刑事訴訟法 第359条
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検察官、被告人又は第三百五十二条に規定する者は、上訴の放棄又は取下をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第359条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第359条の条文原文は「検察官、被告人又は第三百五十二条に規定する者は、上訴の放棄又は取下をすることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第359条は第一章 通則に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第359条の前の条は刑事訴訟法第358条です。
- 刑事訴訟法第359条の次の条は刑事訴訟法第360条です。
- 刑事訴訟法第359条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第359条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第359条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/359
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法359条は、検察官・被告人・第352条所定の者が上訴の放棄または取下げをできると定める。いずれも361条により撤回できず、同一事件で再上訴はできない。
Q · 控訴を取下げたら、やっぱり争いたくなっても元に戻せないの?
原則として撤回できず再上訴も不可です
刑事訴訟法359条により、検察官・被告人・第352条所定の者は上訴の放棄または取下げができます。ただし361条により、放棄・取下げをした者はその事件について更に上訴できず、撤回も原則認められません。判決はそのまま確定へ向かいます。さらに360条の2により、死刑または無期の拘禁刑を言い渡す判決に対する上訴放棄は認められていません。動揺した数日間の判断が取り返しのつかない結果を招くため、期限内に弁護人と量刑の見込みを精査することが重要です。
解説
有罪判決を受けた夜、「もう争っても勝てない、早く服役して終わらせたい」と弁護人に告げる。あるいは検察官が控訴したと聞いて絶望し、こちらも争う気力を失う。刑事訴訟法359条は、検察官・被告人、そして352条で抗告できる第三者が、上訴を「放棄」したり「取下げ」たりできると定める。放棄は控訴・上告を申し立てる前にその権利を捨てること、取下げはいったん申し立てた上訴を引っ込めることだ。あなたが知っておくべき核心は、この一回の決断が事実上取り返しがつかないという点にある。361条により、放棄や取下げをした者は、その事件について二度と上訴できない。判決確定は早まり、刑の執行が始まる。動揺した数分間の判断、あるいは誰かに促されてサインした一枚の書面が、控訴審で量刑が下がる可能性も、無罪を勝ち取る最後のチャンスも、永久に閉ざす。だからこそ、放棄・取下げには厳格な方式と特則が用意されている
法的な位置づけ
刑事訴訟法359条は上訴の放棄および取下げを定める規定であり、検察官、被告人、第352条所定の者が、上訴申立て前にその権利を放棄し、または申立て後の上訴を取下げできる旨を規定する。両者は上訴審の係属を当事者の意思で終了させる処分行為として位置づけられ、第361条の再上訴禁止と一体で機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.まず控訴期間を正確に確認する 上訴提起期間は裁判の告知日の翌日から14日(刑訴法373条)。判決直後に取下げを口にせず、まず最終日がいつかを確認し、決断を期限ぎりぎりまで保留する
- 2.弁護人と量刑の見込みを精査する 控訴審で量刑が下がる可能性、未決勾留日数の算入、無罪主張の余地を弁護人と具体的に検討する。感情ではなく見込みに基づいて続けるか手放すかを判断する
- 3.重大事件は放棄禁止を確認する 死刑または無期の拘禁刑の判決なら、360条の2により上訴放棄はそもそもできない。確定を急ぐ発想自体が通らないことを理解し、争う機会を放棄しない
- 4.それでも放棄・取下げる場合は効果を書面で確認 361条により二度と争えず撤回も原則不可であることを、弁護人立会いのもと書面で確認してから署名する。方式(刑事訴訟規則)を満たしているかも点検する
- 5.圧力下での放棄なら経緯を記録する 家族や共犯者の圧力、誤解の下で放棄を迫られている場合は、その場で署名せず面会記録・手紙など経緯を残す。真意に基づかない放棄は後から効力を争える余地がある
よくある質問 AI による整理
Q1上訴の放棄とは何ですか?
上訴を申し立てる前に、控訴・上告の権利そのものを捨てる行為です。刑訴法359条が根拠で、放棄すると361条によりその事件について二度と上訴できなくなります。
Q2控訴の取下げはいつまでできますか?
