刑事訴訟法 第367条
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前条の規定は、刑事施設にいる被告人が上訴の放棄若しくは取下げ又は上訴権回復の請求をする場合にこれを準用する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第367条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第367条の条文原文は「前条の規定は、刑事施設にいる被告人が上訴の放棄若しくは取下げ又は上訴権回復の請求をする場合にこれを準用する。」で始まります。
- 刑事訴訟法第367条は第一章 通則に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第367条の前の条は刑事訴訟法第366条です。
- 刑事訴訟法第367条の次の条は刑事訴訟法第368〜371条です。
- 刑事訴訟法第367条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第367条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第367条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/367
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法367条は、在監被告人の上訴の放棄・取下げ・上訴権回復の請求に発信主義を準用し、書面を刑事施設の長に差し出した日を提出日とみなすと定める。
Q · 勾留中でも、控訴を取り下げる書面は刑務官に渡せば間に合うの?
渡した日が提出日。塀の中では発信主義で守られます
刑事訴訟法367条により、在監中の被告人が上訴の放棄・取下げ・上訴権回復の請求をする場合、前条366条の発信主義が準用されます。書面を刑事施設の長またはその代理者に差し出した日が、裁判所への提出日とみなされます。外にいる人が郵便の到達日で判断されるのと違い、塀の中では差出日で守られるため、上訴期間の最終日でも施設の担当者に手渡せば間に合います。ただし上訴の放棄・取下げは、一度差し出すと撤回できず、同じ事件で二度と上訴できません(361条)。
解説
勾留中に有罪判決を受けた。控訴したいが、塀の中では郵便も自由に出せず、裁判所の窓口にも行けない。ここで効いてくるのが本条だ。前条(366条)は、在監被告人が上訴の申立書を刑事施設の長またはその代理者に差し出せば、その日に裁判所へ提出したものとみなすと定めている。367条は、その発信主義の特則を、上訴の放棄、上訴の取下げ、そして上訴権回復の請求にまで広げる。つまり、控訴を取り下げる、あるいは一度逃した上訴権の回復を求める、こうした締切に追われる行為のすべてについて、あなたが書面を施設の長に手渡した瞬間に時計が止まる。外にいる人間が郵便の到達日で判断されるのと違い、塀の中のあなたは差出日で守られる。この一日の差が、争えるかどうかを分ける。
法的な位置づけ
刑事訴訟法367条は、在監被告人が上訴の放棄、上訴の取下げ、または上訴権回復の請求を行う場合について、前条366条の発信主義を準用する規定である。これらの書面を刑事施設の長またはその代理者に差し出した時点で、裁判所に提出されたものとみなされ、到達主義の例外として在監者の手続アクセスを保障する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.控訴期間の残り日数を確認する 判決宣告の翌日から控訴は14日(刑事訴訟法373条)。在監中はまず残り日数を正確に数え、最終日と差出ルートを把握する
- 2.上訴・放棄・取下げ・回復請求の書面を作成する 本人が控訴申立書、上訴取下書、または上訴権回復請求書を作成する。回復請求の場合は『事由が止んだ日』を示す記載を含める
- 3.刑事施設の長またはその代理者に差し出す 完成した書面を拘置所長・刑務所長またはその代理者(担当の刑務官)に手渡す。367条が準用する発信主義により、差し出した日が裁判所への提出日とみなされる。受領の事実を記録に残す
- 4.弁護人と内容を相談する/弁護人を選任する 差し出す前に弁護人と相談し、感情や周囲の説得で即断しない。弁護人がいなければ当番弁護士・国選弁護人の選任を急ぐ
- 5.上訴権回復は起算点の証拠を保全する 回復請求は事由が止んだ日から起算する(363条)。いつ判決を知ったか、施設内の通知記録・接見記録など起算点を示す資料を確保する
よくある質問 AI による整理
Q1上訴権回復とは何ですか?
