道路運送車両法 第54条の2
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- 地方運輸局長は、自動車(小型特殊自動車を除く。)が保安基準に適合しない状態にあり、かつ、その原因が自動車又はその部分の改造、装置の取付け又は取り外しその他これらに類する行為に起因するものと認められるときは、当該自動車の使用者に対し、保安基準に適合させるために必要な整備を行うべきことを命ずることができる。この場合において、地方運輸局長は、当該自動車の使用者に対し、当該自動車が保安基準に適合するに至るまでの間の運行に関し、当該自動車の使用の方法又は経路の制限その他の保安上又は公害防止その他の環境保全上必要な指示をすることができる。
- 2.地方運輸局長は、前項の規定により整備を命じたときは、当該自動車の前面の見やすい箇所に、国土交通省令で定めるところにより、整備命令標章をはり付けなければならない。
- 3.何人も、前項の規定によりはり付けられた整備命令標章を破損し、又は汚損してはならず、また、第五項の規定により第一項の規定による命令を取り消された後でなければこれを取り除いてはならない。
- 4.第一項の規定による命令を受けた自動車の使用者は、当該命令を受けた日から十五日以内に、地方運輸局長に対し、保安基準に適合させるために必要な整備を行つた当該自動車及び当該自動車に係る自動車検査証を提示しなければならない。
- 5.地方運輸局長は、前項の提示に係る自動車が保安基準に適合するに至つたときは、直ちに第一項の規定による命令を取り消さなければならない。
- 6.地方運輸局長は、自動車の使用者が第一項の規定による命令若しくは指示に従わないとき又は第三項若しくは第四項の規定に違反したときは、六月以内の期間を定めて、当該自動車の使用を停止することができる。
- 7.前項の処分に係る自動車の使用者は、同項の規定による自動車の使用の停止の期間の満了の日までに当該自動車が保安基準に適合するに至らないときは、当該期間の満了後も当該自動車が保安基準に適合するに至るまでの間は、これを運行の用に供してはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第54条の2は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第54条の2の条文原文は「地方運輸局長は、自動車(小型特殊自動車を除く。」で始まります。
- 道路運送車両法第54条の2は第四章 道路運送車両の点検及び整備に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第54条の2の前の条は道路運送車両法第54条です。
- 道路運送車両法第54条の2の次の条は道路運送車両法第54条の3です。
- 道路運送車両法第54条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第54条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第54条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/54_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法54条の2は、不正改造で保安基準に適合しない車の使用者に地方運輸局長が整備を命じる規定。15日以内に整備し車と車検証を提示しなければならない。
Q · 整備命令を受けたら、何日以内に何をすればいいの?
15日以内に整備し、車と車検証を提示する
道路運送車両法54条の2第4項により、整備命令を受けた使用者は、命令を受けた日から15日以内に、保安基準に適合させる整備を行った自動車と自動車検査証を地方運輸局長に提示しなければなりません。適合が確認されれば、局長は直ちに命令を取り消します(5項)。期限を守らない場合や、命令・指示に従わない場合は、6月以内の使用停止処分の対象となります(6項)。
解説
フロントガラスに一枚の標章が貼られる。これが「整備命令標章」で、貼られた日から十五日のカウントダウンが始まる。本条によれば、車の改造や装置の取付け・取り外しが原因で保安基準(国が定める、車の安全と環境の最低ライン)を満たさなくなった場合、地方運輸局長はその車の使用者に整備を命じることができる。押さえておきたい点は三つある。第一に、命令を受けるのは改造した本人ではなく「使用者」である。中古で買った車でも、前の持ち主の改造の責任を負うのはあなたになる。第二に、十五日以内に整備を済ませ、車と自動車検査証を提示しなければならない。放置すると、最長六か月の使用停止処分を受けることがある。第三に、標章は自分で剥がしてはならない。外してよいのは、命令が取り消された後だけである。一方で、期限内に直して提示すれば、局長は「直ちに」命令を取り消さなければならない(5項)。本当に怖いのは標章ではなく、何もしないまま十五日が過ぎることである。
法的な位置づけ
道路運送車両法第54条の2は、自動車の改造や装置の取付け・取り外し等に起因して保安基準に適合しない状態となった自動車について、地方運輸局長が使用者に整備を命じる制度を定める規定である。命令時には整備命令標章が貼り付けられ、使用者は15日以内に整備済み車両と自動車検査証を提示する義務を負う。違反時は6月以内の使用停止処分の対象となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令書と指示内容を確認する 交付された命令書を読み、整備すべき箇所、命令を受けた日、提示先、使用方法・経路の指示の有無を確認する。指示の範囲外では運転しない。標章・車の状態・命令書は写真で記録しておく
- 2.整備工場に期限付きで依頼する 整備工場に「整備命令で15日の期限がある」と最初に伝え、保安基準に戻す整備の見積りと日程を確保する。外した純正部品が残っていれば持ち込む。部品待ちなどで遅れそうなら、期限内に窓口へ連絡し経緯を記録する
- 3.整備済みの車と車検証を提示する 整備が完了したら、その日のうちに提示先の窓口へ整備済みの車と自動車検査証を持ち込む。命令を受けた日から15日以内であることを必ず確認する
- 4.命令取消し後に標章を外す 保安基準への適合が確認され、命令が取り消されたことを確認してから整備命令標章を取り除く。取消し前に剥がしたり汚したりしない
よくある質問 AI による整理
Q1整備命令とは何ですか?
