医療法 第6条の21
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医療事故調査・支援センターの役員若しくは職員又はこれらの者であつた者は、正当な理由がなく、調査等業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第6条の21は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第6条の21の条文原文は「医療事故調査・支援センターの役員若しくは職員又はこれらの者であつた者は、正当な理由がなく、調査等業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。」で始まります。
- 医療法第6条の21は第二節 医療事故調査・支援センターに置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第6条の21の前の条は医療法第6条の20です。
- 医療法第6条の21の次の条は医療法第6条の22です。
- 医療法第6条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/6_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法6条の24は、医療事故調査・支援センターの役職員と元役職員が、正当な理由なく調査等業務で知った秘密を漏らすことを禁じる。退職後も義務は続く。
Q · 医療事故調査・支援センターに話した家族の事情は、外に漏れないの?
漏らせません。センター職員には刑事罰付きの守秘義務があります
医療法6条の24により、医療事故調査・支援センターの役員・職員は、正当な理由なく調査等業務で知った秘密を漏らしてはなりません。この義務は退職後も続き、違反すれば医療法の罰則規定による刑事罰の対象になります。ただし義務を負うのはセンター側だけで、報告書を受け取った遺族や病院は本条の対象外です。裁判所の文書提出命令などが「正当な理由」に当たるかは解釈が分かれています。
解説
家族が病院で予期せぬ形で亡くなり、医療事故調査・支援センター(厚生労働大臣が指定する第三者機関で、現在は一般社団法人日本医療安全調査機構)に調査を頼むかどうか迷っている。そのとき多くの人が気にするのは、「病院側に筒抜けになるのではないか」「家族の事情が外に漏れるのではないか」ということだ。本条はその不安に答える条文である。センターの役員と職員は、調査で知った秘密を正当な理由なく漏らしてはならない。退職した後も同じである。つまり、在職中だけではなく一生続く口止め義務になる。覚えておくべき点は二つある。第一に、この義務がかかるのはセンターの人間であり、報告書を受け取ったあなた(遺族)ではない。第二に、違反すれば医療法の罰則規定によって刑事罰の対象になる。センターに話したことは、法律で鍵がかけられた箱に入る。そう知ったうえで、話す内容と出す資料を決めればよい
法的な位置づけ
医療法第6条の24は、医療事故調査・支援センターの役員若しくは職員又はそれらの地位にあった者に対し、正当な理由なく調査等業務に関して知り得た秘密の漏示を禁止する規定である。義務主体はセンター側に限定され、在職中・退職後を問わず適用され、違反には医療法上の罰則が科される。
手順
- 1.漏洩の事実を記録・保存する 漏れた内容、日時、媒体(記事、SNS、口頭)を時系列で記録し、画面のスクリーンショットと URL を保存する。第三者から聞いた場合は、誰からいつ聞いたかもメモしておく
- 2.センターに書面で事実確認を求める 医療事故調査・支援センターに対し、漏洩の疑いがある事実を示して、事実確認と内部調査を書面で求める。回答は書面で受け取り保管する
- 3.厚生労働省へ情報提供する センターを指定・監督する厚生労働省に、記録した事実とセンターの回答を添えて情報提供する。医療法上の監督権限を行使してもらう端緒になる
- 4.刑事告訴と損害賠償を弁護士と検討する 刑事告訴の可否と、民法709条・715条に基づく損害賠償請求を弁護士と組み立てる。刑事の公訴時効と民事の消滅時効を踏まえ、早めに相談する
よくある質問 AI による整理
Q1医療事故調査・支援センターとは?
医療法6条の15に基づき厚生労働大臣が指定する第三者機関です。予期せぬ死亡事故の報告を受け、病院や遺族の依頼で調査を行います。現在は一般社団法人日本医療安全調査機構が指定されています。
Q2医療事故調査センター 守秘義務 何条?
医療法6条の24です。センターの役員・職員とその経験者に、調査等業務で知った秘密を正当な理由なく漏らすことを禁じています。
Q3センター職員の守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。条文が「これらの者であつた者」を明記しているため、退職後も生涯にわたり義務が続きます。
Q4医療事故調査センターの職員が秘密を漏らしたら違法?
違法です。正当な理由のない漏示は本条違反となり、医療法の罰則規定による刑事罰の対象になります。民事上の損害賠償責任も別に生じえます。
Q5守秘義務の「正当な理由」とは?
一般に、法令に基づく開示や本人の同意がある場合などが想定されます。裁判所の文書提出命令が当たるかどうかは、実務上解釈が分かれています。
Q6病院も本条の守秘義務を負う?
本条の義務主体はセンターの役職員に限られます。病院側は本条ではなく、刑法134条や個人情報保護法など別の規律に従います。
Q7医療事故調査の報告書は誰に渡される?
センター調査の結果は、病院の管理者と遺族の双方に報告されます。本条はセンター側の漏示を禁じるもので、受け取った側の利用は制限しません。
Q8センター職員の秘密漏洩はどこに通報できる?
まずセンターへ書面で事実確認を求め、監督官庁である厚生労働省へ情報提供します。刑事告訴や弁護士を通じた損害賠償請求も選択肢です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1センターに調査を頼んだら、病院に家族のことを全部知られちゃいますか?
センター職員は、調査で知った秘密を正当な理由なく漏らせません(医療法6条の21の守秘義務規定)。報告書は遺族と病院の管理者の双方に渡りますが、再発防止を目的とした書き方になります。実務のポイント:依頼の段階で「報告書に記載してほしくない家族の事情」を明示して伝えておくと、記載の仕方に配慮されやすい。黙っていれば、必要な事実として淡々と書かれうる
Q2センターの報告書って、裁判で証拠に使えるんですか?