自分の責任ではない事由で上訴期間を過ぎてしまった場合に、改めて上訴を認めてもらう手続です(刑事訴訟法362条)。拘禁中の通知遅延などが典型場面です。
Q2拘置所から控訴する方法は?
本人が控訴申立書を作成し、刑事施設の長またはその代理者に差し出します。367条が準用する発信主義により、差し出した日が裁判所への提出日になります。
Q3在監者の上訴の発信主義とは何ですか?
塀の中の被告人については、書面が裁判所に到達した日ではなく、刑事施設の長に差し出した日を提出日とみなす特則です。366条が定め、367条が放棄・取下げ・回復請求に準用します。
Q4上訴の放棄と取下げの違いは何ですか?
放棄は判決後・上訴前に上訴する権利自体を放棄すること、取下げは一度した上訴を撤回することです。いずれも361条により同じ事件で再び上訴できなくなります。
Q5控訴の取下げはいつまでできますか?
控訴審の判決があるまでなら取り下げられます。ただし在監者は施設の長に書面を差し出した日に効力が生じ、その後の撤回は原則できません。
Q6上訴権回復請求の期間はどのくらいですか?
自己の責に帰すことができない事由が止んだ日から、上訴提起期間に相当する期間内です(刑事訴訟法363条)。控訴なら通常14日が目安になります。
Q7刑事施設の長に書面を出すとはどういう意味ですか?
拘置所長・刑務所長またはその代理者(担当の刑務官など)に書面を手渡すことです。366条・367条はこの差出日を裁判所への提出日とみなします。
Q8弁護人がいなくても控訴できますか?
できます。被告人本人が上訴申立書を作成し施設の長に差し出せば足ります。ただし当番弁護士や国選弁護人の選任を急ぎ、内容を相談するのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勾留中に控訴を取り下げたあと、やっぱり争いたくなったら撤回できますか?
原則できません。上訴の取下げや放棄は、施設の長に書面を差し出した時点で効力が生じ、しかも361条により、取下げや放棄をした者は同じ事件で二度と上訴できません。実務のポイント:勾留中は精神的に追い詰められ、家族や共犯者の説得で安易に取り下げる人が後を絶ちません。弁護人は「迷うならまず上訴して期間を確保し、後で取り下げる」順序を勧めます。先に放棄する選択だけが不可逆だからです。
Q2拘置所で判決の連絡が遅れて控訴期間を過ぎたら、もう諦めるしかないですか?
諦める必要はありません。自分の責任ではない事由で期間内に上訴できなかった場合、上訴権回復の請求ができます(刑事訴訟法362条)。本条により、その請求書も施設の長に差し出した日で判断されます。実務のポイント:「事由が止んだ日」の起算点(363条)が争点になります。いつ判決を知ったか、施設内の通知記録や接見記録が決め手になるので、気付いた瞬間に日付と経緯をメモし、すぐ請求書を出すことが回復の成否を分けます。
間違えやすい点 AI による整理
- 「上訴は裁判所に届いて初めて成立する」という前提で締切を逆算している人が多い。だが在監者については、その問いの立て方自体がずれている。本条が準用する発信主義では、裁判所への到達日ではなく、施設の長へ差し出した日が基準になる。外の常識で締切を読むと、本来間に合うはずの行為を諦めてしまう
- 「上訴権回復はほぼ認められない例外措置」と思われがちだが、拘禁中の通知遅延のように本人に落ち度のない遅れは、むしろ回復が認められる典型場面である。塀の中で起きた遅延こそ、この制度が想定している状況だ
- 上訴を取り下げられること自体は知っていても、その不可逆性の深刻さを軽く見ている人が多い。361条により、取り下げた者は同じ事件で二度と争えない。勾留中の一時の判断が、人生の残りを確定させてしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する行為 | 367条:上訴の放棄・取下げ・上訴権回復の請求 | 366条:在監被告人の上訴の申立て 361条:放棄・取下げ後の効果(再上訴) |
