医療法 第4条
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- 国、都道府県、市町村、第四十二条の二第一項に規定する社会医療法人その他厚生労働大臣の定める者の開設する病院であつて、地域における医療の確保のために必要な支援に関する次に掲げる要件に該当するものは、その所在地の都道府県知事の承認を得て地域医療支援病院と称することができる。
- 一他の病院又は診療所から紹介された患者に対し医療を提供し、かつ、当該病院の建物の全部若しくは一部、設備、器械又は器具を、当該病院に勤務しない医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療従事者(以下単に「医療従事者」という。)の診療、研究又は研修のために利用させるための体制が整備されていること。
- 二救急医療を提供する能力を有すること。
- 三地域の医療従事者の資質の向上を図るための研修を行わせる能力を有すること。
- 四厚生労働省令で定める数以上の患者を入院させるための施設を有すること。
- 五第二十一条第一項第二号から第八号まで及び第十号から第十二号まで並びに第二十二条第一号及び第四号から第九号までに規定する施設を有すること。
- 六その施設の構造設備が第二十一条第一項及び第二十二条の規定に基づく厚生労働省令並びに同項の規定に基づく都道府県の条例で定める要件に適合するものであること。
- 2.都道府県知事は、前項の承認をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
- 3.地域医療支援病院でないものは、これに地域医療支援病院又はこれに紛らわしい名称を付けてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第4条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第4条の条文原文は「国、都道府県、市町村、第四十二条の二第一項に規定する社会医療法人その他厚生労働大臣の定める者の開設する病院であつて、地域における医療の確保のために必要な支援に関…」で始まります。
- 医療法第4条は第一章 総則に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第4条の前の条は医療法第3条です。
- 医療法第4条の次の条は医療法第4条の2です。
- 医療法第4条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第4条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第4条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法4条は、紹介患者への医療、救急医療、地域の医療従事者の研修などの要件を満たす病院が、都道府県知事の承認を得て地域医療支援病院と称することができると定める。
Q · 「地域医療支援病院」って普通の大きな病院と何が違うの?
要件を満たし知事の承認を受けた地域の拠点病院のこと
医療法4条により、紹介患者の受入れと外部の医師への施設開放、救急医療、地域の医療従事者向け研修、一定数以上(省令で原則200床)の病床などの要件を満たした病院だけが、都道府県医療審議会の意見を聴いたうえで都道府県知事の承認を受け、この名称を使えます。規模の大小ではなく、かかりつけ医を支える役割を担う病院として指定される点が普通の病院との違いです。無承認での名称使用は3項で禁止されています。
解説
大病院の受付で「紹介状はお持ちですか」と聞かれ、持っていないと答えた瞬間、診察代とは別に7,000円以上の特別料金がかかる。この仕組みが適用される病院の一つが、医療法4条の「地域医療支援病院」である。国や自治体、社会医療法人などが開設し、紹介患者の受入れ、救急対応、地域の医師向け研修、原則200床以上の入院施設、外部の医師にも設備を使わせる体制、という条件をそろえた病院だけが、都道府県知事の承認(都道府県が正式に認める決定)を得てこの名称を名乗れる。この病院の役割は、あなたを最初から最後まで診ることではない。かかりつけ医から紹介された患者を受け入れ、治療が落ち着けば地域のクリニックへ戻す(逆紹介)ための拠点である。この構造を知っていれば、「退院したら近所の医院へ」と言われても見捨てられたとは受け取らない。紹介状1枚で出費も待ち時間も変わる。
法的な位置づけ
地域医療支援病院とは、医療法4条に基づき、紹介患者に対する医療提供、施設・設備の地域の医療従事者との共同利用、救急医療の提供、地域の医療従事者の研修、厚生労働省令で定める数以上の入院施設などの要件を満たし、都道府県医療審議会の意見聴取を経て都道府県知事の承認を受けた病院をいう。かかりつけ医を後方から支援する地域医療の拠点として位置付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1地域医療支援病院とは何ですか?
