医療法 第5条の2
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- 厚生労働大臣は、第七条第一項に規定する臨床研修等修了医師の申請に基づき、当該者が、医師の確保を特に図るべき区域(第三十条の四第六項に規定する区域その他厚生労働省令で定める区域をいう。以下同じ。)における医療の提供に関する知見を有するために必要な経験その他の厚生労働省令で定める経験を有するものであることの認定をすることができる。
- 2.厚生労働大臣は、前項の認定をしたときは、認定証明書を交付するものとする。
- 3.厚生労働大臣は、第一項の認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、その認定を取り消すことができる。
- 一医師がその免許を取り消され、又は医業の停止を命ぜられたとき。
- 二偽りその他不正の手段により第一項の認定を受けたことが判明したとき。
- 三罰金以上の刑に処せられたとき。
- 4.第一項の認定及びその認定の取消しに関して必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第5条の2は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第5条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、第七条第一項に規定する臨床研修等修了医師の申請に基づき、当該者が、医師の確保を特に図るべき区域(第三十条の四第六項に規定する区域その他厚生労働省…」で始まります。
- 医療法第5条の2は第一章 総則に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第5条の2の前の条は医療法第5条です。
- 医療法第5条の2の次の条は医療法第6条です。
- 医療法第5条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第5条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第5条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/5_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法5条の2は、臨床研修等修了医師が医師少数区域等で省令所定の経験を積んだ場合に、厚生労働大臣が申請に基づき認定し、認定証明書を交付する制度を定める。
Q · 医師少数区域で働いた経験って、国に認定してもらえるの?
申請すれば認定され、一部病院の院長要件にもなる
医療法5条の2により、臨床研修を終えた医師が医師少数区域など省令で定める区域で必要な経験(原則6か月以上とされる)を積み、申請すると、厚生労働大臣が「医師少数区域経験認定医師」として認定し、認定証明書を交付します。この認定は一部の地域医療支援病院の管理者要件と結び付いています。一方、医業停止や罰金以上の刑などを理由に取り消されることがあります。
解説
医師不足の地域で働いた経験は、以前は履歴書の一行にすぎなかった。医療法5条の2はその経験を、国が証明する資格に変えた。臨床研修を終えた医師が申請すると、厚生労働大臣は「医師少数区域経験認定医師」として認定し、認定証明書を交付する。認定の対象になるのは、第30条の4第6項に定める医師少数区域など、厚生労働省令で定める区域での一定期間の勤務経験である。期間は省令で定められ、現在は原則6か月以上とされている(最新の改正状況をご確認ください)。この認定は、一部の地域医療支援病院で院長になるための条件にもなっている。つまり、若いうちに地方で働くかどうかが、20年後に病院を率いる資格があるかどうかにつながる。もう一つ見落とされやすいのは第3項である。医業停止の処分を受けたときだけでなく、罰金以上の刑に処せられたときも、大臣は認定を取り消すことができる。医療とは関係のない交通違反で罰金刑を受けた場合も、この「罰金以上」に入る。苦労して手に入れた資格は、診療室の外での行動によっても失われうる。
法的な位置づけ
医師少数区域経験認定医師制度とは、医療法5条の2に基づき、厚生労働大臣が臨床研修等修了医師の申請により、医師の確保を特に図るべき区域における医療提供に必要な経験を有することを認定し、認定証明書を交付する制度である。医師偏在対策として平成30年改正で創設され、取消事由は同条3項に限定列挙されている。
よくある質問 AI による整理
Q1医師少数区域経験認定医師とは?
医療法5条の2に基づき、医師少数区域などで一定期間勤務した臨床研修修了医師を、厚生労働大臣が申請により認定する制度上の医師です。
Q2医師少数区域経験認定医師の申請方法は?
勤務先の管理者から勤務実績の証明を受け、省令で定める様式により厚生労働大臣に申請します。認定されると認定証明書が交付されます。
Q3医師少数区域での勤務は何か月必要?
期間は厚生労働省令で定められ、現在は原則6か月以上とされています。改正で変わる可能性があるため最新の省令を確認してください。
Q4医師少数スポットでの勤務も認定対象になる?
本条は第30条の4第6項の区域に加え「その他厚生労働省令で定める区域」も対象とし、都道府県が定める医師少数スポットも含まれうるとされています。
Q5認定医師の認定は取り消される?
医師免許の取消し・医業停止、不正の手段による認定、罰金以上の刑の3つの場合に、厚生労働大臣は認定を取り消すことができます(本条3項)。
Q6認定医師でないと院長になれない?
全ての病院ではありません。医療法10条と省令により、一部の地域医療支援病院の管理者に認定医師であることが求められています。
Q7専門研修中の地方勤務も認定の経験に数えられる?
要件を満たす区域・期間であれば数えられる場合があります。ただしプログラムの配置と区域指定が合うかは個別に確認が必要です。
Q8認定証明書を紛失したらどうする?
認定に関する手続の細目は政令・省令で定められています。再交付の可否や手続は厚生労働省の案内で確認するのが確実です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認定を取らないと、医者として何か困ることってありますか?
普段の診療には影響しません。本条の認定は申請に基づく任意の制度であり、医業をするための資格ではありません。影響が出るのは、一部の地域医療支援病院の管理者になるときです。この要件は医療法10条と省令によって、一定の時期以降に臨床研修を始めた医師に適用されます。実務のポイント:管理職の要件は、候補者を選ぶ段階ではじめて気付かれることが多いものです。30代で院長を目指すことを決めてから地方勤務をやり直すのは、現実には難しくなります。
Q2スピード違反で罰金を払ったら、認定がなくなるんですか?