改造などが原因で保安基準に適合しなくなった車について、地方運輸局長が使用者に整備を命じる行政処分です。道路運送車両法54条の2が根拠です。
Q2整備命令の提示はどこに行けばいい?
条文上の提示先は地方運輸局長です。実務では最寄りの運輸支局等が窓口になるため、命令書の記載を確認し、事前に電話で持込み方法を確かめておくと確実です。
Q3整備命令が取り消される条件は?
整備済みの車と自動車検査証を提示し、保安基準に適合していると確認されることです。その場合、局長は直ちに命令を取り消さなければなりません(5項)。
Q4原付や小型特殊も整備命令の対象?
小型特殊自動車は条文で明示的に除外されています。原動機付自転車は道路運送車両法上「自動車」とは別区分のため、本条の対象外です。
Q5整備命令の使用方法・経路の指示とは?
適合するまでの運行について、局長が使用方法や経路の制限などを指示できる制度です(1項後段)。指示に従わないこと自体が使用停止の理由になります。
Q6整備命令に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、知った日から6か月以内に取消訴訟を検討できます。ただし争っている間も命令の効力は止まりません。
Q7改造したショップも処罰される?
整備命令の宛先は使用者ですが、保安基準に適合しなくなる改造そのものは道路運送車両法99条の2で「何人も」禁止されており、施工した側も規制の対象になります。
Q8使用停止期間が終われば乗れる?
停止期間が満了しても、保安基準に適合するまでは運行の用に供してはなりません(7項)。期間の経過だけでは公道に戻れない点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1整備命令のステッカー、恥ずかしいので剥がして走ってもいいですか?
剥がしてはならない。54条の2第3項は標章の破損・汚損を禁じており、命令が取り消された後でなければ取り除けない。剥がせば6項による使用停止の理由になり、罰則の対象にもなりうる。実務のポイント:標章を外す最短ルートは、剥がすことではなく整備を急いで提示し、5項の「直ちに取消し」を引き出すことである。整備工場に最初から「整備命令で期限がある」と伝えておけば、作業を優先してもらえる場合がある
Q2十五日で直せなかったら、すぐ車に乗れなくなるんですか?
期限を過ぎた瞬間に自動で乗れなくなるわけではない。期限を過ぎれば4項違反となり、地方運輸局長は6項に基づき六か月以内の使用停止を命じることが「できる」。つまり停止するかどうかは局長の判断に委ねられている。ただし、使用方法・経路の指示は期限内でも守らなければならない。実務のポイント:部品待ちなどの事情があるなら、期限内に窓口へ連絡し、経緯を記録に残しておく。黙って期限を過ぎた人と事前に説明していた人とでは、判断の材料が違ってくる
Q3中古で買った時からこの状態だったのに、なんで自分が直さなきゃいけないの?
