医療法 第70条の20
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第六条の八第三項及び第四項、第六十三条第一項並びに第六十四条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。この場合において、第六条の八第三項及び第四項中「第一項」とあるのは「第七十条の二十において読み替えて準用する第六十三条第一項」と、第六十三条第一項中「都道府県知事は」とあるのは「認定都道府県知事(第七十条の八第三項に規定する認定都道府県知事をいう。以下この項及び次条において同じ。)は」と、「都道府県知事の」とあるのは「認定都道府県知事の」と、第六十四条中「都道府県知事」とあるのは「認定都道府県知事」と読み替えるものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第70条の20は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第70条の20の条文原文は「第六条の八第三項及び第四項、第六十三条第一項並びに第六十四条の規定は、地域医療連携推進法人について準用する。」で始まります。
- 医療法第70条の20は第三節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第70条の20の前の条は医療法第70条の19です。
- 医療法第70条の20の次の条は医療法第70条の21です。
- 医療法第70条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の20 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/70_20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第70条の20は、地域医療連携推進法人に報告徴収・立入検査・改善命令・業務停止命令の規定を準用し、その権限を法人を認定した認定都道府県知事に限定する。
Q · 地域医療連携推進法人に立入検査や業務停止命令ができるのは誰?
法人を認定した認定都道府県知事だけが行えます
医療法第70条の20は、医療法人向けの監督規定(63条1項、64条、6条の8第3項・第4項)を地域医療連携推進法人に準用し、「都道府県知事」を「認定都道府県知事」と読み替えています。そのため、法令・定款違反などの疑いがあるときの報告徴収と立入検査、違反を認めたときの改善命令、命令に従わない場合の業務停止命令や役員解任勧告は、いずれも法人を認定した知事が行います。連携の範囲が複数の県にまたがっていても、監督の窓口は一つです。
解説
条文を開いても、書いてあるのは「第六十三条第一項を準用する」「都道府県知事とあるのは認定都道府県知事と読み替える」という指示だけである。だが、この読み替えを最後までたどると、はっきりした監督の仕組みが見えてくる。複数の病院・介護施設などがまとまってつくる地域医療連携推進法人に対しても、普通の医療法人と同じ監督の手段が使えるということだ。まず、業務や会計が法令・定款に違反している疑いがあるとき、知事は報告を求め、職員に事務所への立入検査(役所の職員が現場に入って帳簿などを確認すること)をさせることができる(63条1項の準用)。違反を確認したときは、期限を決めて改善を命じ、従わなければ業務停止命令や役員解任の勧告に進む(64条の準用)。ここで押さえるべき点は、この権限を持つのが「認定都道府県知事」、つまり連携推進法人を認定した知事ひとりに限られることだ。連携の範囲が県境をまたいでいても、監督の窓口は一つである。そして立入検査をする職員は身分証明書を示さなければならず、この検査は犯罪捜査のためのものと解釈してはならない(6条の8第3項・第4項の準用)。検査の最初に何を確認すべきか分かっているかどうかで、その後の展開は大きく変わる
法的な位置づけ
医療法第70条の20は、地域医療連携推進法人に対する監督規定である。医療法人に関する報告徴収・立入検査(63条1項)、改善命令・業務停止命令・役員解任勧告(64条)、立入検査職員の身分証携帯および犯罪捜査目的の否定(6条の8第3項・第4項)を準用し、監督権者を認定都道府県知事と読み替える。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告を求める文書の内容を確定する 認定都道府県知事からの報告徴収文書を受け取ったら、対象事項、根拠条文、提出期限を確認し、社内の対応担当者を一人に決める。不明な範囲は担当課に書面で照会し、対象を正確に確定させる
- 2.対象事項の資料を整理して期限内に提出する 会計帳簿、共同購入や資金移動の記録、議事録など、疑いの対象となっている事項に関する資料を整理し、説明書面を添えて期限内に提出する。範囲外の資料まで出す必要はない
- 3.立入検査に立ち会い範囲を記録する 立入検査では、最初に検査職員の身分証明書の提示を求める。立会者を決め、閲覧・複写された帳簿や質問内容を時系列で記録しておく
- 4.改善命令を期限内に履行し証拠を残す 改善命令が出たら、改善計画を作成して期限内に実行し、実施状況を書面で報告する。業務停止命令や役員解任勧告は命令不履行が前提となるため、履行の証拠が最大の防御になる
- 5.不服があれば期間内に審査請求・取消訴訟を検討する 処分に不服があるときは、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、知った日から6か月以内に取消訴訟を検討する。行政法に詳しい弁護士に早めに相談する
よくある質問 AI による整理
Q1地域医療連携推進法人の監督官庁はどこですか?