取下げは上訴審に係属している間にできます。一方、放棄は控訴期間(告知翌日から14日)内に行います。いずれも361条で再上訴は不可となります。
Q3上訴の放棄と取下げの違いは何ですか?
放棄は上訴を申し立てる前に権利を捨てること、取下げはいったん申し立てた上訴を引っ込めることです。効果はどちらも再上訴禁止(361条)で共通します。
Q4検察官も控訴を取下げできますか?
できます。359条は検察官も放棄・取下げの主体としています。検察官が量刑不当で控訴後に取下げると、判決は確定へ向かいます。
Q5控訴取下げの書面の方式は決まっていますか?
方式を欠く放棄・取下げは効力を争えます。手続細目は刑事訴訟規則に定められており、形式面の不備があれば後から無効を主張できる余地があります。
Q6上訴を放棄すると刑はいつ確定しますか?
放棄・取下げにより上訴期間の進行が止まり判決は確定します。確定すると刑の執行が始まり、未決勾留から受刑の段階へ移行します。
Q7第352条に規定する者とは誰ですか?
判決に対し抗告できる第三者を指します。被告人・検察官以外でも一定の利害関係者が放棄・取下げの主体となり得る前提を359条が示しています。
Q8控訴を取下げた後に再審はできますか?
再上訴(361条で禁止)と再審は別制度です。確定判決に重大な誤りがあれば再審請求の余地は残りますが、要件は極めて厳格です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1一回控訴を取り下げちゃったんですけど、やっぱり争いたいです。撤回できますか?
原則としてできません。刑訴法361条により、上訴の放棄または取下げをした者は、その事件について更に上訴することができず、取下げ自体の撤回も認められないのが原則です。判決はそのまま確定へ向かいます。実務のポイント:ただし放棄・取下げが脅迫されたものや、内容を理解しないままなされた『真意に基づかないもの』だった場合、判例上その効力を争える余地があります。鍵は経緯を示す証拠。取下げた直後の面会記録や手紙が残っているかどうかで、撤回不能の壁を崩せるかが決まります
Q2死刑判決を受けて、もう疲れたから控訴なんてしたくないんですが、放棄できますか?
できません。刑訴法360条の2により、死刑または無期の拘禁刑(2025年6月施行の改正で懲役・禁錮を統合)を言い渡す判決に対する上訴放棄は認められていません。本人が望んでも、重大事件では争う機会が制度的に保障されます。実務のポイント:これは『被告人を救うための強制』です。極限状態の被告人が絶望から命を諦めるのを防ぐため、国家があえて自由を制限している。逆に言えば、軽い罪なら自由に確定させられるのに重大事件ほど縛られる、この反比例構造を知らないと制度の意図を読み違えます
間違えやすい点 AI による整理
- 「控訴を取下げても、気が変わったらまた控訴し直せる」と思っている人がいるが、これは完全な誤りだ。361条により、放棄・取下げをした者はその事件について二度と上訴できない。撤回も原則認められない。あなたが軽く考えている「とりあえず取下げ」は、判決を確定させる最終操作である
- 上訴放棄は本人がいつでも自由にできると思われがちだが、放棄の重大さを知っているか否かで意味が変わる。最高裁判例は、放棄が任意かつ真意に基づくものでなければ無効となりうるとしている。「無理やりサインさせられた」「内容を理解していなかった」放棄は、後から効力を争える余地が残る。問題は、それを立証する証拠が手元にあるかだ
- 「重い判決ほど早く諦めたほうが楽だ」と感じる人は多いが、法はその直感を逆方向に縛る。死刑・無期という最も重い判決こそ、360条の2で放棄が禁止される。軽い罪なら自由に確定させられるのに、命がかかった事件では国家があなたに「もう一度考えろ」と争う機会を強制する。重さと自由度が反比例するこの構造を知らないと、制度の意図を読み違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行為の時期 | 359条:放棄は申立て前、取下げは係属中 | 373条:上訴提起は告知翌日から14日以内 361条:放棄・取下げ後はもはや上訴不可 |
| 主体 | 359条:検察官・被告人・352条所定の者 | 351条:上訴権者の原則 360条:代理人・弁護人による放棄・取下げ |