本条の命令は「使用者」に向けられ、誰が改造したかは問わないからである。ただし、整備費用を誰が負担すべきかは別の問題で、売主に対して民法562条(追完請求)や564条(損害賠償・解除)による契約不適合責任を追及できる余地がある。実務のポイント:「現状渡し」「ノークレーム」の特約は万能ではない。売主が知りながら告げなかった不適合には、免責特約は効かない(民法572条)。売主が改造を知っていた証拠として、広告写真や商品説明を早めに保存しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「改造したのは前の持ち主だから、自分には関係ない」という問いの立て方そのものがずれている。本条が問うのは、誰が改造したかではなく、今その車を使っているのが誰かである。責任の所在を争いたいなら、それは売主との契約(民法の契約不適合責任)で扱う話であり、整備命令の宛先は変わらない
- 整備命令を「軽い注意」くらいに考えている人は、その重さを見誤っている。命令や指示に従わない、標章を剥がす、十五日以内に提示しない。どれか一つで最長六か月の使用停止処分がありうる。さらに停止期間が終わっても、保安基準に適合するまでは公道を走れない(7項)。命令違反などには刑事罰も定められている(最新の改正状況をご確認ください)
- あなたの感覚では「検問で止められた」の一言で済むが、法律上は別々のルートが並んで走っている。警察官が道路交通法に基づいて整備不良車両の運転を止める措置(63条)と、運輸支局が本条に基づいて出す整備命令とでは、根拠も後処理も違う。どちらの処分を受けたのかを取り違えると、提示先も期限も間違えることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動要件 | 54条の2:保安基準不適合+原因が改造・装置の取付け・取り外し等 | 54条:保安基準不適合等の状態(原因は改造に限られない) 99条の2:保安基準不適合となる改造行為そのものを禁止 |
| 規律の対象者 | 当該自動車の使用者 | 当該自動車の使用者 何人も(改造を行う者を含む) |
| 特有の仕組み | 整備命令標章の貼付、15日以内の提示義務、適合時の直ちの取消し | 整備命令・使用制限の一般規定 行為禁止規定(命令ではなく禁止) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は罰鍰(過料)と監理機関での検査命令を組み合わせる方式で、日本のような標章貼付と15日提示の仕組みとは構造が異なる
韓国はチューニング承認制を前提に、無承認チューニング等に対し市長・郡守・区庁長が点検・整備・原状回復を命じる仕組みを持つ
中国は機動車の無断改装や登録技術データの変更を法律で禁止し、公安機関の交通管理部門が取り締まる
ドイツは改造により運行許可(Betriebserlaubnis)が失効しうる構造をとり、行政庁が運行の制限・禁止を命じることができる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ローダウンした愛車で週末の道の駅へ向かう途中、国道脇の不正改造車街頭検査に誘導された。最低地上高が足りないと判定され、その場で整備命令を受けて標章を貼られた。帰り道の運転にも、使用方法や経路について指示が付くことがある。その指示から外れて走れば、それ自体が6項の使用停止の理由になる
- 中古車サイトで買った格安の車に、前の持ち主が付けた爆音マフラーが付いていたら、命令を受けるのは誰か? 答えは、今この車を使っているあなたである。販売店に費用を負担させる交渉は、それとは別に進める話になる
- 標章を貼られてから十日が過ぎた。取り寄せ中の純正マフラーは届く気配がなく、残りは五日。このまま十五日を過ぎれば4項違反となり、六か月以内の使用停止処分の引き金になる。条文に期限延長の定めはない。今日のうちに運輸支局の窓口へ連絡し、事情を説明した記録を残しておくべき段階である
- 見た目が悪いからと、貼られた標章を剥がして通勤した。これだけで3項違反になり、使用停止の理由になる。
- あなたはカスタムショップの店主で、常連客から「車検のことはいいから、限界まで下げてほしい」と頼まれた。整備命令を受けるのは客のほうだが、保安基準に合わなくなる改造をしてはならないという禁止規定(99条の2)はあなたにも向いている。整備命令を受けた客が「この店でやった」と話せば、次に調べられるのは店の側である
取るべき行動
被害を受けた側:改造済みと知らされずに買った中古車で命令を受けた場合:1. 命令書、標章、車の状態を写真で記録する2. 期限内の整備と提示を最優先にし、責任追及はそれと並行して進める3. 販売店に書面で不適合を通知し、追完や費用負担を求める(民法562条、564条)。売主が知りながら告げなかった場合、免責特約は効かない(民法572条) 4. 見積書と領収書をすべて保管する
訴えられた側:1. 命令書に付いた使用方法・経路の指示を確認し、その範囲外では運転しない2. 標章は絶対に剥がさない3. 整備工場で保安基準に戻す。外した純正部品が残っていれば最短で戻せる4. 整備後、車と自動車検査証を持って提示し、命令が取り消されてから標章を外す5. 命令そのものに不服があれば審査請求や取消訴訟を検討する。ただし、争っていても命令の効力は止まらないので、整備は並行して進める
時効(請求できる期限):命令を受けた日から15日以内に、整備済みの車と自動車検査証を提示する(4項)。違反した場合の使用停止は6か月以内(6項)で、停止期間が終わっても保安基準に適合するまでは運行できない(7項)。命令に不服があれば、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を起こせる
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年)改正(要検証) 不正改造車対策の一環として本条が整備されたとみられるが、新設時期と以後の改正内容は人による確認が必要
- 道路運送車両法 第54条保安基準不適合車に対する一般の整備命令
- 道路運送車両法 第99条の2不正改造等の禁止、改造行為者への規制
- 道路運送車両法 第46条保安基準の原則、適合性判断の基準
- 道路運送車両法 第69条使用停止時の自動車検査証返納等(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第62条整備不良車両の運転禁止、運転者側の規制
- 道路交通法 第63条警察官による整備不良車両の運転停止措置
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