医療法 第6条の22
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- 医療事故調査・支援センターは、調査等業務の一部を医療事故調査等支援団体に委託することができる。
- 2.前項の規定による委託を受けた医療事故調査等支援団体の役員若しくは職員又はこれらの者であつた者は、正当な理由がなく、当該委託に係る業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第6条の22は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第6条の22の条文原文は「医療事故調査・支援センターは、調査等業務の一部を医療事故調査等支援団体に委託することができる。」で始まります。
- 医療法第6条の22は第二節 医療事故調査・支援センターに置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第6条の22の前の条は医療法第6条の21です。
- 医療法第6条の22の次の条は医療法第6条の23です。
- 医療法第6条の22には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の22 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第6条の22(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/6_22
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法6条の25は、医療事故調査・支援センターが調査業務の一部を支援団体に委託できると定め、委託先の役員・職員には退職後も続く守秘義務を課している。
Q · 医療事故の調査って、センター以外の人がカルテを見ることもあるの?
ある。外部団体に委託でき、委託先は退職後も守秘義務を負う
医療法6条の25第1項により、医療事故調査・支援センターは調査等業務の一部を、医師会・大学病院・学会などの医療事故調査等支援団体に委託できます。そのため、委託先の医師や職員が資料を読む可能性があります。同条2項は、委託先の役員・職員に加え、その地位を離れた者にも、正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らすことを禁じています。守秘義務は委託終了後・退職後も続きます。
解説
病院で家族が予期せぬ亡くなり方をしたとき、その経緯を第三者が調べる仕組みが日本にはある。2015年に始まった医療事故調査制度で、中心にいるのは厚生労働大臣が指定する医療事故調査・支援センターだ。ただし、センターがすべてを自前で調べるわけではない。本条1項により、センターは調査の一部を、医師会・大学病院・学会などの「医療事故調査等支援団体」に委託できる。つまり、あなたの家族のカルテを読み込むのは、センターの職員ではなく外部団体の医師かもしれない。そこで2項がある。委託先の役員・職員は、辞めた後も、業務で知った秘密を正当な理由なく漏らしてはならない。医療界は狭く、同業者の噂話になりやすい。この仕組みを知っていれば、遺族は誰が資料を読むのかを問い、医療者は調査にどこまで話すかを判断できる。
法的な位置づけ
医療法第6条の25は、医療事故調査制度において、医療事故調査・支援センターが調査等業務の一部を医療事故調査等支援団体に委託する権限と、委託先の役員・職員およびその地位を離れた者に課される守秘義務を定める規定である。守秘義務は正当な理由がある場合を除いて免除されず、委託の終了後や退職後も存続する。
よくある質問 AI による整理
Q1医療事故調査等支援団体とは?
医療事故の調査を支援する医師会・大学病院・学会などの団体です。院内調査を手伝うほか、医療法6条の25によりセンターから調査業務の一部を委託されることがあります。
Q2医療事故調査・支援センターとはどこですか?
厚生労働大臣が指定する民間法人で、医療事故の報告を受けて整理・分析し、遺族や医療機関の依頼を受けて調査します。国の機関そのものではありません。
Q3医療事故調査の守秘義務はいつまで続く?
期限はありません。医療法6条の25第2項は「これらの者であつた者」も対象としており、委託終了後や退職後も、正当な理由なく秘密を漏らすことは禁じられます。
Q4医療事故調査の委託先の職員も守秘義務の対象?
対象です。条文は役員だけでなく「職員」も明記しています。事務職員が調査資料を外部に渡す行為も、正当な理由がなければ本条違反になります。
Q5医療事故調査の情報漏えいは違法?
委託業務で知った秘密を正当な理由なく漏らせば医療法6条の25第2項違反で、罰則の対象となりえます。医師であれば刑法134条の秘密漏示罪も問題になります。
Q6医療事故調査の委託先は教えてもらえる?
条文上、遺族へ委託先を通知する義務は定められていません。調査依頼時に委託の有無と団体名を書面で質問し、書面で回答をもらうのが実務的です。
Q7医療事故調査の資料を学会で発表できる?
個人も施設も特定できないよう十分に匿名化されていれば、秘密の漏えいに当たらないと考える余地があります。特定できる形での発表は本条違反のおそれがあります。
Q8医療事故調査の委託は法律で認められている?
認められています。医療法6条の25第1項が、センターは調査等業務の一部を医療事故調査等支援団体に委託できると明記しています。全部の丸投げは想定されていません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1センターに調査を頼んだら、うちの家族のカルテって誰が見るんですか?
センターの職員に加え、本条1項によって業務の一部を委託された医師会・大学病院・学会などの医師や職員が見る可能性があります。その人たちは本条2項の守秘義務を負います。実務のポイント:委託先の団体名は、聞かなければ説明されないこともあります。依頼時に書面で尋ね、回答も書面でもらっておくと、後から調査体制を検証するときの足場になります
Q2調査に関わった医師が学会で症例として発表したら、アウトですか?
委託業務で知った秘密を「正当な理由がなく」漏らせば、本条2項違反です。十分に匿名化され、個人も施設も特定できない形なら、秘密の漏えいに当たらないと考える余地はあります。ただし、どこまで伏せれば足りるかは事例ごとの判断です。実務のポイント:地方の症例は、病院の規模・日付・術式の三つがそろうだけで施設が特定されやすい。学会抄録の段階で気付く遺族もいます
Q3報告書って、病院を訴えるときに証拠に使えますか?
