障害手当金の額は、第五十条第一項の規定の例により計算した額の百分の二百に相当する額とする。
要点厚生年金保険法57条は、障害手当金の額を同法50条1項の例により計算した額の200%と定める。ただし50条3項の額の2倍に満たないときは、その額まで引き上げられる。
Q · 障害手当金って、結局いくらもらえるんですか?
障害厚生年金3級の年額の2倍が一時金として支給されます
厚生年金保険法57条により、障害手当金の額は同法50条1項の規定の例により計算した額の100分の200、つまり障害厚生年金3級の年額の2年分に相当します。50条1項の300月みなしがそのまま引き継がれるため、被保険者期間が2年でも300月(25年)として計算されます。また算定額が50条3項の最低保障額の2倍に満たないときは、その額まで引き上げられます(57条ただし書)。一時金であるため、受給後に同一傷病で年金へ移行することは実務上ほぼできません。
条文を読んでも金額は一円も出てこない。第五十条第一項の規定の例により計算した額の百分の二百、それだけである。翻訳すればこうなる。障害厚生年金3級の年額をまず計算し、それを2倍する。3級が年60万円なら一時金は約120万円。しかも第五十条第一項の「被保険者期間が300月に満たないときは300月とする」という底上げがそのまま引き継がれるため、22歳で入社して2年目に事故に遭ったあなたでも、25年働いたものとして額が組まれる。ただし書の最低保障も同じく2倍だ。だがあなたが本当に読み取るべきは、2倍という数字の性格である。3級の年金なら毎年入り続けるものが、手当金では2年分で打ち切りになる。診断書の「傷病が治ったかどうか」の欄がどう書かれるかで、あなたの生涯受取額は2年分か数十年分かに分岐する。57条は金額の条文の顔をした、分岐点の条文である。
厚生年金保険法第57条は、障害手当金の額の算定方法を定める規定である。障害手当金の額は、同法第50条第1項の規定の例により計算した額の100分の200に相当する額とされ、被保険者期間が300月に満たないときは300月とみなす取扱いが引き継がれる。算定額が同条第3項に定める額に2を乗じて得た額に満たないときは、当該額が支給される。
障害等級3級に至らない程度の障害が残り、初診日から5年以内に傷病が治った場合に支給される一時金です。額の計算は厚生年金保険法57条が定め、支給要件は55条にあります。
まず50条1項の例で報酬比例の年額(3級年金相当額)を計算し、それを2倍します。被保険者期間が300月未満なら300月とみなされ、結果が50条3項の額の2倍を下回れば、その額まで引き上げられます。
国民年金には障害手当金に相当する一時金型の給付がありません。厚生年金の被保険者期間中に初診日があることが前提のため、自営業者やフリーランス期間中の傷病は対象外になります。
支給要件は初診日から起算して5年を経過する日までに傷病が治ったことです(55条1項)。請求権自体の時効は権利取得日の翌日から5年(92条1項)。起算点が違う二つの5年がある点に注意が必要です。
初診日に厚生年金の被保険者であったことが要件なので、その後に退職していても請求できます。判断されるのは請求時点の資格ではなく初診日時点の資格です。初診日の証明確保が最優先になります。
程度は政令で定められ、実務上は国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(厚生労働省年金局長通知)で判断されます。条文本体には具体的な障害の一覧は書かれていません。
社会保険審査官への審査請求、次いで社会保険審査会への再審査請求ができます。まず決定通知書の理由欄を読み、争点が症状固定日か、障害程度か、併給制限かを切り分けることが出発点です。
別制度なので影響しません。障害者手帳は身体障害者福祉法等に基づく制度で、厚生年金の障害認定とは基準も窓口も異なります。手帳が非該当でも障害手当金の対象になることがあります。
手当金は3級年金の2年分に相当する一時金(法57条)。3級年金を3年以上受け続けられるなら年金のほうが総額で上回る。しかも3級年金は症状が重くなれば2級へ改定される道が残る。業界裏話ヒント:この分岐は本人の希望ではなく診断書の「傷病が治ったかどうか」欄で決まる。医師はそこが受給形態を左右すると知らずに書いていることが多く、依頼時に用途を伝えるかどうかで結果が変わる
かかりません。保険給付として受けた金銭を標準に租税その他の公課を課すことはできない(法41条2項、老齢厚生年金は除く)。確定申告も不要で、翌年の住民税や保育料の算定にも入らない。業界裏話ヒント:ただし健康保険の被扶養者認定における収入判定は税法とは別物で、一時金の扱いは保険者ごとに運用が分かれている。扶養に入っている人は、受給前に保険者へ照会しておくと後の資格喪失トラブルを防げる
原則として難しい。手当金は傷病が治った(症状固定した)ことを前提に支給されるため(法55条1項)、同一傷病での事後重症請求は実務上ほぼ認められない。新たな初診日が立つ再発と評価できるかが唯一の突破口で、実務上、解釈が分かれている。業界裏話ヒント:進行性の疾患や、数年後に人工関節などの再手術が見込まれるケースでは、手当金を急いで請求しない選択が有利に働く場合がある
第五十条第一項に、被保険者期間が300月に満たないときは300月とみなす規定があり、57条はその計算例をそのまま使うため。さらに額が第五十条第三項の最低保障額の2倍に満たなければ、その額まで引き上げられる(法57条ただし書)。業界裏話ヒント:この二段構えの底上げがあるため、若年で加入期間が短い人ほど請求の費用対効果が高い。加入が短いから無駄だと自己判断で諦めるのが、最も損をする行動
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付の形式 | 厚年法57条:一時金(一回限りの清算) | — |
| 額の算定 | 50条1項の例による額の100分の200、下限は50条3項の額の2倍 | — |
| 将来の悪化への対応 | 傷病が治ったことが前提のため、同一傷病での年金移行は実務上ほぼ閉じる | — |
| 課税・併給 | 公課禁止(41条2項)。労災の障害補償給付の権利があれば不支給(56条) | — |
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