反則金を納めて終わる軽い違反は刑罰ではないため、本条3項3号の「罰金以上の刑」には当たりません。一方、赤切符の対象になる違反や酒気帯び運転で罰金刑が確定すると、この号に当たります。ただし取消しは「できる」という規定なので、必ず取り消されるわけではありません。実務のポイント:同じ罰金刑が確定すると、医師法7条に基づく行政処分の審議の対象にもなりえます。認定と免許の両方に影響が出るおそれを考えると、略式命令に応じるかどうかは弁護士と慎重に判断すべきです。
Q3医師少数区域って、どこで調べればいいんですか?
都道府県は、医療法30条の4に基づく医療計画(医師確保計画)で医師少数区域を定めています。本条1項は、この区域と省令で定める区域を認定の対象にしています。実務のポイント:区域の指定は二次医療圏の単位で行われます。ほかに、医師少数区域でなくても局所的に医師が足りない「医師少数スポット」が定められることもあります。区域の指定は計画の見直しで変わるため、勤務を始めた時点で対象区域だったかどうかを記録しておくと安心です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「地方勤務の認定は、手当が少し増える程度のおまけだ」と見られがちだが、それは実態より軽い見方である。認定は、一部の地域医療支援病院で院長になるための条件と結び付いている。対象の病院で院長職を目指す医師にとって、認定がないことは、候補から外れる理由になりうる
- 認定を守るために気を付けるのは医療ミスや医道審議会の処分だけ、という前提がそもそも狭い。第3項第3号の「罰金以上の刑」は犯罪の種類を限っていない。私生活での酒気帯び運転や暴行事件で罰金刑を受けた場合も含まれる。ただし取消しは「できる」と書かれた裁量規定であり、罰金刑を受ければ必ず取り消されるわけではない
- 医師本人から見れば、認定は自分の努力を証明するものである。一方、法律から見れば、医師の地域偏在を解消するための政策の道具である。そのため要件や効果は省令で変わりうるし、取消事由も公益の観点から定められている。この違いを意識しておかないと、制度改正のときに予定が崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 医療法5条の2:医師個人の医師少数区域経験の認定 | 医療法10条:病院の管理者要件(一部の地域医療支援病院は認定医師) 医療法30条の4:医療計画・医師少数区域の設定 |
| 判断主体 | 厚生労働大臣(申請に基づく認定) | 病院の開設者(管理者の選任) 都道府県(医療計画の策定) |
| 医師への影響 | 認定証明書の交付、取消しのリスク | 認定がなければ対象病院の院長候補から外れうる 勤務地が対象区域に当たるかを左右する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は医療網計画と医療資源不足地域への奨励で偏在に対応する。個々の医師の地方勤務経験を国が認定する制度は置いていない
韓国は兵役代替の公衆保健医師を農漁村に配置する強制色の強い仕組みで、日本の任意認定による誘導とは手法が異なる
ドイツの一部の州は医学部入学枠と将来の地方勤務義務を結び付けており、入口段階で誘導する点が日本と異なる
米国は医師不足地域での勤務と引き換えに奨学金や学資ローン返済を支援する経済的インセンティブ型である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 医局から「半年、県北の病院に行ってくれ」と打診された。断るのは簡単だ。ただ、その6か月が将来の院長候補の条件を満たすかどうかは、派遣先が医師少数区域に当たるかどうかで決まる。返事をする前に、都道府県の医療計画で区域指定を確認しておきたい
- 認定医師になって3年目、飲み会の帰りに酒気帯び運転で検挙され、略式命令で罰金刑を受けたら、どうなるか。医療とは関係のない事件でも「罰金以上の刑」に当たり、大臣は認定を取り消すことができる。反則金で済む軽い違反とは扱いがまったく違う
- 勤務実績を少し長めに書いて申請した同僚がいる。「不正の手段」による認定と分かれば取り消される。取消しの記録は、医師としての信用にも響く
- 後期研修の配属希望の締切まであと2週間。医師少数区域での勤務は、専門医プログラムと組み合わせて積める場合と積めない場合がある。両方を同時に満たせるかどうか、プログラム責任者に今週中に確認しないと、配属が決まってから組み直すのは難しい
取るべき行動
被害を受けた側:認定の申請が認められなかった場合や、認定を取り消された場合の手順:1. 理由が書かれた通知を保管し、勤務期間や区域の要件、取消事由のどれが問題にされたのかを特定する2. 取消しの前に聴聞または弁明の機会があれば、勤務実績の資料や処分の経緯を出して、取り消す必要はないと主張する3. 取消しや不認定は行政処分(役所が個人に直接下す具体的な決定)に当たる可能性が高い。通知に書かれた不服申立ての方法と期限を確認し、審査請求(上級の行政機関に見直しを求める手続)や取消訴訟を検討する
訴えられた側:不正な申請を疑われたり、刑事事件で取消しが問題になったりした場合の手順:1. 勤務記録、給与明細、派遣命令書などの客観的な資料をすぐに集め、申請内容が事実だったことを示せるようにする2. 刑事事件では、罰金以上の刑になるかどうかが分かれ目になる。起訴猶予や不起訴を目指して、早いうちに弁護士に相談する3. 取消しは「できる」と定めた裁量処分なので、事件の経緯、反省、地域医療への貢献を書面で示し、取り消すべきでないと主張する
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。取消しや不認定の処分に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う。ただし、通知に書かれた救済手段の説明を必ず優先して確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)医療法及び医師法の一部を改正する法律 医師偏在対策の一つとして、医師少数区域経験認定医師制度を新設した。令和2年(2020年)4月1日に施行された。その後の改正で引用条項が変わったかどうかは、人による検証が必要である
改正の年表
- 1.平成30年(2018年) 新設:医療法及び医師法の一部を改正する法律により、医師偏在対策の一環として医師少数区域経験認定医師制度を新設。令和2年(2020年)4月1日施行
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