報告書は遺族にも交付されますが、制度の目的は再発防止であって、責任追及ではありません(医療法6条の17等)。訴訟でどこまで使えるかは、実務上も解釈が分かれています。実務のポイント:報告書は、個人の責任追及につながる書き方を避けて作られる傾向があります。訴訟を視野に入れているなら、カルテの開示請求や証拠保全を別に進めておくのが定石です
間違えやすい点 AI による整理
- 「医療事故の調査は国の機関が直接やる」と思われがちだが、センターは民間の一般社団法人であり、さらに調査の一部を外部の医療団体へ委託できる。実際に資料を読んで意見を書くのは、同じ地域・同じ専門分野の医師であることも多い
- 守秘義務は知っていても、それが委託期間の終了後や本人の退職後まで続くことはあまり知られていない。条文は「これらの者であつた者」も対象に含めている。「もう辞めたから話してもいい」は通らない
- 「調査報告は病院の責任を決めるためのもの」という前提で動くと、判断を誤る。本制度の目的は医療安全、つまり再発防止であり、責任追及ではない。ただし、報告書が民事訴訟で証拠として使われるかについては、実務上も議論が分かれている。証拠集めだけを目的に申し立てても、期待どおりの資料は出てこない可能性がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 守秘義務を負う者 | 医療法6条の25:委託を受けた支援団体の役員・職員とその退任者・退職者 | 医療法6条の21(要確認):センター自身の役員・職員とその退任者・退職者 刑法134条:医師・薬剤師・弁護士など列挙された職業の者 |
| 支援団体の立場 | センターから調査等業務の一部を受託する | センター業務には委託でのみ関与 医療法6条の11:医療機関の院内調査に対する支援を行う |
| 規律の中心 | 業務の外部委託の許容と委託先の情報封じ込め | センター内部の情報管理 院内調査の実施と、支援団体への支援要請 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も重大医療事故の調査と再発防止を制度化し、関係者の守秘を定める。日本と同じく責任追及ではなく再発防止を前面に出している
韓国は医療紛争調停仲裁院が鑑定と調停を担う。日本の制度より紛争解決・被害救済の色が強い
フランスは地域委員会(CRCI)と ONIAM が調停と無過失補償まで担う。日本の制度は補償を含まず、再発防止に特化している
米国は患者安全機構(PSO)に提出された安全情報を秘匿特権で保護し、訴訟での使用を制限する。日本は報告書の訴訟利用について明文規定がない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 手術の翌日に父が急変し、そのまま亡くなった。病院は「医療事故として報告した」と言う。数か月後、センターから届いた資料を見ると、地元の大学病院の医師が意見を書いていた。センターがその団体に業務を委託していたのだ。あなたが遺族として渡した日記や家族の証言も、その医師の手元に届いている
- 調査にかかわる外部委員を2年前に辞めた医師が、学会の懇親会で「あの病院の件、実は麻酔科が」と話し始めた。辞めていても守秘義務は残る。そう知っている聞き手なら、その場で話を止められる
- あなたは委託先の医師会で事務職員をしている。調査資料のコピーを、知り合いの記者に頼まれて渡してもよいか? 答えは明確に否。役員・研究者だけでなく「職員」も守秘義務の対象で、違反すれば刑事罰を受けうる
- 遺族としてセンターに調査を申し立てるかどうか、病院側の説明会から1週間以内に家族で決めなければならない。迷う理由の一つは「誰がこの情報を見るのか」。委託先まで守秘義務がかかっていると分かれば、判断材料が一つ増える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 病院から「医療事故として報告した」と言われたら、報告日と担当者を記録する2. センターへ調査を依頼するときは、委託の有無、委託先の団体名、調査者と病院の利害関係を書面で確認する3. 渡した資料の控えを必ず手元に残す4. 調査情報が外部で話されているのを知ったら、発言内容と日時をすぐに記録し、センターへの申入れや弁護士への相談につなげる
訴えられた側:1. 委託先の役員・職員であれば、調査資料の持ち出しや私用端末への保存をやめ、所属団体の情報管理規程を確認する2. 学会・勉強会で事例を話すときは、症例が特定されない形になっているかを事前に点検する3. 報道機関や当事者から接触があれば、個人では答えず、センターを窓口として回す4. 漏えいを疑われたら、「正当な理由」の有無を含め、早めに弁護士と整理する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。守秘義務は委託終了後・退職後も続く。守秘義務違反が罰則の対象となる場合、罰金刑または長期5年未満の拘禁刑にあたる罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。遺族が医療機関に損害賠償を請求する場合は、生命侵害として、損害と加害者を知った時から5年(民法724条の2)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)公布、平成27年(2015年)10月施行 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により、医療事故調査制度が創設され、センターの業務委託と委託先の守秘義務の規定が置かれたとみられる。条番号(6条の22か6条の25か)とその後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 新設:地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律により、医療事故調査制度が創設され、センターの業務委託と委託先の守秘義務の規定が置かれた。平成27年(2015年)10月施行。条番号の変遷は要確認。
- 医療法 第6条の10医療事故のセンターへの報告義務
- 医療法 第6条の11院内調査と支援団体への支援要請
- 医療法 第6条の17遺族等の依頼によるセンター調査(現行効力を要確認)
- 医療法 第6条の21センター役職員自身の守秘義務(現行効力を要確認)
- 医療法 第72条守秘義務違反の罰則(現行効力を要確認)
- 刑法 第134条医師等の秘密漏示罪との並存
- 個人情報の保護に関する法律 第27条委託先での個人データ取扱いの規律
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