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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第220条

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  1. 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第百九十九条の規定により被疑者を逮捕する場合又は現行犯人を逮捕する場合において必要があるときは、左の処分をすることができる。第二百十条の規定により被疑者を逮捕する場合において必要があるときも、同様である。
  2. 一人の住居又は人の看守する邸宅、建造物若しくは船舶内に入り被疑者の捜索をすること。
  3. 二逮捕の現場で差押、捜索又は検証をすること。
  4. 2.前項後段の場合において逮捕状が得られなかつたときは、差押物は、直ちにこれを還付しなければならない。第百二十三条第三項の規定は、この場合についてこれを準用する。
  5. 3.第一項の処分をするには、令状は、これを必要としない。
  6. 4.第一項第二号及び前項の規定は、検察事務官又は司法警察職員が勾引状又は勾留状を執行する場合にこれを準用する。被疑者に対して発せられた勾引状又は勾留状を執行する場合には、第一項第一号の規定をも準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第220条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第220条の条文原文は「検察官、検察事務官又は司法警察職員は、第百九十九条の規定により被疑者を逮捕する場合又は現行犯人を逮捕する場合において必要があるときは、左の処分をすることができる…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第220条は第一章 捜査に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第220条の前の条は刑事訴訟法第219条です。
  7. 刑事訴訟法第220条の次の条は刑事訴訟法第221条です。
  8. 刑事訴訟法第220条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第220条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第220条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/220
裁判例 7件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法220条は、逮捕の際に令状なしで「逮捕の現場」での差押え・捜索・検証を認める。令状主義の例外であり、現場の範囲を超えた捜索は違法となりうる。

Q · 警察が逮捕に来たとき、捜索令状がなくても部屋を捜していいの?

適法。ただし捜索できるのは「逮捕の現場」だけ

刑事訴訟法220条により、検察官・検察事務官・司法警察職員は、通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の際に必要があるとき、令状なしで被疑者を捜索するため住居等に入り、また「逮捕の現場」で差押え・捜索・検証を行えます。逮捕状は人を捕まえる令状ですが、現場の証拠保全のために捜索もセットで許される構造です。ただし許されるのは現場に限られ、別室・別建物まで踏み込めば違法捜索となり、得た証拠は排除されうります。緊急逮捕で逮捕状が事後に得られなければ、差押物は直ちに還付しなければなりません(同条2項)。

解説

玄関のチャイムが鳴り、警察官が「逮捕状だ」と一枚の令状を掲げる。次の瞬間、彼らはあなたの引き出しを開け、スマホを押収し、クローゼットの奥まで探り始める。あなたは思う、「捜索令状は持ってきたのか」。だが彼らは持っていない。それでも、適法だ。刑事訴訟法220条は、逮捕の際に限り、捜索令状なしで「逮捕の現場」を捜索・差押え(証拠物を強制的に確保する処分)・検証できると定める。これが令状主義(憲法35条、捜索には裁判官の令状が要るという大原則)の、数少ない例外だ。だが、ここに武器が隠れている。許されるのはあくまで「逮捕の現場」だけ。逮捕した部屋とは別の階、別の建物、令状と無関係な場所まで踏み込めば、それは違法捜索になり、そこで得た証拠は裁判で排除されうる。どこまでが「現場」か、その一線を知っているかどうかで、あなたの防御は天と地ほど変わる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法220条は、逮捕に伴う無令状の強制処分を定める規定である。検察官・検察事務官・司法警察職員は、通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕の際に必要があるとき、令状なしで被疑者を捜索するため住居等に入り、また「逮捕の現場」で差押え・捜索・検証を行うことができる。憲法35条の令状主義に対する例外を構成し、勾引状・勾留状の執行にも準用される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.提示された令状の種類を確認 警察が掲げた令状が『逮捕状』か『捜索差押許可状』かをまず確認する。逮捕状だけなら、捜索が許されるのは220条の『逮捕の現場』に限られる
  2. 2.捜索範囲が『現場』を超えていないか観察し異議 別室・別フロア・別建物・第三者の専有空間など、逮捕の現場を超える範囲に及んでいないか観察する。超えていれば『そこは逮捕の現場ではない』とその場で告げ、可能なら録音・メモを残す
  3. 3.押収物を記録し押収目録の交付を求める 押収された物の品目・場所・時刻を記録し、押収目録の交付を求める(刑訴120条)。第三者の私物が含まれていれば『これは私の物で被疑者とは無関係』と明確に告げる
  4. 4.緊急逮捕なら逮捕状の事後発付を確認 緊急逮捕(210条)で押収された物がある場合、逮捕状が事後に発付されたかを早期に確認する。却下されていれば220条2項により差押物は『直ちに還付』が義務となる
  5. 5.弁護人に早期相談し違法収集証拠排除を組み立てる 弁護人に早期相談し、現場の範囲を逸脱した捜索について違法収集証拠排除(最判昭和53.9.7)の主張を組み立てる。第一審の証拠調べ段階までに争うのが鉄則

よくある質問 AI による整理

Q1逮捕の現場とは何を指しますか?

