弁護士法 第70条の7(綱紀委員会による陳述の要求等)
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綱紀委員会は、調査又は審査に関し必要があるときは、対象弁護士等、懲戒請求者、関係人及び官公署その他に対して陳述、説明又は資料の提出を求めることができる。
この条文の基本情報
綱紀委員会による陳述の要求等とは何ですか?
定義綱紀委員会による陳述の要求等とは、弁護士法第70条の7に定められた規定で、「綱紀委員会は、調査又は審査に関し必要があるときは、対象弁護士等、懲戒請求者、関係人及び官公署その他に対して陳述、説明又は資料の提出を求めることができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第70条の7(綱紀委員会による陳述の要求等)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第70条の7の条文原文は「綱紀委員会は、調査又は審査に関し必要があるときは、対象弁護士等、懲戒請求者、関係人及び官公署その他に対して陳述、説明又は資料の提出を求めることができる。」で始まります。
- 弁護士法第70条の7は第四節 綱紀委員会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第70条の7の前の条は弁護士法第70条の6です。
- 弁護士法第70条の7の次の条は弁護士法第70条の8です。
- 弁護士法第70条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第70条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第70条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/70_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法70条の7は、綱紀委員会が調査・審査に必要なとき、対象弁護士・懲戒請求者・関係人・官公署に陳述や資料の提出を求められると定める。求めは任意で罰則はない。
Q · 弁護士を懲戒請求したら、綱紀委員会から自分も資料を出せと言われた。出さないとダメ?
任意の求めだが、請求者も証拠を出す側になる
弁護士法70条の7により、綱紀委員会は懲戒の調査・審査に必要があるとき、対象弁護士だけでなく懲戒請求者や関係人、官公署にも陳述・説明・資料の提出を求めることができます。求めは任意で罰則はありませんが、懲戒請求者が証拠を出せなければ、主張は裏づけ不足のまま入口の議決で終わりやすい。逆に対象弁護士が正当な理由なく協力を拒み続ければ、それ自体が別個の非行と評価される余地もあります。
解説
弁護士に酷い目に遭わされたと感じて、弁護士会に懲戒請求を出した。書類を送れば、あとは会が勝手に調べて処分してくれる、そう思っているなら認識を改めた方がいい。弁護士法70条の7は、懲戒の入口を審査する綱紀委員会に、調査のため必要なときは対象弁護士だけでなく、懲戒請求者であるあなた自身、関係人、さらには官公署に対してまで、陳述や説明、資料の提出を求める権限を与えている。つまり訴えた側のあなたも、主張を裏づける証拠を出すよう促される側に回る。逆に対象弁護士から見れば、ここで委員会の求めにどう応じるかが、案件が懲戒委員会へ送られるか、それとも入口で終わるかの分岐点になる。委員会の求めは罰則のない任意のものだが、応じ方ひとつが心証を大きく動かす。
法的な位置づけ
弁護士法70条の7は、弁護士に対する懲戒手続の入口を担う綱紀委員会の調査権限を定める規定である。綱紀委員会は調査または審査に必要があるとき、対象弁護士等、懲戒請求者、関係人および官公署その他に対し、陳述、説明または資料の提出を求めることができる。この求めは任意であり、提出を強制する効力や拒否に対する罰則は伴わない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.懲戒請求の前に証拠を時系列で整える 委任契約書、メール、LINE、入金記録など、主張を裏づける資料を時系列で整理する。綱紀委員会は請求者の協力を前提に調査するため、入口の段階で証拠が揃っているかが結論を大きく左右する
- 2.綱紀委員会からの資料提出の求めに応じる 綱紀委員会から陳述・説明・資料の提出を求められたら、求められた範囲を超えてでも、相当性ありと判断させる材料を厚く出す。最初の求めに最も強い証拠を合わせるのが効く
- 3.対象弁護士は事件記録で淡々と反論する 対象弁護士の側は、感情的な反発を避け、事件記録・メモ・依頼者とのやり取りを整然と提出して事実関係で反論を組み立てる。協力姿勢自体が議決の心証で相対的に光る
- 4.入口で不服なら日弁連へ異議申出 綱紀委員会で相当性なしの議決が出ても、日弁連への異議申出という二段目がある。3年の除斥期間(弁護士法63条)を意識し、事由が古くなる前に動く
よくある質問 AI による整理
Q1綱紀委員会とは何ですか?
