弁護士法 第66条の5(懲戒委員会の部会)
クイックジャンプ
- 懲戒委員会は、事案の審査をするため、必要に応じ、部会を置くことができる。
- 2.部会は、委員長が指名する弁護士、裁判官、検察官及び学識経験のある者である委員各一人以上をもつて組織する。
- 3.部会に部会長を置き、部会を組織する委員の互選によりこれを定める。
- 4.部会長に事故のあるときは、あらかじめ部会の定める順序により、他の委員が部会長の職務を行う。
- 5.懲戒委員会は、その定めるところにより、部会が審査をした事案については、部会の議決をもつて委員会の議決とすることができる。
この条文の基本情報
懲戒委員会の部会とは何ですか?
定義懲戒委員会の部会とは、弁護士法第66条の5に定められた規定で、「懲戒委員会は、事案の審査をするため、必要に応じ、部会を置くことができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第66条の5(懲戒委員会の部会)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第66条の5の条文原文は「懲戒委員会は、事案の審査をするため、必要に応じ、部会を置くことができる。」で始まります。
- 弁護士法第66条の5は第三節 懲戒委員会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第66条の5の前の条は弁護士法第66条の4です。
- 弁護士法第66条の5の次の条は弁護士法第67条です。
- 弁護士法第66条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第66条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第66条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/66_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法66条の5は、懲戒委員会が事案審査のため置く部会の組織を定める。部会には弁護士・裁判官・検察官・学識経験者が各一人以上加わり、その議決を委員会の議決とできる。
Q · 弁護士の懲戒って、結局は弁護士仲間だけで決めてるんじゃないの?
弁護士だけでなく裁判官・検察官・学者が必ず審査に加わります
弁護士法66条の5によれば、懲戒委員会は事案の審査のため必要に応じて部会を置くことができ、その部会は委員長が指名する弁護士、裁判官、検察官、学識経験のある者である委員各一人以上で組織されます。つまり弁護士を裁く場に外部の目が制度として必ず加わる設計です。また第5項により、懲戒委員会は部会が審査した事案について、部会の議決をそのまま委員会の議決とすることができます。あなたの懲戒請求の結論は、委員会全体ではなく数人の部会で実質的に決まることがあります。
解説
弁護士に問題があると感じたとき、誰でも所属する弁護士会に懲戒請求を出せる。だが請求が出たあと、その案件を実際に審査するのが何者なのかを知る人は少ない。本条が定めるのは、弁護士会の懲戒委員会が事案ごとに置ける「部会」という小さな審査チームだ。ここで決定的なのは部会の顔ぶれである。弁護士だけでなく、裁判官、検察官、そして学識経験のある者が、それぞれ必ず一人以上加わる。つまり弁護士を裁く場に、外部の目が制度として組み込まれている。「弁護士が仲間の弁護士をかばうのでは」というあなたの疑念は、この構成要件によって設計上封じられている。さらに見落とされがちなのが第5項だ。部会が審査した事案は、部会の議決をそのまま委員会全体の議決にできる。あなたの懲戒請求の結論は、委員会の全員ではなく、数人の部会で事実上決まることがある。誰がその部屋に座っていたかが、結論の重みを左右する。
法的な位置づけ
弁護士法66条の5にいう部会とは、弁護士会の懲戒委員会が事案の審査のため必要に応じて置く小規模な審査組織をいう。委員長が指名する弁護士、裁判官、検察官、学識経験のある者である委員各一人以上で組織され、懲戒委員会はその議決をもって委員会の議決とすることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法66条の5とは何ですか?
弁護士会の懲戒委員会が事案ごとに置く部会の組織を定めた規定です。部会には弁護士・裁判官・検察官・学識経験者が各一人以上加わり、外部の目が制度上必ず入ります。
Q2懲戒委員会の部会はどんなメンバーで構成されますか?
委員長が指名する弁護士、裁判官、検察官、学識経験のある者である委員各一人以上で組織されます(66条の5第2項)。弁護士だけの構成は認められません。
Q3部会の部会長はどうやって決まりますか?
部会を組織する委員の互選で部会長を定めます(同条3項)。部会長に事故があるときは、あらかじめ部会が定めた順序で他の委員が職務を行います。
Q4部会の議決はそのまま懲戒の結論になりますか?
なり得ます。第5項により、懲戒委員会は部会が審査した事案について、部会の議決をもって委員会の議決とすることができます。委員会全体で再議論されるとは限りません。
Q5弁護士の懲戒に裁判官や検察官が関わるのはなぜですか?
弁護士自治による身内裁判への不信を防ぐためです。法曹三者が互いの質を担保し合う仕組みとして、外部委員の参加が法律上義務づけられています。
Q6学識経験のある者とは具体的に誰ですか?