逮捕に時間的・場所的に接着した範囲を指します。逮捕した部屋や取り押さえた場所が典型で、別フロア・別建物・離れた自宅まで当然に及ぶわけではありません(刑訴220条)。

Q2逮捕状と捜索差押許可状の違いは何ですか?

逮捕状は人を捕まえる令状、捜索差押許可状は物を捜し押収する令状です。220条は逮捕状しかなくても現場の捜索を許す特則で、両者は本来別の令状です。

Q3緊急逮捕で逮捕状が出なかったら押収物はどうなりますか?

直ちに還付しなければなりません(刑訴220条2項)。逮捕自体の根拠が事後に否定されるため、現場で押収した物の保持は許されなくなります。

Q4現行犯逮捕でも令状なしで捜索できますか?

できます。220条1項は通常逮捕・現行犯逮捕・緊急逮捕のいずれにも適用され、必要があるときは令状なしで逮捕の現場の差押え・捜索・検証が認められます。

Q5逮捕の現場はどこまでの範囲ですか?

明確な数値基準はなく、逮捕行為に随伴する直接の支配領域が目安です。逮捕地点から離れた場所や、被疑者の支配が及ばない第三者の専有空間は争点になります。

Q6押収目録はもらえますか?

押収すれば目録を作成し交付しなければなりません(刑訴120条)。品目・場所・時刻を確認し、目録の交付を求めておくと後の還付請求や争いの材料になります。

Q7勾引状や勾留状の執行でも捜索できますか?

できます。220条4項が準用しており、被疑者に対する勾引状・勾留状の執行では住居等への立入りと現場の捜索・差押え・検証が認められます。

Q8捜索が違法だと思ったらその場でどうすべきですか?

「ここは逮捕の現場ですか」と声に出し、可能なら録音・メモを残します。後から主張するより、その場で異議の記録を残した方が証拠排除の主張は通りやすくなります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1警察が逮捕に来たとき、捜索令状がなくても部屋を捜していいんですか?

適法です。刑事訴訟法220条が、逮捕の際に『逮捕の現場』で令状なしの捜索・差押え・検証を認めています。逮捕状は人を捕まえる令状ですが、現場の証拠保全のために捜索もセットで許される構造です。実務のポイント:ただし許されるのは『逮捕の現場』だけ。捜査機関は実務上この範囲を広めに運用しがちで、別室・別建物まで踏み込むケースもある。範囲を超えた捜索で得た証拠は排除されうるので、捜索された側が『現場の範囲』を意識しているかどうかで、後の防御が大きく変わる

Q2逮捕されたのは同居人で、私は無関係なのに私の物まで調べられました。これは違法ですか?

争う余地があります。220条の捜索は『逮捕の現場』に及びますが、被疑者の支配が及ばない第三者の専有スペースや私物まで当然に及ぶわけではありません(捜索差押えに関する刑事訴訟法222条・102条2項も参照)。実務のポイント:実務では、同居人の物か被疑者の物か曖昧なケースが多く、捜査機関は広めに押収しがち。その場で『これは私の物で被疑者とは無関係です』と明確に告げ、記録を残しておくと、後で還付請求や証拠排除を主張する際の決定的な材料になる

Q3違法な捜索で見つかった証拠でも、裁判では使われてしまうんですか?

必ずしも使われません。日本には違法収集証拠排除法則があり、令状主義の精神を没却するような重大な違法があり、証拠として許容することが将来の違法捜査抑制の見地から相当でない場合、証拠能力が否定されます(最判昭和53.9.7)。実務のポイント:220条の『逮捕の現場』を逸脱した捜索は、この排除法則を主張する典型的な土俵。ただし排除のハードルは高く『重大な違法』が要件。だからこそ、捜索された側がその場で異議を述べ、違法性の証拠を残しておくことが、後の排除主張の成否を分ける

間違えやすい点 AI による整理

  • 「逮捕状があるなら、家中どこでも捜索されて当然」と思い込んでいる人が多い。違う。逮捕状は人を捕まえる令状であって、物を捜す令状ではない。捜索が許されるのは220条の『逮捕の現場』に限られ、その枠を超えた捜索は、逮捕状があっても違法になる
  • 『令状なしの捜索は違法』とは知っていても、その例外がどれだけ広く使われているかを知る人は少ない。現行犯・緊急逮捕・通常逮捕、そのすべてで令状なし捜索が日常的に行われている。例外の方が、むしろ現場の標準運用になっている
  • 『自分は被疑者じゃないから関係ない』という問いの立て方が、そもそも危うい。同居人・同乗者・その場に居合わせた客として『逮捕の現場』にいれば、あなたの私物や身体も捜索の波及範囲に入りうる。法律は『誰が被疑者か』ではなく『どこが現場か』で線を引く
比較の観点この条文ほかの条文
令状の要否220条:令状不要(逮捕に随伴する無令状処分)218条:裁判官の差押・捜索・検証令状が必要
210条:緊急逮捕は逮捕後に逮捕状を事後請求
場所的範囲『逮捕の現場』に限定、随伴する直接支配領域令状に記載された場所・物に限定
逮捕の現場(220条を準用)
時間的範囲逮捕に随伴する時点令状の有効期間内
逮捕後『直ちに』逮捕状を請求
覆せる手段現場逸脱なら違法収集証拠排除、緊急逮捕で逮捕状不発なら還付(2項)令状の記載範囲を超える執行は違法
緊急逮捕の要件(210条)を欠けば捜索全体が違法に波及