法人を認定した都道府県知事(認定都道府県知事)です。医療法70条の20により、連携が複数の県にまたがっていても監督の窓口は一つにまとめられています。
Q2認定都道府県知事とは何ですか?
地域医療連携推進法人の認定をした都道府県知事のことです。医療法70条の8第3項で定義され、70条の20の監督権限もこの知事に集中しています。
Q3連携推進法人に立入検査が入るのはどんなときですか?
業務や会計が法令・定款に違反している疑いや、運営が著しく適正を欠く疑いがあるときです。医療法63条1項を準用した70条の20が根拠です。
Q4医療法の改善命令に従わないとどうなりますか?
期間を定めた業務の全部または一部の停止命令や、役員の解任勧告に進むことがあります(医療法64条の準用)。命令の履行記録を残すことが重要です。
Q5立入検査の職員に身分証明書を求めてもいいですか?
求めてよいです。医療法6条の8第3項の準用により、検査職員は身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があれば提示しなければなりません。
Q6連携推進法人の業務停止命令はいつまでに争えますか?
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)が原則です。
Q7参加法人も連携推進法人と一緒に検査されますか?
本条の対象は連携推進法人そのものです。参加する医療法人などには、それぞれの法人に対する監督規定が別に適用されます。
Q8県境をまたぐ連携推進法人はどの県が監督しますか?
法人を認定した県の知事が監督します。主たる事務所の所在地と認定元が一致しない場合もあるため、まず認定元の県を確認します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県から報告を求められたんですが、これって断れるんですか?
法令違反などの疑いを前提とした法律上の権限(63条1項の準用)なので、正当な理由なく拒めば、改善命令や業務停止命令へ進む判断材料になる。ただし、求められた範囲を超える資料まで出す義務があるわけではない。実務のポイント:最初の回答で対象事項を狭く正確に確定させておくと、後の立入検査の範囲も絞られやすい。
Q2立入検査で見つかった内容が、そのまま警察に渡ったりしませんか?
本条は、立入検査を犯罪捜査のためのものと解釈してはならないと定めている(6条の8第4項の準用)。検査を捜索の代わりに使うことは許されない。ただし、検査を通じて明らかになった事実が、別の手続で問題にされる可能性は残る。実務のポイント:行政調査で得た資料の刑事手続での扱いについては、実務上、解釈が分かれている。刑事責任のリスクが少しでもある事案では、検査の前に弁護士に同席を相談しておくべきである。
間違えやすい点 AI による整理
- 連携推進法人が監督されれば、参加している病院や医療法人もまとめて調べられると思われやすい。しかし本条で準用されるのは、連携推進法人そのものに対する報告徴収・立入検査・改善命令である。参加法人の運営には、それぞれ医療法人としての監督規定など別の根拠が適用される。どの法人に向けた権限なのかを取り違えると、提出すべき資料の範囲も、争い方も誤ることになる
- 立入検査を「任意の見学のようなもの」と軽く考えるのも、逆に「警察の捜索と同じ」と恐れすぎるのも、どちらも実態からずれている。これは行政上の監督権限であり、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない(6条の8第4項の準用)。つまり捜索令状の代わりにはならない。一方で、報告を拒んだり検査を妨げたりすれば、次の段階である改善命令・業務停止命令の判断材料になる。協力の範囲を見きわめるのが実務の要点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる法人 | 医療法70条の20:地域医療連携推進法人 | 医療法63条1項:医療法人 医療法64条:医療法人 |
| 監督権者 | 認定都道府県知事(読み替え) | 都道府県知事 都道府県知事 |
| 権限の内容 | 63条1項・64条・6条の8第3項第4項をまとめて準用 | 報告徴収・事務所への立入検査 改善命令、不履行時の業務停止命令・役員解任勧告 |