| 主な効果 | 366条の発信主義を準用(差出日=提出日) | 差し出した日を上訴期間内の上訴とみなす 放棄・取下げをした者は同一事件で再上訴不可 |
| 在監者への意味 | 締切に追われる撤回系の行為も差出日で確定 | 最終日でも施設の長に手渡せば間に合う 一度の判断が不可逆的に権利を失わせる |
他国ではどう定めているか 4 か国
在監所の被告が上訴期間内に監所長官へ上訴書状を提出すれば期間内の上訴とみなす。撤回等にも準用され、日本の366・367条と同趣旨
재소자에 대한 특칙として、교도소長 등에 제출한 날을 기준으로 삼는 점で日本と構造が近い
拘禁中の被告人は施設所在地の区裁判所書記課の調書に申立て・表示をすることができ、機関へのアクセスを保障する点で機能が類似
prison mailbox rule。本人訴訟の被収容者の上訴通知は刑務所当局に交付した時点で提出されたとみなす。発信主義と同じ発想
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勾留中に第一審で実刑判決。控訴期間は14日しかない。残り2日、接見の予定も合わず、自分で控訴の意思を書面にした。これを刑務官に渡せば間に合うのか? 答えはイエス。367条が準用する発信主義により、手渡した日が提出日になる。郵便が裁判所に届く日を待つ必要はない
- あなたは勾留中、家族の説得で控訴を取り下げる書面を施設の長に提出した。だが数日後、有利な新証拠が見つかった。もう遅い。361条により、取下げをした者は同じ事件で二度と上訴できない。差し出した瞬間の重みを、本条の発信主義が静かに確定させている
- 判決の通知が拘置所内で滞り、気付いたときには控訴期間を過ぎていた。あなたの落ち度ではない。上訴権回復の請求書を施設の長に手渡せば、その日付で救済の手続が動き出す
取るべき行動
被害を受けた側:1. 勾留中の本人が上訴または上訴権回復を望むなら、まず控訴期間(判決宣告の翌日から14日、刑事訴訟法373条)の残り日数を確認する2. 本人が自分で上訴申立書や上訴権回復請求書を作成し、刑事施設の長またはその代理者に差し出す。これで差出日が提出日になる(本条が準用する366条の発信主義) 3. 弁護人がいれば接見で書面作成を支援、いなければ当番弁護士・国選弁護人の選任を急ぐ4. 上訴権回復は事由が止んだ日から上訴期間相当の期間内(363条)。通知が遅れた記録など、起算点を示す証拠を残す
訴えられた側:1. 上訴の放棄・取下げを施設の長に差し出すと、その日に効力が生じる(本条準用の発信主義)。撤回は原則できない2. 放棄・取下げをした者は同じ事件で二度と上訴できない(361条)。新証拠や量刑への不満が後から出ても手遅れになる3. 差し出す前に必ず弁護人と相談し、感情や周囲の説得で即断しない4. 迷うなら、まず上訴して期間を確保し、後から取り下げる方が安全だ。先に放棄する不可逆性は、先に上訴する可逆性より重い
時効(請求できる期限):控訴・上告の提起期間は判決宣告の翌日から14日(刑事訴訟法373条、上告は414条で準用)。上訴権回復の請求は、自己の責に帰することができない事由が止んだ日から上訴提起期間に相当する期間内(同363条)。いずれも本条の準用により、刑事施設の長への差出日で期間内かを判断する(最新の改正状況をご確認ください)。
学説
通説:367条は前条366条の発信主義を、上訴の放棄・取下げ・上訴権回復の請求にまで準用する規定であり、身体拘束により裁判所への直接のアクセスを欠く在監被告人について、到達主義による不利益を回避し手続的平等を確保する趣旨と理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、在監被告人の上訴関係手続について発信主義の準用規定として整備された。
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