医療法 第70条の3
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- 都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該一般社団法人について医療連携推進認定をすることができる。
- 一医療連携推進業務(第七十条第二項に規定する医療連携推進業務をいう。以下この章において同じ。)を行うことを主たる目的とするものであること。
- 二医療連携推進業務を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有するものであること。
- 三医療連携推進業務を行うに当たり、当該一般社団法人の社員、理事、監事、職員その他の政令で定める関係者に対し特別の利益を与えないものであること。
- 四第七十条第一項第三号又は第四号に掲げる者が社員である場合には、同条第二項第三号に掲げる業務及び出資を行わない旨を定款で定めているものであること。
- 五医療連携推進業務以外の業務を行う場合には、医療連携推進業務以外の業務を行うことによつて医療連携推進業務の実施に支障を及ぼすおそれがないものであること。
- 六医療連携推進方針が前条第二項及び第三項の規定に違反していないものであること。
- 七医療連携推進区域を定款で定めているものであること。
- 八社員は、参加法人等及び医療連携推進区域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するために必要な者として厚生労働省令で定める者に限る旨を定款で定めているものであること。
- 九病院等を開設する参加法人等の数が二以上であるものであることその他の参加法人等の構成が第七十条第一項に規定する目的(次号及び第十一号イにおいて「医療連携推進目的」という。)に照らし、適当と認められるものとして厚生労働省令で定める要件を満たすものであること。
- 十社員の資格の得喪に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをする条件その他の不当な条件を付していないものであること。
- 十一社員は、各一個の議決権を有するものであること。ただし、社員総会において行使できる議決権の数、議決権を行使することができる事項、議決権の行使の条件その他の社員の議決権に関する定款の定めが次のいずれにも該当する場合は、この限りでない。
- 一社員の議決権に関して、医療連携推進目的に照らし、不当に差別的な取扱いをしないものであること。
- 二社員の議決権に関して、社員が当該一般社団法人に対して提供した金銭その他の財産の価額に応じて異なる取扱いをしないものであること。
- 十二参加法人等の有する議決権の合計が総社員の議決権の過半を占めているものであること。
- 十三営利を目的とする団体又はその役員と利害関係を有することその他の事情により社員総会の決議に不当な影響を及ぼすおそれがある者として厚生労働省令で定めるものを社員並びに理事及び監事(次号において「役員」という。)としない旨を定款で定めているものであること。
- 十四役員について、次のいずれにも該当するものであること。
- 一役員として、理事三人以上及び監事一人以上を置くものであること。
- 二役員のうちには、各役員について、その役員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が役員の総数の三分の一を超えて含まれることがないものであること。
- 三理事のうち少なくとも一人は、診療に関する学識経験者の団体の代表者その他の医療連携推進業務の効果的な実施のために必要な者として厚生労働省令で定める者であるものであること。
- 十五代表理事を一人置いているものであること。
- 十六理事会を置いているものであること。
- 十七次に掲げる要件を満たす評議会(第七十条の十三第二項において「地域医療連携推進評議会」という。)を置く旨を定款で定めているものであること。
- 一医療又は介護を受ける立場にある者、診療に関する学識経験者の団体その他の関係団体、学識経験を有する者その他の関係者をもつて構成するものであること。
- 二当該一般社団法人が次号の意見を述べるに当たり、当該一般社団法人に対し、必要な意見を述べることができるものであること。
- 三前条第二項第三号の目標に照らし、当該一般社団法人の業務の実施の状況について評価を行い、必要があると認めるときは、社員総会及び理事会において意見を述べることができるものであること。
- 十八参加法人等が次に掲げる事項(その定款に第七十条第二項第三号に掲げる業務及び出資を行わない旨を定めている一般社団法人については、イ、ロ及びホに掲げる事項を除く。)その他重要な事項を決定するに当たつては、あらかじめ、当該一般社団法人に意見を求めなければならないものとする旨を定款で定めているものであること。
- 一予算の決定又は変更
- 二借入金(当該会計年度内の収入をもつて償還する一時の借入金を除く。)の借入れ
- 三事業に係る重要な資産の処分