弁護士に対する懲戒請求の入口を審査し、懲戒委員会に送るかどうかを振り分ける機関です。処分そのものを下す機関ではありません。弁護士法70条以下が根拠です。
Q2綱紀委員会と懲戒委員会の違いは?
綱紀委員会は懲戒相当か否かを入口で振り分ける機関、懲戒委員会は実際に処分を決める機関です。多くの事案は入口の綱紀委員会で相当性なしと判断され終わります。
Q3弁護士の懲戒請求はどこに出しますか?
対象弁護士が所属する弁護士会に懲戒請求を出します。弁護士法58条により何人でも請求でき、受けた弁護士会が綱紀委員会に事案の調査をさせます。
Q4懲戒請求に費用はかかりますか?
弁護士会への懲戒請求自体に手数料は原則かかりません。ただし証拠資料の収集や弁護士への相談費用は別途必要になる場合があります。
Q5綱紀委員会の調査はどれくらいかかりますか?
事案により数か月から一年以上に及ぶこともあります。期間に固有の法定上限はありませんが、懲戒事由から3年の除斥期間(弁護士法63条)が手続開始の外枠です。
Q6綱紀委員会で相当性なしと言われたら終わりですか?
終わりではありません。日弁連への異議申出という二段目の手続があり、さらに綱紀審査会による審査の道も用意されています。
Q7対象弁護士は調査の求めを断れますか?
罰則はなく任意ですが、正当な理由なき不協力は別個の品位を失うべき非行と評価される余地があります。事実関係で淡々と反論するのが賢明です。
Q8懲戒請求は匿名でできますか?
原則として請求者を特定できる形での請求が必要です。匿名では調査の求めにも応じにくく、主張を裏づける証拠提出が事実上困難になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会から「資料を出して」と言われたんですが、出さないと不利になりますか?
綱紀委員会の求めは弁護士法70条の7に基づく任意のもので、応じなくても罰則はありません。ただし懲戒請求者側なら、証拠を出さなければ主張が裏づけ不足とされ、入口で相当性なしの議決になりやすい。実務のポイント:実務では、綱紀委員会の段階でどれだけ整った証拠を出せたかが、その後の帰趨をほぼ決めます。懲戒委員会に上がってからの巻き返しは難しく、勝負は入口でついていることが多い
Q2自分は当事者じゃないのに「関係人」として資料を求められました。拒否できますか?
拒否できます。70条の7の求めは官公署を含め任意で、関係人にも強制力はありません。ただし内容次第では、提出が自分の立場を守ることにつながる場合もある。実務のポイント:関係人への求めは、事案の核心に近い証拠を持つ人物に出されることが多い。出すか拒むかは、その懲戒事案で自分がどちらの結論を望むかを冷静に見極めてから決めるのが賢い。素直に全部出すのが常に得とは限らない
間違えやすい点 AI による整理
- 「懲戒請求は出せば弁護士会が全部調べてくれる」と思われがちだが、綱紀委員会の調査は請求者の協力を前提にする。70条の7は請求者にも資料提出を求められると定めており、あなたが証拠を出せなければ、主張は裏づけ不足のまま入口の議決で終わる
- 綱紀委員会に求められても罰則がないことは多くの人が知っている。だがその「罰則がない」の本当の意味を見落としている。対象弁護士が正当な理由なく協力を拒み続ければ、それ自体が品位を失うべき非行として別個に評価されうる。罰則がない=無視してよい、ではない
- 「綱紀委員会に処分してもらう」と考えて請求する人が多いが、問いの立て方が違う。綱紀委員会は処分を下す機関ではなく、懲戒委員会に送るかどうかを振り分ける入口の機関だ。実際に処分を決めるのは懲戒委員会であり、多くの事案はこの入口で相当性なしと判断されて終わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 70条の7:綱紀委員会の調査権限(資料提出の求め) | 58条:何人でも懲戒を請求できる入口 63条:懲戒手続開始の3年の除斥期間 |
| 誰に向けた規定か | 綱紀委員会 → 当事者・関係人・官公署への求め | 懲戒請求者 → 弁護士会への請求 弁護士会 → 期間徒過で手続開始不可 |