| 発動の前提 | 準用元の各要件に従う | 法令・定款違反の疑い、運営が著しく適正を欠く疑い 違反等の認定、命令不履行 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では医療機関ごとに報告義務と主管機関の検査が定められている。複数法人をまとめる連携推進法人に相当する制度はなく、監督の単位は個々の医療機関である
韓国も医療機関に対する報告命令・業務検査と是正命令を段階的に定める。監督主体は保健福祉部長官や市・道知事などに分散している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 連携推進法人の事務局に、県の医務課から「業務及び会計の状況について報告を求める」という文書が届いた。提出期限は二週間後。参加法人から集めた共同購入の資金の流れを説明できる資料が、まだどこにも一元化されていない。二週間でそろえられなければ、次の段階として立入検査が見えてくる
- スーツ姿の職員が二人、予告なしに事務所へやって来て「立入検査です」と告げた。まず身分証明書の提示を求めてよい。見せられない相手に、帳簿を開いて見せる義務はない
- 参加法人の理事長が連携推進法人の資金を私的に流用しているのではないか。職員として薄々気づいているあなたが、県に情報提供したらどうなるだろうか。違反の疑いがあれば、認定都道府県知事は報告徴収と立入検査に進むことができる。改善命令に従わなければ、業務停止命令や役員解任の勧告もありうる
取るべき行動
被害を受けた側:参加法人の職員や関係者として、連携推進法人の不正を疑っている場合:1. 会計資料や議事録など、疑わしい点の客観的な記録を手元に残す2. 通報先は認定都道府県知事、つまり法人を認定した県の医療担当部署である。所在地の県と違う場合があるので、認定元を先に確認する3. 通報者として不利益な扱いを受けるおそれがあれば、公益通報者保護法による保護の対象になりうるので、弁護士に相談する
訴えられた側:連携推進法人が監督を受ける側になった場合:1. 報告を求める文書の対象事項と期限を確認し、担当者を一人に決める2. 立入検査では身分証明書の提示を求め、検査の範囲を記録する3. 改善命令が出たら、期限内に改善を実行し、証拠を残す4. 処分に不服があるときは、審査請求や取消訴訟を検討し、行政法に詳しい弁護士に早い段階で相談する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。改善命令や業務停止命令などの処分を争う場合は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内に審査請求をする(行政不服審査法18条)。取消訴訟は、処分があったことを知った日から6か月以内である(行政事件訴訟法14条)。報告の求めについては、文書に書かれた期限が事実上の締切になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(行政調査論):報告徴収や立入検査は、拒否したときに不利益処分の判断材料となるなどの形で間接的に協力を促す行政調査と位置づけられる。直接の実力行使は認められず、刑事手続への流用は許されないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)医療法改正 地域医療連携推進法人制度の創設に伴い、第7章の関連条文とともに設けられたとみられる。その後の改正で準用条文や読み替え規定の文言が調整された可能性があり、改正の回数と内容は人的検証を要する
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法制定。医療法人の監督規定の原型が置かれた
- 2.平成27年(2015年) 改正:医療法改正で地域医療連携推進法人制度が創設され(平成29年4月施行)、医療法人の監督規定を準用する条文が整備された。現在の条番号と読み替え文言に至る改正経過は要確認
- 医療法 第63条医療法人への報告徴収・立入検査の本体
- 医療法 第64条改善命令・業務停止・解任勧告の本体
- 医療法 第6条の8身分証携帯と犯罪捜査目的の否定
- 医療法 第70条の8認定都道府県知事の定義規定
- 医療法 第70条の21監督の最終段階である認定取消し(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条不利益処分前の聴聞・弁明の手続
- 行政不服審査法 第18条改善命令等を争う審査請求期間
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