医療法4条に基づき、紹介患者の受入れや救急医療、地域の医師向け研修などの要件を満たし、都道府県知事の承認を受けた地域の拠点病院です。
Q2地域医療支援病院の承認要件は?
紹介患者への医療と施設の共同利用体制、救急医療の能力、研修能力、省令で定める数以上の病床、法定の施設と構造設備の適合が必要です(医療法4条1項)。
Q3地域医療支援病院は何床以上ですか?
医療法4条1項は病床数を厚生労働省令に委ねており、医療法施行規則で原則200床以上とされています。最新の規定はe-Govで確認してください。
Q4地域医療支援病院は誰が承認しますか?
病院の所在地の都道府県知事が承認します。知事は承認の前に、都道府県医療審議会の意見を聴かなければなりません(医療法4条2項)。
Q5地域医療支援病院の承認は取り消されることがありますか?
あります。承認後に要件を欠くに至った場合などには、都道府県知事が承認を取り消すことができます(医療法29条)。
Q6承認を受けずに地域医療支援病院と名乗ると違法?
違法です。医療法4条3項は、地域医療支援病院でない病院がこの名称や紛らわしい名称を付けることを禁じており、罰則の対象になります。
Q7逆紹介とはどういう意味ですか?
大病院で治療が落ち着いた患者を、紹介元や地域のかかりつけ医へ戻すことです。地域医療支援病院は紹介と逆紹介の流れを担う役割があります。
Q8地域医療支援病院を開設できるのは誰ですか?
国、都道府県、市町村、社会医療法人のほか、厚生労働大臣の定める者です(医療法4条1項)。開設主体の範囲も承認の前提となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1紹介状なしで行ったら7,000円取られたんですけど、これ違法じゃないんですか?
違法ではない。200床以上の地域医療支援病院(医療法4条)や特定機能病院では、健康保険法上の選定療養として紹介状なしの初診に定額負担を求めることが制度化されている(金額は最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:救急搬送、公費負担医療の対象者、同じ病院の他科からの紹介など、徴収しなくてよい場合が通知で定められている。窓口で「免除要件に当たりませんか」と尋ねるだけで扱いが変わることがある
Q2近所の病院が地域医療支援病院かどうか、どうやって調べればいいですか?
承認するのは都道府県知事(医療法4条1項)なので、都道府県の医療政策担当部署の Web サイトに承認病院の一覧が載っている。全国の医療機関情報を検索できる公的な医療情報ネットでも確認できる。実務のポイント:病院の Web サイトの「病院概要」ページに紹介率・逆紹介率が掲載されていることが多い。逆紹介率が高い病院は、治療後に地域のクリニックへ戻す体制が整っているということであり、通院を続けるうえでの目安になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「大きい病院ほど最初から行くべきだ」と考える人は多いが、法律は逆の流れを想定している。地域医療支援病院は紹介患者と救急医療のための拠点であり、紹介状なしの初診には健康保険法上の選定療養として特別料金が上乗せされる。直接行くことは禁止されていないが、制度上は最もお金と時間がかかるルートである
- 病院の看板に「地域医療支援病院」とあっても、それは「設備が豪華」という意味ではない。紹介患者の受入れ、救急対応、地域の医療従事者向け研修といった地域への貢献を知事が承認した肩書きである。要件を欠けば承認は取り消されうる(医療法29条)。病院の格付けではなく、担っている役割の指定だと捉えると見え方が変わる
- 病院が勝手に名乗っても問題ないだろうと考えがちだが、3項は承認を受けていない病院が同じ名称や紛らわしい名称を使うことを禁じており、違反には罰則がある。患者が肩書きを信頼して病院を選ぶ以上、偽の看板は地域医療全体の信用を損なう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の目的 | 医療法4条:かかりつけ医を支援する地域医療の拠点 | 医療法4条の2:高度の医療の提供・開発・研修を担う特定機能病院 医療法4条の3:臨床研究の中核を担う臨床研究中核病院 |