- 四事業計画の決定又は変更
- 五定款又は寄附行為の変更
- 六法人の合併又は分割
- 七目的たる事業の成功の不能その他の厚生労働省令で定める事由による解散又は事業の廃止
- 十九第七十条の二十一第一項又は第二項の規定による医療連携推進認定の取消しの処分を受けた場合において、第七十条の二十二第二項に規定する医療連携推進目的取得財産残額があるときは、これに相当する額の財産を当該医療連携推進認定の取消しの処分の日から一月以内に国若しくは地方公共団体又は医療法人その他の医療を提供する者であつて厚生労働省令で定めるもの(次号において「国等」という。)に贈与する旨を定款で定めているものであること。
- 二十清算をする場合において残余財産を国等に帰属させる旨を定款で定めているものであること。
- 二十一前各号に掲げるもののほか、医療連携推進業務を適切に行うために必要なものとして厚生労働省令で定める要件に該当するものであること。
- 2.都道府県知事は、医療連携推進認定をするに当たつては、当該都道府県の医療計画において定める地域医療構想との整合性に配慮するとともに、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第70条の3は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第70条の3の条文原文は「都道府県知事は、医療連携推進認定の申請をした一般社団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該一般社団法人について医療連携推進認定をすることができる。」で始まります。
- 医療法第70条の3は第一節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第70条の3の前の条は医療法第70条の2です。
- 医療法第70条の3の次の条は医療法第70条の4です。
- 医療法第70条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第70条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/70_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第70条の3は、地域医療連携推進法人の認定基準を定める。知事は基準に適合する一般社団法人を認定できるが、地域医療構想との整合性に配慮し医療審議会の意見を聴く必要がある。
Q · 地域医療連携推進法人は、基準を全部満たせば必ず認定されるの?
必ずではない。知事の裁量で、医療審議会の意見も聴く
医療法第70条の3第1項は、基準に適合すると認めるとき知事は認定を「することができる」と定めており、要件充足は必要条件にすぎません。さらに第2項により、知事は都道府県の医療計画で定める地域医療構想との整合性に配慮し、事前に都道府県医療審議会の意見を聴く必要があります。書類上の基準を満たしていても、地域の病床再編の方針と合わない連携は認定が見送られる余地があります。
解説
18項目の基準をすべて満たしても、知事は認定を「しなければならない」わけではない。条文の文言は「することができる」である。さらに第2項で、知事は地域医療構想(都道府県が定める、2025年以降の病床と機能の配置計画)との整合性に配慮し、都道府県医療審議会の意見を事前に聴く義務を負う。つまり、地域医療連携推進法人の認定には、要件審査と政策判断という二つの関門がある。書類を完璧に整えても、地域の病床再編の方針と逆向きの連携なら止まりうる。もう一つ重要なのは、この条文の大半が「定款で定めていること」を求めている点だ。議決権、利害関係者の排除、評議会の設置、参加法人が重要事項を決める前に意見を求める仕組み、取消時と解散時の財産の行き先。認定の時点で、法人の骨格がほぼ全部固められる。あなたが病院の事務長や理事として連携を検討しているなら、検討すべきは「連携するかどうか」より先に「定款のどの条項で自院の決定権をどこまで手放すか」である。
法的な位置づけ
地域医療連携推進認定とは、医療法第70条の3に基づき、都道府県知事が、医療連携推進業務を主たる目的とする一般社団法人について、経理的基礎、参加法人等の構成、議決権、役員、評議会、財産の帰属先等に関する基準への適合を審査し、地域医療構想との整合性と都道府県医療審議会の意見を踏まえて行う認定をいう。
よくある質問 AI による整理
Q1地域医療連携推進法人の認定基準とは?
医療法第70条の3が定める、一般社団法人が知事の認定を受けるための要件です。主たる目的、経理的基礎、参加法人等の構成、議決権、役員、評議会、財産の帰属先などが含まれます。
Q2地域医療連携推進法人の認定は誰がする?
都道府県知事です。知事は認定の前に、都道府県医療審議会の意見を聴き、医療計画で定める地域医療構想との整合性に配慮しなければなりません(医療法第70条の3第2項)。
Q3地域医療連携推進法人に必要な参加病院の数は?
