医療法 第8条
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- 臨床研修等修了医師、臨床研修等修了歯科医師又は助産師が診療所又は助産所を開設したときは、開設後十日以内に、診療所又は助産所の所在地の都道府県知事に届け出なければならない。
- 2.オンライン診療受診施設の設置者は、設置後十日以内に、オンライン診療受診施設の所在地の都道府県知事(その所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、当該保健所を設置する市の市長又は特別区の区長)に届け出なければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第8条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第8条の条文原文は「臨床研修等修了医師、臨床研修等修了歯科医師又は助産師が診療所又は助産所を開設したときは、開設後十日以内に、診療所又は助産所の所在地の都道府県知事に届け出なければ…」で始まります。
- 医療法第8条は第一節 開設等に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第8条の前の条は医療法第7条の3です。
- 医療法第8条の次の条は医療法第8条の2です。
- 医療法第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法8条は、臨床研修等修了医師・歯科医師または助産師が診療所等を開設したとき、開設後10日以内に所在地の都道府県知事へ届け出る義務を定める。
Q · クリニックを開業するとき、事前に許可を取らないといけないの?
研修を終えた医師の個人開業なら、開設後10日以内の届出で足りる
医療法8条により、臨床研修等修了医師・歯科医師または助産師が自ら診療所・助産所を開設した場合は、事前の許可は不要で、開設後10日以内に所在地の都道府県知事へ届け出れば足ります。一方、医療法人・株式会社など医師以外の者や、臨床研修を終えていない医師が開設者となる場合は、医療法7条に基づく事前の開設許可が必要です。保険診療には別途、健康保険法65条による保険医療機関の指定も必要です。
解説
医師免許があっても、いきなり診療所を開けるとは限らない。医療法の仕組みには、事前に知事の「許可」が要る道(7条)と、開設した後10日以内に「届出」をすれば足りる道(本条)の二つがある。どちらを通るかは、開設者が誰かで決まる。臨床研修等修了医師(医師法に基づく臨床研修を終えた医師)や助産師が自分で開設する場合は、事後の届出だけで済む。ところが同じ診療所でも、臨床研修を終えていない医師や医療法人、株式会社が開設者になった瞬間に「許可」の道へ切り替わる。さらに見落とされがちなのが、届出の遅れがすぐに保険診療の開始時期に響く点である。保険医療機関の指定申請には開設届の控えが求められるのが通例なので、10日の期限を守るかどうかで、開業月の収入構造そのものが変わりうる。第2項では、近年の改正で導入された「オンライン診療受診施設」を設置する者にも、設置後10日以内の届出義務が課された。こちらの義務を負うのは医師ではなく、場所を用意した側である。
法的な位置づけ
医療法8条は診療所・助産所の開設届出を定める規定であり、臨床研修等修了医師、臨床研修等修了歯科医師または助産師が開設者である場合に限り、事前許可に代えて開設後10日以内の都道府県知事への届出を義務付ける。第2項はオンライン診療受診施設の設置者に対し、設置後10日以内の届出義務を課している。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.開設者名義を確定する 開設者が臨床研修等修了医師(歯科医師)または助産師本人かを確認する。医療法人・株式会社・研修未修了医師が開設者なら本条ではなく医療法7条の許可ルートになるため、ここで手続全体が分岐する
- 2.保健所へ事前相談する 内装着工前に、平面図と構造設備の計画を持参して所管保健所に相談する。構造設備基準の指摘を図面段階で受けておけば、工事のやり直しを防げる
- 3.開設日を保険指定の締切から逆算する 地方厚生局の保険医療機関指定申請の締切を確認し、開設日と開設届の提出日がその締切に間に合うよう日程を組む
- 4.開設後10日以内に開設届を提出する 開設日から10日以内に、所在地の都道府県知事(窓口は保健所)へ開設届を提出し、受付印付きの控えを受け取る。エックス線装置の備付届など同時期の届出もまとめて処理する
- 5.保険医療機関の指定を申請する 開設届の控えを添えて、地方厚生局に健康保険法65条に基づく保険医療機関指定を申請する
よくある質問 AI による整理
Q1診療所開設届とは何ですか?