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第130条・第131条

台湾も逮捕・拘禁時の附帯捜索(130条)を令状なしで認め、被疑者の身体・所持品・直接支配する場所に限定する点で日本の『逮捕の現場』法理と類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제216조

韓国も体逮捕の現場での令状なし押収・捜索・検証を認め、事後に令状を請求する仕組み(217条)を備える点で日本と構造が近い

ドイツ
StPO § 102・§ 105 Abs. 1

ドイツは被疑者の捜索を § 102で認め、原則裁判官の命令を要するが、急速を要する場合(Gefahr im Verzug)は検察・警察が無令状で実施できる

アメリカ
Chimel v. California, 395 U.S. 752 (1969)

米国は逮捕に伴う捜索を被逮捕者の身体および直接の支配領域(grabbing area)に限定し、無令状捜索の範囲を厳格に画する。日本の『逮捕の現場』法理の参照源に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 深夜、同居人が逮捕された。警察官は彼の部屋だけでなく、あなたの私物が入った共用リビングの棚まで開け始める。これは「逮捕の現場」か。同じ家でも、被疑者の支配が及ばない場所への捜索は争点になる。その場で「ここは私の専有スペースです」と告げた記録が、後の証拠排除の決め手になる
  • あなたが店先で万引きの現行犯として取り押さえられた。警察官はその場でカバンを開け、中身を全部出す。これは220条で適法。だが、離れた自宅まで令状なしで捜索に来たら、それは「現場」を超えている。逮捕地点と捜索場所の距離が、適法と違法を分ける
  • 緊急逮捕で部屋を捜索され、ノート PC を押収された。だが後日、逮捕状の請求が裁判官に却下された。このとき押収物は『直ちに還付』しなければならない(220条2項)。返ってこなければ、それ自体が違法だ
  • もし、あなたの逮捕の数分前に、警察が「これから捕まえるから」と先に部屋を捜索し始めたら、それは適法か。逮捕に着手する前の捜索が許されるかは、実務上、解釈が分かれている。着手の時点を争えるのは、勾留が決まる最初の数日が勝負だ
  • 知人が覚醒剤所持で逮捕され、あなたの車に同乗していた。警察は『逮捕の現場』として、あなたの車内まで捜索する。あなたは車の所有者で被疑者ではない。第三者の物への捜索がどこまで及ぶか、その場で異議を述べ、何を押収されたか記録することが、後の争いの土台になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず提示された令状の種類を確認。『逮捕状』だけなら、捜索できるのは『逮捕の現場』に限られる2. 捜索が始まったら、別室・別フロア・別建物など『現場』を超える範囲に及んでいないか観察し、超えていれば『そこは逮捕の現場ではない』とその場で告げ、可能なら録音・メモ3. 押収された物は品目・場所・時刻を記録し、押収目録の交付を求める(刑事訴訟法120条) 4. 緊急逮捕なら、逮捕状が事後に出たか必ず確認。出なければ押収物は還付されるべき5. 弁護人に早期相談し、違法収集証拠排除の主張を組み立てる

訴えられた側:1. 逮捕の現場での捜索自体は拒めないが、黙秘権は行使し、捜索の範囲と押収物を冷静に記憶2. 捜索が現場の範囲を逸脱していないか、押収物が事件と無関係なものまで含んでいないかを後で弁護人に伝える3. 緊急逮捕の場合、逮捕の適法性(210条の要件)と令状請求の有無が、捜索全体の適法性に波及する4. 違法な捜索で得られた証拠は、公判で証拠能力の排除を求める。第一審の段階で争うのが鉄則

時効(請求できる期限):220条の捜索・差押え・検証自体に特定の期限はないが、緊急逮捕(210条)の場合、逮捕後『直ちに』逮捕状を請求しなければならず、得られなければ差押物は『直ちに』還付される(220条2項)。違法収集証拠排除の主張は、原則として第一審の証拠調べの段階までに行う必要がある(最新の運用をご確認ください)

学説

通説(時間的・場所的接着説):220条の『逮捕の現場』とは、逮捕行為に時間的・場所的に接着した直接の支配領域を指すとする。逮捕の前後関係や、被疑者の支配が及ばない第三者の専有空間への波及については学説が分かれ、現場の範囲を限定的に解する立場が有力に主張されている。

逮捕着手前の捜索に関する学説対立:逮捕に着手する前の捜索が220条で許されるかについて、逮捕に現実に着手することを要するとする立場と、逮捕が客観的に確実であれば足りるとする立場が対立する。実務上、着手時点の認定が証拠排除の争点となる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:第二次大戦後の占領下で現行刑事訴訟法が全面改正・制定され、憲法35条の令状主義を前提に、その例外として逮捕に伴う無令状の差押え・捜索・検証を定める220条が設けられた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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