要点厚生年金保険法 53 条は、障害厚生年金の受給権が消滅する場合を定める。障害等級に非該当のまま 3 年が経過し、かつ 65 歳に達した時に失権し、一方のみでは消滅しない。
Q · 障害年金が止まったら、もう権利は消えてしまったということですか?
止まったのは支払いで、権利が消えるのは 3 年と 65 歳が揃った時です
障害等級に該当しなくなったことによる支払いの停止は、厚生年金保険法 54 条 2 項の支給停止であり、受給権そのものは残っています。受給権が消滅するのは 53 条の要件を満たしたとき、すなわち死亡したとき、または障害等級に非該当のまま 3 年が経過することと 65 歳に達することの双方が揃ったときです。2 号・3 号の但書により遅く到来した方が基準となるため、片方だけでは失権しません。揃うまでの間に症状が悪化して等級に該当すれば、支給停止事由消滅届の提出により支給が再開されます。
うつ病で障害厚生年金3級を受けていた人が、症状が落ち着いて「不該当」と判定され、年金の振込が止まる。ここで大半の人は「終わった」と受け取る。だが止まったのは支払いであって、受給権そのものはまだ生きている(54条2項の支給停止)。53条が定めるのは、その権利が本当に消える瞬間だ。条件は二つ。障害等級に該当しないまま3年が経過すること、そして65歳に達すること。どちらか片方だけでは消えない。二つが揃った時点で、受給権は永久に失われる。裏を返せば、揃うまでの間に症状が再び重くなれば、支給停止事由消滅届を出すことで年金は戻る。あなたが握っておくべきは、自分の「非該当となった日の3年後」と「65歳の誕生日」、この二つの日付だけである。
厚生年金保険法 53 条は、障害厚生年金の受給権の消滅事由を定める規定である。48 条 2 項による消滅のほか、受給権者の死亡、および障害等級に該当しない状態が 3 年継続することと 65 歳到達の双方が満たされた時点で受給権は消滅する。等級非該当に伴う支給の一時停止を定める 54 条 2 項とは、法的効果を異にする。
受給権そのものが消滅することです。厚生年金保険法 53 条により、死亡したとき、または障害等級に非該当のまま 3 年経過と 65 歳到達の双方が揃ったときに受給権は消え、以後は復活しません。
再び障害等級に該当する状態になるまで続きます。支給停止(54 条 2 項)の間も受給権は生きており、支給停止事由消滅届を提出すれば支給が再開されます。53 条の失権とは別物です。
支給停止中で、かつ 53 条により失権していない期間であれば、症状が再び障害等級に該当した時点で提出できます。医師の診断書を添えて年金事務所または年金相談センターへ提出します。
障害等級に該当する程度の状態に該当しなくなった日が起算日です。障害状態確認届の診断書の記載に基づいて認定されるため、本人の体調の実感ではなく書面の内容が基準になります。
別の条文で判断されます。障害基礎年金の失権は国民年金法 35 条が定め、ほぼ同一構造ですが、基礎年金は 2 級までのため、3 級のみの状態では厚生年金の側だけが残る場面があります。
等級に該当し続けている限り 53 条 2 号・3 号による失権はありません。ただし死亡した場合、および 48 条 2 項の併合認定により新たな受給権が生じた場合には、従前の受給権が消滅します。
53 条 1 号により受給権は消滅します。未支給年金は要件を満たす遺族が請求でき、遺族厚生年金は別途の要件で判断されます。障害年金の受給権そのものが相続されることはありません。
処分があったことを知った日の翌日から 3 か月以内に、社会保険審査官へ審査請求します。期限を過ぎると判定は確定し、失権に向けた 3 年の起算だけが進行していきます。
止まったのは支払いだけで、受給権は残っている(54条2項の支給停止)。再び障害等級に該当する状態になれば、支給停止事由消滅届を出すことで支給が再開される。権利が消えるのは、非該当のまま3年が経過し、かつ65歳に達したときだけである(53条2号、3号)。業界裏話ヒント:等級を上げる「額改定請求」と、止まった年金を戻す「支給停止事由消滅届」は別の手続で、窓口でも混同されやすい。自分がどちらを出すべきか名指しできる人は、手続が一往復速い。
自動では切り替わらない。53条で失権していなければ、障害厚生年金3級は65歳以降も受け取れる。ただし老齢厚生年金とは一人一年金の原則で併給できず、どちらかを選択することになる。3級には最低保障額があり、老齢年金より高くなる人もいる(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:選択替えは後からでも可能である。65歳の時点で両方の試算を出してもらい、書面で受け取っておくと、後で比較し直せる。
その受給権は戻らない。53条による消滅は最終的である。ただし別の傷病で新たな初診日があれば新規に請求でき、その障害と従前の障害を併せて2級以上になるなら基準障害による請求(47条の3)という道もある。業界裏話ヒント:事後重症請求(47条の2)は65歳に達する日の前日までに請求書が届いている必要があり、実務上の締切は誕生日の2日前になる。この2日で権利を落とす人が毎年いる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 法的効果 | 53 条:受給権そのものが消滅(回復不能) | — |
| 発動要件 | 死亡、または非該当のまま 3 年経過と 65 歳到達の双方 | — |
| 取るべき手続 | 失権前に限り支給停止事由消滅届、失権後は新規請求のみ | — |
| 巻き戻しの可否 | 不可能。同一傷病が再燃しても受給権は戻らない | — |
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