臨床研修等修了医師などが診療所を開設した後、10日以内に都道府県知事(窓口は通常保健所)へ提出する届出です。根拠は医療法8条です。
Q2診療所開設届 いつまでに出す?
開設後10日以内です(医療法8条)。起算点は開設日で、開設前に出す書類ではありません。事前相談は開設の数か月前から行うのが一般的です。
Q3診療所開設届はどこに出す?
所在地の都道府県知事宛てです。実務上の窓口は所管の保健所となることが多く、保健所設置市・特別区ではその市区の保健所が窓口です。
Q4医療法人は届出だけで診療所を開設できる?
できません。医療法人は臨床研修等修了医師に当たらないため、医療法7条の開設許可が必要です。個人開業とは手続が根本的に異なります。
Q5臨床研修を終えていない医師は開業できる?
届出ルートは使えませんが、医療法7条の都道府県知事の許可を受ければ開設自体は可能です。許可は事前審査なので準備期間が長くなります。
Q6診療所開設届を出し忘れたら違法?
届出義務違反となり、医療法の罰則規定の対象になりえます。気付いた時点で速やかに保健所へ連絡し、届出を済ませることが重要です。
Q7オンライン診療受診施設の届出は誰がする?
受診施設の設置者です(医療法8条2項)。オンライン診療を行う医療機関ではなく、場所を用意した企業や事業者が義務を負いうる点に注意が必要です。
Q8開設届を出せば保険診療を始められる?
始められません。保険診療には健康保険法65条に基づく地方厚生局の保険医療機関指定が別途必要で、開設届の控えを添付するのが通例です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1開業届って、開業する前に出すんじゃないんですか?
医療法8条の開設届は、開設した後10日以内に出す事後の届出である。税務署に出す個人事業の開業届とは別の書類になる。ただ実務では、開設後いきなり出すと書類の不備で差し戻されやすい。実務のポイント:多くの保健所は事前相談を受け付けていて、図面と書類案を事前に見せておけば、開設当日の受付がほぼ形式確認で済む。この事前相談の有無が、保険指定の締切に間に合うかどうかを分けることが多い
Q2法人化したら、今の開設届はそのまま使えますか?
使えない。医療法人は臨床研修等修了医師ではないので、法人が開設する診療所は医療法7条の許可が必要になる。個人の診療所は9条に基づいて廃止届を出し、法人として新たに許可を受けることになる。実務のポイント:保険医療機関の指定も新規扱いになるが、開設者変更で患者の診療が継続する場合には指定日の遡及が認められる運用がある。この手続を知らないと、法人化した月に保険診療の空白ができる。厚生局への事前相談は必須である
間違えやすい点 AI による整理
- 「医師なら誰でも届出だけで開業できる」と思われがちだが、要件は医師免許ではなく「臨床研修等修了医師」であること。平成16年(2004年)以降に医師免許を取得し臨床研修を終えていない医師は、この条文の届出ルートを使えない。開設するなら7条の許可が必要になる
- 届出が事後でよいことは知っていても、「事後」の軽さを過大評価している人が多い。開設届の控えは保険医療機関の指定申請に使われるのが通例で、地方厚生局の指定は原則として月単位で効力が生じる。届出が1週間遅れただけで締切を逃し、最初の1か月を自費診療でしのぐ羽目になることがある。10日という期限は罰則のためだけの数字ではない
- 「オンライン診療はリモートだから、場所の規制は関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。第2項が向き合っているのは医師がいる場所ではなく、患者が受診する場所である。法は画面の向こう側、つまり患者の受診スペースを行政が把握できる状態に置こうとしている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の種類 | 医療法8条:開設後10日以内の事後届出 | 医療法7条:開設前の都道府県知事の許可 医療法9条:廃止後10日以内の届出 |
