があるため、期間内に抗告すれば取立てが止まります(刑訴法425条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1身体検査を拒んだら前科が付くんですか?
137条の過料だけなら前科は付きません。過料は秩序罰であって、刑罰ではないからです。ただし同じ拒否に対し、138条は罰金または拘留という刑罰を別に科せます。こちらが確定すれば前科になります。実務のポイント:過料と刑罰は理論上併科されうるが、実務では一方に絞られることが多い。届いた書面が「過料」なのか「罰金」なのかを確認するだけで、自分が前科リスクに晒されているかが一目で分かる
Q2健康上の理由で受けたくない、これは「正当な理由」になりますか?
なりえます。131条は受ける者の健康状態を考慮するよう裁判所に義務づけており、検査が健康を害する危険があれば拒否の正当な理由になります。ただし口頭の申し出だけでは弱く、医師の診断書で裏づける必要があります。実務のポイント:「正当な理由」の有無は最終的に裁判所の裁量だが、140条で裁判所は異議の理由を知る努力義務を負う。決定前に書面で具体的に理由を出しておくと、後の即時抗告で「理由は伝えていた」という記録が効いてくる
Q3拒否し続ければ、結局検査されずに済むんじゃないですか?
済みません。139条により、裁判所は過料を科し、又は刑を科した後でも、検査のため直接強制ができます。つまり拒否しても最終的に検査は行われ、あなたには制裁だけが残ります。実務のポイント:だからこそ実務の勝負は「拒否を貫く」ことではなく「検査の方法・条件を有利にする」ことに移る。立会人、性別への配慮(131条)、場所や時間の調整を求めるほうが、全面拒否より現実的な利益が大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 「過料は罰金みたいなもので、払えば前科が付く」と思われがちだが、137条の過料は秩序罰であって前科にはならない。前科が付くのは別条の138条の罰金・拘留(刑罰)のほうだ。同じ拒否でも、どちらの制裁が来るかで人生への影響がまるで違う
- 「拒否すれば検査を受けずに済む」ことは知っていても、その先に139条の直接強制が控えていることを知る人は少ない。拒否のコストは過料だけではなく、結局検査は行われた上で制裁だけが残るという二重の不利益だ。この深刻度まで降りて理解している人はほとんどいない
- 「どうすれば拒否できるか」という問いの立て方そのものがずれている。法が用意した出口は「拒否の正当な理由」を立証することであって、拒否という行為自体を正当化することではない。問うべきは「拒む方法」ではなく「正当な理由をどう証明するか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制裁の性質 | 137条:過料(秩序罰、前科にならない)+費用賠償 | 138条:罰金・拘留(刑罰、前科になる) 139条:直接強制(制裁ではなく検査の実力実現) |
| 発動の前提 | 正当な理由なく身体検査を拒否 | 正当な理由なく身体検査を拒否(同じ拒否に別ルートで適用) 過料や刑を科した後でも、なお検査が必要なとき |
| 争い方 | 即時抗告(3日、執行停止効あり) | 刑事手続として通常の不服申立て、弁護人選任が望ましい 強制の相当性を方法・条件面で争う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も鑑定・勘驗のための身体検査を定めるが、拒否への制裁構造(過料+直接強制の二段構え)の細部は日本と異なる。
韓国も検証手続の中で身体検査を規律する。拒否に対する制裁の体系は日本と類似の発想を持つが、条文構成は異なる。
ドイツは被疑者(§81a)と第三者(§81c)の身体検査を区別し、健康への危険がないことを要件に直接の強制を広く認める。
米国は包括的な過料制度ではなく、裁判所命令への不服従を contempt of court として制裁する枠組みで対応する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたが暴行事件の被害者として、加害者側から「その傷は本当に今回のものか」と争われたら? 裁判所はあなたに身体検査を命じうる。応じれば証拠が固まるが、拒めば過料、しかも検査は強制される。受けるか拒むかは感情ではなく戦略の問題だ
- 目撃者として呼ばれたあなたが、身体の特徴(タトゥー、傷痕)の確認を求められた。プライバシーを理由に拒否したつもりが、その理由が「正当」と認められなければ10万円。さらに138条の罰金まで重なれば、前科が付く側に回る
- 健康上の理由で検査を拒んだ。診断書を出せば「正当な理由」になりうる。口頭の言い訳だけでは通らない。
- 過料の決定書が届いた。不服なら即時抗告できる期間はわずか3日(刑訴法422条)。週末を挟めばあっという間に過ぎる。今日動かなければ、決定が確定してもう争えない
- 薬物事件で採尿を求められ拒んだ。捜査段階の身体検査は別の令状ルール(刑訴法218条)で動くが、公判で裁判所が検証として命じる身体検査なら、この137条が前面に出る。どの段階の話かで、あなたに向く条文が入れ替わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず「正当な理由」に当たる事情(健康上の危険、検査方法の不相当、プライバシー侵害の具体性)を洗い出し、医師の診断書など客観的な疎明を準備する2. 決定が出る前に、140条を踏まえ異議の理由を書面で裁判所へ提出する3. それでも検査が相当と判断されれば、拒否しても139条で強制されたうえ過料が残ると理解し、検査の方法・場所・立会いの条件交渉へ切り替える4. 女性の場合は131条により医師または成年の女子の立会いを要求できる
訴えられた側:1. 決定書の告知日を確認、即時抗告の期間は3日(刑訴法422条)、執行停止効があるため(同425条)期間内の抗告で取立てを止める2. 抗告理由は「正当な理由があった」ことの疎明に集中、診断書・現場状況・検査方法の不相当を主張する3. 過料(137条)と並んで罰金・拘留(138条)の刑事手続が走る可能性を確認、こちらは前科に直結するため弁護人を付ける4. 費用賠償額が過大なら、その算定根拠の開示を求める
時効(請求できる期限):即時抗告の提起期間は3日(刑訴法422条)、決定の告知を受けた日から起算する。期間内の抗告には執行停止の効力がある(刑訴法425条)。3日を過ぎると決定が確定し、過料・費用賠償を争えなくなる
学説
通説:137条の過料は手続秩序維持のための秩序罰であり刑罰ではないため前科とならない。同一の拒否に対する138条の罰金・拘留(刑罰)とは性質を異にし、両者は理論上併存しうるが、実務上はいずれかに収れんすることが多いと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 制定:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、身体検査の拒否に対する過料・費用賠償と即時抗告の枠組みが整備された。
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