| 強制力・効果 | 任意の求め、罰則なし(不協力は別個の非行評価の余地) | 請求があれば弁護士会は調査義務を負う 3年経過で入口が閉ざされる(手続開始不可) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師懲戒委員會による調査手続を設けるが、懲戒委員會が司法院に置かれ準司法的色彩が強い点で、弁護士会の自治内で完結する日本と制度設計が異なる
韓国は大韓弁護士協会の懲戒委員会が調査・審査を行う。弁護士自治を基礎とする点は日本と類似するが、法務部の監督関与の度合いに差がある
ドイツは弁護士会(Rechtsanwaltskammer)に対する情報・資料提供義務を明文で課し、懲戒は弁護士裁判所(Anwaltsgericht)が担う司法手続型で、任意の求めにとどまる日本より強制色が強い
米国は州ごとの法曹懲戒委員会が調査権を持ち、召喚(subpoena)による強制的な証拠収集が認められる州も多く、任意の求めを基本とする日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 弁護士に着手金だけ取られて放置された気がする。懲戒請求を出したあと、綱紀委員会から「その主張を裏づける資料を出してください」と通知が来たら、何を出せばいい? 契約書、メール、LINE のやり取りを揃えられるかどうかで、調査が前に進むか立ち消えるかが決まる。
- あなたが弁護士で、依頼者から事実無根の懲戒請求を出された。綱紀委員会から説明と関係資料の提出を求められる。ここで感情的に突っぱねるか、事件記録を整然と出して反論するかで、相当性なしの議決を取れるかが変わる。最初の求めへの応じ方が、その後の数か月を左右する
- あなたは紛争の相手方で、当事者ではない。それでも綱紀委員会から「関係人」として資料提出を求められることがある。断っても罰則はない。だが出すべきか拒むべきかは、あなたの立場次第だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 懲戒請求を出す前から、主張を裏づける証拠を時系列で整理する。委任契約書、メール、LINE、入金記録が核になる。2. 綱紀委員会から資料提出や説明を求められたら、求められた範囲を超えてでも、相当性ありと判断させる材料を厚く出す。3. 入口で相当性なしの議決が出ても、日弁連への異議申出という二段目がある。4. 3年の除斥期間を意識し、事由が古くなる前に動く
訴えられた側:1. 求めは任意とはいえ無視は禁物。正当な理由なき不協力は別個の非行と評価されうる。2. 事件記録、メモ、依頼者とのやり取りを整然と提出し、事実関係で反論を組み立てる。3. 感情的な反発や請求者への逆ギレは心証を悪化させるだけ。淡々と事実で応じる。4. 相当性なしの議決を入口で取ることを最優先に、最初の求めに全力で応じる
時効(請求できる期限):懲戒の事由があったときから3年を経過すると、弁護士会は懲戒の手続を開始できない(弁護士法63条)。起算点は処分を求める事由が生じた時。綱紀委員会の調査自体に固有の時効はないが、この3年の除斥期間が入口を閉ざす(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:70条の7の調査は、弁護士自治の核心である自浄作用を機能させるための権限であるが、その性質は『求めることができる』にとどまる任意のものであり、提出を強制する効力や拒否に対する罰則はないと解されている。任意性の緩さは、対象弁護士の不協力を別途品位を失うべき非行として評価しうる回路によって補われると説かれる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 改正:弁護士法の懲戒制度改革(同年法律第128号、翌年施行)により、綱紀委員会・懲戒委員会の手続が整備され、日弁連綱紀審査会による市民参加型の審査の仕組みが導入された(現行効力は e-Gov で要確認)。
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