法律学者や有識者など、法曹三者以外の第三者を指します。法律論だけでなく社会的相当性という常識の物差しで事案を測る役割を担います。
Q7部会が置かれるのはどんな場合ですか?
事案の審査をするため必要に応じて置かれます(同条1項)。必ず置かれるわけではなく、委員会の判断で事案ごとに設置されます。
Q8部会の構成に不備があったらどうなりますか?
外部委員を欠くなど構成要件を満たさない部会の議決は、手続的な瑕疵として争点になり得ます。結論の中身だけでなく誰がどう決めたかが問題になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士に懲戒請求を出しても、どうせ仲間内で揉み消されるんじゃないですか?
その構造的不安に応えるのが本条です。懲戒委員会の部会には弁護士のほか、裁判官、検察官、学識経験のある者が各一人以上必ず加わります(弁護士法66条の5第2項)。外部の目が制度上強制されており、純粋な身内判断にはなりません。実務のポイント:それでも結論に納得できなければ、日本弁護士連合会の懲戒委員会への審査請求という次の関門がある(同64条)。一段目の弁護士会で不処分でも、二段目で覆ることは現実にある。一回で諦める人が多いが、制度は二段構えだ
Q2懲戒委員会が審査すると聞きましたが、全員で議論してくれるんですか?
必ずしもそうではありません。本条第5項により、委員会は部会が審査した事案について、部会の議決をそのまま委員会の議決とすることができます。つまり実質的な判断は、委員会全体ではなく数人の部会で完結することがある。実務のポイント:だからこそ、誰がその部会を構成したかが結論を大きく左右する。部会の構成や議事に不備があれば、それ自体が手続的な争点になりうる。結論の中身だけでなく、誰がどう決めたかという手続面を見る弁護士は、覆せる隙を見つけやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士の懲戒は弁護士仲間だけで決める」と思われがちだが、本条の部会には裁判官、検察官、学識経験のある者が必ず一人以上加わる。純粋な身内裁判ではない
- 委員会が審査すると聞くと全委員で慎重に議論されると考えるが、実際は第5項により、部会の議決がそのまま委員会の議決になりうる。あなたの案件を実質的に判断するのは委員会全体ではなく数人の部会である、その重みを見落としている
- 「部会が決めたなら、もう争えない」と問いを立てがちだが、その問いの立て方そのものがずれている。弁護士会の懲戒の結論には日本弁護士連合会への審査請求という次の段階があり(弁護士法64条)、部会の議決は終点ではなく通過点にすぎない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 部会(66条の5):懲戒委員会内に事案ごとに置かれる審査チーム | 懲戒委員会全体(65条):処分の可否を議決する母体 綱紀委員会(58条関連):懲戒手続に付すか調査・振り分けする入口 |
| 外部委員 | 弁護士・裁判官・検察官・学識経験者が各一人以上必須 | 外部委員を含む構成だが議決は委員会単位 弁護士中心の調査機関(事案の選別が役割) |
| 議決の効力 | 部会の議決を委員会の議決とできる(5項) | 懲戒処分そのものを決定 懲戒委員会への付議の要否を判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師懲戒委員會を法官・檢察官・律師・学者で構成し、外部委員を加える点で日本の部会構成と発想が近い
韓国も弁護士懲戒委員会に外部委員を含め、分科委員会的な運用を行う。弁護士自治と外部統制の均衡という課題は日本と共通
ドイツは弁護士懲戒を職業裁判所(Anwaltsgericht)が担い、職業裁判官と弁護士委員で構成。委員会型ではなく裁判所型である点が日本と異なる
米国は州弁護士会ごとの懲戒機関が審査し、最終的に州最高裁が処分を統制。司法権による外部統制が強い点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼した弁護士に着手金を持ち逃げされ、弁護士会に懲戒請求を出した。半年後、審査が部会に回されたと通知が届く。そのメンバーに裁判官と検察官が入っていると知れば、結論を待つ不安は少し違うものになる。身内だけの判断ではないからだ
- もし、あなたが弁護士で、逆恨みに近い懲戒請求を受けたとしたら、誰があなたの言い分を聞くのか。本条の部会には学識経験のある者という第三者が必ず加わる。法律論だけでなく、社会常識の物差しで事案が測られる場が用意されている
学説
通説:懲戒委員会の部会への外部委員(裁判官・検察官・学識経験者)の参加義務は、弁護士自治を維持しつつ懲戒判断の客観性・公正性を担保する制度的装置と理解される。構成要件を欠く部会の議決には手続的瑕疵が生じうる。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める