病院等を開設する参加法人等が2以上であることが基準の一つです。加えて、参加法人等の構成が連携推進の目的に照らし適当と認められる省令の要件を満たす必要があります。
Q4地域医療連携推進法人の議決権は1社員1票?
原則は各社員1個の議決権です。ただし定款で別の定めを置く例外があり、その場合でも参加法人等の議決権の合計が総社員の議決権の過半を占める必要があります。
Q5地域医療連携推進法人の定款に必ず書くことは?
医療連携推進区域、社員の範囲、利害関係者を社員・役員としない旨、地域医療連携推進評議会の設置、参加法人等の意見聴取、取消時の財産贈与、残余財産の帰属先などです。
Q6地域医療連携推進法人が解散したら財産はどうなる?
清算時の残余財産は国、地方公共団体、医療法人など省令で定める者(国等)に帰属させる旨を定款で定める必要があります。参加法人に分配して回収する設計はできません。
Q7地域医療連携推進法人の認定が取り消されたら?
医療連携推進目的取得財産残額があれば、取消処分の日から1か月以内に、それに相当する額の財産を国等へ贈与する旨を定款で定めておく必要があります。
Q8地域医療連携推進法人は医療連携以外の事業もできる?
可能ですが、その業務によって医療連携推進業務の実施に支障を及ぼすおそれがないことが認定基準です。主たる目的はあくまで医療連携推進業務でなければなりません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地域医療連携推進法人って、株式会社の病院グループと何が違うんですか?
推進法人は一般社団法人で、医療法70条の3の基準を満たして知事の認定を受けた非営利の連携組織です。営利団体と利害関係のある者は社員・役員から外す定款規定が必要(第13号)で、解散時の残余財産も国等に帰属します(第17号)。実務のポイント:利益を出しても参加病院に配当として戻す仕組みではない。経営効率化の受け皿として期待すると、出口で思惑が外れる
Q2個人経営のクリニックでも参加できますか?
令和5年改正により、個人開業医等が参加しやすい類型が設けられ、第4号の定めにより、その場合は資金の貸付けなどの業務や出資を行わない旨を定款で定める必要があります(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:この類型では出資や資金貸付を使えない代わりに、参加法人が重要事項を決める前の意見聴取事項が一部除外される。縛りが軽くなるので、小規模クリニックにはむしろ入りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「基準を全部満たせば認定される」と考えがちだが、条文は「認定をすることができる」であり、第2項で地域医療構想への配慮と医療審議会の意見聴取が求められる。要件充足は必要条件にすぎず、十分条件ではない
- 社員の議決権は「1社員1票」が原則だと知っている人は多い。見落とされがちなのは、定款で傾斜配分できる例外の条件である。参加法人等の議決権合計が総議決権の過半を占めることが必要で、大病院が票を多く持つ設計はできても、参加法人以外の社員(大学、自治体など)が主導権を握る設計はできない
- 連携の悩みを「どの病院と組むか」で考えている理事会が多い。だが第10号は、社員資格の得喪に不当な条件を付けることを禁じている。都合のよい相手だけで固めて、後から来た地域の医療機関を理由なく締め出す設計は、認定段階で問題になりうる。本当の問いは「誰と組むか」ではなく、「誰に対して扉を開けたままにするか」だ
- 病院側から見れば推進法人は「経営効率化の道具」だが、法律から見れば地域医療の公益を担う器である。だからこそ取消時の財産は国・自治体・医療法人等へ贈与され、解散時の残余財産も参加法人には戻らない。この落差を知らずに資金を拠出すると、出口で回収できない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 医療法第70条の3:認定の基準と、知事による審査の手続 | 医療法第70条の2:認定の申請と医療連携推進方針の記載事項 医療法第70条の21:医療連携推進認定の取消し |
| 問題になる時期 | 法人設計から認定審査まで(定款案の作成段階が中心) | 申請書類を整えて知事に提出する段階 認定後に基準不適合などが生じた段階 |
| 財産への影響 | 取消時の贈与と残余財産の帰属先を定款であらかじめ定めさせる | 財産の帰属先は直接定めない(方針の記載事項が中心) 取消処分により定款上の贈与義務が発動する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関が医療区域と医療網計画で資源配分を行う。医療機関同士の連携組織を法人として認定する制度は置かれていない