| 対象となる開設者 | 臨床研修等修了医師・歯科医師、助産師(個人) | 病院の開設者、医療法人・会社・研修未修了医師等による診療所 開設者全般(廃止時) |
| 行政審査のタイミング | 開設後(事後把握) | 開設前(事前審査) 廃止後(事後把握) |
| 法人化したときの扱い | 個人の届出は引き継げない | 法人として新たに許可を受ける 個人診療所の廃止届を出す |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では診所を含む醫療機構の開業に、所在地の直轄市・県(市)主管機関への申請と核准登記が必要で、日本の事後届出より事前関与が強い
韓国では医師が開設する의원級医療機関は申告制、病院級は許可制という二層構造で、日本の届出・許可の区分と発想が近い
ドイツでは開業医の開設に行政許可は不要で、医師会への開業地・時期の届出が職業規則上の義務とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勤務医を辞めて駅前ビルで無床の内科クリニックを開く。内装工事が終わり、初日の患者を迎えたその日から10日のカウントが始まる。保健所への開設届、エックス線装置の備付届、地方厚生局への保険医療機関指定申請。三つの書類の締切が別々に走っていて、どれか一つを落とすと保険診療の開始が1か月単位で後ろにずれることがある
- もし、あなたの会社が福利厚生として本社の会議室にオンライン診療用の個室ブースを作ったら、どうなる? 法律上のオンライン診療受診施設に当たる場合、届出義務を負うのは提携先のクリニックではなく、ブースを設置したあなたの会社である。総務部が「医療のことは医者の仕事」と考えていると、義務を負う当事者に誰も気付かないまま運用が始まる
- 開業3年目、節税のため医療法人化を決めた。個人の診療所を廃止して法人が開設し直すと、今度は届出ではなく知事の許可(7条)が要る。「同じ場所、同じ医師」でも手続はまるで別物になる
取るべき行動
被害を受けた側:開業直前、または開業後に保健所から届出の不備を指摘された場合:1. 開設日を確定させ、そこから10日目を暦で特定する2. 開設届(医療法施行規則が定める記載事項と添付書類)を保健所の窓口で事前確認し、不足書類を一度で揃える3. 受付印付きの控えを必ず受け取る。保険医療機関の指定申請に使われるのが通例である4. エックス線装置の届出など、同時期に期限が来る他の届出を一覧にして同じ日に処理する
訴えられた側:届出期限を過ぎていたことに気付いた場合:1. 気付いた時点ですぐ保健所に連絡し、遅延の経緯を説明したうえで届出を済ませる。放置が最悪の選択である2. 本条違反には罰金規定があるが、自主的に是正した事実は保健所の対応に影響しうる3. 開設者が臨床研修等修了医師に当たるかを再確認する。当たらなければそもそも7条の許可が必要で、問題の重さがまったく違う4. オンライン診療受診施設の場合は、設置者が誰か(法人か個人か、医療機関か事業者か)を契約書で特定する
時効(請求できる期限):診療所・助産所は開設後10日以内、オンライン診療受診施設は設置後10日以内(医療法8条)。起算点は開設日、設置日である。届出事項の変更、休止・再開、廃止にもそれぞれ10日以内の届出義務がある(医療法8条の2、9条、医療法施行令。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法(昭和23年法律第205号)の制定により、診療所・助産所の開設に関する届出制が設けられた
- 医療法 第7条病院・非医師開設診療所の開設許可
- 医療法 第8条の2休止・再開の届出と休止制限の例外
- 医療法 第9条廃止時の10日以内の届出
- 医療法 第10条診療所管理者を医師等とする義務
- 医療法 第89条届出義務違反の罰則(現行効力を要確認)
- 健康保険法 第65条保険医療機関指定の別個の申請手続
- 医師法 第16条の2臨床研修の義務、届出開設資格の前提
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