遺族が受け取った報告書を訴訟に使うことは、本条では禁じられていません。守秘義務がかかるのはセンター側だけです。一方、センターが持っている調査資料そのものを裁判所がどこまで提出させられるかは、実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:報告書は責任追及を目的としていないため、過失を直接認定する表現は避けて書かれています。そのまま証拠にするより、医療側の協力医の意見書と組み合わせて読むのが実務の定石だ
Q3センターを辞めた後、経験談として事例を講演で話すのもダメですか?
個別の事案を特定できる内容を話せば、退職者でも本条違反になりえます。条文は「これらの者であつた者」を明記しています。実務のポイント:センターが公表している匿名化済みの提言や事例集の範囲で話すのが安全圏だ。自分の記憶で細部を補った瞬間、公表資料から外れた「秘密」を話したことになりうる
間違えやすい点 AI による整理
- 「調査機関に話したことは、どうせ裁判で相手方に使われる」と思って、センターに事情を話すのをためらう遺族や医療者は多い。実際は逆で、センター職員には刑事罰付きの守秘義務がかかっている。制度はもともと責任追及ではなく再発防止を目的に設計されている。ただし、裁判所の文書提出命令などがこの条文の「正当な理由」に当たるかどうかは、実務上、解釈が分かれている
- 守秘義務があるのは知っているが、「辞めたら終わり」だと考えている人が多い。本条は退職者も明文で対象にしており、期間の限定もない。十年後に講演のネタとして話した場合でも、個別事案を特定できれば違反になりうる
- 「秘密を守らなければならないのは遺族も同じ」と身構える遺族がいる。これは問いの立て方がずれている。本条で義務を負うのはセンターの役員と職員だけで、報告書を受け取った遺族に口止めをする規定ではない。遺族が縛られるとすれば、それは名誉毀損やプライバシー侵害といった一般の法理による
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も医療事故の説明・調解手続で得た情報の秘密保持を定め、責任追及と切り離した対話を促す設計をとる。条番号は要確認
韓国は医療紛争調停仲裁院の職員に秘密保持を課す。調停・仲裁機関である点で、再発防止目的の日本のセンターとは性格が異なる
米国は患者安全組織に提出された作業成果物を秘匿・証拠利用制限の対象とし、報告の率直さを確保する。証拠開示からの保護が日本より明文で強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母が手術の翌日に急死し、病院から「医療事故としてセンターに報告した」と説明された。あなたはセンター調査を依頼すべきか迷っている。依頼の前に一つだけ確かめておけばよい。センター職員があなたの家族の病歴や家庭の事情を外に漏らせば、それは法律違反になる
- もし、センターの元職員が退職後に出版した「医療事故の現場」という本に、特定できる病院名と症例が書かれていたらどうなる? 退職は免罪符にならない。本条は「これらの者であつた者」も対象にしている
- あなたはセンターの調査担当として、ある病院の院内調査報告書を読んだ。飲み会で知人の看護師から「あそこの病院の件、どうだったの」と聞かれる。その一言に答えた瞬間、あなたは罰則の射程に入る
- 病院の医療安全管理者であるあなたは、センターに院内の資料を出すよう求められた。出したくない気持ちは分かる。ただ、提出先のセンター側には法律上の守秘義務がかかっている。そのことを院内の説明に使えば、医師たちの抵抗はかなり和らぐ
- センター調査の報告書を受け取ってから2週間後、遺族であるあなたは、損害賠償請求のために弁護士へ報告書を見せたい。本条の守秘義務がかかるのはセンター側だけであり、遺族であるあなたが報告書をどう使うかを本条は禁じていない。弁護士への相談は時効と並行して進める必要があるので、迷っている時間は長くない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩が疑われたら、漏れた内容・日時・媒体(記事、SNS、口頭)を記録し、スクショと URL を保存する2. センターに書面で事実確認と調査を求める3. 監督官庁である厚生労働省に情報提供する(医療法上の報告徴収・改善命令の端緒になる) 4. 刑事告訴を検討する。並行して、民法709条・715条による損害賠償請求を弁護士と組み立てる
訴えられた側:1. 漏らした情報が「秘密」に当たるか(公知の事実か、個人や病院を特定できる情報か)を検討する2. 開示が法令上の義務や本人の同意に基づく場合は「正当な理由」を主張する3. 講演や論文で使ったのであれば、非識別化の程度を示す資料を集める4. 刑事手続に進みそうなら早めに弁護人を選任し、被害者との示談を検討する
時効(請求できる期限):守秘義務自体に期限はなく、退職後も続く。違反した場合の罰則(医療法の罰則規定、拘禁刑または罰金)の公訴時効は、法定刑に応じて刑事訴訟法250条で決まり、原則3年(最新の改正状況をご確認ください)。民事の損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
学説
一般的理解:本条の「正当な理由」には、法令に基づく開示や本人の同意がある場合が含まれると一般に解される。裁判手続における調査資料の提出がこれに当たるかは、制度目的である再発防止との関係で見解が分かれる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により、医療事故調査制度の一環として新設。平成27年(2015年)10月1日施行。
- 医療法 第6条の10病院管理者のセンターへの事故報告義務
- 医療法 第6条の15医療事故調査・支援センターの指定
- 医療法 第6条の17遺族・管理者の依頼によるセンター調査
- 医療法 第72条守秘義務違反の罰則(現行効力を要確認)
- 刑法 第134条医師等の秘密漏示罪、並行する守秘規律
- 個人情報の保護に関する法律 第27条個人データの第三者提供の制限
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