| 制限・禁止 | 359条:原則として放棄・取下げ自由 | 360条の2:死刑・無期判決は放棄禁止 361条:放棄・取下げ後の再上訴禁止 |
| 効果 | 359条:上訴審係属を当事者の意思で終了 | 361条:撤回不能・確定へ 373条:期間徒過でも確定(争わなければ) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も上訴権の捨棄(353条)と上訴の取下げ(354条)を区別し、再度の上訴を認めない点で日本と構造が近い
韓国も上訴の放棄・取下げを定め、再上訴を禁止する。死刑・無期に対する放棄制限の発想も類似する
ドイツは Rechtsmittelverzicht(放棄)と Rücknahme(取下げ)を規定。一定の協議手続の下での放棄の効力が議論される
米国では上訴の自発的取下げ(voluntary dismissal)として扱われ、有罪答弁合意における上訴権放棄条項とも関連する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 第一審で実刑判決。弁護人から「控訴しても結論は変わらないでしょう」と言われ、被告人は早く確定させて服役したいと取下げを口にする。だが控訴審は量刑だけを争う余地が残っていることも多い。取下げた瞬間に361条で再上訴の道は閉じる。本当に勝てないのか、量刑不当の主張は尽くしたのか、判断は数日では足りない
- もしあなたが死刑判決を受けて、絶望のあまり「控訴なんてしたくない、早く終わらせてくれ」と願ったとしたら? それは通らない。刑訴法360条の2により、死刑または無期の拘禁刑(2025年6月施行の改正で懲役・禁錮を統合)の判決に対する上訴放棄は認められていない。本人がどれだけ望んでも、重大事件では争う機会が制度的に残される
- 控訴期間はあと3日。被告人が拘置所にいる間に、家族や共犯者から「お前が控訴したらこっちにも累が及ぶ」と圧力がかかる。焦って放棄の書面にサインすれば、再考の余地はない。期限ギリギリの放棄ほど、後で「あれは本意ではなかった」という争いを生む
- 検察官が量刑不当を理由に控訴してきた。被告人側は争う気でいたが、検察官が突然その控訴を取下げる。これも359条の場面だ。検察の取下げで判決は確定へ向かう。相手の一手が、あなたの想定していた控訴審のシナリオを一日で消す
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが上訴を取下げ・放棄しようとしている被告人側なら、まず控訴期間(告知翌日から14日)を正確に確認し、最終日まで決断を保留する2. 弁護人と「控訴審で量刑が下がる可能性」「未決勾留日数の算入」「再審との違い」を具体的に検討、感情ではなく見込みで判断する3. 死刑・無期の判決なら360条の2で放棄はそもそもできない、確定を急ぐ発想自体が通らない4. それでも取下げるなら、361条で二度と争えないこと、撤回が原則不可であることを書面で確認してから署名する
訴えられた側:1. 検察官が控訴し、その後取下げる動きを見せたら、確定が早まることを前提に量刑・執行のスケジュールを弁護人と確認2. あなた自身の放棄・取下げが家族や共犯者の圧力で迫られているなら、その場で署名せず、面会記録など経緯を残す3. すでに脅迫や誤解の下で放棄してしまった場合、真意に基づかない放棄として無効を争える余地があるため、直ちに弁護人に相談4. 放棄・取下げは方式(360条の3等の書面要件)を欠けば効力を争える、形式面も必ず点検する
時効(請求できる期限):上訴提起期間は裁判の告知日の翌日から14日(控訴につき刑訴法373条、上告にも準用)。放棄はこの期間内、取下げは上訴審に係属している間にできる。放棄・取下げをすれば361条により再上訴は不可、起算点を一日でも誤れば取り返しがつかない(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:上訴の放棄・取下げは当事者の処分権に基づく訴訟行為であり、任意かつ真意に基づくことを要する。361条の撤回不能効果は法的安定性のためのものだが、脅迫・錯誤など真意を欠く場合には例外的に効力を争える余地が認められる
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