| 承認権者 | 都道府県知事(都道府県医療審議会の意見聴取) | 厚生労働大臣(社会保障審議会の意見聴取) 厚生労働大臣(社会保障審議会の意見聴取) |
| 中心的な要件 | 紹介患者の受入れ・施設の共同利用・救急医療・地域研修 | 高度医療の提供・開発・評価・研修 特定臨床研究の計画・実施・支援体制 |
| 名称の独占 | 無承認での名称使用を禁止(4条3項) | 無承認での名称使用を禁止(4条の2第3項) 無承認での名称使用を禁止(4条の3第3項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療区域の区分と分級医療を定め、転診を経ずに上位の病院を受診すると部分負担が加算される。紹介による費用差という点で日本と発想が近い
韓国は高度医療を担う上級総合病院を保健福祉部長官が指定し、紹介を前提とする段階的な受診体系をとる。日本の特定機能病院に近い位置付け
ドイツは州の病院計画で病院の役割を定め、開業医が病院の病床を使って自分の患者を診る Belegarzt 制度があり、日本の共同利用要件と発想が近い
フランスは公立病院を地域単位の病院グループ(GHT)に組織し、地域での医療提供を連携させる。個別病院の承認ではなくグループ化で役割分担を図る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 3日前から続く腹痛で、家から一番近い大きな総合病院へ直接行った。会計で初診料とは別に「選定療養費7,700円」と書かれている。その病院が200床以上の地域医療支援病院なら、紹介状がないだけで生じる上乗せであり、ぼったくりではない。前日に近所の内科で紹介状をもらっていれば払わずに済んだ
- 手術が終わって1週間、主治医から「次からは紹介元のクリニックで経過を見てもらいます」と言われたら、見放されたことになるのか? そうではない。地域医療支援病院は逆紹介までが仕事であり、患者を抱え込み続けること自体が役割に反する。検査データは紹介元へ引き継がれる
- あなたが開業医なら話が変わる。あなたの患者を地域医療支援病院へ入院させ、あなた自身がその病院へ出向いて一緒に診る「共同利用」は、4条1項1号が病院側に求める体制である。高額な MRI を自院で買わなくても、紹介すれば検査を任せられる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 会計で特別料金を請求されたら、明細の「選定療養費」の項目と、その病院が地域医療支援病院または特定機能病院に当たるかを確認する2. 救急搬送や、公費負担医療の対象など、徴収が免除される場合に当たらないか窓口で確認する3. 今後の通院に備え、かかりつけ医から紹介状をもらう4. 病院の説明に納得できなければ、都道府県の医療安全支援センターに相談する(最新の運用をご確認ください)
訴えられた側:1. 開設者・管理者の立場で承認を維持するには、紹介率・逆紹介率の実績、救急受入れ、研修実施の記録を毎年の業務報告書(医療法12条の2)に向けて整えておく2. 要件を欠くおそれがあれば、取消しを受ける前に都道府県と協議する3. 承認取消しは行政処分(役所が直接下す決定)なので、不服があれば審査請求や取消訴訟で争える4. 院内掲示や Web サイトで承認前の名称を使わないよう確認する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。承認取消し等の処分に不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)第三次医療法改正 地域医療支援病院制度を創設し、かかりつけ医を支援する拠点病院の承認制度を設けた(施行は平成10年)。以後の改正回数・内容は人的検証が必要
- 平成18年(2006年)第五次医療法改正 社会医療法人制度の創設に伴い、開設主体に社会医療法人が明記されたとみられる(要確認)
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:第三次医療法改正により地域医療支援病院制度を創設。かかりつけ医を支援する拠点病院を都道府県知事が承認する仕組みを設けた(平成10年施行)
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