ドイツは疾病金庫と医療提供者の契約による統合的医療提供で連携を進める。法人認定ではなく契約モデルである点が日本と異なる
フランスは医療協力グループ(GCS)という法人格ある協力組織を用意し、公私の医療機関の連携を制度化している
米国は Medicare の ACO 制度で、医療者グループが質と費用の目標を達成すれば節減分を共有する。成果連動型のインセンティブ設計である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 隣町の病院グループから「医療連携推進法人を一緒に作りませんか。医薬品の共同購入で年間数千万円浮きます」と誘われた。魅力的だが、定款には「参加法人は予算・事業計画などの重要事項について、事前に法人の意見を求める」という条項が入る。自院の経営判断に、他院が関与する経路が正式に開くことになる
- もし認定後に参加病院の一つが離脱し、病院等を開設する参加法人等が一つだけになったら、どうなる? 第9号の構成要件を欠くことになり、認定取消しの対象になりうる。取消しになれば、連携目的で取得した財産の残額を1か月以内に国・自治体・他の医療法人等へ贈与しなければならない
- 医療機器商社の役員と親族関係にある医師を、あなたの病院は推進法人の理事候補に推した。第13号の定款規定により、営利団体と利害関係を持つ者として厚生労働省令に該当すれば、役員にも社員にもなれない。候補者選定の段階で弾かれる
- 申請から半年、医療審議会で「地域医療構想の病床削減方針と合わない」という意見が出た。基準は満たしているのに認定が下りない。第2項の配慮義務と裁量の範囲内とされる余地がある
取るべき行動
被害を受けた側:(認定が下りない、または不利な条件を求められた申請側・参加予定側として)1. 不認定の理由を書面で確認し、どの号の基準か、第2項の地域医療構想や審議会意見の問題かを切り分ける2. 不認定は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)にあたるため、審査請求や取消訴訟の対象になりうる3. 構想との不整合が理由なら、連携計画を修正して再申請する方が現実的なことが多い4. 参加予定側なら、意見聴取事項の範囲と離脱時の扱いを定款案の段階で確認する
訴えられた側:(認定後、基準を満たさなくなったと指摘された推進法人側として)1. 参加法人の離脱や役員の利害関係など、どの号を欠いたのかを特定する2. 取消しになれば連携目的で取得した財産の残額を1か月以内に国等へ贈与する義務が発動するため、財産の区分管理の記録を直ちに整理する3. 追加の参加者確保や役員交代など、是正可能な手段を知事との協議で示す4. 取消処分の前に弁明の機会が与えられる手続に備え、反論資料を準備する
時効(請求できる期限):認定取消処分を受けた場合、医療連携推進目的取得財産残額に相当する財産を取消処分の日から1か月以内に国等へ贈与する旨の定款規定が必要(本条第1項)。不認定・取消処分に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正、平成29年(2017年)4月施行 地域医療連携推進法人制度の創設に伴い、認定基準を定める本条が新設された
- 令和5年(2023年)改正、令和6年(2024年)4月施行 個人開業医等が参加できる類型の導入に伴い、出資等を行わない旨の定款規定などが追加された(改正内容の詳細は要確認)
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:医療法の一部改正により地域医療連携推進法人制度が創設され、認定基準を定める本条が新設された。平成29年(2017年)4月施行
- 2.令和5年(2023年) 改正:個人開業医等が参加できる類型の導入に伴い、出資等を行わない旨の定款規定などが追加された(改正内容の詳細は原典で要確認)
- 医療法 第70条推進法人の目的と医療連携推進業務の定義
- 医療法 第70条の2認定申請と医療連携推進方針の記載事項
- 医療法 第70条の21医療連携推進認定の取消し
- 医療法 第70条の22取消時の目的取得財産残額の算定
- 医療法 第30条の4医療計画と地域医療構想の策定
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 第48条社員の議決権の一般原則を本条が修正
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